LDAP Query Options Editor

LDAP Query Options Editor ダイアログボックスを使用すると、「LDAP Query」操作と「LDAP Query To XML」操作の LDAP クエリーの詳細を指定できます。このダイアログボックスには、実行するクエリーやクエリーの結果を返す方法を指定するために使用するいくつかのタブがあります。使用するサービス操作によって、ダイアログボックスに表示するタブが決まります。

LDAP サービス設定が実行された場合、このダイアログボックスを開いたときに LDAP サーバーに接続します( LDAP サービスの設定 を参照)。ダイアログボックスから LDAP サーバーに接続することによって、LDAP ディレクトリ設定に基づく値とともにプロパティがタブに表示されます。

「Query」タブ

実行するクエリーを指定するには、このタブを使用します。クエリーの各プロパティに指定する値によって、クエリーによって返されるディレクトリ項目(またはオブジェクトタイプ)が決定されます。

Base-DN

LDAP ディレクトリツリーのトップレベルにある項目に、クエリーに使用できるようにするディレクトリのブランチが含まれます。Base DN を指定すると、LDAP ディレクトリに多数のトップレベルオブジェクトがある場合に、クエリーの効率を向上させることができます。

デフォルトでは、ルート DN が Base DN です。トップレベルで複数のノードを選択するには、「Base-DN」リストを使用します。「Load」をクリックすると、LDAP サーバーから現在の情報が表示されます。

検索コンテキスト

LDAP ディレクトリツリー内での検索の開始点を表す string 値。検索は、指定したディレクトリ項目に含まれる LDAP ディレクトリツリーのブランチで実行されます。

開始点の DN を入力することも、値がプロセスデータとして保存されている場合は XPath 式を使用することもできます。XPath 式は中括弧とドル記号で囲む必要があります。

{$expression$}

Nested Context

別のディレクトリ項目の DN が含まれる属性を表す string 値。このディレクトリ項目は、クエリーの検索コンテキストに基づいて検出された項目ではなく、クエリー結果で取得されます。

例えば、検索コンテキストは従業員を表すディレクトリエントリと一致します。返されるエントリの manager 属性の値は、従業員のマネージャーを表すディレクトリエントリの DN です。Nested Context プロパティの値に manager を指定すると、従業員のマネージャーのディレクトリエントリが返されます。

マネージャーのディレクトリエントリには manager 属性も含まれます。Nested Context プロパティの値に manager/manager を指定すると、マネージャーのマネージャーのディレクトリエントリが返されます。

Search Filter

クエリーの検索条件を表す string 値。このクエリーでは、検索フィルターと一致する属性値が含まれるディレクトリ項目から情報を返します( 検索フィルターの構文 を参照)。

検索フィルターを指定するには、Search Query Builder ダイアログボックスを使用し( Search Query Builder を参照)、省略記号ボタン  をクリックして、ダイアログボックスを表示します。

Search Scope

検索コンテキストを相対的に検索する情報のレベル数を表す string 値。次の値を指定できます。

OBJECT:
Search Context プロパティに指定されたディレクトリ項目のみが検索されます。これは最小のスコープです。

ONE LEVEL:
検索コンテキストの下のレベルが、Search Context プロパティに対して指定されたディレクトリ項目とともに検索されます。

SUBTREE:
検索コンテキストよりも下のすべてのレベルが、Search Context プロパティに対して指定されたディレクトリ項目とともに検索されます。これは最大のスコープです。

クエリーの目的のために必要な最小のスコープを使用する必要があります。このスコープによって、検索フィルターと比較されるディレクトリ項目の数が決まります。大量のレコードの比較には、より多くのサーバーリソースが使用され、より多くの時間が必要です。

「Output (LDAP Query)」タブ

検索結果から保存する情報を指定するには、このタブを使用します。ディレクトリ項目の特定の属性から情報を保存します。この値はプロセスデータモデル内の場所に保存されます。

複数のオブジェクトが返される場合

クエリーによって返される最初のディレクトリ項目のみから情報を保存するか、または返されるすべての項目から情報を保存するかを指定します。すべての項目から情報を保存する場合、取得したデータの形式も指定します。

Use First:
返される最初の項目からの情報のみを保存します。データタイプは、取得するデータによって決定されます。

Concatenated As String:
返されるディレクトリ項目ごとに、各項目の属性値が単一の string 値に連結されます。各属性値を区切るために使用される文字は、「Output Settings」タブの Object Delimiter プロパティで指定されます。

List:
返される項目ごとに、各レコードの属性が list 値内の string 値として保存されます。

Save Result Count Into

検索フィルターと一致した項目数を保存する場所。データタイプは int です。最初に返されたディレクトリ項目のみから情報を保存する場合、この値によって、さらに一致する項目が検出されたかどうかを判断できます。また、検出された項目がないかどうかも判断できます。

Storage locations

保存する返されたディレクトリ項目の属性、および値を保存する場所。「+」ボタンをクリックすると、テーブルに行が追加されます。行が追加されると、行に値が入力されます。

値:
保存する属性名。「Value」列内の各セルは、属性名を選択できるメニューです。

XPath:
属性値を保存する場所。If Multiple Objects Are Returned プロパティに指定した値によって、データタイプが決定されます。「XPath」列の各セルに、データの場所に XPath 式を指定するために使用できる XPath Builder を開く省略記号ボタンが表示されます。

「Output (LDAP Query To XML)」タブ

取得した属性値を保存するために使用する XML 要素の名前を指定するには、このタブを使用します。XML ドキュメントの構造は次のとおりです。

<Root_Element> 
    <Repeated_Element> 
        <element1>attribute value</element1> 
        <element2>attribute value</element2> 
        <element3>attribute value</element3> 
        . 
        . 
        . 
    </Repeated_Element> 
    <Repeated_Element> 
        <element1>attribute value</element1> 
        <element2>attribute value</element2> 
        <element3>attribute value</element3> 
        . 
        . 
        . 
    </Repeated_Element> 
    . 
    . 
    . 
</Root_Element>

ルートエレメント

XML ドキュメントのルート要素名を表す string 値。

Repeated Element

ディレクトリ項目の情報を含めるために使用する XML 要素名を表す string 値。これらの要素のいずれかが、検索で返される各ディレクトリ項目に対して存在します。

「Attribute/Element」リスト

属性値を保存するために使用する、対応する XML 要素のディレクトリ項目の属性と名前のリスト。「+」ボタンをクリックすると、テーブルに行が追加されます。行が追加されると、行に値が入力できます。

属性:
検出されたディレクトリ項目または保存する項目の属性名。「Attribute」列内の各セルは、属性名を選択できるメニューです。

要素:
属性値を含めるために使用する XML 要素名。「Element」列内の各セルに、要素名がプロセスデータモデル内に保存される場合に使用できる XPath Builder を開くための省略記号ボタンが表示されます。値が指定されない場合、属性名が要素名として使用されます。

「Output Settings (LDAP Query)」タブ

このタブを使用すると、LDAP ディレクトリから取得するデータの形式を設定するためのオプションを指定できます。

Nested Context

別のディレクトリ項目の DN が含まれる属性を表す string 値。このディレクトリ項目は、クエリーの検索コンテキストに基づいて検出された項目に加えて、クエリー結果で取得されます。

例えば、検索コンテキストは従業員を表すディレクトリエントリと一致します。取得したエントリの manager 属性の値は、従業員のマネージャーを表すディレクトリエントリの DN です。Nested Context プロパティの値に manager を指定すると、従業員のマネージャーのディレクトリエントリを取得します。

マネージャーのディレクトリエントリには manager 属性も含まれます。Nested Context プロパティの値に manager/manager を指定すると、マネージャーのマネージャーのディレクトリエントリを取得します。

Attribute Delimiter

属性値内の値に使用する区切り文字を表す string 値。属性値が複数の値で構成される場合、これらの値は属性の区切り文字によって区切られます。

Attribute Escape Delimiter

値が複数の値で構成される場合に、属性値で使用される区切り文字をエスケープするために使用する文字を表す string 値。

Object Delimiter

Concatenated as String が If Multiple Objects Are Returned プロパティに選択される場合、返されるオブジェクトの区切り文字を表す string 値。

例えば、クエリーが 2 つのオブジェクト、 John Mary を返すとします。 John はグループ groupA および groupB のメンバーです。 Mary は 3 つのグループ、 groupX groupY 、および groupZ のメンバーです。オブジェクトの区切り文字は ; で、属性の区切り文字は $$ です。属性には次の文字列が含まれます。

name: John$$Mary 
memberOf: groupA;groupB$$groupX;groupY;groupZ

Object Escape Delimiter

オブジェクトを区切るために使用される区切り文字と同じである、オブジェクト内の文字をエスケープするために使用する文字を表す string 値。

「Test」タブ

このタブでは、クエリーをテストできます。「Test」をクリックすると、クエリーの結果が表示されます。

注意: デザイン時には XPath 式を評価できないため、テストを実行するには、すべてのプロパティ値を指定する必要があります。

このテストでは、LDAP サーバーから取得したデータのみが表示され、結果の保存方法は表示されません。