既存のランタイムインスタンスの保守

ランタイム環境からの読み込みを終えたら、既存のプロセス、カスタムイベントタイプおよびリソースの開発を継続するための次のタスクを実行します。

  • 読み込んだ項目に変更を加えます。

  • 変更内容を他の環境に反映します。

既存のランタイムインスタンスの変更

デフォルトでは、ランタイム環境からアプリケーションに読み込まれた項目は、既存のランタイムインスタンスにリンクされます。結果、読み込まれた項目への変更は、既存のソリューションのランタイムビヘイビアーに影響します。

例えば、ある LiveCycle ES プロセスをアプリケーションに読み込んだとします。そのプロセスで使用されているフォームも読み込まれます。このフォームをチェックアウトし、Adobe LiveCycle Designer 9 を使用して開きます。このフォームに変更を加えた後、チェックインしてアプリケーションをデプロイします。この変更の影響は、ユーザーが各自のタスクを開いてプロセスに参加したとき、新しく作成されたすべてのフォームインスタンスに及びます。

既存のプロセス、イベントおよびリソースの変更:

  1. プロセス、イベントタイプ、またはその他アセットをアプリケーションビューから開いて編集し、変更内容を保存します(アセットの編集と表示を参照)。

  2. プロセス、イベントタイプまたはその他のアセットをチェックインします(アセットの編集と表示を参照)。

  3. アプリケーションをデプロイします(アプリケーションのデプロイを参照)。

他の環境での既存のソリューションの更新

開発環境で既存の項目に変更を加えた後、変更内容を他の環境(ステージング環境、実稼働環境など)に反映します。LiveCycle ES を使用してデプロイされた既存のアプリケーションを更新するには、LiveCycle ES 8.x アーカイブを作成または更新します。

LiveCycle ES アーカイブファイルの作成と更新は、プロセスビューおよびリソースビューで行うことができます。作成または更新した ES アーカイブファイルは、管理コンソールを使用して他の環境に読み込みます(LiveCycle 8.x アーカイブの読み込みと管理を参照)。

8.x のアーカイブを読み込む際、対象の環境に存在する対応するプロセス、リソースおよびイベントタイプが、アーカイブ内のコピーによって更新されることはありません。

注意: LiveCycle ES3 のアーカイブは LiveCycle ES3 アプリケーションをベースとしており、LiveCycle ES 8.x のアーカイブとは互換性がありません。

アーカイブファイルを作成または更新するには、次のユーザー権限が必要です。

  • アーカイブにプロセスを追加するユーザーには、Service Read 権限および Service Invoke 権限が必要です。

  • アーカイブにリソースを追加するユーザーには、書き出しの対象となるリソースの Repository Read 権限および Repository Traverse 権限が必要です。このユーザーは、親フォルダーの Repository Traverse 権限を持っている必要があります。

注意: ロックされたリソースを LiveCycle ES アーカイブに追加した場合、ロック情報はアーカイブに追加されません。

内容の選択

プロセスおよびリソースを選択する際は次のルールが適用されます。

  • コンポーネントを選択する際は、その横にあるボックスをクリックします。ボックスにチェックマークが表示されます。コンポーネントの選択を解除するには、このボックスをもう一度クリックします。

  • 影付きのボックスは、コンポーネントが暗黙的に選択されることを示します。

  • プロセスのカテゴリを選択すると、そのカテゴリ内の各プロセスタイプが自動的に選択されます。

  • プロセスを選択すると、最新バージョンのプロセスが自動的に選択されます。以前のバージョンのプロセスを手動で選択することもできます。

  • リソースフォルダーを選択すると、その中のすべてのファイルおよびフォルダーが自動的に選択されます。

  • 自動的に選択されたプロセスおよびリソースの選択を個別に解除することはできません。

  • 複数の項目を選択するには、先頭の項目の名前をクリックし、Shift キーを押して、選択する最後の項目の名前を押します。Ctrl キーを押しながら個々の名前をクリックする方法もあります。次に、選択したいずれかのプロセス名の横にあるボックスをクリックします。

アーカイブファイルの作成:

  1. プロセスビューまたはリソースビューで、ボタンをクリックします。

  2. 「Create An Archive File」を選択して「Next」をクリックします。

  3. (オプション)「Archive Name」ボックスにアーカイブの名前を入力します。このボックスには、「New Archive」に続けて日時の文字列があらかじめ入力され、一意性が確保されています。アーカイブを読み込んだとき、管理コンソールにはこの名前が表示されます。

  4. (オプション)格納されている内容が他のユーザーにわかるようにアーカイブの説明を「Archive Description」ボックスに入力します。デフォルトの説明には、アーカイブが作成された日付と時刻のほか、アーカイブを作成したユーザーの名前が含まれます。

  5. 「Local File System Destination」ボックスに、アーカイブのファイル名と場所を指定します。

    注意: ファイル名の拡張子を指定する必要はありません。ファイル名に自動的に追加されます。
  6. 「Next」をクリックします。

    リソースビューで「Create A LiveCycle Archive From Selected Components」ボタンをクリックした場合は、手順 10 に進みます。

  7. (プロセスのみ)アーカイブファイルに含めるプロセスを選択します。

    注意: リストに表示されるのは、アクティブ化されたプロセスのみです。
  8. (プロセスのみ)「Next」をクリックして、アーカイブファイルに含めるプロセスのリストをプレビューするか、「Finish」をクリックしてアーカイブファイルを直ちに保存します。

    いずれのプロセスも選択しなかった場合、「Next」をクリックすると、Resource Selection パネルが開きます。

  9. (プロセスのみ)Archive Preview パネルで、アーカイブファイルに追加されるプロセスのリストを確認します。

    このリストには、プロセスのバージョンが示されているほか、プロセスが明示的に選択されたのか暗黙的に追加されたのかが示されます。選択したプロセスが他のプロセスに依存している場合、それらのプロセスが暗黙的に追加されます。「Implicit」列のチェックマークは、そのプロセスが暗黙的に追加されたことを示します。

  10. 「Next」をクリックしてリソースをアーカイブファイルに追加するか、「Finish」をクリックしてアーカイブを保存します。

  11. (オプション)アーカイブファイルに含めるリソースを選択します。

    Processes Selection パネルで選択されたプロセスに必要なリソースは自動的にアーカイブに追加されます。選択を解除することはできません。

  12. 「Next」をクリックして、アーカイブファイルへの追加対象として選択したコンポーネントのリストをプレビューするか、「Finish」をクリックしてアーカイブファイルを直ちに保存します。

  13. アーカイブファイルの内容を確認したら、「Finish」をクリックしてファイルを保存します。

アーカイブファイルの更新:

  1. プロセスビューまたはリソースビューで、「Create A LiveCycle Archive From Selected Components」ボタンをクリックします。

  2. 「Update Existing Archive File」を選択して「Next」をクリックします。

  3. 「Existing Archive」ボックスに、更新する LiveCycle ES アーカイブファイルの名前と場所を入力します。ファイルの場所は省略記号ボタン をクリックして参照します。

  4. 「Next」をクリックしてアーカイブのプロパティを変更します。

  5. (オプション)「Archive Name」ボックスには、アーカイブの現在の名前が表示されます。必要に応じて変更してください(アーカイブの更新日付を反映するなど)。

    アーカイブ名は、その読み込み先となるシステム上で一意である必要があります。アーカイブを読み込んだとき、管理コンソールにはこの名前が表示されます。

  6. (オプション)格納されている内容が他のユーザーにわかるようにアーカイブの説明を「Archive Description」ボックスに入力します。デフォルトの説明には、アーカイブの作成、過去の更新および現在の更新に関する情報が含まれます。

  7. (オプション)選択したアーカイブに基づいて新しくアーカイブを作成する場合は、「Local File System Destination」ボックスでアーカイブファイルの名前を変更します。アーカイブの内容を更新する場合は、ファイル名を変更しません。

  8. 「Next」をクリックしてアーカイブファイル内のプロセスを追加または削除するか、「Finish」をクリックしてアーカイブファイルを保存します。同じファイル名を使用している場合、既存のファイルを上書きするかどうかを確認するメッセージが表示されます。「OK」をクリックします。

    「Finish」をクリックすると、対象のプロセスおよびリソースのうち、最初にアーカイブを作成したときに明示的に選択されたバージョンが LiveCycle ES3 によって自動的に更新されます。

  9. (オプション)アーカイブファイルに追加するプロセスを選択するか、アーカイブファイルから削除するプロセスの選択を解除します。

  10. 「Next」をクリックして、アーカイブファイルに含めるプロセスのリストをプレビューするか、「Finish」をクリックしてアーカイブファイルを直ちに保存します。

    いずれのプロセスも選択しなかった場合、「Next」をクリックすると、Resource Selection パネルが表示されます。

  11. Archive Preview パネルで、アーカイブファイルに追加されるプロセスのリストを確認します。「Next」をクリックしてリソースを追加または削除するか、「Finish」をクリックしてアーカイブを保存します。

  12. (オプション)アーカイブファイルに追加するリソースを選択するか、アーカイブファイルから削除するリソースの選択を解除します。

  13. 「Next」をクリックして、アーカイブファイルへの追加対象として選択したコンポーネントのリストをプレビューするか、「Finish」を選択してアーカイブファイルを保存します。

  14. アーカイブファイルの内容を確認したら、「Finish」をクリックしてファイルを保存します。