オブジェクトを表示、非表示または隠すに設定する

フォームの用途によっては、ユーザーが Acrobat または Adobe Reader でフォームを表示した場合と、Acrobat または Adobe Reader からフォームを印刷した場合とに応じて、PDF フォームにどのオブジェクトを含めるかを制御する必要があります。オブジェクトパレットの配置リストにある各種のオプションを使用すると、PDF フォームを画面に表示した場合と Acrobat または Adobe Reader から印刷した場合とで、異なるオブジェクトを選択的に表示、非表示、または隠すように設定できます。また、フォームが用紙の片面に印刷される場合に特定のオブジェクトを表示したり、両面に印刷される場合に表示したりすることも指定できます。

オブジェクトに配置オプションを適用するにあたっては、次に注意してください。

  • 「非表示」オプションと「隠す」オプションは、グループ、コンテンツ領域、マスターページ、ページセットおよびサブフォームセットには使用できません。

  • サブフォームなどのコンテナオブジェクトに適用する配置オプションは、含まれている各オブジェクトに適用されている配置オプションよりも優先されます。例えば、サブフォームセットに「表示(印刷のみ)」オプションを適用すると、サブフォームと収集されたオブジェクトは、個々のオブジェクトの配置設定に関係なく、画面上には表示されませんが、フォームを印刷すると表示されます。

  • フォームを Acrobat または Adobe Reader で印刷する場合は、印刷したフォームに表示するオブジェクトを含むコンテンツ領域オブジェクトに「表示 (画面のみ)」オプションを適用しないでください。「表示 (画面のみ)」オプションをコンテンツ領域オブジェクトに適用した場合、コンテンツ領域内のオブジェクトは画面にのみ表示され、印刷されたフォームには表示されません。コンテンツ領域またはマスターページのオブジェクトが画面と印刷の両方について非表示に設定されている場合は、マスターページの右上隅に警告マーカーが表示されます。フォームを印刷するときに 1 つのオブジェクトセットを表示し、フォームを画面に表示するときには別のオブジェクトセットを表示する場合は、オブジェクトのセットごとに 1 つずつ、合計で 2 つのコンテンツ領域オブジェクトを持つ 1 つのマスターページを作成します。1 つのコンテンツ領域オブジェクトに「表示 (印刷のみ)」オプションを適用し、別のコンテンツ領域オブジェクトに「表示 (印刷のみ)」オプションを適用します。

  • オブジェクトに「表示(印刷のみ)」オプションを適用すると、「デザインビュー」タブと「マスターページ」タブにはオブジェクトが表示されますが、「PDF プレビュー」タブには表示されません。

次のリストには、配置オプションのいくつかの使用方法がまとめられています。

表示
オブジェクトが画面に表示され、Acrobat や Adobe Reader で印刷、またはサーバーから印刷したフォームにも表示され、フォームレイアウトのスペースを占有します。例えば、フォームのすべてのオブジェクトに「表示」オプションを適用すると、フォームの外観を画面上と印刷時の両方で同じにできます。すべてのオブジェクトのデフォルトの配置設定は「表示」です。

表示(画面のみ)
オブジェクトが画面には表示されますが、Acrobat や Adobe Reader で印刷したフォームには表示されず、フォームレイアウトのスペースを占有します。サーバーからフォームを印刷した場合にはオブジェクトが表示されます。例えば、ユーザーが入力してオンラインで提出してから、印刷するフォームの場合は、「印刷」ボタンと「送信」ボタンに「表示(画面のみ)」を適用すると、ボタンを画面上に表示し、印刷されたフォームには表示されないようにできます。

表示(印刷のみ)
オブジェクトは画面には表示されませんが、Acrobat や Adobe Reader で印刷したフォームには表示され、フォームレイアウトのスペースを占有します。サーバーからフォームを印刷した場合にはオブジェクトが表示されます。例えば、郵送の指示など、画面上では必要のない指示テキストを印刷されたフォームに含める必要がある場合は、指示が含まれたテキストフィールドオブジェクトに「表示(印刷のみ)」を適用すると、テキストを画面上に表示せずに、印刷されたフォームにだけ表示することができます。

非表示
オブジェクトが画面と印刷時に表示されず、フォームレイアウトのスペースを占有します。例えば、請求書フォームの支払い方法のセクションなど、ユーザーが特定のオプションを選択するまで非表示のままにしておく領域が含まれているフォームでは、クレジットカード情報を収集するために使用されるテキストフィールドオブジェクトに「非表示」オプションを適用すると、ユーザーがクレジットカードの種類を示すラジオボタンを選択するまで、このオブジェクトが表示されません。

隠す(レイアウトから除外)
オブジェクトが画面と印刷時に表示されず、フォームレイアウトのスペースも占有しません。例えば、ユーザーが特定のオプションを選択するまで隠したままにするセクションがあるフォームで、そのセクションが隠されている間はスペースを占有させない場合は、そのセクションの各種オブジェクトが含まれたサブフォームに「隠す(レイアウトから除外)」を適用すると、フォームのレイアウトが必要に応じて調整されます。
注意: 「隠す(レイアウトから除外)」オプションは、「フローレイアウト」として設定されたサブフォーム内に配置されたオブジェクトに適用した場合にのみ機能します。

片面印刷のみ
オブジェクトが画面に表示され、Acrobat や Adobe Reader で印刷、またはサーバーから印刷したフォームでは表側ページに表示され、フォームレイアウトのスペースを占有します。例えば、ページの右下隅にページ番号を表示するには、ページ番号オブジェクトに「片面印刷のみ」オプションを適用します。

両面印刷のみ
オブジェクトが画面に表示され、Acrobat や Adobe Reader で印刷、またはサーバーから印刷したフォームでは両側ページに表示され、フォームレイアウトのスペースを占有します。例えば、両面印刷時に奇数ページの右下隅と偶数ページの左下隅にページ番号を表示するには、マスターページを 2 つ作成する必要があります。最初のマスターページでは、右下隅にページ番号オブジェクトを配置して「表示」オプションを適用します。2 番目のマスターページにはページ番号フィールドを 2 つ作成します。その 1 つは左下隅に配置して「両面印刷のみ」オプションを適用し、もう 1 つは右下隅に配置して「片面印刷のみ」オプションを適用します。

オブジェクトを表示、非表示または隠すに設定するには

配置リストは、選択したオブジェクトによって、異なるタブに表示されます。

  1. オブジェクトを選択します。

  2. オブジェクトパレットの適切なタブをクリックします。

  3. 配置リストから、次のいずれかのオプションを選択します。

    • オブジェクトを画面や印刷時に表示し、フォームレイアウトでスペースを占有させる場合は、「表示」を選択します。

    • オブジェクトを画面に表示する一方で、印刷時には表示せず、フォームレイアウトでスペースを占有させる場合は、「表示(画面のみ)」を選択します。

    • オブジェクトを画面に表示しない一方で、印刷時には表示し、フォームレイアウトでスペースを占有させる場合は、「表示(印刷のみ)」を選択します。

    • オブジェクトを画面や印刷時に表示せず、フォームレイアウトでスペースを占有させる場合は、「非表示」を選択します。

    • オブジェクトを画面や印刷時に表示せず、フォームレイアウトでもスペースを占有させない場合は、「隠す(レイアウトから除外)」を選択します。

    • オブジェクトを画面に表示し、印刷時には用紙の表側にのみ表示し、フォームレイアウトのスペースを占有させるには、「片面印刷のみ」を選択します。

    • オブジェクトを画面に表示し、印刷時には用紙の両側に表示し、フォームレイアウトのスペースを占有させるには、「両面印刷のみ」を選択します。