フォームの検証オプションを使用して、Acrobat が PDF フォームのデータ検証エラーを表示する方法を制御します。
フォームの検証オプションは PDF フォーム全体に適用され、検証パターンや検証スクリプトなどその他の検証機能と連動します。フォームの検証オプションを選択する前に、Acrobat で検証を行うフィールドオブジェクトごとに検証パターンまたは検証スクリプトを適用します。例えば、ユーザーの入力値を検証して数値の正しい形式を確認する検証パターンを、数値フィールドオブジェクトに適用できます。ユーザーが無効な数値を入力した場合は、フィールドの検証に失敗します。検証パターンのオプションでは、フィールドに有効なデータを入力する方法を定義します。フォームの検証オプションでは、Acrobat での検証エラーの表示方法と動作を制御します。
Designer は、「ダイアログメッセージを表示」オプション以外の各検証オプションに対して検証スクリプトを生成します。「ダイアログメッセージを表示」オプションではスクリプトは生成されません。
Designer は検証スクリプトに変更がないかどうかを監視します。スクリプトが変更されたことが Designer で検出された場合は、次の操作が実行されます。
スクリプトおよびその操作に関連するすべてのスクリプトの監視を停止する。
フォームのプロパティダイアログボックスの「検証」タブで関連する検証オプションを選択解除する。
スクリプトの監視が停止され編集可能になったことを示すメッセージをログファイルに追加する。
検証スクリプトが変更されずに管理されている限り、検証オプションを選択解除すると Designer によりフォームからスクリプトが削除されます。
Designer によりスタティックフォームおよびダイナミックフォームに対して様々なフォーム検証スクリプトが生成されます。このため、Adobe XML フォーム(*.xdp)としてフォームを保存するとき、生成されるスクリプトの種類は、フォームのプロパティダイアログボックスの「デフォルト」タブの PDF レンダリング形式リスト(スタティック PDF フォームまたはダイナミック XML フォーム)で選択したオプションに基づいて決まります。
注意: フォームの検証オプションで生成されるスクリプトは、フィールドオブジェクトの外観を変更する既存のスクリプトを上書きします。上書きは、フィールドオブジェクトが有効または無効になった場合に行われます。既存のスクリプトをカスタマイズして現在の外観を保存することをお勧めします。これにより、必要に応じて元の外観に戻すことができます。
フォームの検証オプションは、ダイナミック PDF フォームでを使用することをお勧めします。スタティック PDF フォームで使用する場合は、推奨事項に従ってください。
スタティック PDF フォームでフォームの検証を使用する場合の推奨事項
スタティック PDF フォームでフォーム検証機能を使用して、未入力の必須フィールドや検証に失敗したフィールドに色を付けると、Designer では検証対象フィールドの外観に変更が加わることがあります。
このため、境界線があるオブジェクトが含まれるスタティックフォームでフォーム検証機能を使用するときは、「境界線」タブの次のオプションのみを使用することをお勧めします。
Acrobat の検証エラーメッセージボックスの表示方法を設定するには
ユーザーが PDF フォームの入力や送信を行う場合に Acrobat が検証エラーメッセージボックスを表示する方法を設定できます。例えば、検証エラーメッセージごとに個別のボックスに表示するか、すべての検証エラーメッセージを 1 つのボックスに結合するかを選択できます。また、最初の検証エラーメッセージのみ表示したり、メッセージを表示しないこともできます。
注意: フォームの検証オプションは、検証対象として設定していないフィールドオブジェクトには適用されません。)
ファイル/フォームのプロパティを選択し、「フォームの検証」をクリックします。
「オプションのリスト」の「ダイアログメッセージを表示」をクリックします。
「Acrobat の検証メッセージボックス表示方法を設定する」を選択して、次のいずれかの操作を実行します。
ユーザーが現在のメッセージを閉じた後で新しい検証エラーメッセージを個別に表示するには、「各メッセージを別々のメッセージボックスで順番に表示する」を選択します。
検証エラーを 1 つのリストに結合するには、「失敗したすべてのフィールドに関するメッセージを結合して 1 つのメッセージボックスに表示する」を選択します。
最初の検証エラーメッセージのみ表示するには、「失敗した最初のフィールドに関するメッセージを表示し、他のメッセージは表示しない」を選択します。
すべての検証メッセージを停止するには、「メッセージボックスをまったく表示しない」を選択します。
「OK」をクリックします。
検証に失敗したフィールドを別の色で表示するには
Acrobat で検証に失敗したフィールドオブジェクトの境界線、背景の塗りつぶしまたはその両方をハイライト表示するために別の色を選択できます。
注意: フォームの検証オプションは、検証対象として設定していないフィールドオブジェクトには適用されません。)
ファイル/フォームのプロパティを選択し、「フォームの検証」をクリックします。
「オプションのリスト」の「失敗したフィールドを色付き表示」をクリックします。
「検証に失敗したフィールドを別の色で表示します」を選択して、次のいずれかまたは両方の操作を実行します。
「OK」をクリックします。
入力されなかった必須フィールドを別の色で表示するには
Acrobat でユーザーが入力しなかった必須のフィールドオブジェクトの境界線、背景の塗りつぶしまたはその両方をハイライト表示するために別の色を選択できます。
必須フィールドがハイライト表示され、別のスクリプトでそのフィールドをオプションにしている場合、ハイライト表示は削除されません。
注意: フォームの検証オプションは、検証対象として設定していないフィールドオブジェクトには適用されません。
ファイル/フォームのプロパティを選択し、「フォームの検証」をクリックします。
「オプションのリスト」の「必須フィールドを色付き表示」をクリックします。
「まだ入力されていない必須のフィールドを別の色で表示します」を選択して、次のいずれかまたは両方の操作を実行します。
「OK」をクリックします。
検証に失敗した最初のフィールドにフォーカスを設定するには
「検証に失敗した最初のフィールドにフォーカスを設定する」オプションにより、Acrobat で検証されなかった最初のフィールドにフォーカスが設定されます。
フォーカスは、位置的な順序ではなく、階層パレットでの最初の無効なフィールドに設定されます。フォームデザインのフィールドオブジェクトの順序と一致するように階層パレットでフィールドオブジェクトを並べることをお勧めします。そうしないと、フォーカスがページの先頭の無効なフィールドに設定される前に、ページの下部の無効なフィールドに設定される場合があります。
注意: フォームの検証オプションは、検証対象として設定していないフィールドオブジェクトには適用されません。
ファイル/フォームのプロパティを選択し、「フォームの検証」をクリックします。
「オプションのリスト」の「フォーカスを設定」をクリックします。
「検証に失敗した最初のフィールドにフォーカスを設定する」を選択して「OK」をクリックします。