メタデータの表示、追加、書き出し

Scene7 Publishing System で操作するファイルに、固有な情報を格納することができます。この情報のことを メタデータ といいます。メタデータは、アセットの編成、検索、フィルタリングおよび並べ替えに使用できます。

メタデータは、ファイル作成日、公開日、キーワードなど Scene7 によって生成された情報とともに詳細ビューで表示されます。メタデータを表示するには、詳細ビューでアセットを開いて、メタデータパネルを選択します。メタデータは詳細ビューで入力して編集できます。

一部のメタデータは、直接ファイルに埋め込まれます。ファイルにこのメタデータが含まれる場合、そのメタデータがファイルとともに自動的にアップロードされます。Adobe Photoshop、InDesign、Illustrator およびその他のアプリケーションでソースアセットにメタデータを埋め込むことができます。このメタデータは Scene7 で認識されます。詳細ビューのメタデータパネルで個々のファイルにメタデータを追加することもできます。アセット間で統一をとるために、会社の管理者は、入力できるメタデータフィールドを指定したメタデータテンプレートを作成できます。

埋め込まれたメタデータについて詳しくは、 www.adobe.com/go/learn_s7_xmp_jp を参照してください。

メタデータの表示

アセットのメタデータを表示するには、詳細ビューでアセットを開いて、メタデータパネルをクリックします。メタデータビューメニューでオプションを選択して、一連のメタデータフィールドを選択します。Scene7 には次のメタデータビューがあります。

コンパクト表示
値の基本的なリストです。

IPTC
IPTC(International Press Telecommunications Council)規格の値です。

XMP
XMP(extensible metadata platform)規格の値です。

管理者はメタデータビューを作成できます。これらのビューは、メタデータビューメニューにも表示されます。メタデータビューの作成方法について詳しくは、 メタデータビュー を参照してください。

アセットのメタデータの手動入力

  1. 詳細ビューでアセットを開きます。

  2. メタデータパネルを開いて、次のいずれかの操作またはその両方を実行します。

    • メタデータビューを選択して、パネルに表示するメタデータフィールドを指定します。

    • プリセット値を選択して「適用」をクリックし、メタデータフィールドにプリセット値を入力します。これらのプリセット値は、会社の管理者が作成します。

  3. メタデータパネルに値を入力します。

複数のアセットのメタデータを一度に編集するには、アセットを選択し、ファイル/情報を編集を選択します。情報を編集ウィンドウでメタデータに行った編集は、選択したすべてのアセットに適用されます。

キーワードの追加または編集

メタデータとともに、キーワードを使用してアセットを検索および管理できます。

このセッション中に別のファイルにキーワードを追加するか、リストからキーワードを削除した場合は、そのキーワードがキーワード候補テーブルに表示されます。

  1. 詳細ビューでファイルを開きます。

  2. 「キーワード」をクリックします。

  3. キーワードを追加するには、次のいずれかの操作を行います。

    • テキストボックスにキーワードを入力して「追加」をクリックします。

    • キーワード候補テーブルで任意のキーワードをクリックします。

  4. キーワードを削除するには、そのキーワードを選択して「削除」をクリックします。そのキーワードがキーワード候補テーブルに移動します。

注意: Scene7 にファイルをアップロードするときにキーワードを追加することもできます。アップロードオプションを設定ダイアログボックスで、「追加メタデータ」を選択して、キーワードを入力します。詳しくは、 アップロードオプション を参照してください。

メタデータの取り込み

メタデータを 1 つずつ手動で入力する代わりに、タブ区切りファイルまたは XML ファイルから数多くのアセット用のメタデータを取り込むことができます。タブ区切りファイルまたは XML ファイルにメタデータを入力してファイルを取り込む方法の方が、個々のアセットにメタデータを入力する方法より手間が省けます。タブ区切りファイルの最初の行に、ID、およびメタデータを記録するフィールドの名前を入力します。後続の各行に、アセット ID 名に続けてメタデータ値を入力します。タブ区切りファイルまたは XML ファイルに含まれていないフィールドは変更されません。XML ファイルからメタデータを取り込むには、DTD に準拠していることを確認します。

注意: Scene7 Publishing System にメタデータを正しく取り込むために、メタデータを入力するためのテンプレートを作成できます。テンプレートを作成したら、テンプレートをメタデータの入力用に使用できます。詳しくは、 アップロードするメタデータを入力するためのテンプレートの作成 を参照してください。

標準化されたプロパティについて詳しくは、次を参照してください。http://www.adobe.com/jp/devnet/xmp.html

  1. 参照パネルで、タブ区切りファイルまたは XML ファイルからメタデータを追加する画像を選択します。

  2. ファイル メタデータを取り込み をクリックします。

  3. メタデータをアップロード ダイアログボックスで、「 参照 」をクリックします。

  4. アップロードするファイルを選択 ダイアログボックスで、メタデータが含まれているタブ区切りファイルまたは XML ファイルを選択します。

  5. ジョブ名を入力します。

  6. アップロード 」をクリックします。

取り込み時の複数のメタデータの種類の識別

読み込もうとする複数のメタデータの種類を識別する場合は、以下のことを考慮してください。

  • ユーザー定義フィールドは、設定/アプリケーション設定/メタデータ/ユーザー定義フィールドにある作成したときの名前で識別されます。すべての定義済み UDF を正しい取り込み形式で示したリストを取得するには、生成ファイル機能を使用します。

  • XMP メタデータプロパティには、(プロパティ)名より前に、関連する XMP プリフィックスを付ける必要があります。プリフィックスと名前をコロンで区切ります。XMP プリフィックスは、設定/アプリケーション設定/メタデータ/メタデータスキーマエディタで確認できます。技術的な名前は、関連する XMP スキーマのドキュメントで確認できます。XMP プロパティ名は生成ファイル機能では表示されないことに注意してください。

  • メタデータスキーマプロパティには、(プロパティ)名より前に、関連するプリフィックスを付ける必要があります。プリフィックスと名前をコロンで区切ります。プリフィックスとプロパティ名はメタデータスキーマエディタで定義します。メタデータスキーマプロパティ名は生成ファイル機能では表示されないことに注意してください。

次に例を挙げます。キーワードの XMP プロパティは XMP スキーマ「Dublin Core」にプリフィックス「dc」を付けたものであり、「subject」は技術的な XMP 名です。プリフィックスと技術的な XMP 名が組み合わされ、完全なプロパティ名である「dc:subject」になります。XML メタデータ読み込み形式では、「dc.subject」をプロパティ名にする必要があります。タブ区切り読み込み形式では、この文字列を列見出しにする必要があります。

キーワードの読み込み

キーワードは、カンマ区切りリストの形で読み込むことができます。個別の値のいずれかでカンマが使用されている場合は、カンマの前にエスケープ文字の円マーク(¥)を付ける必要があります。円マーク自体を表すには、2 つの円マーク(¥¥)を使用します。

例えば、メタデータ取り込みファイルに、「dc:subject」に対応する「Hello¥, World!,back¥¥slash,foo」という値が含まれている場合、アセットに対して 3 つの XMP キーワードである「Hello, World!」、「back¥slash」、および「foo」が設定されます。

XMP とメタデータスキーマのメタデータ XMP ファイルの取り込み

XML 取り込みでは、有効な XML のみを受け入れます。XMP またはメタデータスキーマのフィールドを取り込むと、名前空間プリフィックスが追加され、XMP 名前空間のように動作します。この名前空間は、例えば最上位タグの中で宣言する必要があります。

次に例を挙げます。

<ips xmlns:dc="http://purl.org/dc/elements/1.1/"> 
    <ghw_object vc_objectname="img_001" dc:subject="word1,word2" 
</ips>

XMP とメタデータスキーマのメタデータタブ区切りファイルの取り込み

取り込みフィールドの該当する列見出しに、プリフィックスを追加する必要があります。

メタデータの読み込み(FTP 経由)

タブ区切りファイルまたは XML ファイルにメタデータを入力し、アップロード(FTP 経由)画面で「メタデータファイルを処理」オプションを選択して、複数のファイルのメタデータを読み込むことができます。

タブ区切りファイルまたは XML ファイル内のデータが正しい形式になっていることを確認してください。最初の行に、ID フィールドに続けて、変更するメタデータフィールドの名前を入力します。後続の各行に、アセット ID 名に続けてメタデータ値を入力します。タブ区切りファイルまたは XML ファイルに含まれていないフィールドは変更されません。

グローバルナビゲーションバーの「アップロード」ボタンをクリックし、ジョブ画面で「FTP 経由」タブを選択してメタデータを読み込みます。「オプション」をクリックします。アップロードオプションを設定ダイアログボックスで、「メタデータファイルを処理」を選択します。

メタデータを使用して ID をバッチで名前変更

タブ区切りファイルまたは XML ファイルから取り込んだメタデータを使用して、Scene7 Publishing System ID の名前を変更することができます。取り込まれたメタデータは、メタデータファイルで指定されている画像だけに適用されます。参照パネルで画像が選択されているかどうかは関係ありません。

画像の Scene7 Publishing System ID の名前を変更するには、タブ区切りファイルに列 newipsid を追加するか、XML データにフィールド new_vc_objectname を追加します。

以下に例を挙げます。

ipsid

newipsid

testjacket_1

Jacket_test_1

testjacket_blue

Jacket_test_2

メタデータジョブのジョブログに、名前が正常に変更された ID と変更されなかった ID が表示されます。

アップロードするメタデータを入力するためのテンプレートの作成

Scene7 には、メタデータを記録するためのテンプレートを作成するコマンドがあります。テンプレートを使用すると、メタデータを確実に正しい形式で入力することができるため、Scene7 Publishing System に正しくアップロードすることができます。メタデータを記録して Scene7 Publishing System に取り込むためのテンプレートを作成するには、次の手順に従います。

  1. テンプレートに含めるメタデータフィールドを持つ画像アセットを選択します。

  2. ファイル/メタデータを取り込みを選択します。

  3. アセットプロパティタイプの画像を選択します。

  4. 生成ファイルメニューから「タブ区切りテンプレート」、「アセットの XML メタデータ」または「XML DTD」を選択します。

  5. 「生成」ボタンをクリックします。

  6. 表示されるダイアログボックスで、データをコピーします。このデータを使用してテンプレートを作成します。

メタデータスキーマの操作

会社の管理者は、すべての使用可能なスキーマから構成されるリストを表示できます。アプリケーション設定/メタデータ/メタデータスキーマを開きます。

最初は、XMP のようなグローバル標準スキーマのリストは非表示になっています。リストの下部にあるチェックボックスを使用してこれらを表示できます。

会社の管理者は新しいカスタムスキーマを作成するか、既存のカスタムスキーマを編集できます。

メタデータスキーマエディタを使用して以下のアクションを実行できます。

アクション

説明

追加

新しいプロパティをスキーマに追加します。モーダルダイアログは、ID、ラベル、構造、およびデータタイプの各情報を収集します。

選択値を追加

自由選択、または選択肢から選択の構造を使用して、選択可能な新しい選択肢をプロパティに追加します。すべての選択値は同じタイプを持ちます。ボタンを有効にするために、プロパティ自体を選択する必要があります。

編集

プロパティまたは選択値のラベルを編集します。変更できるのはラベルのみであり、ID とタイプの情報は変更できません。

上へ移動/下へ移動

スキーマ内の順序は、UI に反映されます。順序を変更するには、プロパティまたは選択値を選択し、ボタンを使用して移動します。現時点では、ドラッグアンドドロップはサポートされていません。

削除

スキーマからプロパティまたは選択値を削除します。この操作で、XMP ブロックまたはデータベースから値が削除されることはありません。プロパティはメタデータビューでは使用できなくなり、アセットの詳細ビューから削除されます。そのプロパティをメタデータサーバに公開していた場合は、「強制的に公開」を実行し、公開用のメタデータサーバからデータを削除します。

システムは、ユーザ定義フィールドに対応するカスタムスキーマを自動的に生成し、「s7udf」プリフィックスを付けます。これらは既存のユーザ定義フィールドであり、独自の「設定」セクションで編集されます。
注意: スキーマを変更しても、アセットのメタデータ自体は決して変更されません。ただし、スキーマの変更は、変更後は SPS およびメタデータサーバのどの機能でも表示されなくなり、アクセスすることもできません。同様に、アセットに対応するメタデータが存在する場合、対応するスキーマを作成すると、SPS およびメタデータサーバでそのメタデータが使用できるようになります。

メタデータスキーマエディタは、SPS の内部で会社のカスタムスキーマをグラフィック形式で追加または編集するための手段を提供します。スキーマは、プリフィックス、名前空間、およびプロパティリストで定義されます。

  • 名前

    スキーマの UI 名。メタデータビューおよび詳細検索でプロパティを識別するために使用します。基本、IPTC、PDF のような XMP セクションに似ています。

  • プリフィックス

    スキーマの技術的な固有の識別子です。a ~ z、および A ~ Z の英字に限定されています。プリフィックスは SPS UI の中で表示されませんが、アセットに対応するメタデータを XMP ブロックおよびアドビ システムズ社のデータベースに格納するときに使用されます。メタデータサーバおよび取り込みに関連するメタデータ検索クエリの中で、メタデータフィールドを固有に識別するために、プリフィックスが使用されます。

  • 名前空間

    スキーマに関する技術的な固有の識別子であり、通常はhttp://your.company.com/name/version/ という形式の URL です。標準スキーマリストで例を参照してください。名前空間は SPS UI の中で表示されませんが、メタデータを XMP ブロックに格納するときに使用されます。

  • 説明

    スキーマに関する自由形式の説明。

注意: プリフィックスと名前空間は編集できません。これらのプロパティを変更するには、スキーマを削除し、もう一度作成する必要があります。
プロパティは、このスキーマとともに XMP ブロックに格納できるメタデータを記述します。プロパティは以下のもので構成されます。

プロパティ

説明

ID

このプロパティの技術的な識別子。ID は SPS UI の中で表示されませんが、アセットに対応するメタデータを XMP ブロックおよびアドビ システムズ社のデータベースに格納するときに使用されます。ID は、メタデータサーバに対して検索クエリを作成するために使用されます。ID には、以下のようないくつかの制限があります。
  • スペースなし

  • 「.」、「:」、「$」は使用不可

  • 1 文字目は数字ではない

  • ベストプラクティスは、1文字目に a ~ z、または A ~ Z を使用することです

ID は作成した後に変更できません。

ラベル

このプロパティの UI 名。

構造

データタイプとともに、プロパティのタイプを決定します。構造は次のいずれかです。

  • シンプルタイプ:データタイプの単一の値

  • シーケンス:同じデータタイプを持つ複数の値から構成されるリスト

  • 自由選択:定義済みのリストからいずれかの項目を選択、またはフリーテキストを入力。データタイプは文字列または整数のみを使用可能

  • 選択肢から選択:定義済みのリスト(ポップアップまたはコンボボックス)からいずれかの項目を選択

データタイプ

以下の使用可能なタイプから選択します。

  • 文字列

  • 整数

  • 浮動小数点

  • はい/いいえ(ブール値)

  • 日付

プロパティが自由選択、または選択肢から選択の構造を持つ場合は、少なくとも 1 つの選択値を指定する必要があります。自由選択では変更が可能です。選択肢から選択では変更が不可能です。すべての選択値は、プロパティと同じデータタイプを持ちます。

プロパティ

説明

ID

この値の技術的な識別子。ID は SPS UI の中で表示されませんが、アセットに対応するメタデータを XMP ブロックおよびデータベースに格納するときに使用されます。ID は、メタデータサーバに対する検索クエリの中で使用されます。ID にスペースを含めることはできません。ID は作成した後に変更できません。

ラベル

この値の UI 名。