HTML 出力

FrameMaker の HTML 出力について説明します。

FrameMaker はマルチチャネルパブリッシング機能を使用して、ブックや FM ファイルを複数の形式で保存することができます。FrameMaker で変換とページ割り付け設定を定義し、ブック全体または文書を HTML やサポートされる他の形式として保存できます。作成された HTML 出力は、ソース文書から作成されたリンクによりナビゲートできます。

EclipseHelp や Adobe AIR ベースのヘルプなど、HTML 以外のオンラインヘルプ形式に作成されたコンテンツを公開する場合は、公開ツールとして にある Adobe RoboHelp を使用できます。また、企業レベルの公開の場合は、 にある FrameMaker Publishing Server を使用してコンテンツを複数のチャネルやデバイス用に公開できます。

HTML に変換する文書の作成

HTML 文書、 FrameMaker で HTML 変換する文書を作成する方法、テキストとグラフィックの変換について説明します。

HTML では、文書の各部分の用途を表すエレメントのセットが提供されます。 例えば、<p> (段落)エレメント標準の本文段落、<h1> エレメントは第 1 レベルの見出しを表します。

HTML エレメントは、Adobe FrameMaker の書式に似ています。 例えば、HTML 文書には本文段落エレメントと見出しエレメントがあり、FrameMaker 文書には本文段落と、見出し用の書式を使用する段落が含まれます。

ただし、HTML エレメントは、次の点で FrameMaker 書式と異なります。

HTML 文書には、同じファイル内の別の位置や、インターネットやイントラネット上の別のファイルを指すハイパーテキストリンクを含めることができます。FrameMaker のほとんどのハイパーテキストコマンドは、HTML 形式で文書を保存すると自動的に HTML のハイパーテキストコマンドに変換されます。

HTML 変換の概要

HTML は、特定の種類の表現に最適なオンライン用の形式です。 例えば、HTML では 2 つのコラムのレイアウトを簡単に作成できないため、 HTML 文書の外見は元の FrameMaker 文書と必ずしも同じにはなりません。 FrameMaker 文書の書式アイテムに相当するものが HTML にない場合は、HTML ではなく PDF に変換します。 詳しくは、「 PDF 形式で保存.

変換内容

HTML 形式で文書を保存すると、メインテキストフロー(「A」というタグが付いたフロー)の内容だけが変換されます。 変換するテキストが間違いなくフロー A に含まれており、すべてのフロー A が連結されていることを確認します (「テキスト枠を連結する」を参照)。

ヒント: 文書中に保持するフローが複数ある場合は、PDF として文書を保存します (「PDF 出力」を参照)。PDF 文書として保存すると、個々のフローを Acrobat アーティクルスレッド に変換できます。

フロー内のアンカー枠の内容は、アンカー枠内のテキストも含めて、グラフィックに変換されます。 メインフローにないグラフィックとテキストは、マスターページ(ヘッダーやフッターなど)またはボディページ(ページ上に直接配置されたグラフィックなど)に直接含まれていても HTML には変換されません。 ヘッダーを複製してすべての HTML 文書の一番上にテキストまたはグラフィック(ロゴのテキストまたはナビゲートボタンなど)を表示する場合は、マクロを使用します。

FrameMaker ハイパーテキストコマンドの中には、対応する HTML リンクに変換可能なものもあります。

HTML の書き出しの問題

HTML 形式での書き出しでは、次の点に注意してください。

  • アンカー枠内のベクターグラフィックとテキスト枠はビットマップに変換されます。 変換されたグラフィック内のテキストがグリーキング表示される場合は、「環境設定」ダイアログボックスで、「グリーキングを行う最小フォントサイズ」 選択します ダイアログボックス内にあります。

  • 参照で取り込んだ GIF グラフィックを拡大 / 縮小したり、トリミングしたりした場合、文書を HTML 形式に変換すると、それらの設定が失われます。

  • FrameMaker で作成した HTML ファイルを Windows のメモ帳で開くと、改行が表示されません。TML ファイルを正しく表示するには、FrameMaker、高機能テキストエディター、またはソースコードを表示できるブラウザーを使用してください。

  • 文書中にアクセント記号が付いた文字を含む段落タグ名や文字タグ名が使用されていると、一部のブラウザーでそれらの文字を正しく表示できないことがあります。 この問題を回避するには、段落タグと文字タグの名前を、アクセント記号を含まないものに変更するか、HTML ファイルと共に作成されるカスケーディングスタイルシート(.css)ファイルを削除します。

HTML にマッピングするテンプレートの使用

HTML 形式で文書を保存した場合に必要となる微調整を最小限に抑えるには、FrameMaker に付属しているテンプレートを使用して文書を作成します。 これらのテンプレートの書式は、対応する HTML の書式に簡単にマッピングされます。

HTML に変換する前と後の章のテンプレートの見本
HTML に変換する前と後の章のテンプレートの見本

Web に適したカラーの使用

オンラインカラーライブラリには、216 種類の「Web に適した」カラーが用意されており、どのプラットフォームの Web ブラウザーで表示しても、同じように表示されます。

スタイルシートを使用して FrameMaker の体裁を保持する

HTML は、書式設定用の言語ではなく、文書の構造(意味)を表す手段として設計されています。 ただし、文書の意味だけでなくその書式も重要で、 通常の HTML エレメントだけでは対応できない FrameMaker 文書の外観を保つ必要がある場合もあります。

例えば、章の最初の文字に青の 20 pt の書体を使用している文書があるとします。 HTML スタイルシートを使用すると、このように独特な書式設定を保持できます。

HTML カスケーディングスタイルシートは、メインの HTML ファイルと名前は同じですが、拡張子が .css になっています。これは多くの Web ブラウザーで利用、実行できる標準化ファイル形式です。 A.css スタイルシートには、元の文書のフォント、スタイル、サイズ、インデント、間隔および余白を複製できる書式設定が含まれています。

HTML ファイルには、読み込む対象の.css スタイルシートを記述した箇所があります。ブラウザーでスタイルシートが検出されると、その情報を使用して Web ページの書式が設定されます。 ブラウザーがスタイルシートをサポートしていない場合は、各 HTML エレメントに対して定義されている組み込み書式のみが使用されます。

  1. 文書を HTML として保存します。 .css ファイルが HTML ファイルと同じフォルダーに自動的に作成されます。

  2. HTML スタイルシート(.css ファイル)を Web サーバの HTML ファイルと同じフォルダー内にコピーします。

注意: スタイルシートの書式ルールは、別のスタイルシート(変換後の文書を表示する他のユーザーが設定した独自のスタイルシートなど)のルールと重ね合わせることができるため、「カスケード」とも呼ばれます。 FrameMaker が作成するスタイルシートは、他のスタイルシートに優先します。

書式の上書き

書式の上書きとして追跡される変更

FrameMaker は、定義から異なるテキスト、文字、表のプロパティにおける変更を、上書きとして扱います。 また、現在の文書が書式の定義を持っていない場合、例えば他の文書からテキストをコピーしてペーストしたときは、上書きと見なされます。

以下の場合、上書きと見なされます。

  • ツールバーを使用して書式を変更したとき(例えば、太字、下線、または斜体を適用する)。

  • Designer で段落、文字、表の書式を書式設定ウィンドウで編集し、書式定義を更新しないでそれを選択範囲に適用する場合。

  • 異なるテンプレートがある別の文書からコンテンツをコピーして、コピー先のコンテンツで書式が元のまま保持されているが、定義が現在の文書に存在しないとき。

例えば、テキストカラーが赤、太さがそのままであるような、Error という名前の文字書式を考えてみます。 このテキストカラーを赤から黒に変更すると、これは上書きとなります。 ただし、太さが「標準」から「太字」に変更された場合、これは上書きではありません(定義からの逸脱ではありません)。 ただし、「そのまま」として設定されているプロパティを持っていた書式が変更された場合、これは上書きとして追跡されません。

注意: > 書式 > 任意の罫線・塗り から表セルのプロパティが変更された場合には、表書式の上書きフラグが付きません。

コンテンツ変換のための書式上書きの管理

正確な変換を行うには、FrameMaker 文書で使用する書式の一貫性が保たれている必要があります。 カタログに保存された定義済みの書式の代わりに、変更された書式が使用されていると、文書が正確に変換されません。 例えば、通常の段落と見出しの両方に本文書式を使用している文書は、HTML に正確に変換されません。 文書で上書きを多用した場合は、次のいずれかのことを行ってください。

書式上書きを検索して削除する

ブックまたは文書内で、段落、文字、および表の書式上書きを検索して削除できます。

  1. 編集 > 検索を選択し、検索ポップアップメニューから、書式上書きタイプを選択します。

  2. 置換 ポップアップメニューで、 上書きを削除を選択します。

  3. 「検索」をクリックし、書式上書きの各インスタンスごとに「置換」をクリックします。

上書きに基づいた新しい書式セットを作成し適用する

FrameMaker に自動的に文書の書式上書きを分析させ新しい書式を作成させることができます。 文書で使用されている書式でカタログに保存されていないものがカタログに追加されます。 また、変更された書式が文書で使用されている場合は、変更が反映された別の書式がカタログに追加されます。

例えば、文書内で、「ボディ」の段落が上書き(左インデントなど)された場合、その段落には、「Body1」というタグが付きます。

「ボディ」に別の上書き箇所(デフォルトフォントの変更など)がある場合、その書式を適用する段落にはすべて「Body2」というタグが付きます。書式の名前はわかりやすいように変更することをお勧めします。 例えば、「本文 1」を「本文インデント」などに変更します。

  • ファイル > ユーティリティ > 書式の適用と作成 を選択し、 「続行」 をクリックします。

URL へのリンクを追加する

Uniform Resource Locator(URL)は、インターネットやイントラネット上の文書の場所を示します。 HTML または PDF として 文書を保存するときは、URL にリンクする特殊なマーカーを FrameMaker 文書に埋め込むことができます。

  1. URL にリンクするテキストを選択し、文字書式を適用します。 例えば、「詳細はここをクリックしてください。」という行に下線書式を適用します。

  2. 書式設定した箇所をクリックし、 挿入 > ハイパーテキスト を選択します。

  3. コマンドポップアップメニューで メッセージクライアント を選択し、 シンタックステキストボックスに以下を入力します。

     message URL url_name 

    url_name はリンク先の URL です。 例えば、アドビシステムズ社のホームページにリンクする場合は、次のように入力します。

     message URL http://www.adobe.com 
  4. 「新規ハイパーテキストマーカー」をクリックします。HTML、XML または PDF に文書を変換してから、書式設定したテキストをクリックすると、URL で指定された場所が表示されます。

目次をシミュレートするリンクを作成する

サイズの大きいファイルを、1 つの親文書にリンクされた一連の小さい HTML サブ文書に変換できます。 その場合の親文書は、サブ文書のリンクされた目次として機能することができます。

FrameMaker 文書と Web ページでシミュレートした目次
FrameMaker 文書とサブ文書の目次のシミュレーション

サブ文書には、自動で順番に名前が付けられます。 例えば、「MyDoc」を HTML 形式で保存すると、親文書は 「MyDoc.html」 となり、1 つ目のサブ文書は 「MyDoc.1.html」 、2 つ目のサブ文書は 「MyDoc.2.html」 となります。ファイル名を変更するとリンクが無効になるため、変更しないでください。

サブ文書の見出しレベルの階層は、Headings 表で設定します。

  1. 新規ファイルが見出しから始まるように文書のマッピングを調整します。 これを行うには、 「HTML 設定」 ダイアログ ボックスの新規開始リンクされた Web ページ オプションを使用します。

    注意: 見出しを選択するときには、その内容が適度な量であるかどうか確認してください (ジャンプ先のページが大き過ぎて何度もスクロールが必要な場合や、ジャンプ先のページが 1 段落のみの場合は、ユーザーの混乱を招きます)。 また、リンク先の見出しの一覧では、最初の見出しの前に何らかの説明を追加するようにします。
  2. リンクしたサブ文書から親文書に戻りやすいよう、EndOfSubDoc または StartOfSubDoc システムマクロを定義します。このマクロで定義したテキストまたはグラフィックは、次の例のように、リンクされた各 Web ページの最後または最初に表示されます。

    マクロ名

    置換

    EndOfSubDoc

    <div>
    <p><a href="<$parentdoc>">Return to main page</a></p>
    <p><a href="<$prevsubdoc>">Go to previous page</a></p>
    <p><a href="<$nextsubdoc>">Go to next page</a></p>
    </div>
  3. HTML 形式でファイルまたはブックを保存します。 親文書には、リンクされた目次が含まれます。

画像マップのリンクの設定

Web ページ上の画像マップは、リンクとして定義した領域が含まれるグラフィックです。画像マップを使用すると、単純なテキストだけの場合より視覚的効果の高い Web ページへのリンクを作成できます。

FrameMaker 文書を HTML または XML に変換すると、メインテキストフローに含まれるグラフィックは、正しく設定されていれば、自動的に画像マップに変換されます。 グラフィックは、次のような場合に画像マップに変換されます。

  • アンカー枠内のグラフィックの上にテキスト枠が存在し、テキスト枠内に有効なハイパーテキストマーカーがある場合。

  • アンカー枠にあるグラフィックの上に長方形のリンクの行列がある場合。

グラフィック変換の指定

HTML 形式で文書を保存すると、アンカー枠内にコピーして取り込んだグラフィックファイルは、すべて別の形式で保存されるように指定しない限り、GIF 形式に変換されます。 各グラフィックは、個別のファイルに保存されます。 アンカー枠内のテキストも GIF 形式に変換されます。

参照して取り込んだグラフィックファイルは、コピーが作成されるように指定しない限り、元の場所に残ります。 その場合、形式がチェックされて、必要に応じて変換されます(グラフィックの dpi 解像度は保持されます)。 新しいファイルは、HTML 文書と同じフォルダー内に作成されます。

変換後のグラフィックファイルの形式を指定する

  1. ファイル > ユーティリティ > HTML 設定 を選択し、 「オプション」 をクリックします。

    FrameMaker の HTML オプションダイアログ
  2. グラフィックファイルの形式を指定します。 次の形式から選択できます。

    • 256 色以内の写真以外の画像には GIF 形式が最適です。

    • 24 ビットの写真などの広範囲にわたるカラーが含まれる画像には JPEG 形式が最適です。

    • PNG 形式は、Web で一般的に使用されているパブリックドメイン形式です。 GIF 形式と同様に 256 色以内の画像に最適です。

  3. OK」をクリックします。

参照して取り込んだグラフィックをコピーおよび変換するように指定する

参照して取り込んだグラフィックをターゲット先にコピーする設定には、以下を行います。

  1. ファイル > ユーティリティ > HTML 設定 を選択し、 「オプション」 をクリックします。

  2. 「参照して取り込んだファイルをコピー」を選択します。

HTML マッピングを設定、調整する

FrameMaker で HTML マッピング、自動レベルマッピング、フォーマットのマッピングを調整および設定する方法について説明します。

次の HTML マッピングを調整できます。

文書を HTML 形式で保存してから、マッピングを調整します。

注意: 変更できないマップもいくつかあります。 例えば、FrameMaker の表は常に HTML の表に変換され、アンカー枠は常に IMG タグ付きの画像になります。

HTML マッピングを設定または変更する

  1. ファイル > ユーティリティ > HTML 設定を選択します。HTML 設定 ダイアログが表示されます。

    FrameMaker の HTML 設定ダイアログ

    FrameMaker では、現在のマッピングが HTML 設定 ダイアログボックス内に読み込まれるか、またはマッピングが設定されていない場合は初期設定のマッピングが使用されます。

  2. マップ ポップアップメニューから、マッピングする書式の種類(「文字書式」「段落書式」 、または 「相互参照書式」)を選択します。

  3. マップ元: ポップアップメニューで FrameMaker 書式を選択し、 マップ先: ポップアップメニューで HTML エレメントまたはマクロを選択して、マッピングを指定します。

    ヒント: 文書内をクリックすると、調整する書式を選択できます。 クリックした書式の現在のマッピングが、HTML 設定 ダイアログボックスに、クリックした書式の現在のマッピングが表示されます。
  4. 次のいずれかのオプションを選択します。

    • 段落書式をマッピングするときに、変換後のテキストに段落の自動番号を含めるには、 自動番号を含めるをクリックします。(リスト内のアイテムに自動番号を含める必要はありません。)

    • 見出し(自動レベル)にマッピングするときに、この書式が検出されるたびに新しい Web ページを開始するには、「新しい Web ページを開始」をクリックします。

      長い FrameMaker 文書を複数の HTML ファイルに分割し、各 HTML ファイルを 1 つのファイルにリンクする場合に、このオプションを使用します。 指定の書式が検出されるたびに、元のファイル(ファイル)の見出しを残したまま、その見出し書式で開始して、その書式が次に出現するまでの内容を含むサブ文書にリンクします。 この設定を使用した目次のシミュレーションについては、「目次をシミュレートするリンクを作成する」を参照してください。

    • ビュレットリストまたは番号リストのリストアイテムエレメントにマッピングするときに、アイテムのレベルの深さ(通常、アイテムのインデントの度合い)を指定するには、「リストのインデント」の値を入力します。

  5. 「変更」をクリックしてマッピングを適用します。

  6. 必要に応じて、手順 2 ~ 5 を繰り返します。

  7. マッピングの指定が完了したら、ダイアログボックスを閉じ、HTML 形式で文書を保存します。

HTML リファレンスページ上のマッピングテーブルを編集するには、まず HTML 設定ダイアログボックスを閉じてください。 このダイアログボックスが開いていると、ページ上で表を編集しようとした場合にエラーが表示されます。

見出しの自動レベルマッピング

HTML では、6 つのレベルの見出しをサポートしています。 FrameMaker の段落書式を見出し(自動レベル)にマッピングすると、FrameMaker のすべての段落書式を見出しに変換できます。 この特殊なマッピングを使用すると、見出しの相対レベルおよびファイルの最上位レベルのマッピングに基づいて、文書中の見出しが H1、H2 というようにマッピングされます。 この方法の利点は、文書が複数の HTML ファイルに分割されている場合に、各 HTML ファイルには H1 にマッピングされている見出しが必ず存在し、H1 の下に適切な見出しの階層ができることです。

例えば、FrameMaker 文書で「タイトル 1」、「タイトル 2」および「タイトル 3」という書式を使用しているとします。 この文書を HTML に変換するときに、文書を 2 つのファイルに分割して 2 つ目のファイルに「タイトル 2」と「タイトル 3」だけを含めるという場合があります。 自動レベル機能を使用すると、「タイトル 2」が最初のファイルでは H2 にマッピングされますが、2 つ目のファイルでは H1 にマッピングされます。

文書を複数の HTML ファイルに分割するときの自動レベル見出しの機能について詳しくは、 Headings リファレンスページを使用するをご覧ください。

自動レベルの方法を調整して(自動レベル機能の設定を変更して)特定の見出しのレベルにマッピングするには、FrameMaker 文書のリファレンスページにある特殊な表を編集する必要があります。 詳しくは、「HTML Mapping Table を編集する」を参照してください。

リストのマッピング

FrameMaker では、ビュレットリストは番号のない HTML リストに、番号リストは通し番号付きの HTML リストにそれぞれ自動的にマッピングされます。 このような自動マッピングを変更するには、FrameMaker 文書の HTML リファレンスページにある表を編集する必要があります (「HTML Mapping Table を編集する」を参照)。

HTML 設定ダイアログボックスで「リストのインデント」に値を入力すると、リストのレベルを指定できます。 ブラウザーでは通常、異なるレベルの見出しが、インデントの量を変えて表示されます。

「自動番号を含める」を選択すると、変換後のテキストに FrameMaker の自動番号を含めることができます。 ただし、通常、ブラウザーにはリスト用の独自のビュレット文字や番号が用意されているので、リストの変換時にこのオプションを使用する必要はほとんどありません。

次の表に、段落ベースの HTML エレメントを示します。

HTML 設定ダイアログボックスでのマップ名

対応する HTML エレメント

適切な使用方法および Web ブラウザーでの一般的な表示

見出し(自動レベル)

H1、H2、H3、H4、H5、H6

6 つのレベルの見出し(H1 が最大で最高のレベル)

段落

P

通常の本文段落

プリフォーマット

PRE

改行や行間隔が元の文書と一致するテキスト(通常、複数のスペースと固定幅のフォントを使用)

アドレス

ADDRESS

電子メールのアドレスなどを示すテキスト(通常、インデントしたり斜体にする)

引用

BLOCKQUOTE、BQ

インデントされた引用

List Item

LI

番号なしリスト(UL)の一部の場合はビュレット文字に続くアイテムで、番号リスト(OL)の一部の場合は通し番号に続くアイテム

リストアイテム(続き)

P

リスト内の本文段落(前にビュレットも番号も付きません)

データ用語

DT

DD エレメントで定義するアイテム(用語集の中の用語など)

データ定義

DD

用語集の用語などの、用語の定義(DT)

データ定義(続き)

P

データ定義内の本文段落

含めない

「なし」

HTML への変換時に削除

次の表に、文字ベースの HTML エレメントを示します。

HTML 設定ダイアログボックスでのマップ名

対応する HTML エレメント

適切な使用方法および Web ブラウザーでの一般的な表示

引用文

CITE

引用文(通常、斜体または下線付きで表示)

コード

CODE

コンピューターのプログラムコード(通常、Courier などの固定幅フォントで表示)

定義

DFN

用語の定義(通常、斜体で表示)

強調

EM

強調テキスト(通常、斜体または下線付きで表示)

キーボード

KBD

ユーザーが入力するテキスト(通常、Courier などの固定幅フォントで表示)

サンプル

SAMP

Courier などの固定幅フォントで表示されるテキスト

ショート引用(Intl)

Q

通常、引用符などで囲まれて表示される段落全体に満たない引用(ブラウザーによっては認識されない場合があります)

スパン(CSS)

SPAN

スタイルシートを認識するブラウザーで HTML スタイルシートでの指定どおりに表示されるテキスト、またはその他のブラウザーで表示される特殊な書式設定のないテキストで、 他のマッピングが不適切な場合に使用(ドロップキャップなど)

強調

STRONG

強調テキスト(太字で表示)

タイプライター

TT

Courier などの固定幅フォントで表示されるテキスト

変数

VAR

特殊用語またはプログラムで使用する変数名(斜体または太字斜体で表示)

標準テキスト

「なし」

前の文字マッピングを取り消すテキスト(段落マッピングに適した書体で表示)

含めない

「なし」

HTML への変換時に削除

相互参照書式のマッピング

プリントした文書にある「詳しくは、8 ページの「シンタックス」を参照してください。」などの典型的な相互参照は、ページ番号を使用しない HTML 文書では意味を失ってしまいます。この理由により、相互参照は初期設定で「See Also」という定義済みの相互参照変換マクロにマッピングされます。See Also マクロは、ページ番号ではなく段落テキストを参照するように相互参照を変更します(例:詳しくは、「シンタックス」を参照してください)。元の文書の相互参照テキストは、使用されている書式にかかわらず変換後の文書では HTML リンクになります。

See Also マクロを変更したり、独自のマクロを作成して、相互参照書式をマッピングできます。

相互参照を初めてマッピングする場合、HTML 設定ダイアログボックスのマップ先ポップアップメニューには See Also マクロだけが表示されます。 他の変換マクロを作成すると、そのマクロもこのメニューに表示されます。 相互参照マクロの作成および編集方法については、「 HTML 変換マクロを使用する」を参照してください。

マップ先: ポップアップメニューで次のいずれかを選択すると、相互参照をマッピングできます。

  • 「元の相互参照書式」を選択すると、相互参照のテキストが変更されずにそのまま残ります。

  • 「含めない」を選択すると、相互参照のテキストが削除されます。

リファレンスページの編集によるマッピングの調整

FrameMaker の 2 つの特殊なリファレンスページ(Headings ページと HTML ページ)にある表を編集すると、HTML 変換に関する微調整を行うことができます。 ブックを変換する場合は、「BookHeadings」と「BookHTML」がリファレンスページになります (「ブックを HTML ファイルに変換する」を参照)。 リファレンスページに関する一般的な情報については、「リファレンスページ」を参照してください。

注意: HTML コードについて十分に理解している場合を除き、HTML リファレンスページの情報は編集しないでください。 このページの表の編集は、ほとんどの場合、必要ありません。

リファレンスページの表は、HTML 形式で初めて文書を保存するとき、または、 ファイル > ユーティリティ > HTML 設定を初めて選択するときに自動的に設定されます。Headings リファレンスページには、Headings Table という表だけがあります。 HTML リファレンスページには次の表があります。

表が大きい場合、HTML リファレンスページは必要なページ分だけ続きます。

Headings リファレンスページを使用する

Headings リファレンスページの Headings Table は、見出しに使用するタグとその階層を示しています。

見出しの相対的な階層を設定する Headings Table
見出しリファレンスページの Headings Table で見出しの階層を設定する。

この表を使用すると、見出しとその相対レベルのマッピングを変更できます。

見出し書式をわかりやすくするために、文書の本文ページに見出しが表示されるときと同じフォントおよびポイントサイズでテキストが表示されます。

Headings Table を編集する

  1. 表示 > リファレンスページ を選択し、Headings ページを表示します。文書を HTML 形式で保存するか、 ファイル > ユーティリティ > HTML 設定を選択するまで Headings ページは作成されません。

  2. 次の操作を行って、表を編集します。

    • 見出しレベルに異なる段落書式をマッピングするには、2 つ目の列の段落タグを変更し、見出しレベル番号は変更しません。 例えば、「ヒント」書式がレベル 6 の見出しにマッピングされている場合、代わりに「警告」書式をレベル 6 にマッピングするには、2 列目の「ヒント」を「警告」に変更します。

    • 見出しの相対レベルを変更するには、「Heading Level」の列の番号を変更します。 例えば、「警告」書式の見出しレベルを上げるには、「Heading Level」の列の番号を 6 から 5 に変更します (この場合、行の順序を変える必要はありませんが、表を見やすくするために変更することもできます。)

    • 複数の書式を 1 つのレベルの見出しにマッピングするには、「Heading Level」の列の番号が同じになるようにします。 例えば、次の Headings Table の「注意」と「警告」の書式はいずれもレベル 6 の見出しです。

      Heading Level

      Paragraph Format

      コメント

      6

      注意

      6

      警告

    • Headings Table に書式を追加するには、Control+Return キーを押して行を追加し、「Heading Level」と「Paragraph Format」の各列に値を入力します。

  3. Headings Table で書式を削除または追加した場合は、HTML Mapping Table のマッピングも変更します。 例えば、HTML Mapping Table の「小見出し」書式のエレメントを H* から P に変更します。 このテーブルの編集についての詳細は、次の節を参照してください。

HTML Mapping Table を編集する

HTML リファレンスページの HTML Mapping Table には、HTML 設定ダイアログボックスで設定したマッピング情報が表示されます (見出しのマッピング情報は、Headings Table だけでなく HTML Mapping Table にも表示されます)。 通常、このテーブルを直接編集する必要はありませんが、次のような場合にはテーブルを編集します。

  • 見出しの自動レベルのマッピングを行わずに、H1 や H2 などの見出しレベルに明示的に書式をマッピングする場合 (「見出しの自動レベルマッピング」を参照)。

  • 編集 > 検索・置換を使用して、多くのマッピングをすばやく、または一括して変更します。

  • ビュレットリストを番号リストに、またはその反対に変更する場合

  • HTML 設定ダイアログボックスで使用できない HTML エレメントを使用する場合

  • テーブルの「Comments」の列に、マッピングに関する説明を記入する場合

Mapping Table の最初の列に表示されている、FrameMaker のソースアイテムの先頭に付いている英字は、アイテムの種類を示しています。 「P」は段落書式、「C」は文字書式、「X」は相互参照書式を示しています。 2 列目には HTML エレメント名または HTML 変換マクロ名が表示されています。

HTML リファレンスページの HTML Mapping Table
HTML リファレンスページの HTML Mapping Table を使用する

マクロの定義方法については、「HTML 変換マクロを使用する」を参照してください。

HTML Mapping Table を使用してマッピングを編集する

  1. 表示 > リファレンスページ を選択し、HTML ページを表示します。

  2. 表示されたページで Mapping Table を見つけて、マッピングを変更する書式を確認します。

  3. 必要に応じて、次の変更を加えます。

    • 「Element」の列に、書式をマッピングする HTML エレメントまたは変換マクロの名前を入力します。正確な HTML エレメント名がわからない場合は、「 リストのマッピング」に記載されている表を参照してください。 自動レベルの見出しにマッピングする場合は、「H*」と入力します。

    • 該当の書式が検出された場合に別の HTML 文書を作成するには、「New Web Page?」の列に「Y」と入力します。 それ以外の場合は、No を表す「N」」と入力します。

    • 変換時に、該当の書式の完全な自動番号テキストが含まれるようにするには、、「Include Auto#」の列に、「Y」または「Yes」と入力します。それ以外の場合は、「N」または「No」と入力します。

    • 「Comments」の列に、マッピングの用途や例外などに関する説明を入力します。この列は、空白でも構いません。

    編集後の行は、次のようになります。

    FrameMaker ソースアイテム

    HTML エレメント

    新規 Web ページ

    自動番号の挿入

    コメント

    P:Fnote

    「FOOTNOTE」

    N

    N

    一部のブラウザーでは機能しません。

特殊文字を入力する

FrameMaker の文字セットは、HTML および Web で使用される文字セットとは異なります。 そのため、HTML への変換時に一部の文字は置換文字にマッピングされます。 一部のマッピングは、エンティティと呼ばれる特殊な HTML コードに基づいて内部的に実行されます (例えば、曲線引用符は、直線引用符のエンティティに変更されます)。 その他の置換については、Character Macros テーブルで指定します。 例えば、em ダッシュが 2 個のハイフンに置換されるよう指定します。 マッピングが存在しない場合、文字は無視されます。

次の表に示す文字には、特殊なマッピングが既に定義されているか、特殊な処理が実行されます。

文字

初期設定のマッピング

定義される場所

...(省略記号)

...(3 個のピリオド)

Character Macros テーブル

—(em ダッシュ)

--(2 個のハイフン)

Character Macros テーブル

–(en ダッシュ)

-(1 個のハイフン)

Character Macros テーブル

¢(セント)

¢ (HTML 文字参照)

Character Macros テーブル

©(著作権)

© (HTML 文字参照)

Character Macros テーブル

®(登録商標)

® (HTML 文字参照)

Character Macros テーブル

°(度を表す記号)

° (HTML 文字参照)

Character Macros テーブル

< および >(山形かっこ)

&lt; と &gt; (HTML エンティティ)

内部

"

&quot; (" の HTML エンティティ)

内部

&(アンパサンド)

&amp; (HTML エンティティ)

内部

Character Macros テーブルのエントリを追加または編集すると、文字のマッピングを追加または変更できます。 前の表で示しているように、テキストまたは HTML 文字参照やエンティティ参照(先頭がアンパサンドで最後がセミコロン)に文字をマッピングできます。

  1. 表示 > リファレンスページ を選択し、HTML ページの Character Macros テーブルを表示します。

  2. マッピングを編集するか、新しい行を作成して(Control+Return キー)、新しいマッピングを入力します。

最初の列での特殊文字の入力方法が不明な場合は、各キーストロークを参照してください。

例えば、ダガー文字、商標記号および ae 合字のマッピングを設定するには、次の行を追加します。

文字

置換

コメント

*

ダガー記号

(tm)

商標記号

æ

&aelig;

ae 記号の HTML エンティティ参照へマッピング

文書を HTML 形式で保存する

FrameMaker で文書を HTML 形式で保存する方法について説明します。

FrameMaker 文書を HTML 文書に変換するには、HTML 形式でファイルに保存します。 HTML 形式で保存すると、個々の FrameMaker の書式を HTML エレメントに変換またはマッピングするための定義が設定されます。 ブック全体を HTML 形式で保存することもできます (「ブックを HTML ファイルに変換する」を参照)。

最初に HTML 形式に変換するときに、HTML エレメントへの書式のマッピングが自動的に作成されますが、変換マクロを作成し調整すると、さらに細かくカスタマイズすることができます。 詳しくは、 HTML マッピングを設定、調整するリファレンスページの編集によるマッピングの調整をご覧ください。

変換を調整する場合でも、最初に文書を HTML 形式で保存してください。 保存後、自動マッピングを必要に応じて調整できます。

  1. ファイル > 別名で保存 を選択し、ポップアップメニューで「HTML」を選択します。

  2. ファイル名に拡張子 .htmlを付け、ファイルの保存場所を指定して 保存をクリックします。変換後のファイルは、指定した場所に保存されます。

  3. Web ブラウザーで HTML ファイルを開き、変換後のファイルを確認します。 正しく保存されていれば、作業は完了です。

HTML マッピングを設定、調整するで一部のマッピングを調整します。

HTML 変換マクロを使用する

FrameMaker で HTML 変換マクロを使用する方法について学びます。

HTML リファレンスページの次の表を使用すると、HTML 変換マクロを定義できます。

注意: HTML 設定ダイアログボックスでシステムまたは汎用の HTML マクロを変更することはできません。

マクロを定義後、他のマクロで名前を指定して使用したり、HTML Mapping Table で他のマクロにマッピングしたりできます。 マクロ名は HTML 設定ダイアログボックスのマップ先ポップアップメニューに表示されるので、Mapping Table を直接編集せずに書式をマクロにマッピングすることができます。

HTML 変換マクロの例については、FrameMaker で提供されているテンプレートのリファレンスページを参照してください。

HTML 変換マクロを作成または編集する

  1. 表示 > リファレンスページ を選択し、HTML ページを表示します。

  2. 表内のマクロを編集するか、行を作成して(Control+Return キー)、マクロ名で開始する新規マクロを入力します (HTML System Macros テーブルにはマクロを追加できず、置換テキストの編集だけが可能です)。

置換テキストには、テキスト、HTML コードおよび FrameMaker の構成要素を混在させて含めることができます。 FrameMaker では HTML のシンタックスがチェックされないので、必ず有効な HTML コードを入力してください。

HTML 変換マクロで構成要素を使用する

HTML 変換マクロで次の構成要素を使用して、特殊なテキストを含めることができます。

構成要素

説明

<$paratext>

<$paratag>

<$paranum>

<$paranumonly>

詳しくは、「相互参照にソース情報を含める」および「相互参照にソース情報を含める」を参照してください。

<$variable[varname]>

変数のテキストを含む

<$defaulttitle>

現在の文書に表示される最初の見出しのテキストを含む

<$nextsubdoc>

次の HTML サブ文書の URL を含む

<$prevsubdoc>

前の HTML サブ文書の URL を含む

<$parentdoc>

親 HTML 文書の URL を含む

構成要素は、山形かっこ(< >)で囲まれ、ドル記号($)で開始しています。 これらの構成要素は小文字で入力します。

注意: General Macros テーブルには、「見出し」という列があります。 タイトルを指定する場合や、HTML 文書に関する特殊な詳細情報(検索エンジンで使用されるキーワードなど)を含める場合は、この列を使用します。 この列に入力するには、HTML 文書の HEAD セクションで使用できる HTML エレメントを把握しておく必要があります。

HTML システムマクロの再定義

HTML システムマクロは、その他のマクロと異なり、再定義はできますが新規追加はできません。

特に、文書を複数の HTML ファイルに分割するときなどには、HTML システムマクロを使用すると便利です。 例えば、StartOfSubDoc マクロを定義し、すべての新しい Web ページの先頭に会社のロゴを表示したりできます。

以下の表では、最初の Web ページのことを 文書と呼んでいます。また、親文書にリンクされた文書のことを サブ文書 と呼んでいます。

システムマクロ

StartOfDoc

最上位の Web ページの先頭にテキストを挿入

EndOfDoc

最上位の Web ページの最後にテキストを挿入

StartOfSubDoc

最初と最後のサブ文書を除く各サブ文書の先頭にテキストを挿入

EndOfSubDoc

最初と最後のサブ文書を除く各サブ文書の最後にテキストを挿入

StartOfFirstSubDoc

作成した最初のサブ文書の先頭にだけテキストを挿入

EndOfFirstSubDoc

最初のサブ文書の最後にだけ置換テキストを挿入

StartOfLastSubDoc

作成した最後のサブ文書の先頭にだけ置換テキストを挿入

EndOfLastSubDoc

最後のサブ文書の最後にだけ置換テキストを挿入

タイトルをカスタマイズする

HTML 文書のタイトルは、ウィンドウのタイトルバーに表示されます。 そのページにしおりを追加すると、HTML 文書のタイトルはしおりリストにも表示されます。 初期設定では、タイトルに <$defaulttitle> 構成要素が使用され、HTML ファイルの最初の見出しがそのファイルのタイトルとして使用されます。通常、初期設定のタイトルで十分ですが、 HTML リファレンスページのマクロ表を編集して異なるタイトルを指定することもできます。

システムマクロと汎用マクロでは、2 組の置換テキスト(コードの本文に表示するものと見出し部分に挿入するもの)を定義できます。

初期設定のタイトルを変更したり、削除して独自のタイトルを設定したりできます。

初期設定のタイトルを変更する

  1. 表示 > リファレンスページ を選択し、HTML リファレンスページを表示します。

  2. System Macros テーブルで、初期設定のタイトルを設定する 4 つのシステムマクロを探します。 初期設定では、これらのマクロは <$defaulttitle> という構成要素を使用して、ファイルの最初の見出しをタイトルとして割り当てます。これらのマクロを変更できます。

    マクロ名

    置換

    Head

    コメント

    StartOfDoc

     

    <title><$defaulttitle></title>

     
  3. 「見出し」列の初期設定のマクロを変更します。 例えば、次のマクロでは、タイトルのテキストが固定テキストに変更されます。

    マクロ名

    置換

    Head

    コメント

    StartOfDoc

     

    <title>My Book</title>

     

独自のタイトルを設定する

  1. 表示 > リファレンスページ を選択し、HTML リファレンスページを表示します。

  2. System Macros テーブルから 4 つの初期設定のタイトルの置換テキストを削除します。

  3. General Macros テーブルの 3 列目(「ヘッド」列)で、<TITLE> HTML エレメントを使用するマクロを「置換」列で定義します。 例えば、次のマクロでは、段落の自動番号とテキストがタイトルに使用され、文書内の段落テキストとしても使用されます。

    マクロ名

    置換

    Head

    コメント

    MyTitle

    <p><$paranum><$paratext></p>

    <title><$paranum><$paratext>

    </title>

     
  4. HTML 文書を分割している書式にマクロをマッピングします。

HTML コードを挿入する

FrameMaker で文書を HTML に変換するための HTML コードを挿入する方法について説明します。

文書に特殊な HTML コード(Java アプレットを定義するコードなど)を挿入することもできます。

  1. 表示 > リファレンスページ を選択し、HTML リファレンスページを表示します。

  2. HTML General Macros テーブルで、内容が HTML コードであるマクロを定義します。

  3. 表示 > 本文ページ を選択し、HTML コードの挿入位置に挿入ポイントを置きます。

  4. 挿入 > マーカー を選択し、マーカーの種類に「HTML マクロ」を選択します。

  5. マーカーテキストとして汎用マクロ名を入力し、「新規マーカー」をクリックします。

例えば、次の Java コードをマクロ定義として入力できます。

マクロ名

置換

MyCode

<applet code="Bullets.class" width="600" height="6" codebase="classes/bullets/">
   <param name="bgColor" value="White">
</applet>

このアプレットの挿入位置に、マーカーの種類が「HTML マクロ」で、マーカーテキストが「MyCode」であるマーカーを挿入します。

ブックを HTML ファイルに変換する

FrameMaker でブックを HTML ファイルに変換する方法を学びます。

1 つの文書を保存するときと同じ基本手順に従って、HTML 形式でブックを保存できます FrameMaker でブック内のファイルをマッピングすると、ブック内の最初のファイルに追加されたリファレンスページのマッピングが保存されます。 個々の文書のリファレンスページにある表を編集するのと同じ方法で、リファレンスページの表を編集できます。

HTML 形式でブックを保存すると、ブック内のファイルが個別のファイルに残されない場合があります。 ブックファイルを個別の HTML ファイルに分割するには、「新しい Web ページを開始」オプションを使用します。

  1. ブックファイルを開き、 ファイル > ブックを別名で保存を選択します。

  2. ポップアップメニューで HTML を選択します。

  3. ファイル名に .htmlという拡張子を追加して 保存をクリックします。 ブックの変換後のファイルが指定した場所に保存されます。

  4. Web ブラウザーで変換後のファイルを開いてチェックします。正しく保存されていれば、作業は完了です。

  5. 一部のマッピングを調整するには、ブックファイルの最初のファイルを開き、「BookHeadings」または「BookHTML」リファレンスページを表示して、一連の表を編集します ファイルを保存し、HTML 形式でブックファイルを再び保存します。

ヒント: 文書のマッピングを調整してブック全体に使用するには、ブックファイルの最初のファイルで「BookHeadings」および「BookHTML」リファレンスページの表を削除します。 文書の「Headings」および「HTML」リファレンスページの表をコピーし、「BookHeadings」および「BookHTML」リファレンスページにペーストします。

HTML 変換のトラブルシューティングとヒント

FrameMaker での HTML 変換のトラブルシューティング方法について説明し、HTML 変換に関するヒントを学びます。

HTML への変換を円滑に行うには、次のガイドラインに従ってください。

構造化文書を HTML 形式で保存

FrameMaker で構造化されたドキュメントを保存し、HTML として公開する方法について説明します。

構造化文書を HTML 形式で保存する手順は、マッピングを除き、非構造化文書の場合と同じです。 構造化文書では、すべてのマッピングが、文字、段落および相互参照の書式ではなく、エレメントや属性に基づいて行われます。 構造化 FrameMaker のエレメントは、コンテナーの書式を定義するために、HTML エレメントにマッピングされます。 また、構造化 FrameMaker の属性は、相互参照、カスケードスタイルシート、言語および画像の代替テキストなどを定義するために、HTML の属性にマッピングされます。

オンライン出力書式の公開オプション

FrameMaker 文書を FrameMaker から HTML として保存できることのほかに、Adobe によって提供されているいずれかの企業クラスの公開オプションを使用することもできます。

  • RoboHelp を使用して、FrameMaker コンテンツを FrameMaker のマルチチャネルパブリッシングでサポートされている形式以外にも様々な形式でパブリッシュします。そのような形式には、EclipseHelp、Oracle Help、Adobe AIR ベースのヘルプなど、RoboHelp でサポートされているその他の様々な形式が含まれています。この方法では、スタイルマッピングやその他の変換設定を定義し、FrameMaker コンテンツを RoboHelp プロジェクトに取り込みます。 この後で、RoboHelp の機能を使用して、必要なオンライン出力形式を公開できます。 「Adobe RoboHelp のヘルプ」を参照してください。

  • 「Adobe FrameMaker Publishing Server」および「Adobe RoboHelp ServerHelp」を使用して、マルチチャネル、マルチデバイス出力形式に企業レベルで自動公開できます。


January 24, 2022

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