それぞれ独自にテキスト枠を連結させた個別のテキストフローを管理します。FrameMaker で 2 カ国語の文書を作成します。
文書中にテキストフローをいくつか作成して、別々に連結させることもできます。 例えば、2 カ国語の文書では、原文と訳文を並べて表示することができます。
複数のフローを含む文書のテキスト枠にテキストが入りきらない場合でも、自動的に新規ページが追加されないように設定できます。 この場合は、自分でページを追加して、連結を行います。 自動番号付け機能を使用すると、フローごとに異なる方法で番号を付けることができます。そのため、各フローで別々に、リスト、見出しおよび図のタイトルの番号を付けることができます。
FrameMaker におけるテキストフローおよびフロータグの概要、横に並んだフローを設定する方法、またニュースレターや雑誌で使用するフローを設定する方法について説明します。
テキストフローとは、テキストを含む連結したテキスト枠を指します。 ほとんどの場合、文書には、先頭ページから最終ページまで続くテキストフローが 1 つあり、テキスト枠は自動的に連結されます。 文書中で複数のテキストフローを使用する場合は、テキスト枠を手動で連結します。例えば、ニュースレターの作成中に、第一面の記事を他の記事をスキップして後のページに続ける場合などは、この作業を行います。
テキスト枠のフロータグは、ステータスバー上のタグ表示部分に表示されます。
テキストフローが横に並んだ文書を作成するには、マスターページ上でテキスト枠のレイアウトを行って連結します。 テキスト枠の連結は文書全体を通して同じなので、通常、ボディページ上で変更する必要はありません。
いずれかのマスターページ上でフローを設定します。 1 つのフローに 1 つのテキスト枠を作成して、各テキスト枠に異なるフロータグを付けます。 各フローの「自動連結」を選択します。これで、テキストがフローの終わりに達すると、新しいボディページが追加されます。
他のマスターページについても手順 1 を繰り返します。 すべてのマスターページのフロータグは統一されている必要があります。 各マスターページのフロータグが異なると、ボディページの追加時に左右のマスターページが正しく適用されません。
各ボディページを表示して、マスターページの変更内容をボディページに適用します。
ニュースレターや雑誌などで横に並ばない複数のフローを設定する場合は、マスターページ上でコラムレイアウトを作成します。 この場合、マスターページは基本レイアウト用のグリッドとしての役目しか果たしません。 テキスト枠のサイズ変更、削除、連結および切断はボディページで行って、適切に表示されるようにします。 この方法を使用すると、文書全体のテキストフローを最も柔軟に決定できます。
コラム数を決めて、その数のコラムを含むテキスト枠を各マスターページ上に配置します。 すべてのテキスト枠を 1 つのフロー内に含めます。 これらのテキスト枠は、テキストフローを含めるレイアウト用グリッドとして使用します。
「自動連結」の選択を解除して、ページが自動的に追加されないようにします。
各ボディページを表示して、マスターページの変更内容をボディページに適用します。
各ボディページ上で、必要に応じてテキスト枠のサイズ変更、切断および連結を行います。 ボディページを変更しても、マスターページの更新は行わないでください。
ニュースレターでテキストベースラインを整列させるには、テキスト枠を正しく配置する必要があります。 文書中に複数のテキストフローがある場合は、各フローのベースラインを整列させてください。
必要に応じて、独立した新しいボディページを手動で作成します。
必要に応じて、ページ間でテキスト枠を連結します。
FrameMaker でフロータグまたは「自動連結」設定の変更、および独立ページやテキスト枠の変更を行います。
フローの基本属性は「自動連結」設定とフロータグです。 1 つのフローまたは横に並んだフローを含む文書では、通常、「自動連結」を選択しておくと、フローのテキスト枠にテキストが入りきらない場合に新規ページが自動的に追加されます。 追加されたページでは、対応する(左または右の)マスターページのコラムレイアウトが使用され、新規ページの各テキスト枠は自動的に既存ページのテキスト枠に連結されます。
横に並んでいない複数のフローを含む文書の場合は、通常、「自動連結」の選択を解除します。 これにより、独立した新しいボディページを手動で追加して、新規ページと既存ページの連結をコントロールすることができます。 「自動連結」の選択が解除されていて、テキストがテキスト枠内に入りきらない場合、テキストはフローの最後のテキスト枠の外にオーバーフローします。 境界線を表示するように設定してある場合は、テキストがオーバーフローしたテキスト枠の下端の境界線が実線で表示されます。
テキストがオーバーフローしたテキスト枠内にさらにテキストを入力しようとすると、警告音が鳴ります。 オーバーフローしたテキストは表示されていないだけで、削除されたわけではありません。 オーバーフローしたテキストを含むテキスト枠を別のテキスト枠に連結すると、隠れていたテキストが次のテキスト枠内に表示されます。
横に並んだテキストフローを作成する場合など、フローにはいつでもタグを付けることができます。 (新しく作成した空白の文書のメインフローには「A」というタグが付きます)。 タグは、1 つのフローに 1 つずつ付けます。 その後は、テキスト枠をフローに連結すると、テキスト枠にタグが自動的に付きます。 フロー中の 1 つのテキスト枠のフロータグまたは「自動連結」設定を変更すると、フロー全体に変更が反映されます。
通常、フロータグと「自動連結」設定は、マスターページ上で変更します。 2 つのテキスト枠が連結されている場合は、先にテキスト枠を切断しないと、フロータグを変更できません。
フローのテキスト枠内をクリックします。
を選択します。
「フロー」セクションの「タグ」テキストボックスにフローのタグ名を入力します。 ステータスバー上のタグ表示部分に表示される別の情報が隠れないように、短いフロータグ名を入力してください。 現在のページ上で既に使用されているタグは使用できません。
ページ上の最後のコラムにテキストが入りきらないときにページが自動的に追加されるようにする場合は、「自動連結」を選択します。
「設定」をクリックします。
通常、文書中にメインフローが 1 つ、または横に並んだフローが 2 つある場合は、独立ページを手動で追加するのではなく、連結したページが必要に応じて自動的に追加されます。 「自動連結」の選択を解除した複数のフローを含む文書や、その他の特殊な文書では、独立ページを新しく手動で追加することができます。 その場合、テキストがテキスト枠の最後に達したときに、新規ページを追加してテキスト枠を連結します。
ボディページを表示して、
を選択します。追加するページの位置とページ数を選択します。
Choose a master page from the 使用するマスターページ ポップアップメニューでマスターページを選択して、 「追加」をクリックします。
複数のフローを含む文書で独立ページを削除すると、そのページの内容も削除されます。
削除するページ内をクリックして、
を選択します。削除する独立ページの番号(開始ページと終了ページの番号)を指定して、「削除」をクリックします。1 ページだけ削除する場合は、両方のテキストボックスにそのページ番号を入力します。
2 つのテキスト枠が連結されている場合、テキストは 1 つのテキスト枠の最後から次のテキスト枠の先頭に移動します。 マスターページ上のテキスト枠は、同じマスターページ上の別のテキスト枠に連結でき、ボディページ上のテキスト枠は、任意のボディページ上のテキスト枠に連結できます。 また、フローの途中でテキスト枠を連結することもできます。
2 つのテキスト枠を連結すると、最初のテキスト枠のフロータグが次のテキスト枠にも割り当てられます。 最初のテキスト枠にタグが付いていない場合は、2 つ目のテキスト枠のタグが使用されます。 これで、連結したテキスト枠がすべて同じフローに含まれ、同じタグが付きます。 最初のテキスト枠にオーバーフローしたテキストがある場合は、連結時に、そのテキストが 2 つ目のテキスト枠内に移動します。
2 つのテキスト枠をフローする順に選択します。 テキスト枠を選択するには、Ctrl キーを押しながらテキスト枠をクリックします。
2 つのテキスト枠が異なるページにある場合、最初のテキスト枠の選択は次のテキスト枠の選択時に解除されますが、 内では最初の選択が保持されます。
を選択します。最初に選択したテキスト枠が表示中のページ上にない場合は、そのテキスト枠に連結するか確認するメッセージが表示されます。
ニュースレターで記事を特別な場所に配置する場合や、見出しの抜粋を作成する場合など、独立したフローを複数作成するには、テキスト枠を切断します。 コラムの途中で新しいフローを開始する場合は、そのコラムを含むテキスト枠を 2 つに分割し、2 つのテキスト枠の連結を切断します。
テキスト枠は、前のテキスト枠や後のテキスト枠、またはその両方から切断できます。 また、フローの途中でテキスト枠を削除することもできます。
テキスト枠を切断しても、フレーム内の既存テキストへの影響はありません。 テキストを別のテキスト枠内に移動する場合は、テキスト枠の切断後に、テキストをカット&ペーストします。
Ctrl キーを押しながらテキスト枠をクリックして、切断するテキスト枠を選択します。
「前のコラムから切断」、「次のコラムから切断」または「前後のコラムから切断」のいずれかを選択します。
を選択し、削除するテキスト枠の直前にあるテキスト枠を選択します。 それには、Ctrl キーを押しながらテキスト枠をクリックします。
削除するテキスト枠の直後にあるテキスト枠を選択します。
を選択します。最初に選択したテキスト枠が表示中のページ上にない場合は、そのテキスト枠に連結するか確認するメッセージが表示されます。
テキスト枠を 2 つに分割して、その連結を切断すると、新しいフローを開始できます。 例えば、テキスト枠の途中で、独自のフローの新しい記事を開始できます。
テキスト枠を分割したい位置で行をクリックし、
を選択します。挿入点を含む行の下のテキスト枠が分割され、別個でも連結された 2 つのテキスト枠が作成されます。Ctrl キーを押しながらテキスト枠をクリックして 2 つ目のテキスト枠を選択します。
を選択して、テキスト枠を前のテキスト枠から切断します。フローにタグが付いていた場合は、フロータグが削除されます。 テキスト枠を切断する前に「自動連結」が選択されていても、分割された 2 つのテキスト枠では選択が解除されます。
必要に応じて、テキスト枠のサイズを変更します。
テキスト枠の分割後に他の操作を行っていない場合は、
を選択します。他の変更を行ったけれども、2 つのテキスト枠をまだ切断していない場合は、下のテキスト枠を削除し、残ったテキスト枠のサイズを変更して分割前のサイズに戻します。
2 つのテキスト枠を切断した場合は、下のテキスト枠のテキストをカットして、上のテキスト枠の最後にペーストします。 次に、下のテキスト枠を削除し、残ったテキスト枠のサイズを変更して分割前のサイズに戻します。 「自動連結」を再び選択する場合や、テキストフローにタグを付け直す場合は、
を選択します。ニュースレターや雑誌の記事が別のページに続く場合は、相互参照を使用すると、記事の続きや前の部分が表示されているページを示すことができます。
2 つのテキスト枠のサイズを変更して、相互参照を表示するスペースを作成します。 最初のテキスト枠の下端を上にドラッグして、続きのテキスト枠の上端を下にドラッグします。
最初のテキスト枠の下と、続きのページのテキスト枠の上に小さなテキスト枠を作成します。 このテキスト枠は、他のテキスト枠と連結しないでください。
最初のページの空白のテキスト枠内に、記事の続きがあるページへの相互参照を挿入します。
続きのページの空白のテキスト枠内に、記事の最初のページへの相互参照を挿入します。
文書中にフローが多数含まれている場合は、フローがどのように続いているか見失ってしまうことがよくあります。 このような場合には、ズームアウトしてテキストフローを見やすくするか、フローの次のテキスト枠に移動します。
25 %にズームアウトし、ウィンドウサイズを調整して、必要なページが表示されるようにします。
確認するフロー内をクリックして、
を選択します。フローがハイライトされて、文書中でのフローの構成がわかります。フローの次のテキスト枠に移動するには、次のいずれかの操作を行います。
連結された次のテキスト枠を表示する場合は、テキスト枠内の最後の行をクリックし、下向き矢印キーを押します。
連結された前のテキスト枠を表示する場合は、テキスト枠内の最初の行をクリックし、上向き矢印キーを押します。
FrameMaker では、テキスト枠内のテキストの方向を右から左、左から右に指定します。
テキストフレーム内のテキストの方向(LTR または RTL)を指定できます。 つまり、両方向のフローを含むドキュメントを作成できるということです。 例えば、左側のフレームでは LTR 言語(英語、ドイツ語など)のフローを採用し、右側のフレームでは RTL 言語(アラビア語、ヘブライ語、ペルシア語など)のフローを採用するなど、2 つのフローが含まれた文書を作成できます。
テキストフレームを選択します。
「グラフィック」メニューから「オブジェクトプロパティ」を選択します。
「テキストフレーム」タブで、「方向」ドロップダウンから必要な方向を選択し、「適用」をクリックします。