データの取得と表示のデザイン

人から情報を取得する、人に情報を提示する、またはその両方のために、プロセスに人を関与させます。LiveCycle アプリケーションの次の側面は、ユーザーが情報を提供し、利用できるようにするインターフェイスを定義します。

アセット:
ユーザーに表示されるフォームやガイドなどのアセット。

データ:
ユーザーに表示されるアセットのフィールドに入力するために使われる情報。

アクションプロファイル:
アセットとデータをユーザーに表示する最終フォームを定義する一連のサービス。

タスクを作成したら、アセット、データ、およびアクションプロファイルを使用するように、タスクを設定します。タスクを作成する前に、データをユーザーに表示するために使用できるアセットの種類を理解する必要があります。さらに、データの処理とユーザーへの表示に使用するさまざまなサービスについても理解する必要があります。この情報によって、デフォルトのアクションプロファイルを変更するか、新しいアクションプロファイルを作成するかどうかを決定できます。

データの取得と表示のためのアセット

ユーザーからデータを取得し、ユーザーにデータを表示するために、さまざまなタイプのアセットを使用できます。一般に、これらのアセットには、データの項目を表示するためのフィールドが含まれます。LiveCycle はガイドと、プロセスで使用するいくつかのタイプのフォームとファイルをサポートしています。

ガイド:
ユーザーが手順を追ってデータ入力操作を進めることができる Adobe Flash テクノロジに基づいたユーザーインターフェイス。

Adobe PDF フォーム:
Designer を使用して設計された PDF フォーム。

Adobe XML フォーム:
Designer を使用して設計された XDP ファイル。Adobe XML フォームは Forms サービスを使用して、Adobe XML フォームを HTML または PDF にレンダリングします。

Acrobat フォーム:
Acrobat(または同様のツール)を使用して作成された PDF フォーム。

PDF ドキュメント:
PDF ドキュメントは情報の確認のために、ユーザーに表示できます。

Flex アプリケーション:
Adobe Flex Builder を使用して作成された SWF ファイル。
サードパーティのファイルの種類もユーザーに表示できます。ユーザーはファイルを開くためにクライアントソフトウェアが必要です。例えば、ユーザーは Word ドキュメントを開くために、Microsoft Word がインストールされている必要があります。

New Form ウィザードを使用して、Adobe PDF フォームと Adobe XML フォームを作成します。ウィザードによってプロセスで使用するために自動的にフォームが設定され、開発のため、Designer でフォームが開かれます(フォームの作成を参照)。

New Guide ウィザードを使用して、ガイドを作成し、Guide Design エディターを使用して、開発を進めます((非推奨)ガイドの作成を参照)。

取得したデータについて

データとアセットは、ユーザーに表示される際に、単一のエンティティとして表示されます。ただし、ユーザーに表示される前後で、それらを個別に存在させることができます。

  • ユーザーにデータが表示される前に、データがアセットにマージされます。

  • ユーザーがタスクを送信すると、プロセスによって送信されたデータが変数に保存されます。

取得したデータが変数に保存されると、そのデータをプロセスの別の手順で他のユーザーに渡すことができます。必要に応じてデータのすべてまたは一部を変更したり、データから値を抽出して、意思決定に使用したりできます。データを保存することによって、必要に応じてそれをアーカイブできます。

さらに、データとアセットの分離によって、別のフォームやガイドで、同じデータを使用できます。また、運用環境でアプリケーションを保守する場合、プロセスを変更したり、実行中のプロセスを中断させたりせずに、フォームやガイドのデザインを更新できます。

データ形式

フォームとガイドは、さまざまな形式のデータと互換性があります。形式によって、それらで取得されたデータを保存するために使う変数の種類が決まります。

メディア

データの形式

使用する変数の種類

ガイド

XML データ(テキスト形式)

XML 変数

Adobe PDF フォーム

PDF ドキュメント(バイナリ形式)または XML データ(テキスト形式)

送信されたデータの形式による

  • ドキュメント変数を使用して、送信された PDF ドキュメントを保存する。

  • XML 変数を使用して、送信された XML データを保存する。XDP データを格納するように変数を設定する。

Adobe XML フォーム

PDF ドキュメント(バイナリ形式)または XML データ(テキスト形式)

送信されたデータの形式による

  • ドキュメント変数を使用して、送信された PDF ドキュメントを保存する。

  • XML 変数を使用して、送信された XML データを保存する。XDP データを格納するように変数を設定する。

Acrobat フォーム

PDF ドキュメント(バイナリ形式)またはテキスト形式のデータ(FDF、XFDF、または HTML)

注意: Acrobat フォームの FDF、XFDF、HTML データは Adobe XML フォームまたは Adobe PDF フォームで直接使用できません。

送信されたデータの形式による

  • ドキュメント変数を使用して、送信された PDF ドキュメントを保存する。

  • XML 変数を使用して、送信された FDF、XFDF、または HTML データを保存する。

Flex アプリケーション

XML データ(テキスト形式)

XML 変数

PDF ドキュメント

PDF ドキュメント(バイナリ形式)

ドキュメント変数

一般に、フォームの電子署名を保持する必要がある場合に、フォームは PDF ドキュメントを送信するように設計されています。

送信されたデータを保存する変数を指定するには、Workspace スタートポイント、「Assign Task」操作、または「Assign Multiple Task」操作を設定します。

XDP フォームデータ

Adobe XML フォームおよび Adobe PDF フォームは XML データパッケージ(XDP)形式でフィールドのデータを送信できます。XDP は、特定の構造と特定の名前空間を使用する XML です。この構造と名前空間の使用は、データを Forms サービスなどの XFA アプリケーションで使用する場合に必要です。

フォームから取得された XML データは xdp/datasets/data 要素に含まれます。例えば、次の XDP は XDP フォームから送信されたフィールドデータです。MortgateForm はフォームデータのルート要素です。

<xdp:xdp xmlns:xdp="http://ns.adobe.com/xdp/"> 
    <xfa:datasets xmlns:xfa="http://www.xfa.org/schema/xfa-data/1.0/"> 
        <xfa:data> 
            <MortgageForm> 
            ... 
        </xfa:data> 
</xdp:xdp>

XDP データの XML 変数の設定

XML データを XDP として保存するように XML 変数を設定できます。Save Data As XDP プロパティは、フォームの XDP データを保存する場合に便利です。例えば、ガイドから送信されたデータが XML データにあるとします。同じデータを XDP フォームに入力するには、XDP 固有の要素を XML に追加する必要があります。これを実行するには、XML データを XDP データ用に設定された xml 変数にコピーします。

データを XDP として保存すると、次の利点があります。

  • XML を有効な XDP にするために、要素を手動で追加する必要がありません。変数が、XDP で必要とする名前空間を含む XML 要素で初期化されます。

  • XML 変数内のデータを操作する場合、XPath 式で XDP 名前空間を使う必要がありません。XPath 式は、プロセスに登録されている名前空間に関係なく、名前空間非対応になります。

  • 作成する XPath 式で正しいパスを使うために、XPath Builder で XDP ノードを表示できます。

XDP データとしての XML の保存

XML データを XDP データ用に設定された XML 変数に保存するには、XDP 固有の要素を含む XPath 式を使用します。例えば xmlVar という名前の xml 変数に次の XML コードが格納されているとします。

<root> 
    <first_child>This is the first child of root</first_child> 
</root>

プロセスは、XDP データ用に設定された xml 変数の xdpVar という変数に XML データを格納する必要があります。有効な XDP 形式を使用して xdpVar 変数に XML を保存するには、Set Value サービスで次の XPath 式を使用します。

/process_data/xdpVar/xdp/datasets/data = /process_data/xmlVar

xdpVar 変数には現在次の XML が格納されています。

<xdp:xdp xmlns:xdp="http://ns.adobe.com/xdp/"> 
    <xfa:datasets xmlns:xfa="http://www.xfa.org/schema/xfa-data/1.0/"> 
        <xfa:data> 
            <first_child>This is the first child of root</first_child> 
        </xfa:data> 
</xdp:xdp>
注意: xdpVar には xmlVar からの root 要素が含まれません。次の式は xdpVar に root 要素を作成します。/process_data/xdpVar/xdp/datasets/data/root = /process_data/xmlVar

XDP 要素の上書き

XDP データ用に設定された xml 変数に XML データを直接保存すると、変数が初期化された XDP 要素が上書きされます。次の XPath 式には、前の例の xml 変数が含まれています。

/process_data/xdpVar = /process_data/xmlVar

次の XML コードは xdpVar 変数の結果の内容です。

<root> 
    <first_child>This is the first child of root</first_child> 
</root>

XDP データを保存するための XML 変数の設定:

  1. 「Variables」表示で、xml 変数をダブルクリックして、Variable ダイアログボックスを開きます。

  2. 「Store Form Data As XDP」を選択し、「OK」をクリックします。

XPath Builder における XML データ構造の表示

XPath Builder で xml 変数のデータ構造を表示することは、XPath 式を作成する場合に役立ちます(XPath Builder(プロセスプロパティ) を参照)。

xml 変数の構造を表示するには、xml スキーマを xml 変数に含めます。さまざまなタイプのアセットをアプリケーションから XML 変数に読み込んで、スキーマを取得できます。

  • XML スキーマファイル

  • XML スキーマが埋め込まれた XDP ファイル

  • Adobe データモデルスキーマはモデルから派生します。

注意: アセットを読み込む前に、チェックインする必要があります。

スキーマは、http://www.w3.org/2001/XMLSchema に定義された XML スキーマ定義(XSD)に基づきます。

ルートエンティティの指定

アセットを読み込んだら、スキーマ内のルートとして使うエンティティを指定できます。ルートは、XDP データの格納用に設定される xml 変数に重要です。ルートノードを指定すると、変数の初期値にルートノードを示す要素が含まれます。例えば、xml 変数が次のプロパティを持つとします。

  • 「Store Form Data As XDP」オプションが選択されている。このオプションが選択されている場合、XML 変数は名前空間に登録されている接頭辞を無視するため、XPath 式で接頭辞が必要ありません。選択解除されている場合は、XPath 式で、名前空間に登録されている接頭辞を使用する必要があります。

  • XDP ファイルが読み込まれ、ルートノードは MortgageApp と呼ばれる。

xml 変数は次の XML で初期化されます。

<xdp:xdp xmlns:xdp="http://ns.adobe.com/xdp/"> 
    <xfa:datasets xmlns:xfa="http://www.xfa.org/schema/xfa-data/1.0/"> 
        <xfa:data> 
            <MortgageApp/> 
        </xfa:data> 
    </xfa:datasets> 
</xdp:xdp>
注意: XDP ファイルをインポートする場合、ファイルには、ルートノードを識別するための埋め込みスキーマを含める必要はありません。Workbench では、スキーマがなくても XDP ファイルのルートノードを特定できます。

アセットの読み込み:

  1. 「Variables」表示で、xml 変数をダブルクリックして、Variable ダイアログボックスを開きます。

  2. 「Import Asset」をクリックします。

  3. 読み込むアセットを選択し、「OK」をクリックします。

  4. 「Root Entity」リストで、ルートノードを選択します。

  5. Variable ダイアログボックスで、「OK」をクリックします。

アクションプロファイルについて

アクションプロファイルを使用して、アセットとデータのユーザーへの表示方法を指定します。さらに、アクションプロファイルは、ユーザーから送信されたデータをプロセス変数内に保存する前に、そのデータをどのように処理するかを指定します。

アクションプロファイルは次の一連のサービスを定義します。

データ準備サービス:
(オプション)アセットで使用するために提供されているデータを変更します。このサービスは、フォームとガイドの事前入力にも使用されます。

レンダリングサービス:
ユーザーに送信する前に、データとアセットをレンダリングします。

送信サービス:
ユーザーが LiveCycle サーバーに送信するデータを処理します。

PDF フォームを使用する場合、アクションプロファイルは、Adobe Reader で開いた場合の PDF の機能を拡張する方法を指定することもできます。例えば、Adobe Reader ユーザーが、送信するために拡張 PDF フォームが必要であるときです(Reader Extensions を参照)。

デフォルトのアクションプロファイル

各フォームとガイドには、PDF または XDP ファイルなどのアセットのタイプに従って設定されたデフォルトのアクションプロファイルが含まれます。また、デフォルトのアクションプロファイルは、アセットの作成に使用された場合に、New Form ウィザードや New Guide ウィザードで提供された情報にも従って設定されます。

必要に応じて、新しいアクションプロファイルを作成するか、デフォルトのアクションプロファイルを変更することができます。ただし、デフォルトのアクションプロファイルはほとんどの用途に適しています。

アセットに使用するアクションのプロファイルを指定するには、Workspace スタートポイント、「Assign Task」操作、または「Assign Multiple Tasks」操作を設定します。

アクションプロファイルの変更と作成

関連付けられたアセットおよびデータがユーザーに表示される方法に影響するアクションプロファイルを変更するか、作成します。多くの場合、次の状況で、変更された、または新しいアクションプロファイルが必要です。

  • データ準備サービスの機能が必要である(デフォルトのアクションのプロファイルには、データ準備サービスが含まれません)。

  • アセットをプロセスのさまざまな部分で、さまざまな方法で表示する。

例えば、フォームがプロセスの複数の 「Assign Task」操作で使用されるとします。最初の操作でのみ、データ準備サービスを実行する必要があるとします。そのため、アセットにはデータ準備サービスを使用する 1 つのアクションプロファイルと、データ準備サービスを使用しない他のアクションプロファイルが必要です。

データ準備、レンダリング、送信サービスに加えて、Adobe Reader ユーザー向けに PDF フォームを拡張する方法を指定できます。Reader Extensions サービスを使用するには、PDF フォームを拡張するために使用する Reader Extensions 使用権限秘密鍵証明書を指定します。PDF フォームは選択した秘密鍵証明書のプロパティに従って拡張されます。秘密鍵証明書はあらかじめ Trust Store に追加されている必要があります。詳しくは、ローカル秘密鍵証明書の管理を参照してください。

アクションプロファイルの変更と作成に使用するダイアログボックスにより、最小のデータ準備、レンダリング、送信プロセスを作成できます。後で、プロセスを詳細に開発することができます。

アクションプロファイルの変更または作成:

  1. Applications ビューで、アセットを右クリックし、「Manage Action Profiles」をクリックします。

  2. 既存のアクションプロファイルを選択するか、新しいアクションプロファイルを作成します。

    • アクションプロファイルを変更するには、リストのアクションプロファイルの名前をクリックします。

    • アクションプロファイルを作成するには、プラス記号ボタン  をクリックします。

  3. 「Name」ボックスに名前を入力します。Workspace スタートポイントまたは User サービス操作のプロパティの使用可能なアクションのプロファイルリストに名前が表示されます。

  4. 「Prepare Data」ボックスで、データ準備プロセスを選択、削除、または作成します。

    • プロセスを選択するには、「Select」ボタン をクリックします。

    • 選択したプロセスを削除するには、「Clear」ボタン をクリックします。

    • プロセスを作成するには、「New Process」ボタン をクリックします(データ準備サービスについてを参照)。

  5. デフォルトのレンダリングサービスを使用する場合は、「Render Type」領域で、ユーザーに表示する形式を選択します。

    • ガイドの場合、「Form Guide」を選択し、使用する変化した形式を選択します。

    • Adobe PDF フォームまたは Acrobat フォームの場合、PDF を選択します。

    • Adobe XML フォームの場合、XDP ファイルを変換する方法に応じて、HTML または PDF を選択します。

  6. PDF を選択し、Adobe Reader ユーザー向けにフォームを拡張する場合、Reader Extend を選択し、使用する秘密鍵証明書を選択します。

  7. 「Form Will Be Submitted Offline As A PDF」チェックボックスをオンにします。これにより、ユーザーはサポートされるバージョンの Adobe Reader または Adobe Acrobat を使用して、オフラインでフォームを送信することができ、Workspace にログインして送信する必要がありません。

  8. デフォルト以外を使用するためにレンダリングプロセスを指定するには、「Select」ボタン をクリックして、プロセスを選択するか、「New Process」ボタン をクリックして、レンダリングプロセスを作成します(レンダリングサービスについてを参照)。

  9. デフォルト以外を使用するために送信プロセスを指定するには、「Select」ボタン をクリックして、プロセスを選択するか、「New Process」ボタン をクリックして、送信プロセスを作成します(送信サービスについてを参照)。

    名前と説明を除くすべてのプロパティのデフォルト値を復元するには、「Restore Default」をクリックします。
  10. 「OK」をクリックします。

アクションプロファイルの削除:

 アクションプロファイルを選択し、マイナス記号ボタン をクリックします。

アクションプロファイルの最小限のプロセスの作成

アクションプロファイルを作成するか変更する場合、データ準備サービス、レンダリングサービス、送信サービスで使用する新しいプロセスを作成できます。これらのプロセスを作成すると、Manage Action Profiles ダイアログボックスを閉じる必要なく、アクションプロファイルの設定を終了することができます。アクションプロファイルの設定が終了したら、Manage Action Profiles ダイアログボックスを閉じ、新しいプロセスの開発を完了します。

新しいプロセスには、必要なデフォルトの変数と共に、デフォルトの名前と場所が指定されます。必要に応じて、変数を追加できます。

データ準備プロセスのプロパティ

プロセス名:
デフォルト値は Asset_NamePrepareData で、Asset_Name はアクションプロファイルが関連付けられているアセットの名前です。名前は変更できます。

場所:
デフォルトの場所は、アクションプロファイルが関連付けられているアセットの場所です。場所は変更できます。

プロセスの変数:
デフォルトで、2 つの変数が作成されます。
  • taskContext は TaskContext 型の入力変数です。この変数は、レンダリングの前に操作するデータを含むアセットおよびデータを使用しているタスクに関する情報を保持します。

  • xmlPrepareData は xml 型の出力変数です。この変数は、データの操作後にデータを返すために使用します。

レンダリングプロセスのプロパティ

プロセス名:
デフォルト値は Asset_NameRender で、Asset_Name はアクションプロファイルが関連付けられているアセットの名前です。名前は変更できます。

場所:
デフォルトの場所は、アクションプロファイルが関連付けられているアセットの場所です。場所は変更できます。

プロセスの変数:
デフォルトで次の変数が作成されます。
  • taskContext は TaskContext 型の入力変数です。この変数は、レンダリングするアセットとデータを含む、アセットとデータを使用しているタスクに関する情報を保持します。

  • applyRE は、Reader Extensions サービスを使用して、Adobe Reader ユーザーに使用権限を適用するかどうかを示すブール型の入力変数です。デフォルト値は false です。これは、使用権限が適用されないことを示します。名前とデータ型を変更したり、この変数を削除したりすることができます。

  • credentialAlias は使用権限の適用に使用する秘密鍵証明書のエイリアスを指定するために使用する文字列型の入力変数です。このプロパティは、applyRE が true の場合にのみ値が必要です。名前とデータ型を変更したり、この変数を削除したりすることができます。

  • outFormDoc はドキュメント型の出力変数です。この変数は、レンダリングされるアセットを返すために使用します。

  • runtimeMap は Map 型の出力変数です。

送信プロセスのプロパティ

プロセス名:
デフォルト値は Asset_NameSubmit で、Asset_Name はアクションプロファイルが関連付けられているアセットの名前です。名前は変更できます。

場所:
デフォルトの場所は、アクションプロファイルが関連付けられているアセットの場所です。場所は変更できます。

プロセスの変数:
デフォルトで次の変数が作成されます。
  • taskContext は TaskContext 型の入力変数です。この変数は、送信されるアセットとデータなどのアセットとデータを使用しているタスクに関する情報を保持します。名前は変更できます。

  • applyRE は、Reader Extensions サービスを使用して、Adobe Reader ユーザーに使用権限を適用するかどうかを示すブール型の入力変数です。デフォルト値は false です。これは、使用権限が適用されないことを示します。名前とデータ型を変更したり、この変数を削除したりすることができます。

  • credentialAlias は使用権限の適用に使用する秘密鍵証明書のエイリアスを指定するために使用する文字列型の入力変数です。このプロパティは、applyRE が true の場合にのみ値が必要です。名前とデータ型を変更したり、この変数を削除したりすることができます。

  • outputDocument はドキュメント型の出力変数です。この変数は、レンダリングされるアセットを返すために使用します。名前は変更できます。

  • runtimeMap は Map 型の出力変数です。

データ準備、レンダリング、または送信プロセスの作成

  1. Manage Action Profiles ダイアログボックスで、作成するプロセスのタイプのプロセスの作成アイコン をクリックします。

    • データ準備プロセスを作成するには、「Prepare Data Process」ボックスの横のアイコンをクリックします。

    • レンダリングプロセスを作成するには、「Render Process」ボックスの横のアイコンをクリックします。

    • 送信プロセスを作成するには、「Submit Process」ボックスの横のアイコンをクリックします。

  2. (オプション)デフォルトのプロセス名を置換するには、「Process Name」ボックスに新しい名前を入力します。

  3. (オプション)デフォルトの場所と異なる場所を指定するには、フォルダーアイコン をクリックし、プロセスを保存する場所を選択します。

  4. 変数を追加するには、プラス記号(+)アイコン をクリックします。

  5. 変数の名前を変更するには、変数名をクリックし、新しい名前を入力します。

  6. 変数のデータ型を変更するには、データ型をクリックし、別のデータ型を選択します。

  7. 変数を削除するには、変数を選択し、マイナス記号(-)アイコン をクリックします。

実行時のアクションプロファイルサービス

アクションプロファイルのサービスは、ユーザーがタスクを開き、送信するときに起動します。ユーザーは次の状況で、Workspace でタスクを開きます。

  • ユーザーは、Workspace の「Start Process」ページからタスクを開きます。プロセスの Workspace スタートポイントが実行され、フォームまたはガイドが表示されます。

  • ユーザーは、タスクリストからフォームまたはガイドを開きます。User サービスはタスクリストに表示するタスクを指示します。

    同様に、LiveCycle サーバーが電子メールを使用して、フォームをユーザーに送信するときにサービスが起動されます。この状況では、ユーザーは Adobe Reader などのクライアントアプリケーションを使用して、フォームを開き、送信します。

    プロセス管理用のフォームの作成については、Designer ヘルプの「LiveCycle Process Management 用フォームの準備に関するトピック」を参照してください。

データ準備サービスについて

データ準備サービスを使用して、データをアセットにマージする前に変更できます。一般に、データ準備サービスは、アクティブ化されたプロセスのサービスです。

例えば、フォームにユーザー名、従業員番号、その他の組織の情報を事前入力するプロセスを作成するとします。情報を取得するための LDAP クエリーを実行するプロセスを作成します。プロセスは、フォームレイアウトと互換性があるように、データを構築します。

データを準備する方法は、アプリケーションまたはビジネスプロセスに固有であるため、必要に応じて、データ準備プロセスを作成します。LiveCycle では、デフォルトのデータ準備サービスを提供していません。

データ準備プロセスを作成する場合、次の変数を含める必要があります。

  • Output プロパティが選択されている document 変数または xml 変数。この変数のデータは、データ準備サービスの完了後、レンダリングサービスに渡されます。

  • Input プロパティが選択されている TaskContext 変数。この変数は、タスクが割り当てられているユーザーの ID などのタスクに関する情報を格納します。

出力として map 変数を含めることもできます。map の内容は、TaskContext 値の runtimeMap データ項目に追加されます。カスタムレンダリングサービスも使用する場合、サービスは map の内容にアクセスできます。

データ準備プロセスには、必要な数だけの他の入力変数を含めることができます。入力変数の値は、Workspace スタートポイント、「Assign Task」操作、または「Assign Multiple Tasks」操作のプロパティに指定します。

サブプロセスに勝る利点

サブプロセスを使用して、データをアセットにマージする前に変更できます。サブプロセスは 「Assign Task」操作または「Assign Multiple Tasks」操作の実行前に起動されます。ただし、タスクに関する情報はサブプロセスで使用できません。

データ準備サービスは、タスクの作成後に起動されるため、TaskContext 値をデータ準備サービスに渡すことができます。TaskContext 値の情報は、タスクのコンテキストに基づいてデータを変更する場合に役立ちます。

レンダリングサービスについて

レンダリングサービスは、データをユーザーに表示する前に、フォームまたはガイドにマージします。Adobe XML フォームの場合、レンダリングサービスもフォームを PDF や HTML などの特定の形式に変換します。一般に、レンダリングサービスはアクティブ化されたプロセスのサービスです。

Process Management は、LiveCycle サーバーにデプロイされるいくつかのデフォルトのレンダリングプロセスを提供します。さまざまなタイプのアセットのデフォルトのアクションプロファイルはこれらのレンダリングプロセスを使用します。

Process Management が提供するレンダリングプロセスを変更したり、カスタムレンダリングプロセスを作成したりする必要はないと考えられます。しかし、カスタムレンダリングプロセスを作成する必要がある場合は、それらに次の変数を含める必要があります。

  • Input プロパティが選択されている TaskContext 変数。

  • Output プロパティが選択されているドキュメント変数。サービスの完了時、この変数のデータには、レンダリングされたフォームまたはガイドが格納されている必要があります。

レンダリングプロセスには、必要な数だけの入力変数を含めることができます。入力変数に使用する値は、Workspace スタートポイント、「Assign Task」操作、または「Assign Multiple Tasks」操作のプロパティに指定します。

HTML へのレンダリングと電子メールの送信

Workspace ユーザーに、新しいタスクに関する電子メール通知を送信する場合、オフラインで入力するためのタスクフォームを電子メールに添付できます。ただし、添付できるのは、PDF フォームのみです。Workspace 用に、フォームを HTML にレンダリングする場合、次のタスク設定によって、PDF が電子メールでユーザーに送信されます。

  • タスクが電子メール通知を送信するように設定されている。ただし、電子メール通知を送信するタスクのみを設定した場合、PDF ではなく、Workspace のタスクへのリンクが送信されます。

  • フォームデータがタスク添付ファイルとして含まれている。

フォームにも特定の設定が必要です。レンダリングを実行するサービスは、HTML にレンダリングするか、または PDF にレンダリングするかを決定する必要があります。電子メール通知メッセージにフォームが添付されている場合、LiveCycle サーバーは次のテキストをフォームの「targetURL」フィールドに追加します。

mailto: [server address]

[server address] は LiveCycle サーバーが使用する電子メールアドレスです。

レンダリングサービスを作成する場合、レンダリングサービスで、「targetURL」フィールドの内容を解析して、mailto: テキストが含まれているかどうかを確認する必要があります。

  • フィールドにこのテキストが含まれている場合、サービスはフォームを PDF としてレンダリングします。

  • フィールドにこのテキストが含まれていない場合、サービスはフォームを HTML としてレンダリングします。フォームは電子メール通知の PDF 添付ファイルとして送信されません。

送信サービスについて

送信サービスは、ユーザーがフォームまたはガイドの送信後に、データを処理するために使います。送信サービスのデータの処理後、データはプロセス変数に格納されます。一般に、送信サービスはアクティブ化されたプロセスのサービスです。

Process Management は LiveCycle サーバーにデプロイされるいくつかの転送プロセスを提供します。さまざまなタイプのアセットのデフォルトのアクションプロファイルはこれらの送信プロセスを使用します。

Process Management が提供する送信プロセスを変更したり、カスタム送信プロセスを作成したりする必要はないと考えられます。しかし、カスタム送信プロセスを作成する場合は、それらに次の変数を含める必要があります。

  • Input プロパティが選択されている TaskContext 変数。

  • Output プロパティが選択されているドキュメント変数。この変数のデータには、送信されたフォームまたはガイドからのデータが含まれます。

データ準備プロセスには、必要な数だけの入力変数を含めることができます。入力変数に使用する値は、Workspace スタートポイント、「Assign Task」操作、または「Assign Multiple Tasks」操作のプロパティに指定します。