書式属性を取り込む

 

書式を取り込む

様々な書式情報(ページレイアウト、段落書式、表書式、変数とカラー定義、スタイルとしてのオブジェクトプロパティ、およびコンディショナルタグ設定など)を取り込むことができます。ソース文書でコンディショナル式が作成されている場合、これらの式とその「式どおりに表示」ステータスもターゲット文書に取り込まれます。同様に、構造化文書で、定義したすべての「属性によるフィルターの適用」設定も取り込まれます。

1)書式を含むテンプレートを開きます。テンプレートは名前を付けて保存する必要があります。

2)更新する文書またはブックを開きます。ブックウィンドウがアクティブである場合は、更新する文書を選択します。

3)更新する文書またはブックで、ファイル/取り込み/書式を選択します。

4)取り込み元の文書ポップアップメニューからテンプレートを選択します。このメニューには、開いている名前の付いた文書がすべて表示されます。

現在の文書を選択して、その文書に既に含まれている書式を再適用することもできます。この操作は、手順6で説明した書式変更を削除する場合などに便利です。

5)「取り込み/更新」セクションで、現在の文書に適用するオプションを選択します。

相互参照書式、数式定義、変数定義を更新している場合で、これらのアイテムが文字書式を使用している場合にも、「文字書式」を選択して新しい書式を文書に追加してください。

HTMLマッピングを修正した場合は、「リファレンスページ」を選択します。

6)カタログ書式に保存されていない書式変更を削除するには、次の操作を行います。

段落書式の一部ではない改ページを削除するには、「強制改ページ」を選択します。

段落、文字、ページレイアウトおよび表の書式変更を削除する場合は、「その他の書式/レイアウトの変更」を選択します。

重要: エレメント定義で書式変更が使用されている場合があるので、例外的な場合を除いて、構造化文書で「その他の書式/レイアウトの変更」を選択しないでください。

7)「取り込み」をクリックします。

書式設定

書式を取り込むと、新しい書式情報が文書に追加されます。例えば、表書式を取り込んだ場合は、その表書式が表カタログに追加されます。取り込んだ書式と同じ名前の書式が既にカタログ内にある場合は、既存の書式が取り込んだ書式に置き換えられます。上書きされない書式は、すべてカタログ中に残ります。

段落書式

テンプレートの段落カタログが文書に追加され、カタログ内の書式がすべて文書に適用されます。

文字書式

テンプレートの文字カタログが文書に追加され、カタログ内の書式がすべて文書に適用されます。

ページレイアウト

テンプレートのマスターページが文書に追加され、マスターページの変更がボディページに適用されます。テンプレートと文書の両方に同じ名前のマスターページがある場合は、文書のマスターページがテンプレートのマスターページに置き換えられます。FrameMakerは、改訂バーの属性、用紙サイズダイアログボックス「ページ設定ダイアログボックス内のすべての設定、およびオプションの表示ダイアログボックス内のほとんどの設定をコピーします。

表書式

テンプレートの表カタログと罫線スタイルが文書に追加され、カタログ内の書式がすべて文書に適用されます。

カラー定義

テンプレートのカラー定義とカラー表示が文書に追加されます。

文書の属性

テンプレートのカスタムマーカーの種類および脚注の属性、番号属性ダイアログボックスの巻、章、ページ、段落、脚注、および表脚注の番号のスタイル、テキストオプションダイアログボックス内の「改行前に使用可能な文字」設定に含まれる文字、行のレイアウトダイアログボックスの「フェザリング」の設定が文書に追加されます。PDFのしおり以外の設定も文書に追加されます。また、日本語システムを使用している場合は、ルビ設定および組版ルールも文書に追加されます。

リファレンスページ

テンプレートのリファレンスページ(FrameMath™リファレンスページを除く)が文書に追加されます。テンプレートと文書の両方に同じ名前のリファレンスページがある場合は、文書のリファレンスページがテンプレートのリファレンスページに置き換えられます。FrameMathリファレンスページを取り込むには「数式定義」を選択します。

変数定義

テンプレートの変数定義が文書に追加されます。

相互参照書式

テンプレートの相互参照書式が文書に追加され、文書内の相互参照は更新されます。

コンディショナルタグの設定

テンプレートのコンディショナルタグと「表示/隠す」の設定が文書に追加されます。

数式の定義

テンプレートの数式のサイズとフォント設定、カスタム数式エレメント定義およびFrameMathリファレンスページが文書に追加されます。リファレンスページを結合するときにカスタム数式エレメントが削除された場合は、数式内の数式エレメントが、疑問符で囲まれた数式エレメントの名前に置き換えられます。

注: FrameMakerの数式では、「数式エレメント」という用語は式の一部を指します。数式エレメントは構造エレメントではありません。

合成フォント

日本語システムでは、合成フォントの指定が文書に追加されます。

オブジェクトスタイル

画像、アンカー枠、グラフィック、数式、およびテンプレート内で使用可能なその他のオブジェクトのプロパティは文書に結合されます。

書式の変更について

文書の書式情報は、エレメント定義内の書式ルールによって設定される場合と、カタログに保存されている定義済みの書式によって設定される場合があります。文書では、このどちらの情報ソースにも変更を加えることができます。

書式ルール変更は、テキストエレメントの書式ルールに対する変更です。例えば、書式ルールでエレメントに段落書式が指定されている場合に、別の書式を適用したり、書式ルールで太字のテキストが指定されていたりする場合に、テキストを斜体に変更すると、エレメントの書式ルールを変更することになります。

書式変更は、テキストまたは表のカタログ書式に対する変更です。例えば、段落書式でフォント名としてTimesを指定しているとします。この書式を使用しているテキストを(書式の変更を保存せずに)Palatinoフォントに変換した場合は、書式を変更することになります。書式ルールでは、しばしば複数のカタログ書式を使用し、カタログ書式に対する書式変更を指定することで、多数の様々な書式を記述します。

一般に、構造化文書ではいずれのタイプの変更も使用することを避けてください。文書で自動的に書式を処理し、書式属性を変更したい場合は、アプリケーションの開発者に相談してください。

文書に変更がある場合、取り込み/更新時に一度に文書全体の変更を削除できます。

重要: 文書から両方の種類の変更を削除する場合、まず書式を取り込み、書式の変更を削除してからエレメント定義を取り込み、書式ルールの変更を削除します。ルールの変更を最後に削除することで、エレメントがその書式ルールに確実に一致するようにします。

上書きの検索と削除

段落、文字、および表書式レベルで、「検索」オプションを使用して書式の上書きを検索して削除できます。

1)編集/検索を選択します。

2)検索ポップアップメニューから、段落、文字、または表書式の上書きを選択します。

3)置換ポップアップメニューから、「上書きを削除」を選択します。

4)「検索」をクリックします。

5)書式上書きの各インスタンスごとに、「置換」をクリックして上書きを削除します。

テンプレートから属性を取り込む

FrameMaker文書から別の文書にエレメント定義やその他の属性を取り込むことができます。一般的に取り込み元のファイルとなるのは、取り込み先の文書の作成に使用したのではないテンプレートです(適切なテンプレートから文書を作成した場合は、属性を取り込む必要はありません。文書は必要な属性を既に備えています)。

文書のテンプレートを改訂した場合は、テンプレートをもう一度取り込んで文書を更新します。

ブック内のすべてのファイルに一度に属性を取り込むこともできます。


August 22, 2018

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