フォント記述の指定

XDC ファイルには、特定のフォント記述を指定する必要があります。フォント記述を追加するには次のタスクを実行します。

  1. フォントを追加する準備

  2. フォントの追加

注意: XDC Editor では、ISO-8859-1、ISO-8859-2、Shift-JIS、KSC-5601、GBK、BIG-5、または文字別の文字エンコーディングをサポートするフォントを定義できます。記号エンコーディングは、Wingdings や ITC Zapf Dingbats などの記号フォントに使用されます。

フォントを追加する準備

XDC ファイルでは、プリンターで印刷するフォーム上に表示される個々のプリンター常駐フォントの書体を指定する必要があります。こうした常駐フォントには、カートリッジ、SIMM、DIMM などのデバイスの形でプリンターにインストールされるフォントなどがあります。「書体」とは、統一的なスタイルでデザインされた一連のグリフのセットです。

プリンター常駐フォントを指定する一般的なタスクは次のとおりです。

  1. どのフォントがプリンター常駐フォントであるかの確認

  2. プリンター常駐フォントを使用したフォームのデザイン

  3. プリンター常駐フォントを指定するエスケープシーケンスの確認(PCL のみ)

注意: アドビ システムズ社以外が提供しているフォントを使用するユーザーの権利は、それらのフォントを所有する会社が提供する使用許諾契約書に拘束されるもので、アドビソフトウェアを使用するための使用許諾契約書は適用されません。アドビ システムズ社以外が提供しているフォントをアドビソフトウェアで使用する前に、適用される、アドビ システムズ社以外の使用許諾契約書すべてに準拠していることを確認してください。特に、サーバー環境でフォントを使用する際は注意が必要です。

どのフォントがプリンター常駐フォントであるかの確認

プリンター常駐フォントに関する情報は、プリンターのテクニカルリファレンスマニュアルに記載されています(プリンターに関するドキュメントの入手を参照してください)。マニュアルを入手できない場合は、プリンター自体から次のようにして情報を取得することができます。

  • プリンターのフロントパネルから、フォントの一覧を印刷します。

  • Web サーバーを内蔵したプリンターの場合は、Web ブラウザーを使用してフォントの一覧を印刷するようプリンターに要求します。

プリンター常駐フォントを使用したフォームのデザイン

Designer でプリンター常駐フォントの名前を指定するには、フォントパレットにフォント名を入力します。通常、フォントはドロップダウンリストから選択しますが、Designer ではフォント名を入力することもできます。入力するフォント名は、どのフォントがプリンター常駐フォントであるかの確認で調べたフォント名と完全に一致する名前であることが必要です。

プリンター常駐フォントを指定するエスケープシーケンスの確認(PCL のみ)

PCL プリンターでプリンター常駐フォントを指定するには、エスケープシーケンスを使用します。エスケープシーケンスのコードによって、フォントの名前、サイズ、角度などの特性が指定されます。通常、XDC Editor によってエスケープシーケンが判断されますが、次のような状況では、この判断で必要となる十分な情報がない場合があります。

  • 該当するフォントがプリンター上にしか存在しない場合。磁気インク文字認識(MICR)フォントなど。

  • 該当するフォントが、XDC Editor でサポートしていない記号セットに基づいている場合。このようなフォントには、OpenType® や、ISO-8859-1、ISO-8859-2、Shift-JIS、KSC-5601、GBK、BIG-5 および文字別の文字エンコーディングをサポートする TrueType フォントなどがあります。記号エンコーディングは、Wingdings や ITC Zapf Dingbats などの記号フォントに使用されます。

フォームで使用されているプリンター常駐フォントのエスケープシーケンスを XDC Editor が判断できない場合は、「Escape Sequences」フィールドにエスケープシーケンスを入力します(PCL フォントシーケンスの確認を参照してください)。

フォントの追加

  1. XDC ファイルを選択して開きます(XDC ファイルを開くを参照してください)。

  2. XDC Editor パネルの下部で、「Fonts」タブをクリックします。

  3. Font パネルで、「Add」をクリックします。

  4. 追加するフォントを選択します。目的のフォントが Microsoft® Windows® システムフォルダー(Windows¥Fonts)にある場合は、ローカルハードディスク内の別の場所に一時フォルダーを作成し、そのフォルダーにフォントをコピーします。Windows では、XDC Editor が Windows システムフォルダーにあるフォントにアクセスすることを許可していません。

  5. フォントファイルをダブルクリックして、Font パネルのフォントの一覧に追加します。

    複数の文字エンコーディングをサポートするフォントを手順 4 で選択した場合は、使用するエンコーディングを選択するダイアログボックスが表示されます。

  6. 適用するエンコーディングを選択してください。指定したエンコーディングごとに、XDC Editor の「Font」テーブルに書体のエントリが作成されます。以後の手順は、各書体エントリごとに適用してください。

  7. (PCL XDC ファイル)「Edit Sequence As String」が選択されていることを確認し、「Generate Sequence」をクリックします。フォントが XDC Editor に認識された場合は、フォントシーケンスが自動的に作成され、そのフォントに関してはプリンター固有の書体コードを省略できます。「Font Sequence」のフィールドは、「Typeface Code」フィールドを除きすべて自動的に入力されます。

  8. (PCL XDC ファイル)XDC Editor でフォントシーケンスが自動的に作成された場合は、「Edit Sequence As String」の選択を解除し、プリンター固有の書体コードを「Typeface Code」フィールドに入力して、「Apply」をクリックします。

    例えば、Courier の書体コードは 4099 です。書体コードを調べるには、プリンターのマニュアルまたはディスプレイパネルを参照してください(プリンターのマニュアルから情報を入手する場合およびプリンターから情報を入手する場合を参照してください)。

  9. (PCL XDC ファイル)XDC Editor でフォントシーケンスが作成されなかった場合は、「Edit Sequence As String」ラベルの下にあるフィールドにフォントシーケンスを入力し(PCL フォントシーケンスの確認を参照)、「Apply」をクリックします。

  10. (PostScript および ZPL XDC ファイル)「Font Sequence」フィールドに、プリンターで使用されているフォントの名前を入力します。PostScript ファイルの場合、プリンターで使用されているフォントの名前は、書体名、線幅および角度の組み合わせになります。ZPL ファイルの場合、プリンターで使用されているフォントの名前は、1 つまたは複数の英大文字になります。それらの名前を調べるには、次の情報源を参照してください。

フォントの削除

  1. XDC ファイルを選択して開きます(XDC ファイルを開くを参照してください)。

  2. XDC Editor パネルの下部で、「Fonts」タブをクリックします。

  3. Font パネルで、フォントを選択し、「Remove」をクリックします。

ラベルプリンター用のフォントシーケンス

ラベルプリンターの場合、フォントシーケンスは XDC ファイルで定義されます。例えば Datamax プリンターでは、XDC ファイル内に、各 Datamax フォントについてのシーケンスが次のように定義されています。

<seq id="Datamax0 2.5 point_Normal_Normal_ISO-8859-1">0,0,1,1,0</seq>

シーケンス

意味

0(先頭の値)

フォントタイプを示します。0:ビットマップフォント、1:スケーラブルフォント。

0(2 番目の値)

プリンター常駐フォントのフォント番号を指定します。

1(3 番目の値)

フォント幅の拡大率を指定します(ビットマップフォントにのみ適用されます)。

1(4 番目の値)

フォント高さの拡大率を指定します(ビットマップフォントにのみ適用されます)。

0(5 番目の値)

テキストに適用する縦方向のオフセットを指定します。

注意: ベースラインシフトは Toshiba TEC プリンターでは適用できません。

スケーラブルフォントの場合、幅と高さの拡大率はポイントサイズに応じて自動的に計算されます。ビットマップフォントのポイントサイズの情報は、フォントの名前に含まれています。フォームのデザイン時には、このポイントサイズを使用してください。