簡易 XML ビューの使用

簡易 XML ビューでは、文書構造の設定に関する知識を必要とせずに DITA(1.3 および 1.2)トピックを簡単に作成できます。フォームと同様の簡単に記入できるシンプルなオーサリング環境が与えられるので、このビューではよりすばやくオーサリングできます。また、アプリケーションの構造は、エレメントを有効な XML タグ内の正しい位置に配置することで維持されます。

簡易 XML ビューでコンテンツを作成するには:

注:  以下は、DITA トピックに書き込む場合の手順を示しています。ただし、この手順は他の DITA トピック(タスク、コンセプト、参照、トラブルシューティング)にも適用できます。

1)環境設定ダイアログで「簡易 XML ビューを有効化」オプションを選択します。

2)アプリケーションバーの「作成者ビュー」ボタンをクリックします。

ビューが簡易 XML ビューに切り替わります。

3)新しい DITA トピックを作成します。

注:  デフォルトでは、挿入ポイントがタイトルフィールドに配置されます。

4)トピックタイトルを入力します。

注:  Crtl+1 を押してオブジェクトを挿入ポップアップを起動する場合、現在の文書内で使用可能なすべてのエレメントの一覧が表示されます。ただし、無効なエレメントを挿入しようとすると、FrameMaker が挿入をブロックします。

5)下向き矢印キーを使用して、短い説明フィールドにカーソルを移動し、トピックの簡単な説明を入力します。ただし、短い説明の場合は、太字、斜体、下線、等幅などの文字書式を適用できます。これを行うには、短い説明フィールド内のテキストを選択し、書式を変更します。

例えば、テキストの一部を太字でマークするには、そのテキストを選択し、次のいずれかを実行します。

Ctrl+b を押します。

Ctrl+1 を押しながら「太字」を選択します。

クイックエレメントツールバーで B をクリックします。

テキストから太字の書式を削除するには、そのテキストを選択し、上述したいずれかの方法を使用します。

同じ手順を実行し、「名前を入力」フィールドに作成者名を入力します。

注:  様々なフォームフィールド間を矢印キーを使用して移動できます。

6)トピックフィールドのコンテンツにカーソルを移動します。

デフォルトでは、コンテンツフィールドで使用できる最初のエレメントは段落です。これは、テキストを入力し始めるとテキストは背景の段落タグ内でラップされることを意味します。

注:  カーソルが表示されているにも関わらずテキストを入力できない場合、現在の位置でのテキストの入力が有効でないことを意味します。Enter キーを押してオブジェクトを選択するか、クイックエレメントツールバーからオブジェクトを選択するかを要求するポップアップが表示されます。

7)クイックエレメントツールバーまたはオブジェクトを挿入ポップアップを使用してエレメントを挿入します。

注:  現在の位置に有効でないアイテムを挿入しようとすると、ソーサリング環境はそのような操作を自動的に識別するため、選択したエレメントを次の有効な位置で追加できるようになります。

次の節は、使用可能なオブジェクトの挿入および使用について詳しく説明します。

簡易 XML ビューでのオブジェクトの使用

この節では、最も頻繁に使用されるオブジェクトの様々な使用方法を説明します。

番号付きリストと番号なしリストを使用する

文書で番号付きリストまたは番号なしリストを作成するには、クイックエレメントツールバーで対応するアイコンを選択します。

新しいリストアイテムを作成するには、現在のアイテムの終わりに挿入ポイントを置き、Enter キーを押します。

リストアイテム内で、画像や表などのオブジェクトを挿入するには、クイックエレメントツールバーまたはオブジェクトを挿入ポップアップを使用します。

番号付きリスト(ol)と番号なしリスト(ul)を切り替えるには、リスト内の任意の位置に挿入ポイントを置き、クイックエレメントツールバーから別のリストタイプを選択します。

リストを終了するには、最後のリストアイテムの末尾に挿入ポイントを置き、Enter キーを 2 回押すか、もしくはクイックエレメントツールバーにあるフォームエレメントの最後に移動ボタンをクリックします。

2 つのリストの間にリストアイテムを 1 つ挿入するには、前のリストアイテムの末尾または次のリストアイテムの先頭に挿入ポイントを置き、Enter キーを押します。

1 つのリストアイテムを 2 つのアイテムに分割するには、リストアイテムを分割したい位置に挿入ポイントを置き、Enter キーを押します。

1 つのリストを 2 つに分割するには、分割後に前にくるリストアイテムの末尾に挿入ポイントを置き、Enter キーを 2 回押します。新しい段落がリストの間に作成されます。

Tab キーまたは Shift+Tab キーのほか、クイックエレメントツールバーにあるリストのインデントボタンまたはリストのアウトデントボタンを使用して、インデント(ネスト)したりアウトデントしたりできます。

1 つのリストアイテムをインデントするには、リストアイテムの先頭に挿入ポイントを置き、Tab キーを押します。または、リストアイテムの任意の場所に挿入ポイントを置き、リストのインデントボタンをクリックします。

注:  リストのインデントボタンおよびリストのアウトデントボタンによる操作は部分的に選択したテキストに対しても有効です。

リストアイテムのインデントを縮小するには、挿入ポイントをリストアイテムの先頭に置き、Shift+Tab キーを押します。または、リストアイテムの任意の場所に挿入ポイントを置き、リストのアウトデントボタンをクリックします。

リストに複数のアイテムがある場合、リストの一部をネストするには、アイテムを選択して Tab キーを押すか、リストのインデントボタンをクリックします。

ネストされたリストアイテムのインデントを縮小するには、リストアイテムの先頭に挿入ポイントを置き、Shift+Tab キーを押します。または、リストアイテムの任意の場所に挿入ポイントを置き、リストのアウトデントボタンをクリックします。

注:  ネストされたリスト内の任意のアイテムのインデントを縮小しても、他のアイテムはネストされたままです。

表を使用する

トピックに表を挿入すると、簡易 XML ビューに表のアンカーが表示されます。これにより、表の選択、展開、折りたたみが簡単に行えます。

表の後にエレメントを挿入するには、クイックエレメントツールバーにあるフォームエレメントの最後に移動ボタンをクリックします。

表に行または列を追加するには、追加したい位置の右隣の表のセルをクリックして、表/行/列を追加を選択し、追加する行数または列数を指定します。また、同一もしくは異なる表の中で列または行を移動することも、1 つの表の中で列または行をソートすることも可能です。 詳しくは、「表」の「行と列」を参照してください。

表に新しい行を追加するには、最終行の最終列でタブをクリックします。

Tab キー、Shift+Tab キー、または矢印キーを使用すると表中のセルを移動できます。

表を移動するには、表のアンカーをクリックし、表をドラッグ&ドロップする必要があります。表の行および列を移動するには、その行または列を選択して、ドラッグ&ドロップするか、コピーまたはカット&ペーストします。

画像を使用する

DITA トピック、コンセプト、参照文書で作業中に画像を挿入するには、クイックエレメントツールバーにある図ボタンをクリックするか、オブジェクトを挿入ポップアップメニューから図オブジェクトを選択します。

DITA タスク文書またはトラブルシューティング文書で作業中に画像を挿入するには、エレメントのクイックツールバーにある画像ボタンをクリックするか、オブジェクトを挿入ポップアップメニューから画像データオブジェクトを選択します。

画像を挿入ダイアログで、次の詳細項目を入力します。

ファイルパス:「参照」をクリックし、挿入する画像ファイルを選択します。

DPI:dpi(解像度)をドロップダウンメニューから選択するか、挿入する画像の解像度を入力します。

タイトル(オプション)DITA トピック、概念、参照文書のために、画像のタイトルまたは説明を入力します。DITA タスクタイプ文書またはトラブルシューティング文書で作業中の場合、タイトルフィールドは使用できません。

注:  タイトルを指定しない場合、グラフィックは背景の画像エレメント内にラップされます。それ以後は、タイトルを追加できなくなります。他方、タイトルを追加する場合、グラフィックは図エレメント内にラップされます。それ以後は、いつでもタイトルを変更できます。

代替テキスト(オプション) 画像が公開されない場合に表示するテキストを入力します。

DITA タスクトピックを作成すると、手順のタイトル、短い説明、手順ステップフィールドにグラフィックを挿入できます。これは、タスクトピックで、グラフィックが image エレメント内にラップされるためです。

画像を挿入すると、簡易 XML ビューにアンカーが表示されます。これにより、画像の選択、拡大、折りたたみが簡単に行えます。

画像を移動するには、画像アンカーをクリックし、画像をドラッグ&ドロップする必要があります。

画像のサイズを変更するには、画像オブジェクト(画像アンカーではない)をクリックして選択して、サイドハンドルをドラッグして、幅または高さを変更します。

取り込んだグラフィックのオブジェクトの属性を表示するには、グラフィックを右クリックし、「オブジェクトの属性」を選択します。アンカー枠のオブジェクトの属性を表示するには、アンカーをクリックし、グラフィック/オブジェクトの属性を選択します。

MathML を使用する

DITA 1.3 の各種文書タイプ(トピック、タスク、コンセプト、参照、トラブルシューティング)に MathML 数式を挿入できます。

MathML 数式を挿入するには、クイックエレメントツールバーで MathML コンテナボタンをクリックします。

トピックに MathML 数式を挿入する場合は、簡易 XML ビューに数式のアンカーが表示されます。これにより、MathML 数式を簡単に選択できます。

MathML 数式を移動するには、数式のアンカーをクリックし、数式をドラッグ&ドロップする必要があります。

定義リストを使用する

クイックエレメントツールバーで定義リストボタンをクリックすると、定義リストのエレメントを挿入できます。

定義リストのエントリを挿入するには、クイックエレメントツールバーの定義リストのエントリボタンをクリックします。

定義リストの後にエレメントを挿入するには、クイックエレメントツールバーにあるフォームエレメントの最後に移動ボタンをクリックします。

コードブロックを使用する

クイックエレメントツールバーでコードブロックボタンをクリックすると、コードブロックのエレメントを挿入できます。

コードブロックの後にエレメントを挿入するには、クイックエレメントツールバーにあるフォームエレメントの最後に移動ボタンをクリックします。

コンテンツに等幅(モノスペース)書式を適用する場合は、目的のテキストを選択し、クイックエレメントツールバーにある等幅(モノスペース)ボタンをクリックします。

ペーストおよびスマートペーストを使用する

FrameMaker では、MS Word、Excel またはブラウザーなどの外部アプリケーションからコンテンツをコピー&ペーストする場合、有効な構造が自動的に作成されます。ただし、外部コンテンツのペーストによって無効な DITA ファイルが生成される場合、プロンプトが表示され、コンテンツを書式情報なしでコピーするか、もしくはブロックを 1 度に 1 つずつコピーするように要求されます。

文書内のコンテンツをドラッグ&ドロップすることも可能です。ただし、コンテンツを無効な場所にドラッグして配置しようとすると、FrameMaker が赤色のアイコンを表示してその操作をブロックします。

簡易 XML ビューで XML ファイルを開いて保存する

簡易 XML ビューではどの DITA トピックでも開くことができます。フォームで定義されていないエレメントがトピックに含まれている場合、これらのエレメントは表示されますが編集できなくなります。編集可能なコンテンツへの変更を行い、トピックを保存できます。

FrameMaker では DITA トピック、タスク、参照および概念がサポートされており、すぐに利用できます。ただし、簡易 XML ビュー設定ファイルによって対応する構造化アプリケーションを設定されている XML ファイルは、すべて簡易 XML ビューで開くことができます。設定ファイルが定義されているもののテンプレートが指定されていない場合は、簡易 XML ビューに切り替えると構造化アプリケーションで定義されたデフォルトのテンプレートが使用され、メッセージがコンソールに表示されます。詳しくは、「簡易 XML オーサリング環境のカスタマイズ」を参照してください。

注:  簡易 XML ビューで DITA マップ、FrameMaker ブック、または .fm ファイルを開くことはできません。