コンポーネントを使用するメリット

コンポーネントを使用すると、アプリケーションの設計プロセスとコーディングプロセスを切り離すことができます。 開発者は、コンポーネントによって、デザイナーがアプリケーションで使用できる機能を作成できます。 開発者は、使用頻度の高い機能をコンポーネントにカプセル化でき、デザイナーは、コンポーネントのパラメーターを変更することにより、コンポーネントのサイズ、位置、およびビヘイビアーをカスタマイズできます。 グラフィカルエレメントやスキンを編集して、コンポーネントの外観を変更することもできます。

コンポーネントは、スタイル、スキン、フォーカス管理などの中心的機能を共有しています。 最初のコンポーネントをアプリケーションに追加すると、この中心的機能が約 20 キロバイトのサイズを占めます。 別のコンポーネントを追加すると、追加されたコンポーネントにより最初のメモリ割り当てが共有されるので、アプリケーションのサイズ増加が抑えられます。

この節では、ActionScript 3.0 コンポーネントのメリットをいくつか説明します。

ActionScript 3.0 の優れた機能
により、Flash Player の機能を向上するための重要な手段であるパワフルなオブジェクト指向プログラミング言語を利用できます。この言語は、再利用可能なコードに基づいてリッチなインターネットアプリケーションを作成できるように設計されています。 ActionScript 3.0 は、世界標準のスクリプト言語である ECMAScript に基づいており、ECMAScript (ECMA-262) edition 3 言語仕様に準拠しています。ActionScript 3.0 について詳しくは、『 ActionScript 3.0 開発ガイド 』を参照してください。この言語に関するリファレンスについては、「Adobe Flash Professional CS5 用 ActionScript 3.0 リファレンスガイド 」を参照してください。

FLA ベースのユーザーインターフェイスコンポーネント
を使用すると、スキンに容易にアクセスでき、オーサリング時に簡単にカスタマイズできます。これらのコンポーネントは、実行時にコンポーネントの外観のさまざまな側面をカスタマイズし、スキンをロードできるスキンスタイルなどのスタイルも提供します。 詳しくは、 UI コンポーネントのカスタマイズ および「 Adobe Flash Professional CS5 用 ActionScript 3.0 リファレンスガイド 」を参照してください。

新規の FVLPlayback コンポーネントにより、FLVPlaybackCaptioning コンポーネント
が、フルスクリーンサポート、ライブプレビューの向上、色やアルファ設定を追加できるスキン、FLV ダウンロードおよびレイアウト機能の向上と共に追加されます。

プロパティインスペクターおよびコンポーネントインスペクター
を使用すると、Flash でオーサリング時にコンポーネントパラメーターを変更できます。詳しくは、 コンポーネントファイルの操作 および パラメーターとプロパティの設定 を参照してください。

新規コレクションダイアログボックス
(ComboBox、List および TileList コンポーネント用)を使用すると、ユーザーインターフェイスを通じてその dataProvider プロパティに値を指定できます。詳しくは、 DataProvider の作成 を参照してください。

ActionScript 3.0 イベントモデル
を使用すると、アプリケーションはイベントをリスンし、イベントハンドラーを呼び出して応答できます。詳しくは、 ActionScript 3.0 のイベント処理モデル および イベント処理 を参照してください。

Manager クラス
を使用すると、アプリケーションのフォーカスの処理とスタイルの管理が簡単になります。詳しくは、「 Adobe Flash Professional CS5 用 ActionScript 3.0 リファレンスガイド 」を参照してください。

UIComponent 基本クラス
は、このクラスを展開するコンポーネントにコアメソッド、プロパティおよびイベントを提供します。すべての ActionScript 3.0 ユーザーインターフェイスコンポーネントは、UIComponent クラスから継承されます。 詳しくは、「 Adobe Flash Professional CS5 用 ActionScript 3.0 リファレンスガイド 」の UIComponent クラスを参照してください。

SWC
を UI FLA ベースコンポーネントで使用すると、コンポーネントのタイムライン内に ActionScript 定義がアセットとして提供され、コンパイル時間が短縮されます。

ActionScript 3.0 によってクラス階層の拡張が容易
になり、一意の名前空間の作成や、必要に応じたクラスの読み込みが可能になりました。また、容易にサブクラスを作成してコンポーネントを拡張できます。

詳しくは、「 Adobe Flash Professional CS5 用 ActionScript 3.0 リファレンスガイド 」を参照してください。

注意: Flash CS5 は、FLA ベースのコンポーネントと SWC ベースのコンポーネントの両方をサポートしています。詳しくは、 コンポーネントアーキテクチャ を参照してください。