既存のソリューションを活かすための戦略

既存のソリューションをそのまま使用し続けるか、LiveCycle ES3 のアセットを開発するための土台として使用するかを決めます。次の要素を考慮して判断してください。

  • 現在のソリューションに対する満足度。

  • 現在のソリューションを保守するために必要なリソース。

  • LiveCycle ES3 の新機能を使用できるように既存のソリューションをアップグレードした場合、どの程度のリソースが必要になるかを考慮します。

  • LiveCycle ES3 の新機能を使用する利点(Workbench の新機能を参照)。

実行を継続

LiveCycle ES3 環境にアップグレードした後、プロセスビュー、リソースビューおよびイベントビューの既存の項目には手を加えずそのまま利用します。LiveCycle 8.x 環境で使用していたプロセス、リソースおよびイベントは、LiveCycle ES3 で完全にサポートされます。ソリューションの機能は、既存の環境と同様に動作します。これは、保守を必要としない成熟したソリューションに適した戦略です。

既存の項目の保守

既存のランタイムインスタンスとのリンクを維持したまま、Workbench を使用して、既存のプロセス、リソースおよびイベントに変更を加えます。LiveCycle ES3 アプリケーションに読み込んだ後、プロセス、リソースおよびカスタムイベントは、LiveCycle 8.x ソリューションとして引き続き実行されます。ただし、既存のランタイムインスタンスとのリンクを維持した場合、LiveCycle ES3 の新機能を最大限に活かすことはできません。

例えば、プロセスを編集してバグを修正します。この変更は、プロセスの既存のインスタンスと新しいインスタンスに対し、プロセスの呼び出し時に作用します。変更を実装した後、アプリケーションをデプロイすることができます。変更を別の環境に反映するには、LiveCycle 8.x アーカイブを作成するか、既存の LiveCycle 8.x アーカイブを更新します。

この戦略は、ビジネスニーズは完全に満たしているものの、不定期的に保守が必要となるようなソリューションに適しています。

既存の項目を保守するには:

  1. 既存の項目をアプリケーションに読み込みます(アプリケーションへのリソース、プロセスおよびイベントの読み込みを参照)。

  2. 項目を編集してデプロイするか、実稼働環境へのデプロイメント用の LiveCycle 8.x アーカイブに追加します(既存のランタイムインスタンスの保守を参照)。

プログレッシブ開発

既存のプロセス、リソース、イベントと、その既存のランタイムインスタンスとのリンクを解除し、本格的な LiveCycle ES3 アプリケーションアセットを作成します。

  • 新機能を最大限に活かす。

  • 既存のランタイム関係機能に依存しないアセットを開発する。

  • 既存のプロセス、リソースおよびイベントを元のままに保つ。

LiveCycle ES3 のアセットを既存の項目から作成するには:

  1. 既存の項目をアプリケーションに読み込みます(アプリケーションへのリソース、プロセスおよびイベントの読み込みを参照)。

  2. 既存のランタイムインスタンスとのリンクを解除します(既存のソリューションの LiveCycle ES3 へのアップグレードを参照)。