フィールド値の形式設定とパターンの使用

必要に応じて次のパターンを 1 つ以上指定すると、テキストフィールド、数値フィールド、日付 / 時間フィールドなどのフィールド値を実行時にどのように形式設定するかを制御できます。

  • 表示パターン。フォームでのデータの表示方法を示します。初期デフォルト値を定義している場合は、表示パターンに基づいて形式設定されます。表示パターンは、ユーザー入力や実行時に取得される連結値の形式設定にも使用されます。

  • 編集パターン。日付 / 時間フィールド、数値フィールド、テキストフィールドまたはパスワードフィールドにデータを実行時に入力する際の構文を示します。

  • 検証パターン。実行時にユーザー入力を検証するために使用されます。

  • データパターン。連結データまたは保存データの構文を示します。

形式設定オプションは、フォームの用途に合わせて選択します。例えば、インタラクティブフォームをデザインする場合は、ユーザー入力を処理するための編集パターンと入力内容を検証するための検証パターンをフィールドごとに定義する必要があります。フィールドがデータソースに連結されている場合は、データパターンを定義するだけで済みます。

数値フィールドまたは十進数フィールドオブジェクトの編集パターンのみ指定した場合も、フォーム入力者はフィールドに英字文字を入力できます。この動作を回避するには、次のいずれかの操作を行います。

  • 編集パターンを指定しません。Acrobat と Adobe Reader によって不要な英文字がフィルターされるようにします。

  • 編集パターンと表示パターンを指定します。データが表示パターンに従って正しく形式設定されるようにします。

  • 編集パターンと検証パターンを指定します。フォーム入力者が英字文字を入力した場合に、値が拒否され、フィールドがクリアされるようにします。

いつパターンを使用するか

パターンは、実行時におけるフィールド値の処理方法を制御する場合に使用します。例えば、ユーザーが文字や数値をテキストフィールドに入力したときに、あらかじめ定義されたパターンに従って桁区切りやスペース設定を自動的に適用し、形式設定された値を表示することができます。

ユーザー入力の取り込みと表示

データを取り込むためのフォームを作成するときに、データの形式設定方法を指定することができます。データの表示形式を指定するには、表示パターンを使用します。表示パターンが指定されていない場合、データは Designer のデフォルトに従って表示されます。

ユーザーの入力データが Designer のデフォルトと一致しないことが予想される場合は、編集パターンを指定する必要があります。編集パターンはユーザー入力の構文を示します。編集パターンを指定すると、実行時のアプリケーションによってユーザー入力が生の値に変換され、表示パターンに従って形式設定されます。

インタラクティブフォームをデザインするときは、検証するユーザー入力に注意する必要があります。例えば、テキストフィールドは使用方法によって検証が必要な場合とそうでない場合があります。フォーム入力者がコメントを入力する複数行のテキストフィールドについては、検証の必要はありません。同様に、数値フィールドでは、フォーム入力者は自動的に数値以外のデータを入力できなくなります。ただし、データを特定の範囲の数値に制限する場合は、ユーザー入力を検証できます。実行時にユーザーに正しい値を入力させるために、カスタムメッセージを表示することができます。カスタムメッセージを指定しなかった場合は、システムにより自動的にメッセージが生成されます。

フォームのプロパティダイアログボックスの「フォームの検証」タブのオプションを使用することで、Acrobat で検証メッセージを表示したり、データが無効または空白であるために失敗したフィールドや必須フィールドをハイライト表示したり、検証に失敗した最初のフィールドにフォーカスを設定したりする方法を制御できます。 Acrobat での検証エラーの表示 を参照してください。

注意: ユーザー入力の処理には、FormCalc 式と JavaScript スクリプトを使用できます(例えば、スクリプトでフィールドの生の値を要求できます)。式やスクリプトは生の値と形式設定された値を処理するので、入力が制限されたフィールドを検証することは重要です。

編集パターンと検証パターンを併用する例として、クレジットカード番号または社会保障番号の入力があります。テキストフィールドを次のような編集パターンで定義できます。

text{9999-9999-9999-9999}|text{9999 9999 9999 9999} for credit cards

または

text{999-99-9999}|text{999 99 9999} for a US social security number

どちらの場合でも、ユーザーはハイフン(-)またはスペース( )を含む数値か、16 桁または 9 桁の数値のみを入力できます。この数値の最も単純な標準形式は、16 桁または 9 桁の数値です。

さらに次のような検証パターンを追加することもできます。

text{9999999999999999}

または

text{999999999}

この場合、数値のみが保存され、検証では桁数が正しいかどうかが確認されます。ただしこの例では、検証パターンではなく検証スクリプトを指定する方がより有効です。クレジットカード番号が、単なる 16 桁のランダムな数値ではなく有効なクレジットカード番号の形式になるように、クレジットカード番号にチェックサムを実行するアルゴリズムがあります。クレジットカード用の Luhn アルゴリズムはこの一例です。

この結果、編集パターンによって典型的な 3 種類の形式によるクレジットカード番号のユーザー入力が許可され、さらに有効なクレジットカード番号形式の番号を検証スクリプトを実行して検証できるテキストフィールドをフォームに含めることができます。

連結データの取り出しと表示

連結データをフォームに結合する場合は、データを表示用にどのように形式設定するかを表示パターンで指定できます。表示パターンが指定されていない場合、データは Designer のデフォルトに従って表示されます。

連結データが Designer のデフォルトと一致しない場合は、データパターンを指定する必要があります。データパターンは連結データの構文を示します。データパターンを指定すると、取り出されたデータが実行時のアプリケーションによって生の値に変換され、表示用に形式設定されます。

値の形式設定に関するデフォルト

デフォルト値は、フィールドの種類に応じて、以下の規則に従った値であることが必要です。

フィールド

規則

日付 / 時間フィールド

日付 / 時間のデフォルト値は、日付 / 時間フィールドに対して指定されたロケールの短い形式に準拠した値であることが必要です。ただし、デフォルトの Designer では、デザイン時および実行時に、デフォルト値がロケールの標準形式で表示されます。

例えば、フォーム内に、ドイツ語(ドイツ)ロケールを使用するように設定された日付 / 時間フィールドがあるとします。ここに短い日付形式 DD.MM.YY で日付のデフォルト値を入力します。別のフィールドにフォーカスを変更すると、ページ上でこのフィールドに指定した値が標準の日付形式 DD.MM.YYYY で表示されます。形式設定されたこの値は、「PDF プレビュー」タブでフォームを表示した場合も、標準形式で表示されます。

注意: デフォルトでは、実行時にフォーム入力者が日付 / 時間フィールドの値を編集する場合は、フィールドに指定したロケールの短い形式を使用する必要があります。パターンダイアログボックス(「フィールド」タブ/パターン)の「編集」タブで編集パターンを指定した場合(編集パターンは短い形式より優先されます)、ユーザーは編集パターンに従ってデータを入力する必要があります。

数値フィールドまたは十進数フィールド

デフォルトの数値は、1 つの基数点を含む整数または小数で入力します。基数文字は、選択されたロケールによって、「.」(ピリオド)と「,」(コンマ)の場合があります。千単位区切り文字と通貨記号は、デフォルト値に含めることはできません。

例えば、ロケールが英語(米国)に設定されている数値フィールドに、$1,234.56 というデフォルト値を指定した場合、通貨記号「$」(ドル記号)と千単位区切り文字「,」(コンマ)の両方が無効です。

テキストフィールド

デフォルトのテキスト値(パスワードを含む)にはすべての英数字と空白文字を使用できます。

注意: ロケール固有の形式設定に従ったデフォルト値にする必要があるのは、この表のフィールドだけです。

デフォルト値を指定するには

日付 / 時間フィールド、数値フィールドおよびテキストフィールドには、フォームを開いたときに、初期値(デフォルト値)が表示されるように設定できます。この値は実行時のプロパティから取得することも、Designer 内で明示的に値を指定することもできます。また、連結を通じて、外部データソースから値を取得することも可能です。Designer では、実行時に、フィールドのデフォルト値が、各フィールドに指定されたロケールに従って形式設定されます。

  1. 日付 / 時間フィールド、十進数フィールド、数値フィールドまたはテキストフィールドを選択します。

  2. オブジェクトパレットで、「フィールド」タブをクリックします。ロケールリストからロケールを選択します。

  3. オブジェクトパレットで、「値」タブをクリックします。「デフォルト」ボックスに値を入力します。

    デフォルト値は、ロケールに依存する形式で指定する必要があります。

    注意: データが連結され、データパターンが指定されている場合は、この値は「連結」タブで指定されたデータパターンと一致する必要があります。

表示パターンを指定するには

実行時には、日付 / 時間フィールドおよび数値フィールドの値は、ロケールに依存する形式で表示されます。デフォルトと異なる形式でフィールドの値を表示するには、「フィールド」タブで「パターン」ボタンをクリックしてカスタムパターンを指定します。

注意: コンボボックスでは、カスタムユーザーエントリがサポートされていますが、カスタムユーザーエントリ用の表示パターンを指定することはできません。必要に応じて、ユーザー入力を形式設定するためのスクリプトを記述することができます。

表示パターンはフォーム内でのデータの表示方法を示すものなので、デフォルト値、ユーザー入力値およびデータベースから取り出された値はすべて、表示パターンで定義されている形式に変換されます。

注意: 1900 年 1 月 1 日より前の日付に対しては、表示パターンによる形式設定は行われません。
  1. 日付 / 時間フィールド、数値フィールドまたはテキストフィールドを選択します。

  2. オブジェクトパレットで、「フィールド」タブをクリックします。

  3. 「パターン」をクリックし、種類を選択リストからあらかじめ定義されている表示パターンのいずれかを選択するか、「パターン」ボックスにカスタムパターンを入力します。

ユーザーにデータの入力を促すメッセージを表示するには

ユーザーからのデータ入力や選択が必要となる状況では、入力や選択を促すメッセージが役に立ちます。ユーザーに日付 / 時間フィールド、数値フィールド、テキストフィールド、パスワードフィールドまたはコンボボックスへの値の入力を促したり、コンボボックス、リストボックスまたはラジオボタングループからのオプション選択を促したりするメッセージを記述することができます。

ユーザーにデータの入力を推奨

ユーザーにフィールドへのデータの入力を推奨し、入力しない場合でもユーザーがフォームを送信できるようにすることができます。ユーザーがフィールドにデータを入力し、フィールドから移動してデータをクリアした場合、メッセージボックスが表示されます。「空白のメッセージ」ボックスにカスタムメッセージが設定されている場合は、そのメッセージが表示されます。カスタムメッセージを設定していない場合は、標準的な空白時のメッセージが表示されます。メッセージは、フィールド内にデータがある場合、値が削除された場合、およびユーザーがデータを入力し直さずにフィールドから移動した場合にのみ表示されます。ユーザーがフィールドにデータを入力せずにフォームを送信しようとすると、「このフィールドは必須です。」というエラーメッセージが表示されます。ユーザーはメッセージを無視してフォームを送信できます。ユーザーがフィールドにデータを入力することを推奨する場合は、「ユーザー定義 - 推奨」を選択します。

ユーザーにデータの入力を要求

ユーザーがフォームを送信する前にフィールドにデータを入力することを必須に設定できます。ユーザーがフィールドにデータを入力し、タブアウトした後、フィールドに戻ってデータをクリアすると、メッセージボックスが表示されます。「空白のメッセージ」ボックスにカスタムメッセージが設定されている場合は、そのメッセージが表示されます。カスタムメッセージを設定していない場合は、標準的な空白時のメッセージが表示されます。メッセージは、フィールド内にデータがある場合、値が削除された場合、およびユーザーがデータを入力し直さずにフィールドから移動した場合にのみ表示されます。ユーザーがフィールドにデータを入力せずにフォームを送信しようとすると、「このフィールドは必須です。」というエラーメッセージが表示されます。ユーザーによるフィールドへのデータ入力を必須にする場合は、「ユーザー定義 - 必須」を選択します。

フォームのプロパティダイアログボックスの「フォームの検証」タブのオプションを使用することで、Acrobat で検証メッセージを表示したり、データが無効または空白であるために失敗したフィールドや必須フィールドをハイライト表示したり、検証に失敗した最初のフィールドにフォーカスを設定したりする方法を制御できます。 Acrobat での検証エラーの表示 を参照してください。

注意: ユーザーがフィールドに値を入力せずにフォームを送信しようとすると、「このフィールドは必須です。」というエラーメッセージが表示されます。ただし、推奨の値や必須の値を入力していない状態で PDF フォームを保存して閉じることはできます。この場合、ユーザーに入力を求めるメッセージは表示されません。
  1. 目的のフィールド、コンボボックス、リストボックスまたはラジオボタングループを選択します。

  2. オブジェクトパレットで、「値」タブをクリックします。種類リストから次のオプションの 1 つを選択します。

    • ユーザー定義 - 推奨

    • ユーザー定義 - 必須

  3. 「空白のメッセージ」ボックスにメッセージを入力します。場合によっては、このメッセージに必要な入力形式を指定する必要があります。例えば、ここで編集パターンを定義した場合、ユーザーはこの編集パターンに従って入力する必要があります。

編集パターンを指定するには

実行時には、日付、時間、数値および十進数フィールドの値は、ロケールに依存する形式で表示されます。フォーム入力者が、ロケールに依存するデフォルトの形式ではない形式でフィールドの値を編集できるようにするには、「フィールド」タブで編集パターンを指定します。ユーザーの入力が編集パターンに従っていない場合も、そのデータはそのままの形式で入力されます。

数値フィールドまたは十進数フィールドオブジェクトの編集パターンのみ指定した場合も、フォーム入力者はフィールドに英字文字を入力できます。

編集パターンと表示パターンが異なっていても問題ありません。例えば、日付を入力するときは短い方が、日付を確認するときは長い方が便利なので、日付 / 時間フィールドの編集パターンには短い日付を指定し、表示パターンには長い日付を指定することができます。表示パターンと編集パターンが異なる場合は、カーソルがフィールドから別の場所に移ると同時に、値が表示パターンで形式設定されます。

注意: このオプションは、オブジェクトパレットの「値」タブにある「種類」オプションが「保護されています」、「計算済み - 読み取り専用」または「読み取り専用」に設定されている場合には使用できません。
  1. 日付 / 時間フィールド、数値フィールド、テキストフィールドまたはパスワードフィールドを選択します。

  2. オブジェクトパレットで、「フィールド」タブをクリックします。

  3. 「パターン」をクリックし、「編集」タブをクリックします。種類を選択リストからあらかじめ定義されている表示パターンのいずれかを選択するか、「パターン」ボックスにカスタムパターンを入力します。

ユーザー入力を検証するには

どのフィールドにも、3 種類の検証を使用できます。これらの検証は以下の順序で実行されます。

  • 無効なコンテンツのフィールドがないかテストします。

  • フィールド値の形式が、特定のフィールドパターンに対応しているか確認します。フィールドパターンについて詳しくは、 単純なパターン を参照してください。

  • 検証スクリプトを呼び出します。

検証パターンを定義して、日付 / 時間フィールド、数値フィールド、テキストフィールドおよびパスワードフィールドに対するユーザー入力を検証できます。デフォルトでは、値が必須の場合、null エントリは受け付けられません。生の値は検証パターンと直接比較され、検証パターンと一致した場合は、表示用に形式設定されます。

ユーザー入力値が検証パターンと一致しなかった場合は、プログラミングエラーまたは警告メッセージが表示されます。Acrobat、Adobe Reader または Forms によってエラーや警告が検知されると、ユーザーに対して自動的にメッセージが返されます。編集パターンが指定されていない場合に、ユーザー入力が Designer のデフォルトと一致しないと、検証は失敗します。

値が必要なオブジェクトに null 値が含まれた状態で、ユーザーがデータを Forms に送信しようとすると、検証メッセージが表示されます。

注意: ユーザーが必須の値を入力しないまま PDF フォームを保存して閉じることはできます。この場合、検証は行われません。

必要に応じて、検証パターンのカスタムメッセージを記述し、デフォルトのエラーメッセージや警告メッセージを置き換えることができます。

検証パターンがサポートされていない場合は(ラジオボタングループやチェックボックスなど)、検証スクリプトを使用してユーザー入力を検証できます。また、検証パターンと検証スクリプトを併用することも可能です。スクリプトを通じて入力を検証することにより、データが確実にアプリケーションに受け入れられるようにします。この場合は、カスタムメッセージや実行時のエラーまたは警告もサポートされます。

フォームのプロパティダイアログボックスの「フォームの検証」タブのオプションを使用することで、Acrobat で検証メッセージを表示したり、データが無効または空白であるために失敗したフィールドや必須フィールドをハイライト表示したり、検証に失敗した最初のフィールドにフォーカスを設定したりする方法を制御できます。 Acrobat での検証エラーの表示 を参照してください。

検証パターンのメッセージには、データソースの値をダイナミックに埋め込むことができます。このオプションにより、ユーザーが確実に有効な値をフィールドに入力するようにできます。

検証パターンとカスタムメッセージを定義するには

  1. 日付 / 時間フィールド、数値フィールド、テキストフィールド、パスワードフィールド、コンボボックスまたはリストボックスを選択します。

  2. オブジェクトパレットで、「値」タブをクリックします。

  3. 「検証パターン」をクリックし、種類を選択リストからあらかじめ定義されている検証パターンのいずれかを選択するか、「パターン」ボックスにカスタムパターンを入力します。

  4. 「検証パターンのメッセージ」ボックスに、ユーザーに正しい値の入力を促すメッセージを入力します。このメッセージには、必要な入力形式を指定する必要があります。メッセージ内で改行するには、Ctrl+Enter キーを押します。

  5. 警告の代わりにプログラミングエラーが表示されるようにするには、「エラー」オプションを選択します。

無効な入力がスクリプトで検知された場合にメッセージを表示するには

  1. 日付 / 時間フィールド、数値フィールド、テキストフィールド、パスワードフィールド、コンボボックス、リストボックス、チェックボックスまたはラジオボタングループを選択します。

  2. オブジェクトパレットで、「値」タブをクリックします。「検証スクリプトのメッセージ」ボックスにメッセージを入力します。

  3. 警告の代わりにプログラミングエラーが表示されるようにするには、「エラー」オプションを選択します。

データパターンを指定するには

データ連結オプションを使用すると、企業インフラストラクチャ用のデータを取得するフォームを作成したり、実行時に外部データソースのデータをフォームに埋め込んだりすることができます。例えば、適切な連結情報( データソースへのフィールドの連結 を参照)があり、データソース( データソースの操作 を参照)にアクセスできる場合は、Acrobat や Adobe Reader でフォームを開いたときに、OLEDB データベースからデータを読み込んで表示することができます。オブジェクトは XML スキーマ、XML ファイルまたは WSDL データソースにも連結できます。

Acrobat、Adobe Reader および Forms では、データ連結プロパティを解釈して、取り込んだデータの格納と取り出したデータの解析を行います。デフォルトでは、オブジェクトのデータは Adobe データ結合規則に従って格納、結合されます。フォームを Acrobat または Adobe Reader で開くか、Forms でレンダリングすると、フィールドにデータソースから値が埋め込まれます。ユーザーがフィールド値に対して行った変更はすべて、フォームが Acrobat または Adobe Reader 内で保存されたときか、データが Forms に送信されたときに、関連するデータソースにコミットされます。

データがデータソースに連結されていない場合(フォームデータが電子メールで返送される場合など)、データの保存形式はデータパターンによって指定されます。データパターンを作成しない場合、データは標準形式で保存されます。様々なロケールのエンドユーザーがフォームに入力する可能性がある場合や、データが複数のロケールへと返送される可能性がある場合は、データを標準形式にしておくと、すべてのユーザーが同じ方法でデータを解釈しやすくなります。

データパターンは、日付 / 時間フィールド、数値フィールド、テキストフィールドおよびパスワードフィールドに対して指定できます。データパターンにより、取り出された値を Acrobat、Adobe Reader または Forms で解析できない場合は、値がそのままの形式で表示されます(表示用の形式設定は行われません)。

  1. 日付 / 時間フィールド、数値フィールド、テキストフィールドまたはパスワードフィールドを選択します。

  2. オブジェクトパレットで、「フィールド」タブをクリックします。

  3. 「パターン」をクリックし、「データ」タブをクリックします。種類を選択リストからあらかじめ定義されているデータ連結パターンのいずれかを選択するか、「パターン」ボックスにカスタムパターンを入力します。

単純なパターン

単純なパターンは、日付 / 時間フィールド、数値フィールド、テキストフィールドおよびパスワードフィールドの値に形式を設定する場合に使用できます。単純なパターンには、有効なパターンの構成を管理するための独自の規則があります。パターンで使用できる文字には制限があります。また、日付 / 時間フィールド、数値フィールド、テキストフィールド、パスワードフィールドでは、それぞれ有効なパターンの構文が異なります。

パターンで使用可能な文字および有効な構成については、以下の節を参照してください。日付 / 時間フィールド、数値フィールドまたはテキストフィールドで使用される複雑なパターンについては、 複雑なフィールドパターン を参照してください。

ロケール

ロケール は、国際標準の整備にあたって特定の国(言語、国または地域)を識別するために使用される標準的な用語です。FormCalc の場合、 ロケール は、特定の国や地域で使用される日付、時間、数値および通貨の形式を定義し、エンドユーザーが自分達の慣習に合った形式を使用できるようにします。

各ロケールは、 ロケール識別子 と呼ばれる固有の文字列で構成されています。これらの文字列の構成は、インターネットエンジニアリングタスクフォース(Internet Engineering Task Force:IETF)として知られる国際標準化機構(International Standards Organization:ISO)によって管理されています。IETF は、インターネット協会( www.isoc.org )の活動団体です。

ロケール識別子は、言語の部分、国または地域の部分、またはその両方から構成されます。次の表に Designer の本リリースで有効なロケールを示します。

言語

国または地域

ISO コード

アラビア語

アルジェリア

ar_DZ

アラビア語

バーレーン

ar_BH

アラビア語

エジプト

ar_EG

アラビア語

イラク

ar_IQ

アラビア語

ヨルダン

ar_JO

アラビア語

クウェート

ar_KW

アラビア語

レバノン

ar_LB

アラビア語

リビア

ar_LY

アラビア語

モロッコ

ar_MA

アラビア語

オマーン

ar_OM

アラビア語

カタール

ar_QA

アラビア語

サウジアラビア

ar_SA

アラビア語

スーダン

ar_SD

アラビア語

シリア

ar_SY

アラビア語

チュニジア

ar_TN

アラビア語

アラブ首長国連邦

ar_AE

アラビア語

イエメン

ar_YE

アルメニア語

アルメニア

hy_AM

アゼルバイジャン語(キリル)

アゼルバイジャン

az_Cyrl_AZ

アゼルバイジャン語(ラテン)

アゼルバイジャン

az_Latn_AZ

バスク語

スペイン

eu_ES

ボスニア語

ボスニア・ヘルツェゴビナ

bs_BA

ブルガリア語

ブルガリア

bg_BG

カタロニア語

スペイン

ca_ES

中国語

中華人民共和国(簡体字)

zh_CN

中国語

香港、中国

zh_HK

中国語

台湾(繁体字)

zh_TW

クロアチア語

クロアチア

hr_HR

チェコ語

チェコ共和国

cs_CZ

デンマーク語

デンマーク

da_DK

オランダ語

ベルギー

nl_BE

オランダ語

オランダ

nl_NL

英語

オーストラリア

en_AU

英語

ベルギー

en_BE

英語

カナダ

en_CA

英語

香港、中国

en_HK

英語

インド

en_IN

英語

インドルピー

en_IN_RUPEE

英語

アイルランド

en_IE

英語

ニュージーランド

en_NZ

英語

フィリピン

en_PH

英語

シンガポール

en_SG

英語

南アフリカ

en_ZA

英語

英国

en_GB

英語

英国ユーロ

en_GB_EURO

英語

アメリカ合衆国

en_US

英語

米領バージン諸島

en_VI

エストニア語

エストニア

et_EE

フィンランド語

フィンランド

fi_FI

フランス語

ベルギー

fr_BE

フランス語

カナダ

fr_CA

フランス語

フランス

fr_FR

フランス語

ルクセンブルク

fr_LU

フランス語

スイス

fr_CH

ドイツ語

オーストリア

de_AT

ドイツ語

ドイツ

de_DE

ドイツ語

ルクセンブルク

de_LU

ドイツ語

スイス

de_CH

ギリシャ語

ギリシャ

el_GR

ヘブライ語

イスラエル

he_IL

ヒンディー語

インド

hi_IN

ハンガリー語

ハンガリー

hu_HU

インドネシア語

インドネシア

id_ID

イタリア語

イタリア

it_IT

イタリア語

スイス

it_CH

日本語

日本

ja_JP

カザフ語

カザフスタン

kk_KZ

クメール語

カンボジア

km_KH

韓国語

韓国

ko_KR

韓国語

韓国(Hanja)

ko_KR_HANI

ラオ語

ラオス

lo_LA

ラトビア語

ラトビア

lv_LV

リトアニア語

リトアニア

lt_LT

マレー語

マレーシア

ms_MY

ノルウェー語 - ブークモール

ノルウェー

nb_NO

ノルウェー語 - ニーノシク

ノルウェー

nn_NO

ペルシャ語

イラン

fa_IR

ポーランド語

ポーランド

pl_PL

ポルトガル語

ブラジル

pt_BR

ポルトガル語

ポルトガル

pt_PT

ルーマニア語

ルーマニア

ro_RO

ロシア語

ロシア

ru_RU

セルビア語(キリル)

セルビア・モンテネグロ

sr_Cyrl_CS

セルビア語(ラテン)

セルビア・モンテネグロ

sr_Latn_CS

スロバキア語

スロバキア

sk_SK

スロベニア語

スロベニア

sl_SI

スペイン語

アルゼンチン

es_AR

スペイン語

ボリビア

es_BO

スペイン語

チリ

es_CL

スペイン語

コロンビア

es_CO

スペイン語

コスタリカ

es_CR

スペイン語

ドミニカ共和国

es_DO

スペイン語

エクアドル

es_EC

スペイン語

エルサルバドル

es_SV

スペイン語

グアテマラ

es_GT

スペイン語

ホンジュラス

es_HN

スペイン語

メキシコ

es_MX

スペイン語

ニカラグア

es_NI

スペイン語

パナマ

es_PA

スペイン語

パラグアイ

es_PY

スペイン語

ペルー

es_PE

スペイン語

プエルトリコ

es_PR

スペイン語

スペイン

es_ES

スペイン語

アメリカ合衆国

es_US

スペイン語

ウルグアイ

es_UY

スペイン語

ベネズエラ

es_VE

スウェーデン語

スウェーデン

sv_SE

タガログ語

フィリピン

tl_PH

タイ語

タイ

th_TH

タイ語

タイ(トラディショナル)

th_TH_TH

トルコ語

トルコ

tr_TR

トルコ語(トルコリラ)

トルコ

tr_TR_LIRA

ウクライナ語

ウクライナ

uk_UA

ベトナム語

ベトナム

vi_VN

ロケールの要素は通常、両方とも重要です。例えば、カナダ英語とイギリス英語では曜日名と月名の形式は同じですが、日付の形式が異なります。したがって、英語という言語ロケールを指定しただけでは不十分です。逆に、ロケールとして国を指定するだけでも十分ではありません。例えば、カナダでは英語とフランス語で異なる日付形式が使用されています。Designer でロケールを設定する方法について詳しくは、 オブジェクトのロケール(言語と国または地域)を指定するには を参照してください。

一般的に、すべてのアプリケーションはロケールが存在する環境で動作しています。このロケールは、 環境ロケール として知られています。場合によっては、ロケールが存在しないシステムまたは環境でアプリケーションが動作していることもあります。このようなことは稀ですが、この場合環境ロケールはデフォルトのアメリカ英語(en_US)に設定されます。このロケールは、 デフォルトロケール として知られています。

エポック

日付と時間には、時間の始点を示す エポック が関連付けられています。このエポックよりも前の日付の値や時間の値はすべて無効です。

すべての日付関数の値は、エポックからの日数で表されます。すべての時間関数の値は、エポックからのミリ秒数で表されます。

Designer では、すべての日付関数のエポックとして第 1 日目を 1900 年 1 月 1 日、すべての時間関数のエポックとして第 1 ミリ秒目をグリニッジ標準時(GMT)の 00:00:00 と定義しています。この定義では、GMT より東の時間帯にいるユーザーに負の時間値が返されることがあります。

日付形式

日付形式 は日付の略記方法で、日付が使用する形式を表す各種の句読点や記号で構成されています。次に示す表は日付形式の例です。

日付形式

MM/DD/YY

11/11/78

DD/MM/YY

25/07/85

MMMM DD, YYYY

March 10, 1964

日付形式は ISO 標準で管理されています。各国または地域によって独自の形式が指定されます。一般的に、日付形式には、ショート形式、標準形式、ロング形式、フル形式の 4 種類があります。次の表に、4 つのカテゴリ別に異なるロケールの異なる時間形式の例を示します。

ロケール識別子と説明

日付形式(カテゴリ)

en_GB

英語(英国)

DD/MM/YY(ショート形式)

08/12/92

08/04/05

fr_CA

フランス語(カナダ)

YY-MM-DD(標準形式)

92-08-18

de_DE

ドイツ語(ドイツ)

D. MMMM YYYY(ロング形式)

17. Juni 1989

fr_FR

フランス語(フランス)

EEEE, ' le ' D MMMM YYYY(フル形式)

Lundi 29 Octobre 1990

時間形式

時間形式 は、時間の形式を簡単に指定したもので、句読点、リテラル、パターン記号によって構成されています。次に示す表は時間形式の例です。

時間形式

h:MM A

7:15 PM

HH:MM:SS

21:35:26

HH:MM:SS 'o''clock' A Z

14:20:10 o’clock PM EDT

時間形式は ISO 標準で管理されています。時間形式についても、デフォルト形式、ショート形式、標準形式、ロング形式、フル形式を各国が指定しています。ロケールは、その国の標準に合った時間形式を識別する役割を担っています。

次の表に、4 つのカテゴリ別に異なるロケールの異なる時間形式の例を示します。

ロケール識別子と説明

時間形式(カテゴリ)

en_GB

英語(英国)

HH:MM(ショート形式)

14:13

fr_CA

フランス語(カナダ)

HH:MM:SS(標準形式)

12:15:50

de_DE

ドイツ語(ドイツ)

HH:MM:SS z(ロング形式)

14:13:13 -0400

fr_FR

フランス語(フランス)

HH ' h ' MM Z(フル形式)

14 h 13 GMT-04:00

日時のパターン

日付 / 時間フィールドに日時パターンを作成するには、次の記号を使用する必要があります。一部の日付記号は、中国語、日本語および韓国語ロケールでのみ使用します。それらの記号についても下で説明します。詳しくは、 日付 / 時間パターンの例 を参照してください。

注意: コンマ(,)、ダッシュ(-)、コロン(:)、スラッシュ(/)、ピリオド(.)およびスペース( )はリテラル値として扱われ、パターンのどこでも使用できます。パターンにテキスト文字列を含めるには、文字列を一重引用符(')で囲みます。例えば、表示パターンとして 'お客様の支払期限:' MM-DD-YY を指定できます。

日付記号

説明

ロケールが英語(米国)に形式設定された値の、ロケール依存の入力値が 1/1/08(2008 年 1 月 1 日)の場合

D

月の日付を、1 桁または 2 桁の数値(1 ~ 31)で表します。

1

DD

月の日付を 2 桁の数値(01 ~ 31)で表します。

01

J

1 年の何日目かを、1 桁、2 桁または 3 桁の数値(1 ~ 366)で表します。

1

JJJ

1 年の何日目かを 3 桁の数値(001 ~ 366)で表します。

001

M

月を 1 桁または 2 桁の数値(1 ~ 12)で表します。

1

MM

月を 2 桁(01 ~ 12)の数値で表します。

01

MMM

月名を略称で表示します。

Jan

MMMM

月名を略さずに表示します。

January

E

曜日を 1 桁の数字(1 ~ 7)の数値で表します。ここで 1 は日曜日です。

3(2008 年 1 月 1 日は火曜日のため)

EEE

曜日を略称で表示します。

Tue(2008 年 1 月 1 日は火曜日のため)

EEEE

曜日を略さずに表示します。

Tuesday(2008 年 1 月 1 日は火曜日のため)

YY

年(西暦)を 2 桁で表します。30 未満の数値は 2000 年より後、30 を超える数値は 2000 年より前を表します。例えば、00=2000、29=2029、30=1930、99=1999 となります。

08

YYYY

年(西暦)を 4 桁で表します。

2008

G

紀元名(BC または AD)を表示します。

AD

w

月の第何週かを 1 桁の数値(0 ~ 5)で表します。その月で最も早く、土曜日で終わる連続した 4 日間が第 1 週になります。

1

WW

年の第何週かを表す 2 桁の数値(01 ~ 53)で、ISO-8601 に規定されています。1 月 4 日を含む週が第 1 週になります。

01

中国語、日本語および韓国語ロケールの日付パターン指定用に、追加の日付パターンがいくつかあります。

日本語の元号は数種類の記号で表されます。次のうち最後の 5 つは元号記号で、日本の元号を表す代替記号として使用します。

中国語、日本語および韓国語の日付シンボル

説明

DDD

当該ロケールで月の日を表す漢数字

DDDD

当該ロケールで月の日を表す漢数字(「十」表記)

YYY

当該ロケールで年を表す漢数字

YYYYY

当該ロケールで年を表す漢数字(「十」表記)

g

当該ロケールの元号。このパターンでは、現在の日本の元号「平成」に対しては ASCII 文字の「H」(U+48)が表示されます。

gg

当該ロケールの元号。このパターンでは、現在の日本の元号に対しては Unicode の 1 文字(U+5E73)が表示されます。

ggg

当該ロケールの元号。このパターンでは、現在の日本の元号に対しては Unicode の複数文字(U+5E73 U+6210)が表示されます。

g

当該ロケールの元号。このパターンでは、現在の日本の元号に対しては全角文字の「H」(U+FF28)が表示されます。

g g

当該ロケールの元号。このパターンでは、現在の日本の元号に対しては Unicode の 1 文字(U+337B)が表示されます。

時間シンボル

説明

ロケールに依存する入力値

ロケールが英語(米国)の形式設定された値

h

時間(12 時間制)を 1 桁または 2 桁の数値(1 ~ 12)で表します。

12:08 AM または 2:08 PM

12 または 2

hh

時間(12 時間制)を 2 桁の数値(01 ~ 12)で表します。

12:08 AM または 2:08 PM

12 または 02

k

時間(12 時間制)を 1 桁または 2 桁の数値(0 ~ 11)で表します。

12:08 AM または 2:08 PM

0 または 2

kk

時間(12 時間制)を 2 桁の数値(00 ~ 11)で表します。

12:08 AM または 2:08 PM

00 または 02

H

時間(24 時間制)を 1 桁または 2 桁の数値(0 ~ 23)で表します。

12:08 AM または 2:08 PM

0 または 14

HH

時間(24 時間制)を 2 桁の数値(00 ~ 23)で表します。

12:08 AM または 2:08 PM

00 または 14

K

時間(24 時間制)を 1 桁または 2 桁の数値(1 ~ 24)で表します。

12:08 AM または 2:08 PM

24 または 14

KK

時間(24 時間制)を 2 桁の数値(01 ~ 24)で表します。

12:08 AM または 2:08 PM

24 または 14

M

分を 1 桁または 2 桁の数値(0 ~ 59)で表します。

注意: このシンボルを時間シンボルで使用する必要があります。

2:08 PM

8

MM

分を 2 桁の数値(00 ~ 59)で表します。

注意: このシンボルを時間シンボルで使用する必要があります。

2:08 PM

08

S

秒を 1 桁または 2 桁の数値(0 ~ 59)で表します。

注意: このシンボルを時間と分のシンボルで使用する必要があります。

2:08:09 PM

9

SS

秒を 2 桁の数値(00 ~ 59)で表します。

注意: このシンボルを時間と分のシンボルで使用する必要があります。

2:08:09 PM

09

FFF

1000 分の 1 秒を 3 桁の数値(000 ~ 999)で表します。

注意: このシンボルを時間、分、秒のシンボルで使用する必要があります。

2:08:09 PM

09

A

午前零時から正午まで(AM)または正午から午前零時まで(PM)で表します。

2:08:09 PM

PM

z

ISO-8601 タイムゾーン形式(例えば、 Z 、+0500、-0030、-01、+0100)。

注意: このシンボルを時間シンボルで使用する必要があります。

2:08:09 PM

-0400

zz

別の ISO-8601 タイムゾーン形式(例えば、 Z 、+05:00、-00:30、-01、+01:00)。

注意: このシンボルを時間シンボルで使用する必要があります。

2:08:09 PM

-04:00

Z

タイムゾーン名の略称(例:GMT、GMT+05:00、GMT-00:30、EST、PDT)

注意: このシンボルを時間シンボルで使用する必要があります。

2:08:09 PM

EDT

予約済みの記号

以下の記号は特別な意味を持つので、リテラルテキストとしては使用できません。

記号

説明

?

送信する場合、この記号は何らかの 1 文字に対応します。表示のために結合する場合はスペースになります。

*

送信する場合、この記号は 0 または Unicode の空白文字に対応します。表示のために結合する場合はスペースになります。

+

送信する場合、この記号は 1 つ以上の Unicode の空白文字に対応します。表示のために結合する場合はスペースになります。

複雑なフィールドパターン

日付 / 時間フィールド、数値フィールドおよびテキストフィールドに対する単純なパターンの定義に加えて、ロケール固有のパターンを定義したり、可変パターンを処理したりすることができます。

ロケールに依存するパターン

オブジェクトに既に割り当てられているロケールに関係なく、パターンにロケールを強制的に適用する必要がある場合は、ロケール固有のパターンを定義できます。ロケール固有のパターンの構文は次のように定義されます。

category_name(locale_name){pattern}

条件

  • category_name は、 date time num または text にすることができます。

  • locale_name は、RFC 1766(Tags for the Identification of Languages、1995)で定義されている言語や国または地域コードで識別します。

  • pattern には、値を処理するための単純なパターンを指定します。

例えば、日付 / 時間フィールドで、フランスの国コードに従って日付を強制的にフランス語に変換するには、次のパターンを定義します。

date(fr_FR){DD MMMM, YYYY}

可変パターン

ユーザー入力や連結データが複数の形式で表現される場合は(例えば、電話番号の市外局番が 3 桁のところも、3 桁以外のところもあります)、その差異に対応したパターンを定義することができます。様々な受け入れ可能なパターンを定義するための構文は次のとおりです。

category_name{pattern}|category_name{pattern}|category_name{pattern}

各パターンの間は垂直バー(|)で区切ります。指定できるパターンの数に制限はありません。例えば、次の構文では 2 種類のテキストパターンを定義できます。

text{999*9999}|text{999*999*9999}

新規フォームの値のデフォルトフォントを設定するには

  1. ツールメニューで「オプション」を選択します。

  2. 「デフォルトフォント」をクリックします。

  3. 「新規フォームのデフォルトの値フォントプロパティ」で、「書体」、「サイズ」、「スタイル」オプションを必要に応じて選択します。

既存フォームの値のデフォルトフォントを設定するには

  1. ファイル/フォームのプロパティをクリックします。

  2. 「デフォルトフォント」をクリックします。

  3. 「デフォルトの値フォントプロパティ」で、「書体」、「サイズ」、「スタイル」オプションを必要に応じて選択します。