プリンター機能の指定

「Printer Capabilities」タブでは、プリンター記述言語を指定できます。Zebra プリンター言語をサポートするプリンターの場合は、RFID(無線自動識別)ラベルおよびタグの印刷に関する設定も指定できます。

プリンターでサポートされている言語の指定

すべての XDC ファイルでは、ターゲットプリンターでサポートされている言語を指定する必要があります。一般的には、この言語は、独自の XDC ファイルを作成する際の基礎となる XDC ファイルにあらかじめ定義されています。

デバイスオプションの設定

  1. XDC ファイルを選択して開きます(XDC ファイルを開くを参照してください)。

  2. XDC Editor パネルの下部で、「Printer Capabilities」タブをクリックします。

  3. PCL 言語に基づく XDC ファイルの場合は、言語および言語レベルを指定します。PostScript 言語に基づく XDC ファイルの場合は、製造元、モデル、言語および言語レベルを指定します。

    例えば、hp4530ps.xdc ファイルの場合は、製造元として「HP」、モデルとして「HP LaserJet 4350PS」、言語として「ps」、言語レベルとして「3」が定義されています。お使いのプリンターの物理的な特性に合うよう、必要に応じてプリセット値を変更します。

  4. (PCL 対応プリンター)プリンターが論理操作をサポートしているかどうかを指定します。基本的な PCL 印刷モデル操作に AND、OR、XOR などの論理機能を適用する Logical Operations コマンドをサポートしているプリンターの場合は、true を選択します。

  5. (PostScript 対応プリンター)フォントエンコーディングに使用されるエンコーディング形式を指定します。PostScript 言語の StandardEncoding に含まれない文字を使用するには、アプリケーションでフォントを再エンコードする必要があります。

  6. 変更内容を保存します。

RFID 特性の指定(ZPL 対応プリンターのみ)

「Printer Capabilities」タブでは、RFID プリンターおよびエンコーダーで使用する設定項目を指定できます。このような RFID プリンターおよびエンコーダーでは、IC チップのエンコードとバーコードおよびテキストの印刷を同時に行うことができます。このエンコーディングは無線電波を使用して実行されます。

RFID は「Radio Frequency Identification」(無線自動識別)の略語です。これは、RFID タグ(スマートラベル)内にエンコードされたデジタルデータを読み取りデバイスが無線電波を使用して取得し、自動的に識別を行うテクノロジーです。RFID はバーコードのテクノロジーに似ていますが、ラベルに印刷されたバーコードを光学的にスキャンするのではなく、無線電波を使用してデータを読み取ります。RFID では、タグやラベルに格納されたデータを読み取る際に、目視できるタグやラベルを必要としません。

RFID プリンターでフォームを印刷するための準備には次の作業が含まれます。

  • フォームが RFID 対応のバーコードを指定しているかどうかの確認

  • エンコードする RFID ラベルおよびタグに関する情報の取得

  • 使用する RFID プリンターまたはエンコーダーの特性の取得

フォームが RFID 対応のバーコードを指定しているかどうかを確認する方法については、『Designing Forms for Adobe LiveCycle ES3 Output 10』を参照してください。このドキュメントには、RFID プリンターやエンコーダーで印刷するためのフォームのデザインに関するガイダンスも含まれています。

RFID ラベルまたはタグの特性の確認

  1. 使用する RFID ラベルまたはタグのブランドや規格を確認します。タグのブランドとしては、Texas Instruments Tag-it、Phillips I•Code、Inside Technologies Picotag 2K などがあります。タグの規格としては、EPC Class 0、EPC Class 1 96-bit、ISO 15693 などがあります。

  2. RFID トランスポンダー(ラベルまたはタグに埋め込まれたアンテナおよびマイクロチップ)と、そのラベルまたはタグの先端との距離(垂直ドット行数)を確認します。

ターゲット RFID プリンターまたはエンコーダーの特性の確認

  1. プリンターのマニュアルを入手します(プリンターに関するドキュメントの入手を参照してください)。

  2. プリンターで、RFID 印刷および印刷予定の RFID ラベルまたはタグがサポートされていることを確認します。

  3. 印刷予定のタグの種類を表す整数を確認します。通常、この情報はプリンターのマニュアルの RFID Setup に関する説明に記載されています。RFID Setup は ZPL コマンドの ^RS に対応します。

  4. 可能であれば、プリンターの LCD ディスプレイからテスト印刷を開始して RFID の設定を確認します。

    一部の RFID プリンターやエンコーダーは、RFID トランスポンダーに対する読み書きの機能をテストできる LCD ディスプレイを備えています。このテストが正常に完了すれば、プリンターは正しく設定されており、RFID ラベルやタグの印刷またはエンコードの準備が整っていることになります。

RFID プリンターまたはエンコーダーの印刷設定の指定

  1. XDC ファイルを選択して開きます(XDC ファイルを開くを参照してください)。

  2. XDC Editor パネルの下部で、「Printer Capabilities」タブをクリックします。

  3. 「RFID block retries」フィールドを選択し、トランスポンダーの故障と判定する前にプリンターに実行させる読み書きの再試行の回数を入力します。この値は整数である必要があり、通常は 0 ~ 10 の値を指定します。

  4. 「RFID label retries」を選択し、印刷ジョブを終了させる条件となる、印刷に失敗したラベルまたはタグの数を入力します。このオプションには 0 ~ 10 の値を指定できます。

  5. 「RFID tag type」を選択し、プリンターにインストールされているラベルまたはタグの種類を表すプリンター固有の数字を入力します(ターゲット RFID プリンターまたはエンコーダーの特性の確認を参照してください)。

  6. 「RFID transponder position」を選択し、RFID トランスポンダーとラベル先端との距離(垂直ドット行数)を入力します(RFID ラベルまたはタグの特性の確認を参照してください)。指定できる値は、0 以上、ラベルの長さ以下です。トランスポンダーがラベルの先端部分に配置されている場合は 0 に設定します。