Adobe FrameMaker で Adobe Experience Manager 接続を設定する方法について説明します。
Adobe Experience Manager(AEM)は、DAM(デジタル資産管理)リポジトリにデジタルアセットを格納できる Web コンテンツ管理システムです。AEM コネクターを使用すると、DAM を使用して FrameMaker ドキュメントを管理できます。
注: ドキュメントは任意の AEM フォルダーを選択して保存できます。 AEM DAM を使用する場合は、デジタルアセットの検索など、DAM 機能を活用できます。
概要
Java Runtime をシステムにインストールし、JAVA_HOME 環境変数を設定します。
注: AEM コネクターは、HTTPS 接続での TLS ハンドシェイク用に Java が提供する暗号スイートに対応しています。
接続マネージャーダイアログ
図 1. FrameMaker の接続マネージャーダイアログ
- カラーまたは濃淡
FrameMaker のフレンドリ名 - Adobe Experience Manager 接続。
- 「サーバー」
次の構文で表した AEM サーバーの場所。
http://<server-name>:<port-number>/crx/server
- シングルサインオン(SSO)を使用
組織で AEM サーバー認証に SSO を使用している場合は、このオプションを選択します。このオプションを選択すると、パスワードフィールドがインターフェイスから削除されます。
- ユーザー名とパスワード
AEM サーバーに接続するためのユーザー名とパスワードを指定します。パスワードを保存するには、「パスワードを保存」オプションを選択します。
- ワークスペース
Adobe Experience Manager ワークスペース
デフォルトワークスペース:crx.default
DAM ワークスペース内でフォルダーを作成することをお勧めします。ただし、リポジトリ内の任意の場所にフォルダーを作成することが可能です。
- ローカルフォルダー
AEM のファイルを保存するためのローカルフォルダーの場所。
デフォルトの場所は C:\Users\<usernname>\Documents です。デフォルトの場所は「参照」ボタンをクリックして変更できます。
FrameMakerは、接続マネージャーダイアログの接続タイトルにかかわらず、ローカルのダウンロードフォルダー名を 常に小文字で 。
AEM サーバーでのクライアント認証
FrameMaker には、組織の AEM サーバーで構成されたクライアント認証を検証する機能があります。AEM コネクターに、TLS ハンドシェイク中のクライアント認証のサポートが追加されました。そのため、クライアント認証が有効になっているサーバーに接続しようとすると、FrameMaker から証明書を選択するように求められます。証明書を選択すると、この証明書を使用して TLS ハンドシェイクが実行されます。クライアント証明書がサーバーで検証されると、ログインプロセスが開始され、AEM リポジトリへの接続が確立されます。
CQPreference.xml ファイルに設定を追加して証明書のエイリアス名を指定することで、使用するクライアント証明書を上書きできます。「アドビ」がクライアント証明書のエイリアス名を表す場合は、次のように設定を追加できます。
<ClientCertificateAliasOverride value="アドビ"/>
設定を追加すると、ログインの設定で指定された証明書が FrameMaker で選択され、証明書の選択を求めるプロンプトが表示されなくなります。
注: 変更を有効にするには、FrameMaker を再起動する必要があります。
Adobe Experience Manager コネクターの設定
注: 「環境設定」ダイアログの Adobe Experience Manager 設定には、AEM サーバーと接続するプロキシサーバーを指定するためのオプションが、さらにいくつか用意されています。詳しくは、「
CMS/Adobe Experience Manager」を参照してください。
を選択します。
接続マネージャーダイアログが表示されます。
「接続を選択」ドロップダウンで、Adobe Experience Manager を選択します。
フレンドリ名とサーバーの場所を入力します。
- 組織で SSO ベースの認証を使用している場合は、「シングルサインオン(SSO)を使用」オプションを選択します。
それ以外の場合は、通常の認証のユーザー名とパスワードを入力します。
Adobe Experience Manager ワークスペースを指定するか、デフォルト( crx.default )のワークスペースを使用します。
ローカルフォルダーのパスを選択します。
「接続」をクリックして、FrameMaker - Adobe Experience Manager コネクターを設定します。
注: SSO ベースの認証を使用している場合は、ポップアップ ウィンドウが表示され、組織の SSO ベースの認証プロセスが案内される場合があります。ログインプロセスが完了したら、ウィンドウを閉じる必要があります。
ログインが成功すると、 レポジトリマネージャー ウィンドウが表示されます。
注: エントリをクリアする場合は、接続マネージャーダイアログで「クリア」をクリックします。クリックすると、入力された値をすべてクリアし、ワークスペースおよびローカルフォルダーフィールドはデフォルト値にリセットされます。
注: 接続マネージャーダイアログで「削除」をクリックして、「お気に入りに接続する」リストから接続を削除します。
UUID ベースのファイルサポートの有効化
「Adobe Experience Manager ガイド」(以降、AEM ガイドと表記)(アドビの DITA CCMS)では、ファイルの汎用一意識別子(UUID)ベースのファイル参照システムに対応しています。AEM を使用すると、UUID ベースのファイル参照システムを使用するファイルを AEM コネクター経由でダウンロードできます。UUID ファイルは、階層フォルダー構造が含まれていないフラットファイルとしてダウンロードされます。各ファイルには一意の UUID が設定されます。この UUID は、ファイルシステム内でファイルを特定するために使用します。AEM からシステムにファイルをダウンロードすると、ファイルを FrameMaker で編集および公開できます。
注: - AEM Guides as a Cloud Service(2022 年 1 月以降のリリース)を使用する場合、FrameMaker で UUID ベースのファイルをオーサリングおよび公開できます。
- AEM ガイドを使用する場合、FrameMaker で UUID ベースのファイルを公開できます。
フラットファイル階層により、リファレンストピックおよびメディアファイルが 1 つのフォルダーにすべて保存されます。AEM ガイドのリファレンスはすべて UUID ベースであるため、フラット階層は参照資料を保存するために役立ちます。これらのリファレンスは、ファイルを別の場所に移動させても変更されません。
次のスクリーンショットは、FrameMaker で編集用に開いた UUID ベースのファイルです。ブックウィンドウには、DITA マップを構成するファイルの UUID が表示されます。ファイルを開くと、ドキュメントウィンドウのタイトルとして UUID が表示されます。
図 2. UUID フラット階層
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図 3. UUID ベースのファイルに表示されるリファレンス
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FrameMaker で強化された機能の 1 つが UUID ファイルのオーサリングです。この機能は、チェックアウト、チェックイン、リフレッシュなど、ファイルでのさまざまな操作をサポートします。ファイル操作の詳細については、
「ファイルの使用」を参照してください。
この機能を使用するには、以下の操作を実行します。
- 編集/環境設定/CMS/Adobe Experience Manager を選択します。
- 「UUID ベースの参照を使用」を選択します。このオプションは、デフォルトではチェックされていません。
図 4. 環境設定ダイアログの「UUIDベースの参照」オプション
- UUID ベースのファイル参照を使用するファイルを AEM からダウンロードします。
- 公開機能を使用してファイルを公開します。
SSO ベースの認証に関するその他の注意事項
AEM コネクターで SSO ベースの認証を使用する場合は、次の点を考慮する必要があります。
Internet Explorer 11 以降がシステムにインストールされている必要があります。
IE のセキュリティ設定を低に設定する必要があります。
FrameMaker にはブラウザーのクッキーに対する読み取りアクセス権が必要です。