org.osmf.traits パッケージは、特定のメディアトレートを作成するための構築ブロックを提供します。トレートでは、メディアエレメントの機能を定義します。
メディアエレメントの実装が異なると、表現するメディアの特性によって、集約するトレートのセットも異なります。例えば、オーディオエレメントでは、IAudible、IPlayable、ITemporal および ILoadable トレートが集約されます。これらの各トレートでは、特定のメディアエレメントの実装には依存せずに、メディアエレメントの機能が定義されます。ILoadable トレートを持つメディアエレメントでは、トレートによってメディアエレメントのロードおよびアンロード機能が提供されます。同様に、IPlayable トレートを実装すると、メディアエレメントを自動的に再生する機能が提供されます。
トレートはエレメントの MediaElement.addTrait()
メソッド経由で追加されます。
メディアトレートの実装は、次の原則に基づいています。
- トレートは個々に独立しています。したがって、メディアトレートは別のメディアトレートを拡張しません。
- トレートは自身のイベントを送出します。トレートは MediaTraitBase クラスから派生して実装できます。これにより、EventDispatcher を拡張し、IMediaTrait を実装して、イベントの送出を処理できます。
- トレートは MediaTraitType 列挙クラスによって識別されます。
- トレートは個別のクラスとして実装する必要があります。
トレートインターフェイスは、メディアエレメントのクラスで使用します。これらは、IAudible の volume や pan プロパティのような外部から設定可能なプロパティを必要とするトレートを除き、主に setter なしの getter によって特徴づけられる一般的な外向きのエンティティです。
基本トレートクラスは、MediaElement をサブクラス化する実装で使用します。通常、基本トレートクラスには setter と getter の両方があります。
クラス
クラス | 説明 | |
---|---|---|
AlternativeAudioTrait | AlternativeAudioTrait は、代替オーディオストリームをサポートするメディアの特性インターフェイスを定義します。 | |
AudioTrait | AudioTrait は、オーディオを含むメディアの特性インターフェイスを定義します。 | |
BufferTrait | BufferTrait は、データバッファーを使用できるメディアの特性インターフェイスを定義します。 | |
DisplayObjectTrait | DisplayObjectTrait は、DisplayObject を公開し、本来のサイズが設定されている可能性があるメディアの特性インターフェイスを定義します。 | |
DRMState | DRMState は、メディアが取り得る DRM 固有の有効な状態の列挙です。 | |
DRMTrait | DRMTrait は、DRM(デジタル著作権管理)テクノロジによる保護が可能なメディアの特性インターフェイスを定義します。 | |
DVRTrait | DVRTrait は、DVR(デジタルビデオレコーダー)を使用した場合のように、録音中に再生できるメディアの特性インターフェイスを定義します。 | |
DynamicStreamTrait | DynamicStreamTrait は、ダイナミックストリームの切り替えをサポートするメディアの特性インターフェイスを定義します。 | |
LoaderBase | LoaderBase は、LoadTrait のロードとアンロードが可能なオブジェクトの基本クラスです。 | |
LoadState | LoadState は、LoadTrait が取り得る有効な状態の列挙です。 | |
LoadTrait | LoadTrait は、表示前にロードする必要のあるメディアの特性インターフェイスを定義します。 | |
MediaTraitBase | MediaTraitBase は、MediaElement に固有の特性または機能をカプセル化したものです。 | |
MediaTraitType | MediaTraitType は、すべての有効なメディア特性タイプの列挙です。 | |
PlayState | PlayState は、PlayTrait が取り得る有効な状態の列挙です。 | |
PlayTrait | PlayTrait は、再生の開始と停止が可能なメディアの特性インターフェイスを定義します。 | |
SeekTrait | SeekTrait は、時間内の位置にジャンプするように指示できるメディアの特性インターフェイスを定義します。 | |
TimeTrait | TimeTrait は、duration と currentTime が設定されているメディアの特性インターフェイスを定義します。 | |
TraitEventDispatcher | TraitEventDispatcher は、MediaElement から trait イベントを受信するための統一されたインターフェイスを公開するユーティリティクラスです。 |
Tue Jun 12 2018, 10:49 AM Z