電子メールスタートポイントのプロパティ

Process Properties ビューを使用して、電子メールスタートポイントの次のプロパティを設定します。

General

スタートポイントを識別し、プロセスの呼び出し方法を決定するプロパティです。

Name:
スタートポイントの名前です。名前は、管理コンソールのサービスの管理ページに表示されます。Workbench 開発者とサービス管理者の両方にとって意味のある名前を指定してください。

Description:
(オプション)スタートポイントの説明です。プロセスを編集する他の開発者への説明を指定します。指定するテキストは、管理コンソールのサービスの管理ページで、対応するエンドポイントの説明としても表示されます。

Invoke Asynchronously:
受信した電子メールに複数の添付ファイルが含まれている場合に送信される応答の数を決定します(プロセスは、添付ファイルごとに 1 回呼び出されます)。選択されている場合、呼び出しごとに応答が返されます。選択されていない場合は、すべてのプロセス呼び出しの出力を含む単一の応答が返されます。

例えば、1 つの Word ドキュメントを入力として要求し、それを PDF ファイルとして返すサービスに電子メールエンドポイントが作成されているとします。インボックスで 3 つの Word ファイルを含む電子メールを受信しました。エンドポイントが同期として設定されている場合は、PDF ファイルを含む単一の応答電子メールが送信されます。エンドポイントが非同期として設定されている場合は、3 つの応答電子メールが送信されます。各電子メールに単一の PDF 添付ファイルが含まれます。

デフォルトでは、このオプションが選択されています(非同期呼び出し)。

Domain Name:
プロセスの呼び出しに使用されるユーザーの User Management ドメインです。デフォルト値は DefaultDom です。このドメインは、LiveCycle に対して作成されるデフォルトのドメインです。

User Name:
プロセスを呼び出すための LiveCycle の名前です。ユーザーには、サービスユーザーロールが割り当てられている必要があります。この値はユーザー ID プロパティであり、LiveCycle へのログインに使用する名前です。デフォルト値は SuperAdmin です。

オプション

ユーザーが電子メールを使用して LiveCycle サーバーとやり取りする方法を設定するためのプロパティです。LiveCycle サーバーが添付ファイルを解釈する方法も指定します。

Successful Job’s Recipients:
プロセスが正常に完了したことを示すメッセージの送信先の電子メールアドレスです。
  • デフォルト値は sender で、プロセスを呼び出した電子メールの返信先アドレスにメッセージが送信されます。

  • 最大 100 個の電子メールアドレスを指定できます。複数のアドレスはコンマ(,)で区切ります。

  • 電子メールメッセージを送信しない場合は、値を指定しません。

Failed Job’s Recipients:
プロセスが正常に完了しなかったことを示すメッセージの送信先の電子メールアドレスです。
  • デフォルト値は sender で、プロセスを呼び出した電子メールの返信先アドレスにメッセージが送信されます。

  • 最大 100 個の電子メールアドレスを指定できます。複数のアドレスはコンマ(,)で区切ります。

  • 電子メールメッセージを送信しない場合は、値を指定しません。

Character Set Encoding:
LiveCycle サーバーが電子メール添付ファイルのエンコードに使用する文字セットです。この値は、添付ファイルの作成に使用された文字セットと一致する必要があります。

Failed Email Sent Folder:
LiveCycle サーバーが SMTP サーバーに送信できなかった電子メールメッセージを格納する電子メールフォルダーです。例えば、SMTP サーバーが動作していない場合は電子メールを送信できません。

Domain Pattern:
電子メールメッセージが受け入れられるドメインと一致するパターンです。LiveCycle サーバーは、パターンと一致しないドメインからの電子メールを無視します。例えば、adobe.com というパターンの場合は、adobe.com ドメインからの電子メールだけがプロセスを呼び出すことができます。

File Pattern:
プロセスへの入力として使用される添付ファイルのファイル名と一致するパターンです。値では大文字と小文字が区別されます。次の例で有効な値を示します。
  • *.pdf を指定すると、.pdf というファイル名拡張子のすべてのファイルが使用されます。

  • data を指定すると、data という名前のすべてのファイルが使用されます。

  • *.[dD][aA][Tt] を指定すると、.dat(大文字と小文字の区別なく)というファイル名拡張子のすべてのファイルが使用されます。例えば、file1.Dat および file2.dAt という名前のファイルはどちらも使用されます。

サーバーの設定

LiveCycle サーバーが電子メールサーバーに接続できるようにするプロパティです。LiveCycle サーバーが使用する電子メールアカウントは、電子メールサーバー上で設定する必要があります。使用する適切な値については、電子メールサーバー管理者に問い合わせてください。

Inbox Host:
LiveCycle サーバーが電子メールを受信するインボックスをホストする電子メールサーバーの名前または IP アドレスです。デフォルト値は localhost です。

Inbox Protocol:
電子メールサーバーによって使用される電子メールプロトコルです。POP3 または IMAP を選択します。デフォルト値は IMAP です。

Inbox Port:
電子メールサーバーによって使用されるポートです。POP3 のデフォルト値は 110、IMAP のデフォルト値は 143 です。

Inbox Time Out:
新しい電子メールメッセージをチェックしているときに、タイムアウトが発生するまでの LiveCycle サーバーの待機時間です。この値は秒単位です。電子メールサーバーが実行されているときに、その電子メールサーバーからの応答を受信するのに十分な時間が確保されるような大きさの値を指定してください。大きい値を指定すると、電子メールサーバーがオフラインのときにサーバーの生産性が低下します。デフォルト値は 60 です。

Inbox User:
LiveCycle サーバーが POP3 または IMAP サーバーへのログインに使用するユーザー名です。電子メールサーバーと設定によっては、電子メールのユーザー名の部分だけを指定する場合と、完全な電子メールアドレスを指定する場合があります。

Inbox Password:
POP3 または IMAP ユーザーアカウントのパスワードです。

SMTP Host:
SMTP サーバーの名前または IP アドレスです。LiveCycle サーバーは、SMTP ホストを使用して電子メールメッセージを送信します。

SMTP Port:
SMTP サーバーによって使用されるポートです。デフォルト値は 25 です。

SMTP User:
LiveCycle サーバーが SMTP サーバーへのログインに使用するユーザー名です。

SMTP Password:
SMTP ユーザーアカウントのパスワードです。

Send From:
結果およびエラーの電子メール通知を送信するときに使用する電子メールアドレス(user@company.com など)です。

「Send From」の値を指定しない場合、電子メールサーバーは電子メールアドレスを自動的に判断しようとします。サーバーは、「SMTP User」プロパティの値を、電子メールサーバーに設定されているデフォルトドメインと結合します。使用している電子メールサーバーにデフォルトのドメインがなく、「Send From」の値を指定しない場合は、エラーが発生することがあります。電子メールメッセージに正しい送信元アドレスが表示されるように、「Send From」設定の値を指定してください。

SMTP SSL Enabled:
LiveCycle サーバーが SSL を使用して SMTP サーバーに接続するように強制する場合に選択します。SMTP サーバーで SSL がサポートされていることを確認してください。

POP3/IMAP SSL Enabled:
LiveCycle サーバーが SSL を使用して POP3 または SMTP サーバーに接続するように強制する場合に選択します。POP3 または IMAP サーバーで SSL がサポートされていることを確認してください。

Scheduling

LiveCycle サーバーが新しい電子メールメッセージをチェックする頻度を指定するプロパティです。サーバーが新しい電子メールメッセージをチェックするたびに処理する最大メッセージ数も指定できます。通常はデフォルト値で十分です。

Scheduling プロパティの設定は、LiveCycle サーバーの生産性に影響する場合があります。指定する値は、予測される新規電子メールメッセージの頻度によって決まります。例えば、10 分ごとに 1 つのメッセージを受信すると予測される場合に電子メールを 10 秒ごとにチェックすると、サーバーリソースが浪費されます。

一度に多数の電子メールメッセージを受信した場合、LiveCycle サーバーは、次のメッセージのチェックがスケジュールされているときにまだメッセージを処理していることがあります。この状況を回避するには、小さなバッチサイズを指定して、各間隔での電子メールの処理に必要な時間を最小化します。

Cron Expression:
LiveCycle サーバーが新しい電子メールメッセージをチェックする時期をスケジュールする cron 形式です。POP3 または IMAP サーバーで要求される場合にのみ値を指定します。cron 形式の作成方法について詳しくは、POP3 または IMAP サーバーの管理者に問い合わせてください。

Repeat Interval
次の電子メールスキャンを実行するまで待機するタイムフレームです。値は秒単位で指定します。デフォルト値は 10 です。

Repeat Count:
LiveCycle サーバーがインボックスをスキャンする回数です。値に -1 を指定すると、無限にスキャンされます。デフォルト値は -1 です。

Batch Size:
受信時に 1 回のスキャンで処理する電子メールの数です。最適なパフォーマンスのために調整します。値 -1 はすべての電子メールを指定します。デフォルト値は 2 です。

Delay When Job Starts:
スケジュールされた時間の後に電子メールのチェックを待機する時間です。デフォルト値は 0 です。

入力/出力

プロセス入力値の指定とプロセス出力値の格納用のプロパティです。

Input

プロセスの各入力変数の値を指定します。変数の型によって、値の表現方法が決まります。

Simple data types:
文字列、数値ベース型、xml、日時ベース型など、単純データ型の入力値にリテラル値を指定します。例えば、SomeText の文字列値として、SomeText というテキストを指定します。次のキーワードを使用して、電子メールの件名、本文、ヘッダーまたは送信者の電子メールアドレスを入力値として指定します。
  • %SUBJECT%

  • %BODY%

  • %HEADER%

  • %SENDER%

例えば、%SUBJECT% は電子メールの件名を入力値として使用します。Email プロパティは、プロセス入力変数が stringint などの単純データ型の場合に役立ちます。

document, list of documents, and map of documents:
電子メール添付ファイルのファイル名と一致するパターンを指定します。名前がパターンと一致する添付ファイルが、入力変数の値として使用されます。例えば、*.pdf という値を指定すると、PDF 添付ファイルが入力として使用されます。パターンは、複数の添付ファイルを異なる入力変数にマップする必要がある場合に役立ちます。例えば、プロセスが PDF ファイルと DDX ファイルを入力として要求するとします。プロセスを呼び出す電子メールメッセージには、これらのファイルが添付ファイルとして必要です。入力変数の値には *.pdf および *.ddx というパターンが使用されます。
注意: 複雑な変数型と、ドキュメント値を含まないリスト値またはマップ値は、「Input」領域に表示されません。これらの変数型には値を指定できません。

Output

出力変数の値を指定します。変数の型によって、値の表現方法が決まります。

Document variables:
プロセスが返すファイルに名前を付ける方法を指定します。プロセスが document 値を出力として提供すると、それらはファイルに変換され、電子メールメッセージに添付されます。プロセスがドキュメントのリストまたはマップを返すと、各ドキュメントは電子メールメッセージに添付されます。メッセージは、「Successful Job's Recipients」プロパティで指定されたアドレスに送信されます。

添付されたファイルに名前を付けるには、リテラルテキストを含めること、返される document 値の属性を使用すること、またはその両方を行うことができます。

  • リテラルテキストを使用して、すべてのプロセスインスタンスのすべての添付ファイルに同じ名前を使用します。例えば、値 output.pdf を指定すると、すべての添付ファイルの名前が output.pdf になります。

  • 返される document 値の属性を使用して、document 値の作成元のファイルの名前に基づいて、返されるファイルに名前を付けます。

    • %F:ファイルの名前(ファイル名拡張子は含みません)

    • %E:ファイル名拡張子

    ドキュメント属性は、ドキュメントがファイルから作成されるときに割り当てられる値です。ファイルは、ファイルシステム、URL または電子メール添付ファイルから取得できます。document 値の属性は、元のファイル名に基づきます。

    多くの場合、プロセスはドキュメントを入力として受け取り、ドキュメントを操作して、そのドキュメントを出力として返します。例えば、電子メール添付ファイルが入力値として使用され、パターン %F.%E が出力ファイル名として使用されるとします。返される電子メール添付ファイルの名前は、入力添付ファイルと同じ名前になります。

    出力 document 値の属性に値がない場合、%F および %E 文字があるとサーバーでエラーが発生します。プロセスが完了時に電子メールを返さない場合は、サーバーログでエラーメッセージを確認してください。

  • リテラルテキストと %F および %E 文字を組み合わせて使用できます。

Output プロパティの値によって同じ名前のファイルが生成される場合、LiveCycle サーバーはファイル名にインデックス番号を追加します。例えば、プロセスがリスト内の 3 つのドキュメントを返し、Output プロパティは out.pdf であるとします。この場合、返される電子メールに添付されるファイルは、out.pdf、out_1.pdf および out_2.pdf になります。

Simple data types:
文字列、数値ベース型、xml、日時ベース型など、単純データ型の入力値にリテラル値を指定します。例えば、SomeText の文字列値として、SomeText というテキストを指定します。
注意: 複雑な変数型と、ドキュメント値を含まないリスト値またはマップ値は、「Output」領域に表示されません。これらの変数型には値を指定できません。