Web Service Settings について

Web Service Settings ダイアログボックスを使用すると、Web サービス操作を呼び出すために Web サービスに送信する SOAP メッセージを作成できます。

Web Service Settings では、Web サービス定義への URL を指定すると、定義が解釈されて、タブ上の他の値が設定されます。その後、呼び出す Web サービス操作を選択できます。選択した操作に基づいて、SOAP 要求メッセージのテンプレートが生成されます。それから必要に応じてメッセージに値を挿入します。

また、Web Service Settings では、テストメッセージを送信し、Web サービスから送信される応答メッセージを表示することによって、呼び出し要求をテストすることもできます。

「Settings」タブ

「Settings」タブを使用して、Web サービス定義へのリンクを指定し、Web サービスへの接続に必要な情報を指定します。LiveCycle サーバーの Web サービスにアクセスすることもできます(Web サービスを使用した LiveCycle のサービスの呼び出しを参照)。

WSDL URL

Web サービス定義の URL です。定義は、Web Service Definition Language(WSDL)で記述されます。WSDL には、Web サービスクライアントが Web サービス操作を呼び出して応答を処理するために必要なすべての情報が含まれています。

注意: 実行時および設計時に、LiveCycle サーバーから WSDL URL にアクセス可能である必要があります。

サービスにアクセスできる場合は、WSDL URL の値を入力した後に「Load」をクリックします。「Load」をクリックすると、Web Service Settings によって定義が読み込まれて、解釈されます。その後、Target URL プロパティなどの「Settings」タブ上の多くのプロパティに自動的に値が設定されます。

開発環境でネットワークの制限があり、Web サービスにアクセスできない場合は、ファイルシステムに WSDL ファイルを保存し、そのファイルを読み込んで、他のプロパティ値を設定します。ファイルを読み込んだ後、WSDL URL プロパティの値をサービス定義の実際の URL に置き換えます。

User Name

Web サービスへのアクセスに使用できるアカウントのユーザー名です。Web サービスで認証が必要な場合にのみユーザー名を指定します。

ユーザー名がプロセスデータとして保存されている場合は、ユーザー名が格納されている場所に解決される XPath 式を入力できます。「XPath」をクリックして、XPath Builder を開きます。

Password

User Name プロパティに指定したユーザー名に対応するパスワードです。

パスワードがプロセスデータとして保存されている場合は、パスワードが格納されている場所に解決される XPath 式を入力できます。式が変数に解決される場合は、テストに使用するための変数のデフォルト値を設定します。「XPath」をクリックして、XPath Builder を開きます。

Port

WSDL URL によって公開されている、使用するサービスです。WSDL URL では、複数のサービスを使用できる場合があります。WSDL URL が読み込まれた後、このリストに使用可能なポートが設定されます(WSDL URLを参照)。

Target URL

Web サービスへのアクセスを提供する URL です。Port に値が指定された後、WSDL に定義されているデフォルトのターゲット URL が表示されます。選択されたポートの実際のターゲット URL を入力することによって、このターゲット URL の値を上書きすることができます。

URL がプロセスデータとして保存されている場合は、URL が格納されている場所に解決される XPath 式を入力できます。式が変数に解決される場合は、テストに使用するための変数のデフォルト値を設定します。「XPath」をクリックして、XPath Builder を開きます。

LiveCycle サーバーの Web サービスにアクセスする場合、非同期サービスでは、URL に ?wsdl&async=true&lc&lc_version=9.0.0 を追加します。長期間有効なプロセスのサービスは非同期です。

Operation

呼び出す Web サービス操作です。Web サービス定義を読み込むと、このリストに値が自動的に設定されます(WSDL URLを参照)。

Time Out (in secs)

Web サービスからの応答を何秒間待機した後に Web サービスの呼び出しを中断するかを指定する時間です。値は秒単位で指定します。

タイムアウト値がプロセスデータとして保存されている場合は、タイムアウト値が格納されている場所に解決される XPath 式を入力できます。式が変数に解決される場合は、テストに使用するための変数のデフォルト値を設定します。「XPath」をクリックして、XPath Builder を開きます。

WSDL Content

WSDL URL プロパティに指定された URL から取得された WSDL です。WSDL は、「Load」ボタンをクリックすると表示されます。

Embed WSDL

WSDL をプロセスに組み込む場合にこのオプションを選択します。選択した場合、実行時に呼び出し操作が実行されたときに、組み込まれた WSDL が使用されます。組み込まれた WSDL は、「Load」ボタンをクリックするたびに更新されます。

このオプションを選択しない場合、WSDL は実行時に WSDL URL から取得されます。

「HTTP Settings」タブ

「HTTP Settings」タブを使用して、HTTP プロトコルに関連する設定を行います。

Send Authentication Headers Without First Receiving An Authentication Challenge:
Web サービスが認証のチャレンジ要求を送信しない場合に選択します。

「Request」タブ

「Request」タブを使用して、操作を呼び出すために Web サービスに送信される SOAP 要求メッセージを作成します。

SOAP Request

実行時に Web サービスに送信する SOAP メッセージです。SOAP メッセージについて詳しくは、SOAP 呼び出しメッセージについてを参照してください。

既に WSDL を読み込み、呼び出すポートおよび操作を選択している場合は、「Generate」をクリックして、編集ボックスにテンプレートメッセージを設定します(WSDL URLを参照)。テンプレートメッセージには、必要な操作パラメーターに指定する必要がある値以外のすべての内容が含まれています。疑問符(?)は、指定する必要がある値を示します。

SOAP 要求からすべての疑問符を削除するには、「Remove '?'」をクリックします。

操作にオプションのパラメーターがあり、そのパラメーターに値を指定する場合は、「Include Optional」を選択します。このオプションを選択すると、メッセージ内にオプションのパラメーター用の XML が組み込まれます。

サービス定義を読み込むことができない場合は、手動でメッセージを入力します。

操作パラメーターとしてプロセスデータ内の値を使用する場合は、データの場所に評価される XPath 式を使用します。XPath 式は、{$expression$} のように、かっこおよびドル記号で囲む必要があります。「XPath」をクリックして、XPath Builder を開きます。XPath Builder で作成する式は、編集ボックスのカーソル位置に挿入されます。

次のテンプレートメッセージの例は、Web サービスの invoke 操作を呼び出す要求を示しています。パラメーター intvar および strvar の値には、プレースホルダー値として疑問符が設定されています。

<soapenv:Envelope xmlns:soapenv="http://schemas.xmlsoap.org/soap/envelope/"  
                             xmlns:ser="http://adobe.com/idp/services"> 
    <soapenv:Header/> 
    <soapenv:Body> 
        <ser:invoke> 
            <ser:intvar>?</ser:intvar> 
            <ser:strvar>?</ser:strvar> 
    </ser:invoke> 
    </soapenv:Body> 
</soapenv:Envelope>

SOAP Request For Test

設計時のテストのために Web サービスに送信する SOAP 要求です。

SOAP Request プロパティと同様に、既に Web サービス定義を読み込んでいる場合は、「Generate」をクリックして、編集ボックスにテンプレートメッセージを設定します(WSDL URLを参照)。テンプレートメッセージには、操作パラメーターに指定する必要がある値以外のすべての内容が含まれています。疑問符(?)は、指定する必要がある値を示します。

SOAP 要求からすべての疑問符を削除するには、「Remove '?'」をクリックします。

メッセージにパラメーター値として XPath 式が含まれている場合、この式は、デフォルト値が設定されているプロセス変数に解決される必要があります。解決されない場合は、パラメーターをリテラル値で置き換えてテストします。

「Test」タブを使用してメッセージをテストします(「Test」タブを参照)。

「Attachment」タブ

「Attachment」タブを使用して、SOAP メッセージに添付ファイルを追加します。添付ファイルが許可されていることまたは添付ファイルが必要であることが Web サービス定義によって示されている場合にのみ添付ファイルを追加できます。また、添付するファイルは、既にプロセスデータとして保存されており、参照可能である必要があります。

注意: 必要な添付ファイルを追加するには、WSDL を読み込み、ポートおよび操作を選択して、SOAP 要求メッセージを定義しておく必要があります(WSDL URLを参照)。

表の各行は 1 つの添付ファイルを表しています。

  • 呼び出す Web サービス操作に指定する必要がある添付ファイルの行を表に追加するには、「Load Attachment Part」をクリックします。「Part」列および「Type」列には、自動的に値が設定されます。

  • WSDL が要求するオプションの添付ファイルの行を表に追加するには、「Add Attachment Part」をクリックします。「Part」のデフォルト値は <anonymous> です。この値は、必要に応じて変更できます。ボタンをクリックすると、XPath Builder が開き、添付するドキュメントに評価される式を作成できます。

  • 添付ファイルを削除するには、行を選択して、「Remove Attachment Part」をクリックします。

各添付ファイルに対して、「Attachment」および「Content-type」の値を指定する必要があります。

Attachment:
セルをクリックし、表示される省略記号ボタン をクリックして、XPath Builder を開きます。作成する XPath 式は、添付ファイルが保存されている場所に解決される必要があります。

Content-Type:
添付するファイルの MIME タイプ(application/pdf など)を入力します。

「Test」タブ

このタブを使用して、「Request」タブでテスト用に作成した SOAP メッセージをテストします。メッセージをテストするために、メッセージが送信されて、既に指定されている Web サービス操作が呼び出されます。

テストメッセージを送信して Web サービス操作を呼び出すには、「Test」をクリックします。Web サービスが返す応答メッセージがテキスト領域に表示されます。

注意: テストする場合、プロパティ値として XPath 式を使用することはできません。これは、XPath 式が解決されるプロセスデータは設計時にはまだ存在しないためです。