文書の保存には、現在の保存場所に同じ名前でそのまま上書き保存するか、別の場所に別の名前でコピーを保存する方法があります。Hypertext Markup Language(HTML)、Extensible Markup Language(XML)、Portable Document Format(PDF)など、様々な形式で文書を保存することができます。
文書またはブックに未保存の変更がある場合は、ステータスバーのページステータス表示部分にアスタリスク(*)が表示されます。
未保存の変更内容があることを示すアスタリスク
1)次のいずれかの操作を行います。
–現在のファイル内の変更を保存するには、ファイル/保存を選択します。
–ファイルを別のフォルダーに保存したり、別の名前を付けて保存したりする場合は、ファイル/別名で保存を選択します。
2)「別名で保存」コマンドを選択する場合や、ファイルをまだ一度も保存していない場合は、新しいファイル名と保存場所を指定します。ファイルを別の形式で保存する場合は、ポップアップメニューで形式を選択します。
3)「保存」をクリックします。「テキストのみ」形式を選択した場合は、文書内のテキストと表の保存方法を指定してください。
1)次のいずれかの操作を行います。
–現在ディスク上にあるファイルを上書きする場合は、ファイル/ブックを保存を選択します。
–ファイルを別のフォルダーに保存したり、別の名前を付けて保存したりする場合は、ファイル/ブックを別名で保存を選択します。
2)「ブックを別名で保存」コマンドを選択した場合や、ファイルをまだ一度も保存していない場合は、新しいファイル名と保存場所を指定します。
Shiftキーを押しながら、ファイル/開いている全ファイルを保存を選択します。
ファイル/前回保存した文書に復帰を選択し、「OK」をクリックします。
「別名で保存」コマンドを使用した場合は、次の形式でファイルを保存することができます。
文書2019
FrameMaker文書またはブックを、FrameMakerで開いて編集することができる文書またはブックとして保存します。
文書2017
FrameMaker文書またはブックを、FrameMaker (2017 release) で開いて編集することができる文書またはブックとして保存します。
注: FrameMaker (2017 release) 文書をFrameMaker 9.0以前のバージョンの文書として保存するには、その文書をMIF 7.0文書として保存し、このMIF 7.0文書をFrameMaker 9.0以前のバージョンで開き、それを任意の形式で保存します。
MIF 2019
すべてのテキストおよびグラフィックを記述したFrameMaker 2019構文を含むテキストファイルが生成されます。元の文書を上書きしない場合は、MIFファイルを別の名前で保存してください(例えば、名前に「.mif」というファイル名を追加します)。MIFの情報については、『MIFリファレンスガイド』を参照してください。
MIF 7.0
すべてのテキストおよびグラフィックを記述したFrameMaker 7.0構文を含むテキストファイルが生成されます。元の文書を上書きしない場合は、MIFファイルを別の名前で保存してください(例えば、名前に「.mif」というファイル名を追加します)。また、MIFについては、オンラインマニュアルの『MIF Reference』を参照してください。
テキストのみ
グラフィックおよび書式情報のないテキストファイルが生成されます。元の文書を上書きしない場合は、テキストファイルを別の名前で保存してください(例えば、名前に「.text」という拡張子を追加します)。
SGML
指定する文書の内容、エレメントおよび属性を含むSGMLファイルが作成されます。
HTML
World Wide Webで表示できるHTML文書が作成されます。段落タグおよび文字タグとHTMLでの各種定義済み要素との対応を調整する方法については、「HTMLマッピングを設定・調整する」を参照してください。
注: 構造化FrameMaker文書をHTMLとして保存すると、エレメントごとに別の値が属性に設定されていても、同じ名前の属性は、同じ値にマッピングされます。文書を書き出した後で、これらの属性に別の値を設定するには、テキストエディターを使用して書き出したファイルを編集します。
XML
World Wide Webでのデータ交換や表示に使用できるXML(Extensible Markup Language)文書が作成されます。
Microsoft RTF
リッチテキスト形式1.6(RTF)でファイルを作成します。このファイル形式は、多くのワープロでサポートされており、他のアプリケーションでそのまま読むことができます。この方法で保存すると、通常はワープロ形式に変換され、大部分の書式は保持されます。
注: 「プリント」コマンドを使用すると、PostScript®ファイルを保存できます。
上書き禁止2019
FrameMaker上書き禁止文書またはブックを、FrameMakerで開いて表示することができる文書またはブックとして保存します。
Windowsで最初にファイルを保存するときに、FrameMakerは自動的に、文書には.fm、ブックファイルには.book、MIFファイルには.mifという拡張子を付けます。これらの拡張子により、ファイルはWindowsオペレーティングシステムによりFrameMakerファイルとして認識されます。
指定したファイル名の後に、これらの特殊な拡張子を付けたくない場合は、ファイル名を二重引用符で囲んでください。Windowsはこれらの拡張子の付かないファイルをFrameMakerファイルとしては認識しませんが、それでもこのファイルをFrameMakerで開くことはできます。
別のアプリケーションで登録されている拡張子、例えば.docを割り当てた場合、その拡張子はFrameMaker拡張子で置き換わることはありませんが、そのファイルをそのままFrameMakerで開くことができます。
文書を「テキストのみ」形式で保存すると、選択したテキストエンコード形式(ANSI (Windows) またはASCII)でテキストファイルが作成されます。(日本語システムでは、さらに「JIS」、「シフトJIS」または「EUC」も選択できます。中国語や韓国語などのその他のアジア言語システムの場合は、各言語のシステムでサポートされているエンコード形式を選択できます)。「テキストのみ」形式で保存した場合は、通常のテキスト(テキスト枠内および表内のテキスト)だけが保存され、グラフィック、グラフィックのキャプション、脚注および書式情報は保存されません。必要に応じて、ファイルを保存する前に、行の長さと英文のハイフンの位置を調整してください。
選択したエンコード形式では表せない文字がある場合、テキストファイルでは別の文字に置き換えられます。例えば、ANSI(Windows)またはASCIIエンコード形式を使用して「テキストのみ」形式で文書を保存すると、各種のスペース(極細スペース、enスペース、emスペースおよび特殊スペースなど)がすべて通常のスペースに変換されます。
1)ファイル/別名で保存を選択します。
2)ファイル名と保存場所を指定し、「テキストのみ」形式を選択します。
3)「保存」をクリックします。
4)次のいずれかの操作を行います。
–各行で区切って独立した段落にする場合は、「各行末」をクリックします。このオプションを選択すると、ファイルの元の改行位置と空白行が保持されます。プログラムのソースコードのファイルのように、行を基本とするファイルでは、このオプションを使用します。
–連続する行を同じ段落にして、空白行に改行を挿入する場合は、「段落末のみ」をクリックします。文書テキストを含むファイルのように、段落を基本とするファイルでは、このオプションを使用します。
5)表のテキストを保存する場合は、「表セルからのテキストを含む」を選択してから、次の操作を行います。
–表セルの保存順序(行単位または列単位)を指定します。
–各セルを区切る方法(タブまたは改行)をポップアップメニューで選択して指定します。
6)異なるエンコード形式を使用するプラットフォームで使用するテキストファイルの場合は、エンコード形式ポップアップメニューで適切なエンコード形式を選択し、「保存」をクリックします。
構造化ファイルと非構造化ファイルは、ともにXMLに書き出すことができます。ソースFrameMakerファイル内で各段落タグごとに何のエレメントを作成するかを指定するためのマッピングは、リファレンスページで定義します。書き出し機能はXMLファイルと対応するカスケーディングスタイルシート(CSS)を作成するので、それを文書で使用できます。
1)次のいずれかの操作を行います。
–ファイル/XMLとして保存を選択するか、Esc+F+W+Xキーを押します。
–ファイル/別名で保存を選択し、ポップアップメニューで「XML」を選択します。ファイル名に「.xml」という拡張子を付けます。
2)ファイルの保存場所を指定します。
3)「保存」をクリックします。
FrameMakerでは、編集中の文書を自動的にバックアップおよび保存することができます。
1)編集/環境設定を選択します。
2)一般環境設定で、次の操作を行います。
–文書を保存するたびにバックアップファイルを作成する場合は、「保存時にバックアップを自動作成」を選択します。このオプションを選択すると、最新の変更が保存される前にファイルのコピーが作成されます。バックアップファイルが存在する場合、そのファイルは新しいバックアップファイルで上書きされます(バックアップファイルの名前は「.backup」という文字を含みます)。
–定期的に自動保存ファイルを作成する場合は、「自動保存の間隔」を選択し、分単位の保存間隔をボックスに入力します。このオプションを選択すると、ファイル/保存を選択しなくても、ファイルのコピーが定期的に保存されます(自動保存ファイルの名前は「.auto」という文字を含みます)。自動保存ファイルは、手動で保存を行ったときと、「前回保存した文書に復帰」コマンドを使用して保存中の状態に文書を戻したときに削除されます。
3)「OK」をクリックします。