文書の簡単な作成や公開に役立つ FrameMaker 2020 サマーリリースのその他の機能について説明します。
言語固有の引用符の自動調節
FrameMaker は多言語に対応するオーサリングと公開のソリューションです。単一文書が複数の言語で作成、公開されるのは、非常に一般的です。どの言語にも、その言語に固有の構文、セマンティクス、および文字系統があります。オーサリングをより適切に制御するために、FrameMaker では言語固有の引用符の自動調節を指定できます。
オーサリング中に FrameMaker が使用する一重引用符や二重引用符を定義できます。FrameMaker の環境設定ダイアログに、使用する言語ごとに引用符を指定できる、引用符の自動調節の新たなセットが導入されました。引用符の自動調節を設定するには、
. 定義が完了すると、使用する言語に定義した引用符が、FrameMaker により引用符の自動調節設定または段落スタイルで定義された言語から呼び出されます。詳しくは、「引用符の自動調節」を参照してください。
ビデオ「言語固有の引用符の自動調節の使用」を参照してください。
文頭を大文字にする書式設定
FrameMaker には、FrameMaker 文書をすばやく作成するために役立つ、テキストの書式設定機能がデフォルトで多数用意されています。
あとはテキストを選択して、選択した書式の適用がワンクリックで可能です。太字、斜体、フォントサイズの拡大や縮小、大文字 / 小文字の変更などの書式は、テキストの書式設定ツールバーに用意されています。
FrameMaker の主要リリースでは、選択した文や段落に大文字 / 小文字の変更を簡単に適用できます。テキストの書式設定ツールバーから、大文字・小文字の変更などのテキストの書式設定オプションを選択することができます。テキストの書式設定ツールバーを開くには、
.詳しくは、「カスケーディングスタイルシートでの XML」を参照してください。
ビデオ「CCS3 スタイルサポート」を参照してください。
まったく新しい構造図
構造図は、構造化 FrameMaker の最も広く使用されている機能の 1 つです。主要リリースの FrameMaker では、この機能がさらに強化され、非常に強力になりました。新しくなった構造図は、XML ビューでの作業中にも使用できるようになりました。つまり、ツリービューがこの新しい機能豊富な 構造図 に置き換えられています。
この新しい大幅に改善された構造図を使用することで、次のタスクを(文書の XML ビューで)実行できます。
エレメント、属性、またはコンテンツで検索.
詳しくは、「XML ビュー」を参照してください。
Adobe Experience Manager コネクターでの 2FA/SSO のサポート
Adobe Experience Manager は、Web サイト、モバイルアプリ、およびフォームを構築するための包括的なコンテンツ管理ソリューションです。Adobe FrameMaker は、Adobe Experience Manager とのネイティブ統合が可能です。FrameMaker の CMS コネクタを使用すると、Adobe Experience Manager に簡単に接続して、テクニカルコンテンツやマーケティングコンテンツを作成、配信できます。
クローズ時のファイル自動にチェックインや、オープン時のファイル自動チェックアウトといった機能により、Adobe Experience Manager での作業は、FrameMaker ユーザーにとってとても簡単になりました。Adobe Experience Manager とのシームレスな連携のため、複数ファイルのチェックイン、チェックアウト、そしてチェックアウトのキャンセルなどのコントロールを備えています。
組織で 2 要素認証(2FA)またはシングルサインオン(SSO)を使用している場合は、接続マネージャーの SSO オプションを使用して AEM サーバーに接続します。
詳しくは、「Adobe Experience Manager コネクターを設定する」を参照してください。
ビデオ「Adobe Experience Manager とのネイティブ統合」を参照してください。
すぐに使える LwDITA サポート
Lightweight DITA(LwDITA)は簡易版の DITA です。これは、大幅に簡易化されたエレメント、属性、コンテンツモデル、および機能のセットで構成されます。構造化文書の作成において、今後の標準規格になるものです。FrameMaker では LwDITA がサポートされているため、すぐに使用できます。LwDITA マップまたはトピックは、
メニューから直接作成できます。簡易マップとトピックテンプレートを使用すると、LwDITA マップとトピックを簡単に作成できます。オーサリングテンプレートに加え、すぐに使える公開用テンプレートが、LwDITA マップ / トピックの出力を生成するのに役立ちます。
LwDITA アプリケーションの使用を開始するには、DITA オプション設定で、 LW_DITA_Applications に切り替えます。
設定を変更すると、ファイルメニューから LwDITA マップまたはトピックを作成できます。
ビデオ「すぐに使える LwDITA サポート」を参照してください。
詳しくは、「FrameMaker での LwDITA の作業」を参照してください。
ファイルの処理とパブリッシングエンジンの改善により、ファイル操作やパブリッシングタスクを実行する際の操作性が向上します。ファイルのオープン操作や保存操作など、ファイルに関する操作の処理速度が大幅に向上し、よりスムーズに実行できるようになりました。PDF または レスポンシブ HTML5 出力でファイルを開くまたはパブリッシュする時間が大幅に短縮されます。
ビデオ「ファイルのパフォーマンス向上」を参照してください。
従来の FrameMaker では、複数の画像を同時に挿入するのは簡単な操作ではありませんでした。しかし、この最新リリースでは、数百におよぶ画像をまとめて文書に取り込むことができるようになりました。新しい画像処理プロセスにより、多数の画像が挿入されている文書をシームレスにスクロールすることができます。
ビデオ「強化された画像処理」を参照してください。
ドイツ語の辞書のサポートが全面的に改善されました。FrameMaker ではドイツ語ユーザー向けに Hunspell 辞書が使用されていましたが、Duden 辞書がサポートされるようになりました。ドイツ語ユーザーの間で幅広く使用されている Duden 辞書は、定期的に更新されます。
ビデオ「新しい Duden 辞書のサポート」を参照してください。
新しい PDF の生成機能には、包括的なパブリッシュ設定が付属しています。PDF のパブリッシュ設定は、一般、マークとブリード、DITA テンプレート、DITA オプションという 5 つのカテゴリに分かれています。
「一般」設定では、出力プリセット、PDF 標準、互換性、表示オプションなどを指定することができます。「マークとブリード」設定では、トンボ、ブリード、レジストレーションマーク、ブリードとスラグの設定を構成することができます。DITA テンプレート設定は、ドキュメントのパブリッシュに使用するテンプレートの設定に使用します。最後に、PDF をブックルートで保存する場合は、DITA オプション設定からパブリッシュする PDF に含めるまたは含めない項目を選択します。
詳しくは、「PDF 出力」を参照してください。
PDF 出力を生成する際に、RGB または CYMK の色設定を選択する必要がなくなりました。新しい PDF 生成技術により、オーサリング時に表示されるテキストと画像の色が、そのままパブリッシュされます。これにより、パブリッシュされた出力をオーサリングするか表示するかにかかわらず、文書の外観が統一されます。
パッケージマネージャーが拡張され、新しい解析エンジンを使用してパッケージをすばやく作成できるようになりました。文書、ブック、または DITA マップに対して、独立したパッケージを簡単に作成することができます。これらのすべてに、参照ファイル、画像、設定情報を含めることができます。
詳しくは、「パッケージの作成」を参照してください。
ビデオ「Packager の拡張」を参照してください。