基本計算の作成

基本的な演算について

単純式はスクリプティングの最も基本的なインスタンスです。単純式では FormCalc の組み込み関数は使用されず、また 2 行以上になることもありません。特定のフィールドまたはオブジェクトの calculate イベントに単純式を追加すると、式の値がフォームに出力されます。

基本的な演算の例

以下はすべて単純式の例です。

2 
"abc" 
2 - 3 * 10 / 2 + 7

式の構文から計算順が明らかでない場合でも、単純式は一般的な演算の順序規則に従って 1 つの値を求めます。例えば、以下の式はいずれも同じ結果になります。

等価な式

結果

"abc"

"abc"

abc

2 - 3 * 10 / 2 + 7

2 - (3 * 10 / 2) + 7

-6

(10 + 2) * (5 + 4)

(10 + 2) * (5 + 4)

108

0 and 1 or 2 > 1

(0 and 1) or (2 >1)

1 (true)

2 < 3 not 1 == 1

(2 < 3) not (1 == 1)

0 (false)

上の表から分かるように、FormCalc のすべての演算子には、式での優先順位があります。次の表に演算子の優先順位を示します。

優先順位

演算子

=

 

(単項)-、+、not

 

* , /

 

+ , -

 

<、<=、>、>=、lt、le、gt、ge

 

==、<>、eq、ne

 

& , and

| , or

上の例はすべて有効な単純式で、フォームの演算やスクリプトに対応したフィールドやオブジェクトに追加できます。例えば、Designer で数値フィールドを 1 つ含むフォームを作成し、次の演算をスクリプトエディターで calculate イベントに追加するとします。

この場合、「PDF プレビュー」タブをクリックして完成したフォームを表示すると、単純式の値をテキストフィールドで確認できます。

プレビューで値が表示されない場合は、単純式がフォームデザインオブジェクトの calculate イベントにあることを確認してください。また、Designer および Acrobat が正しくインストールされていることを確認してください。