他の AIR アプリケーションと同様に、アプリケーション記述ファイルで基本的なアプリケーションプロパティを設定します。テレビプロファイルアプリケーションでは、ウィンドウサイズや透明度など、デスクトップ固有のプロパティのいくつかが無視されます。
extendedTV
プロファイル内のデバイスをターゲットにしているアプリケーションは、ネイティブ拡張を使用できます。これらのアプリケーションは、
extensions
エレメントに使用されているネイティブ拡張を識別します。
一般設定
アプリケーション記述子の設定のいくつかは、すべてのテレビアプリケーションで重要なものです。
必要な AIR ランタイムのバージョン
アプリケーション記述ファイルの名前空間を使用して、アプリケーションに必要な AIR ランタイムのバージョンを指定します。
application
エレメントに割り当てられている名前空間によって、アプリケーションが使用する機能の大部分が決まります。例えば、アプリケーションでは AIR 2.5 名前空間を使用しているが、ユーザーが将来のバージョンの AIR をインストールしている場合を考えてみましょう。この場合、将来のバージョンの AIR では動作が異なっていても、アプリケーションでは AIR 2.5 の動作を参照します。名前空間を変更し、アップデートをパブリッシュした場合にのみ、アプリケーションは新しい動作と機能にアクセスできます。セキュリティの修正は、この規則には該当しない重要な例外です。
ルートの
application
エレメントの
xmlns
属性を使用して、名前空間を指定します。
<application xmlns="http://ns.adobe.com/air/application/2.5">
AIR 2.5 は、テレビアプリケーションをサポートする最初の AIR バージョンです。
アプリケーション ID
いくつかの設定は、パブリッシュするアプリケーションごとに一意にする必要があります。例えば、
id
エレメント、
name
エレメントおよび
filename
エレメントの設定が該当します。
<id>com.example.MyApp</id>
<name>My Application</name>
<filename>MyApplication</filename>
アプリケーションのバージョン
versionNumber
エレメントでアプリケーションのバージョンを指定します。
versionNumber
の値を指定するとき、一連の数値をドットで 3 つまで区切って指定することができます。例えば、「0.1.2」のようにします。バージョン番号の各セグメントには、3 桁までの数字を指定できます(つまり、「999.999.999」が、許可される最大のバージョン番号になります)。番号に 3 つのセグメントをすべて含める必要はありません。「1」や「1.0」なども有効なバージョン番号です。
versionLabel
エレメントを使用して、バージョンのラベルを指定することもできます。バージョンのラベルを追加すると、バージョン番号の代わりに表示されます。
<versionNumber>1.23.7<versionNumber>
<versionLabel>1.23 Beta 7</versionLabel>
メインアプリケーションの SWF
メインアプリケーションの SWF ファイルを、
initialWindow
エレメントの子である
versionLabel
に指定します。tv プロファイルでデバイスをターゲットにするとき、SWF ファイルを使用する必要があります(HTML ベースのアプリケーションはサポートされていません)。
<initialWindow>
<content>MyApplication.swf</content>
</initialWindow>
ファイルは AIR パッケージに含める必要があります(ADT または IDE を使用します)。アプリケーション記述子内の名前を参照するだけでは、ファイルはパッケージに自動的には取り込まれません。
メイン画面のプロパティ
initialWindow
エレメントの子エレメントのいくつかは、メインアプリケーション画面の最初の外観と動作を制御します。これらのプロパティのほとんどはテレビプロファイル内のデバイスでは無視されますが、次の
fullScreen
エレメントは使用することができます。
visible エレメント
visible
エレメントは、
initialWindow
エレメントの子エレメントです。AIR for TV デバイスではアプリケーションのコンテンツが常に表示されるため、AIR for TV では
visible
エレメントは無視されます。
ただし、アプリケーションがデスクトップデバイスもターゲットにしている場合は、
visible
エレメントを
true
に設定します。
デスクトップデバイスで、このエレメントのデフォルト値は
false
です。したがって、
visible
エレメントを含めないと、アプリケーションのコンテンツはデスクトップデバイスで表示されなくなります。ActionScript クラスの NativeWindow を使用することによってデスクトップデバイスにコンテンツを表示することもできますが、テレビのデバイスプロファイルでは NativeWindow クラスはサポートされません。AIR for TV デバイスで実行されているアプリケーションで NativeWindow クラスを使用すると、そのアプリケーションは読み込めなくなります。NativeWindow クラスのメソッドを呼び出すかどうかに関係なく、このクラスを使用しているアプリケーションを AIR for TV デバイスに読み込むことはできません。
サポートされるプロファイル
アプリケーションがテレビデバイスにのみ対応する場合は、他の種類のコンピューティングデバイスへのインストールを防ぐことができます。
supportedProfiles
エレメント内のサポートされるプロファイルのリストから、その他のプロファイルを除外します。
<supportedProfiles>tv extendedTV</supportedProfiles>
アプリケーションでネイティブ拡張を使用している場合は、サポートされるプロファイルリストに
extendedTV
プロファイルのみを含めます。
<supportedProfiles>extendedTV</supportedProfiles>
supportedProfiles
エレメントを省略すると、アプリケーションはすべてのプロファイルをサポートするものと見なされます。
supportedProfiles
リストに
tv
プロファイルのみを含めることは避けてください。一部のテレビデバイスでは、AIR for TV は常に、
extendedTV
プロファイルに対応するモードで実行されます。この動作は、ネイティブ拡張を使用するアプリケーションを実行できるようにするためです。
supportedProfiles
エレメントで
tv
しか指定しないと、コンテンツに AIR for TV の
extendedTV
用モードとの互換性がないと宣言していることになります。
tv
プロファイルしか指定されていないアプリケーションが一部のテレビデバイスで読み込まれないのは、そのためです。
tv
および
extendedTV
プロファイルでサポートされている ActionScript クラスの一覧については、
様々なプロファイルの機能
を参照してください。
必要なネイティブ拡張
extendedTV
プロファイルをサポートするアプリケーションでは、ネイティブ拡張を使用できます。
アプリケーション記述子の
extensions
エレメントおよび
extensionID
エレメントを使用して、AIR アプリケーションで使用するすべてのネイティブ拡張を宣言します。次の例に、2 つの必須のネイティブ拡張を指定するシンタックスを示します。
<extensions>
<extensionID>com.example.extendedFeature</extensionID>
<extensionID>com.example.anotherFeature</extensionID>
</extensions>
拡張がリストにリストされていない場合、アプリケーションはその拡張を使用できません。
extensionID
エレメントは、拡張記述ファイルの
id
エレメントと同じ値です。拡張記述ファイルは、extension.xml という名前の XML ファイルです。これは、デバイス製造元から受け取る ANE ファイル内にパッケージ化されています。
拡張を
extensions
エレメントにリストしても、AIR for TV デバイスにその拡張がインストールされていない場合、アプリケーションは実行できません。このルールの例外は、AIR for TV アプリケーションと共にパッケージする ANE ファイルに、その拡張のスタブバージョンが含まれている場合です。この場合、アプリケーションは実行でき、拡張のスタブバージョンが使用されます。スタブバージョンには ActionScript コードが含まれますが、ネイティブコードは含まれません。
アプリケーションアイコン
テレビデバイスでのアプリケーションアイコンの要件は、デバイスに依存します。例えば、デバイス製造元は次の要件を指定します。
詳しくは、デバイス製造元にお問い合わせください。
無視される設定
テレビデバイス上のアプリケーションでは、モバイル、ネイティブウィンドウ、またはデスクトップのオペレーティングシステム機能に適用されるアプリケーション設定が無視されます。次の設定が無視されます。
-
allowBrowserInvocation
-
aspectRatio
-
autoOrients
-
customUpdateUI
-
fileTypes
-
height
-
installFolder
-
maximizable
-
maxSize
-
minimizable
-
minSize
-
programMenuFolder
-
renderMode
-
resizable
-
systemChrome
-
title
-
transparent
-
visible
-
width
-
x
-
y
|
|
|