ムービークリップの基礎

Flash Player 9 以降、Adobe AIR 1.0 以降

ムービークリップとは、Flash オーサリングツールを使用してアニメーションコンテンツを作成したり、そのコンテンツを ActionScript で操作するユーザー向けの主要エレメントです。 Flash でムービークリップのシンボルを作成すると、その Flash ドキュメントのライブラリにシンボルが必ず追加されます。デフォルトでは、このシンボルは MovieClip クラスのインスタンスになり、したがって、MovieClip クラスのプロパティとメソッドを持ちます。

ムービークリップシンボルのインスタンスがステージ上に配置されると、1 フレーム以上ある場合、ムービークリップは自動的にタイムライン上を進みます。ただし、ActionScript を使用して再生が変更される場合を除きます。 MovieClip クラスを識別するのは、このタイムラインです。MovieClip クラスを使用すると、Flash オーサリングツールを使用して、モーショントゥイーンやシェイプトゥイーンによるアニメーションの作成が可能になります。一方、Sprite クラスのインスタンスである表示オブジェクトでアニメーションを作成するには、オブジェクトの値をプログラムによって変更する方法しかありません。

以前のバージョンの ActionScript では、MovieClip クラスはステージ上のすべてのインスタンスの基本クラスとして機能していました。 ActionScript 3.0 では、ムービークリップは画面に表示可能な多くの表示オブジェクトの 1 つにすぎません。表示オブジェクトの関数でタイムラインが必要でない場合、MovieClip クラスの代わりに Shape クラスまたは Sprite クラスを使用すると、レンダリングパフォーマンスが向上する可能性があります。タスクに適した表示オブジェクトの選択方法について詳しくは、 DisplayObject サブクラスの選択を参照してください。

重要な概念と用語

次の参照リストに、ムービークリップに関連した重要な用語を示します。

AVM1 SWF: ActionScript 1.0 または ActionScript 2.0 によって作成される SWF ファイルです。通常は、Flash Player 8 以前を対象としています。
AVM2 SWF: Flash Player 9 以降または Adobe AIR 用に ActionScript 3.0 によって作成される SWF ファイルです。
外部 SWF: プロジェクト SWF ファイルとは別に作成される SWF ファイルです。プロジェクト SWF ファイルにロードされ、その SWF ファイル内で再生されます。
フレーム: タイムライン上の時間の最小分割単位です。映画スライドと同じように、各フレームはアニメーションのスナップショットのようなものであり、フレームをすばやく連続して再生すると、アニメーションの効果を得ることができます。
タイムライン: ムービークリップのアニメーションシーケンスを形成する一連のフレームを、比喩的に表現したものです。MovieClip オブジェクトのタイムラインは、Flash オーサリングツールのタイムラインと同じです。
再生ヘッド: タイムライン上の現在時点（フレーム）を示すマーカーです。