RenderOptionsSpec-OutputService

XCI オプションの設定や、フォームデザインのキャッシュによるパフォーマンスの向上などの、Output サービスが出力を生成する方法を制御するオプションを表す複雑なデータ型です。 RenderOptionsSpec-OutputService 変数は、Output サービスの generatePDFOutput(非推奨)操作の Render Options プロパティの設定に使用されます。

Xpath 式を使用してアクセスできるデータについて詳しくは、 データ項目 を参照してください。

デフォルトプロパティの設定について詳しくは、 データ型固有の設定 を参照してください。

データ項目

RenderOptionsSpec-OutputService 変数に格納されるデータ項目です。

cacheEnabled

Output サービスがフォームデザインをキャッシュしてパフォーマンスを向上する必要があるかどうかを決定する boolean 値です。値 true はキャッシュが実行されることを示し、 false はキャッシュが実行されないことを示します。

キャッシュが実行される場合は、フォームデザインが最初に PDF ドキュメント出力の生成に使用されるときにキャッシュされます。次にフォームデザインが PDF ドキュメント出力の生成に使用されるときに、Output サービスはタイムスタンプを比較して、キャッシュされているフォームデザインがキャッシュされていないフォームデザインよりも新しいかどうかを判断します。キャッシュされているフォームデザインの方が新しい場合、フォームデザインはキャッシュから取得されます。

このオプションは、フォームデザインのキャッシュプロパティとともに使用する場合にのみ動作します(「 Designer ヘルプ 」を参照)。

debugEnabled

デバッグレベルログを行うかどうかを指定する boolean 値です。値を true に設定した場合、デバッグレベルログが行われ、 false に設定した場合、デフォルトレベルのログが行われます。

linearizedPDF

Output サービスによって線形化された PDF フォーム(Web アプリケーションに最適化されたフォーム)が生成されるかどうかを示す boolean 値です。値 true は PDF フォームが線形化されることを示し、 false は線形化されないことを示します。

線形化された PDF ドキュメントは、ネットワークアプリケーションにおいてインクリメンタルなアクセスが可能なように編成されています。例えば、線形化 PDF ドキュメントは、PDF ドキュメント全体がダウンロードされる前に Web ブラウザーに表示できます。

options

設定されるオプションの string 表現です。

PDFAAmendment

PDF/A ドキュメントの修正識別子を表す string 値です。この値では、コロンで修正識別子の値と区切られた年も指定されます。

PDF/A ドキュメントの修正値について詳しくは、「 Document management - Electronic document file format for long-term preservation 」仕様(ISO-19005-1:2005)を参照してください。

PDFAConformance

PDF/A-1 ISO 仕様に規定されている、使用する PDF/A 準拠レベルを表す PDFAConformance 値です。準拠レベルは、電子ドキュメントの長期保存方法を規定する要件に PDF ドキュメントがどの程度準拠しているかを表します。

レベル A および B の準拠について詳しくは、「 Document management - Electronic document file format for long-term preservation 」仕様(ISO-19005-1:2005)を参照してください。

PDFARevisionNumber

PDF/A ドキュメントのリビジョン番号を指定する PDFARevisionNumber 値です(「 Document management - Electronic document file format for long-term preservation 」仕様(ISO-19005-1:2005)を参照)。

pdfVersion

出力する PDF バージョンを表す PDF バージョン値を表す string 値です(formPreference が PDFForm または PDFMerge の場合)。

次の値を指定できます。

  • 1.5

  • 1.6

  • /A

Acrobat 6 は PDF バージョン 1.5 をサポートします。Acrobat 7 および Acrobat 8 は PDF バージョン 1.6 をサポートします。値 /A は、電子ドキュメントのアーカイブ標準を指定します(「 Document management - Electronic document file format for long-term preservation 」仕様(ISO-19005-1:2005)を参照)。この値を指定すると、すべてのフォントが埋め込まれて、圧縮がオフになります。PDF/A ドキュメントは、標準的な PDF ドキュメントよりもサイズが大幅に大きくなります。

renderAtClient

PDF コンテンツが Acrobat 7.0 以降を使用してクライアントアプリケーションでレンダリングされるか、またはサーバーでレンダリングされるかを決定する string 値です。

retainSignatureField

PDF ドキュメントが統合された後に署名フィールドをインタラクティブなままにするかどうかを指定する RetainSignatureField 値です。

taggedPDF

Output サービスによってタグ付き PDF フォームが生成されるかどうかを決定する boolean 値です。値 true はタグ付き PDF が生成されることを示し、値 false は PDF にタグが付けられないことを示します。

PDF フォームのタグでは、標準の構造の種類および属性のセットが定義されます。これらの標準の種類および属性によって、他の目的でページのコンテンツ(テキスト、グラフィックおよび画像)を抽出して再利用できるようになります。これは、次の種類の操作を実行するツールで使用されます。

  • 他のアプリケーションに貼り付けるためのテキストおよびグラフィックの単純な抽出。

  • 元のレイアウトを想定するのではなく、ページを別のサイズに合わせるためのテキストおよび関連づけられたグラフィックの自動再フロー。

  • 検索、インデックス作成、スペルチェックなどの目的のためのテキスト処理。

  • ドキュメント構造と基本スタイル情報を保持したまま、他の一般的なファイル形式(HTML、XML、RTF など)に変換。

  • コンテンツをスクリーンリーダーソフトウェアからアクセス可能にする。

タグ付き PDF ファイルは、バージョン 1.4 より前の PDF バージョンではサポートされていません。

データ型固有の設定

PDF ドキュメントの生成用オプションを設定するためのプロパティです。

Acrobat Version

レンダリングされる PDF フォームを表示するために必要な Acrobat バージョンを指定する値を設定します。次のいずれかの値を選択します。

Acrobat and Adobe Reader 6 or later:
PDF ドキュメントの生成には PDF バージョン 1.5 が使用されます。

Acrobat and Adobe Reader 7.0 or later:
PDF ドキュメントの生成には PDF バージョン 1.6 が使用されます。

Acrobat and Adobe Reader 7.0.5 or later:
PDF ドキュメントの生成には PDF バージョン 1.65 が使用されます。

Acrobat and Adobe Reader 8 or later:
PDF ドキュメントの生成には PDF バージョン 1.7 が使用されます。

Acrobat and Adobe Reader 8.1 or later:
PDF ドキュメントの生成には PDF バージョン 1.7-ADBE-1 が使用されます。

Acrobat and Adobe Reader 9 or later:
PDF ドキュメントの生成には PDF バージョン 1.7-ADBE-3 が使用されます。

自動:
(デフォルト)フォームデザインの「Target Version」設定によって、Acrobat または Adobe Reader の最小限のバージョンが決まります。さらに、フォームデザインによって PDF のバージョンが決まります。

タグ付き PDF

タグ付き Adobe PDF フォームを作成するかどうかを設定します。タグ付き PDF フォームにより、ページコンテンツを抽出し、他の目的のために再利用することがサポートされる標準構造タイプと属性のセットが定義されます。次のタイプの操作を実行するクライアントアプリケーションによる使用を前提としています。

  • 他のアプリケーションに貼り付けるためのテキストおよびグラフィックの単純な抽出。

    • 元のレイアウトを想定するのではなく、ページを別のサイズに合わせるためのテキストおよび関連づけられたグラフィックの自動再フロー。

    • 検索、インデックス作成、スペルチェックなどの目的のためのテキスト処理。

  • ドキュメント構造と基本スタイル情報を保持したまま、他の一般的なファイル形式(HTML、XML、RTF など)に変換。

  • コンテンツをスクリーンリーダーソフトウェアからアクセス可能にする。

次のいずれかの値を選択します。

「偽」:
(デフォルト)タグ付き PDF フォームをレンダリングしません。

「真」:
タグ付き PDF フォームをレンダリングします。PDF/A 1A はつねにタグ付けされ、PDF/A 1B はタグ付けされることがないため、PDF/A 出力についてはこの値は無効です。

Linearized PDF

線形化された PDF フォームをレンダリングするかどうかを設定します。線形化された PDF フォームは、ネットワーク環境で増分アクセスをサポートするように編成されます。例えば、線形化された PDF は、PDF ドキュメント全体がダウンロードされる前に、Web ブラウザーで表示できます。次のいずれかの値を選択します。

「偽」:
(デフォルト)線形化された PDF フォームをレンダリングしません。このオプションは、Web アプリケーション以外のアプリケーションに適しています。

「真」:
線形化された PDF フォームをレンダリングします。このオプションは、最適化された Web アプリケーションに適しています。

Render At Client

Acrobat 7.0 以降または Adobe Reader 7.0 以降のクライアント側レンダリング機能を使用した PDF コンテンツの配信を有効にするかどうかを設定します。クライアント側のレンダリングにより、Forms サービスのパフォーマンスが向上します。次のいずれかの値を選択します。

自動:
(デフォルト)Output サービスでは、フォームデザインの設定に基づいてフォームのレンダリング方法が決定されます。

はい:
動的 PDF フォームが生成され、Acrobat でレンダリングが発生します。動的フォームのレンダリングは、Acrobat 7.0 以降でのみ行われます。以前のバージョンの Acrobat では、レンダリングは実行されません。

:
静的 PDF フォームが生成されます。クライアント側ではレンダリングが発生しません。

Retain Signature Field

署名フィールドが出力で維持されるかどうかを設定します。次のいずれかの値を選択します。

なし:
PDF ファイルをフラット化すると、署名済みのフィールドと未署名の署名フィールドが非インタラクティブになります。

All(すべて):
署名済みのフィールド、および未署名の署名フィールドは、PDF ファイルが統合されたときにインタラクティブなままとなります。

Signed Signature Fields:
未署名の署名フィールドが非インタラクティブになります。PDF ファイルをフラット化すると、署名済みの署名フィールドがインタラクティブな状態のままとなります。

Unsigned Signature Field Only:
署名済みの署名フィールドは非インタラクティブになります。未署名の署名フィールドは、PDF ファイルが統合されたときにインタラクティブなままとなります。

Debug Enabled

デバッグレベルのログをオンにするかどうかを設定します。デバッグレベルのログにより、J2EE アプリケーションサーバーのログファイルにデバッグのための詳細情報が記録されます。次のいずれかの値を選択します。

「真」:
デバッグレベルのログが実行されます。

「偽」:
(デフォルト)デフォルトのレベルのログが実行されます。

PDF/A Revision Number

PDF/A リビジョン番号のバージョンを設定します。デフォルトはリビジョン 1 です。

PDF/A Conformance

電子ドキュメントのアーカイブおよび長期保存のために使用する PDF/A 仕様の準拠レベルを設定します。次のいずれかの値を選択します。

A:
(デフォルト)レベル A の準拠は、ISO 19005 に完全に準拠することを示します。PDF ファイルは、PDF 1.4 を使用して生成され、すべての色が CMYK または RGB に変換されます。これらの PDF ファイルは、Acrobat および Adobe Reader 5.0 以降で開くことができます。

B:
レベル B の準拠では、ISO 19005 の最低限の準拠を指定します。生成される PDF ファイルにはすべてのフォントが埋め込まれ、所定の PDF バウンディングボックスが指定され、色は CMYK とスポットカラーのいずれか一方または両方に変換されます。準拠ファイルには、使用する印刷条件に関する情報を設定する必要があります。PDF/X-1a に準拠して作成された PDF ファイルは、Acrobat 4.0 および Adobe Reader 4.0 以降で開くことができます。