十進数フィールドと数値フィールドの使用

十進数フィールドは、数値フィールドと非常によく似ています。次の表に、十進数フィールドと数値フィールドの相違点を示します。

フィールド

説明

十進数フィールド

小数形式で数値を表示します。

小数点以上の最大桁数と小数点以下の最大桁数を設定できます。

小数点以上の桁数と小数点以下の桁数で形式設定された値を制限する表示パターンを設定できます。

十進数フィールドのデータ形式を指定することはできません。データは常に小数で格納されます。

形式指定された値には、デフォルトで、基数文字の後に 2 桁が表示されます。

数値フィールド

浮動小数点数または整数の形式で数値を表示します。

小数点以上の最大桁数と小数点以下の最大桁数を設定できません。

データパターンおよびデータ形式(浮動小数点数または整数)を設定できます。

形式設定された値には、基数文字の後に 2 桁しか表示されません。

十進数フィールドは次の場合に使用します。

  • 小数点以上の桁数または小数点以下の桁数を設定する場合

  • 小数または整数のデータを、切り捨てずに、入力されたとおりの精度で表示する場合(「トレーラーの桁数を制限」オプションを選択解除)

例えば、繰り返しサブフォーム内に Qty というフィールドがあるとします。このサブフォームの最初のインスタンス内にある Qty フィールドの値が 3、次のインスタンス内にある Qty フィールドの値が 3.123 だとすると、

  • 「トレーラーの桁数を制限」オプションが最大値 2 に設定されている場合、最初の値は 3 として格納され(小数点以下の 0 が削除されるため)、2 番目の値は 3.12 として格納されます(数値が切り捨てられるため)。

  • 「トレーラーの桁数を制限」オプションが選択解除されている場合、どちらの値も、入力されたとおりに格納されます(最初の値は 3 として、2 番目の値は 3.123 として格納されます)。

十進数フィールドのオプションについて詳しくは、数値フィールドの説明を参照してください。十進数フィールドのオプションの多くは、数値フィールドのオプションと同じです。

注意: インタラクティブフォーム内で十進数フィールドオブジェクトを使用するには、Adobe Reader 6.0.3 以降がインストールされている必要があります。

数値フィールドについて

浮動小数データや整数データ(通貨データを含む)を収集または表示する必要がある場合は、フォームに数値フィールドを追加します。数値フィールドの値は、あらかじめ定義されているパターンに従って、またフィールドに指定されているロケールに従って、形式設定したり表示したりすることができます。

フォームデザインに数値フィールドを追加した後に、オブジェクトパレットの「フィールド」、「値」および「連結」タブを使用して、キャプションテキストを編集し、オブジェクトのプロパティを操作することができます。次のプロパティを定義できます。

  • フィールドのキャプションを変更する。キャプションの形式設定を参照してください。

  • フィールドの境界線のスタイルを設定する。境界線のスタイルを設定するにはを参照してください。

  • フィールドを表示、非表示または隠すのいずれかとして定義する。オブジェクトを表示、非表示または隠すに設定するを参照してください。

  • フィールドのロケールを指定する。オブジェクトのロケール(言語と国または地域)を指定するにはを参照してください。

  • フィールドについて comb 形式を指定する。テキストフィールドの使用を参照してください。

  • Designer で、テキストフィールドの水平方向の長さにより、許容される数字の数が決定されるように指定する。

  • 表示パターンを定義する。

  • 編集パターンを定義する。

  • 表示の初期値を指定する。

  • 実行時プロパティを定義する(例えば、レンダリングされたページの番号を挿入する)。

  • 検証パターンを定義する。

  • フィールドを浮動小数点値または整数値に対応させるかどうかを選択する。

  • データ連結パターンを指定する。

  • 連結データの格納および取得のための連結メソッドを指定する。

数値フィールドはスクリプティングと演算に対応しています。ユーザーにデータ入力を求める場合は、入力が推奨されるのか、それとも必須なのかを定義し、必要に応じてユーザーの注意を促すためのメッセージを設定することができます。ユーザーの入力はすべてスクリプティングを使用して検証できます。

注意: 数値フィールドの場合、ユーザーが入力できる値と計算結果の値の最大値は 2,147,483,647 です。これは、コンピューター上で 32 ビットの符号付き整数型として表現できる最大の数値です。

数値の小数点による配置を定義するには

  1. 段落パレットメニューで「値の編集」を選択します。

  2. 「小数点による配置」 をクリックします。

  3. 隣にあるボックスに、小数点と入力可能領域の右端との間に作成するスペースの量を入力します。

  4. Enter キーを押します。

    重要: Acrobat 6.0.2 および Adobe Reader 6.0.2 では、小数点による配置はサポートされていません。フォームデザインを Acrobat 6.0.2 互換の PDF フォームとして保存する場合は、小数点による配置を有効にしないでください。これを有効にすると、ユーザーが値を編集できなくなります。

十進数フィールドまたは数値フィールドの動作を定義するには

  1. オブジェクトパレットの「値」タブをクリックし、種類リストから次のいずれかのオプションを選択します。

    • データを入力するかどうかをユーザーが選択できるようにする場合は、「ユーザー定義 - オプション」を選択します。

    • ユーザーにデータの入力を促し、推奨フィールドにする場合は、「ユーザー定義 - 推奨」を選択して、「空白のメッセージ」ボックスにカスタムメッセージを入力します。

    • ユーザーにデータの入力を促し、これを必須フィールドにする場合は、「ユーザー定義 - 必須」を選択して、「空白のメッセージ」ボックスにカスタムメッセージを入力します。

    • 読み取り専用フィールドにして、スクリプトにより計算され、表示されるデータ値を表示する場合は、「計算済み - 読み取り専用」を選択します。ユーザーは計算値を編集できません。

    • 編集可能なフィールドにして、スクリプトにより計算され、表示されるデータ値を表示する場合は、「計算済み - 上書き可能」を選択します。入力を処理するための計算スクリプトが記述されている場合、ユーザーは計算結果の値を編集できます。ユーザーが計算結果の値を編集すると、「上書きメッセージ」ボックスで指定したカスタムメッセージが表示されます。

    • 読み取り専用フィールドにして、実行時にマージまたは計算されたうえで表示されるデータ値を表示する場合は、「読み取り専用」を選択します。ユーザーは値を編集できません。

  2. 値が推奨または必須である場合は、「空白のメッセージ」ボックスにプロンプトを入力します。

  3. 値を計算する場合は、スクリプトエディターでオブジェクトに計算スクリプトを追加します。

  4. (オプション)上書き可能な計算値について、「上書きメッセージ」ボックスにメッセージを入力します。

十進数フィールドと数値フィールドのカスタムデータ連結プロパティを定義するには

連結プロパティを使用すると、企業インフラストラクチャ用のデータを取得するフォームを作成したり、実行時に外部データソースのデータをフォームに埋め込んだりすることができます。データ連結プロパティは、オブジェクトパレットの「連結」タブで設定します。

  1. 目的のフィールドを選択します。

  2. フォームを開いたときに、データソースに接続できるようにします。

  3. 対応するデータノードにフィールドを連結します。オブジェクトとデータソースを連結する方法について詳しくは、データソースへのフィールドの連結を参照してください。

数値フィールドのデータ形式を指定するには

数値フィールドでは、データを浮動小数点数または整数の形式で保存できます。デフォルトは浮動小数点数です。

デフォルトでは、十進数フィールドの数値データには小数点以下 2 桁までしか保存できません。小数点以下 3 桁目以降のデータは四捨五入されます。

  1. オブジェクトパレットで、「連結」タブをクリックします。

  2. データ形式リストから適切な形式を選択します。

    • 基数文字を含む 3 つの部分で表される数値形式を指定する場合は、「浮動小数点数」を選択します。

    • 先頭にマイナス記号が付く場合も含め、0 から 9 の数字の並びで表される数値に指定する場合は、「数値(整数)」を選択します。

十進数フィールドと数値フィールドの入力数値を制限するには

十進数フィールドと数値フィールドに入力できる数字の数を制限する場合は、Designer で、十進数フィールドと数値フィールドの水平方向の長さにより、許容される数字の数が決定されるように指定します。

 オブジェクトパレットの「フィールド」タブをクリックし、「文字数を表示領域に制限」を選択します。

JavaScript を使用して十進数フィールドの演算を実行するには

十進数フィールドの演算は、FormCalc を使用して実行できます。ただし、「トレーラーの桁数を制限」オプションを選択解除した場合に、JavaScript で十進数フィールドの演算を実行するには、スクリプトを使用する必要があります。高い精度を維持するため、Designer では十進数フィールドの値を文字列として格納します。スクリプトによって、この文字列が数値であることが十進数フィールドに伝えられます。

例えば、フォームデザインに 3 つの十進数フィールドがあるとします。最初の十進数フィールドの名前を「a」、2 番目の十進数フィールドの名前を「b」、3 番目の十進数フィールドの名前を「Total」とし、「a」と「b」を加算します。

  1. スクリプトエディターが表示されない場合は、ウィンドウ/スクリプトエディターを選択します。

  2. (オプション)スクリプトエディターのパレットバーをドラッグして、パレットを大きくします。

  3. 演算に使用する十進数フィールドを選択します。

  4. 表示リストから「calculate」、言語リストから「JavaScript」、実行場所リストから「クライアント」を選択します。

  5. スクリプトのソースフィールドに、次のスクリプトを入力します。

    Total.rawValue = Number(a.rawValue) + Number (b.rawValue)
    • 「Total」は、演算に使用する十進数フィールドの名前です。

    • a」は最初の十進数フィールドです。

    • b」は 2 番目の十進数フィールドです。

  6. 「PDF プレビュー」タブでフォームを表示します。

十進数フィールドと数値フィールドに comb 形式を指定するには

comb 形式は、十進数フィールドと数値フィールドに追加される数値を境界線で区切る場合に使用します。

  1. オブジェクトパレットで、「フィールド」タブをクリックします。

  2. 「マス目で区切る」を選択して、十進数フィールドと数値フィールドに含まれる各数値を区切る境界線を含めます。

  3. 十進数フィールドと数値フィールド内で、数値をいくつ境界線で区切るか数を入力します。