5.4.3 アドビの事前設定 JBoss 用の SQL Server の設定

JBoss が、LiveCycle データを格納している SQL Server データベースに接続できるようにするには、SQL Server のデータソースファイルを作成して、LiveCycle のデプロイ先となる JBoss のインスタンスにデプロイする必要があります(例えば、[appserver root]/server/lc_sqlserver/deploy)。

注意: http://community.jboss.org/wiki/EncryptingDataSourcePasswords で説明されているいずれかの方法を使用して、データソースファイル(adobe-ds.xml および mssql-ds.xml)および login-config.xml ファイルのパスワードを暗号化します。http://blogs.adobe.com/livecycle/2009/10/livecycle_-_encrypting_clearte.html の手順を使用することもできます。

5.4.3.1 adobe-ds.xml ファイルの編集

  1. [appserver root]/server/lc_sqlserver/deploy/adobe-ds.xml ファイルをテキストエディターで開き、次の行を検索します。

    <connection-url>jdbc:sqlserver://localhost:1433;DatabaseName=adobe</connection-url> 
    <driver-class>com.microsoft.sqlserver.jdbc.SQLServerDriver</driver-class> 
    <security-domain>MSSQLDbRealm</security-domain>
  2. 上述の行の以下のテキストをデータベースに固有の値に置き換えます。

    • localhost:データベースをホストするコンピューターの名前、IP アドレスまたは完全修飾パス。デフォルトは localhost です。

    • 1433:データベースへのアクセスに使用するポート。デフォルトのポートは 1433 です。

    • adobe:LiveCycle データを格納しているデータベースの名前。デフォルト値の adobe を、独自のデータベース名に更新する必要があります。

  3. <connection-url> 設定に続く行で、user-name および password 設定を探し、デフォルト値を、アプリケーションサーバーがデータベースにアクセスするために使用するユーザー名とパスワードに置き換えます。

  4. データソース接続の最小値と最大値が次のように設定されていることを確認します。

    • IDP_DS の場合:

      <min-pool-size>1</min-pool-size> 
      <max-pool-size>30</max-pool-size>
    • EDC_DS の場合:

      <min-pool-size>1</min-pool-size> 
      <max-pool-size>20</max-pool-size>
      注意: LiveCycle サーバーで処理する負荷が大きい場合は、JDBC 接続の最大数を増やして、すべてのジョブが確実に処理されるようにします。そのような場合は、IDP_DS と EDC_DS の両方で <max-pool-size> を 50 以上に増やします。
  5. ファイルを保存して閉じます。

5.4.3.2 mssql-ds.xml ファイルの編集

MS SQL Server データベースと共に LiveCycle を実行する場合は、SQL Server を JBoss のデフォルトのデータソースに設定する必要がありますこの手順では、SQL Server JDBC ドライバーが [appserver root]/server/lc_sqlserver/lib ディレクトリにインストールされていることを前提としています。

  1. [appserver root]/server/lc_sqlserver/deploy/mssql-ds.xml ファイルをテキストエディターで開き、<local-tx-datasource> エレメントを SQL Server の接続設定の内容に変更します。

    <jndi-name>DefaultDS</jndi-name> 
    <connection-url>jdbc:sqlserver://localhost:1433;DatabaseName=adobe</connection-url> 
    <driver-class>com.microsoft.sqlserver.jdbc.SQLServerDriver</driver-class> 
    <security-domain>MSSQLDbRealm</security-domain>
  2. 上述の行の太字のテキストをデータベースに固有の次の値に置き換えます。

    localhost:この値を SQL Server のホスト名に置き換えます。

    1433:SQL Server でデフォルトのポートを使用していない場合は、この値を適切なポート番号に置き換えます。

    adobe:この値を SQL Server データベース名に置き換えます。

  3. <connection-url> 設定に続く行で、user-name および password 設定を探し、デフォルト値を、アプリケーションサーバーがデータベースにアクセスするために使用するユーザー名とパスワードに置き換えます。

    注意: SQL Server の JDBC ドライバーでは数値の IPv6 アドレスは解析されません。IPv6 環境に SQL Server をデプロイする場合、次の形式でサーバー名を指定する必要があります。
    <connection-url>jdbc:sqlserver://;serverName=<IPv6 address>; portNumber=<port>;databaseName=<db_name></connection-url>
    注意: この形式でサーバーの IPv6 アドレスを指定する場合、;serverName という文字列はキーワードであることに注意し、このキーワードを実際のサーバー名に置き換えないようにしてください。
  4. ファイルを保存して閉じます。

5.4.3.3 login-config.xml ファイルの編集

  1. [appserver root]/server/lc_sqlserver/conf/login-config.xml ファイルをテキストエディターで開き、<policy> エレメント内の次のコードを変更します。

    <application-policy name="MSSQLDbRealm"> 
        <authentication> 
            <login-module 
            code="org.jboss.resource.security.SecureIdentityLoginModule" flag  
            = "required"> 
            <module-option name="principal">adobe</module-option> 
            <module-option name="userName">adobe</module-option> 
            <module-option name="password">adobe</module-option> 
            <module-option 
            name="managedConnectionFactoryName">jboss.jca:service=LocalTxCM, 
            name=DefaultDS</module-option> 
            </login-module> 
        </authentication> 
    </application-policy>
  2. 太字のテキストをデータベースに固有の値に置き換えて、アプリケーションサーバーがデータベースにアクセスできるようにします。

  3. ファイルを保存して閉じます。

  4. JBoss を起動します。

5.4.3.4 Windows ログインの LiveCycle データベースユーザーへのマップ

  1. Microsoft SQL Server Management Studio を使用して、LiveCycle データベースをホストするデータベースサーバーに接続します。

  2. 認証モードを「Windows 認証」に設定します。

  3. セキュリティ/ログインで、Windows ドメインユーザーの新しいアカウントを作成して、「Windows 認証」を選択します。

  4. ログイン - 新規作成画面で「ユーザーマッピング」をクリックして、新しいユーザーのデータベースおよびデフォルトスキーマを設定します。

  5. データベースロールとして「db_owner」を選択し、「OK」をクリックします。

ユーザーを作成したことを確認するには、ツリーで LiveCycle データベースを展開し、セキュリティ/ユーザーを開きます。新しいユーザーがユーザーのリストに表示されます。

5.4.3.5 SQL Server データベースドライバーのインストール

注意: まだ実行していない場合は、Microsoft の Web サイトの Microsoft ダウンロードセンターから SQL Server JDBC Driver 3.0(全プラットフォーム用)をダウンロードするか、ドライバーを [DVD root]/third_party/ to [appserver root]/server/<profile_name>/lib ディレクトリからコピーしてください。

Microsoft ダウンロードセンターからインストールしている場合は、ドライバーのダウンロードおよびインストールについての Web サイトの指示に従ってください。システム上でドライバーをインストールしたディレクトリの場所を控えておいてください。

注意: Microsoft SQL Server 2005 SP2 および Microsoft SQL Server 2008 のどちらに対しても SQL Server JDBC Driver 3.0 を使用します。

5.4.3.6 Windows 上での統合セキュリティの設定

注意: JBoss サービスは、5.4.3.4 Windows ログインの LiveCycle データベースユーザーへのマップで設定した Windows ユーザーとして実行する必要があります。JBoss がサービスとして実行されていない場合は、そのユーザーとして Windows にログインし、コマンドプロンプトから JBoss を起動する必要があります。
  1. 次の例に示すように、[appserver root]\server\lc_sqlserver\deploy にある adobe-ds.xml および mssql-ds.xml ファイルを変更し、integratedSecurity=true を接続 URL に追加します。

    jdbc:sqlserver://<hostname>:<port>;databaseName=<db-name>;integratedSecurity=true.

  2. 上述の例の太字の値を、データベースサーバーに適した値に置き換えます。

  3. JBoss を実行しているコンピューターの Windows システムパス(C:¥Windows)に sqljdbc_auth.dll ファイルを追加します。sqljdbc_auth.dll ファイルは、Microsoft SQL JDBC 3.0 ドライバーのインストール先(32 ビットオペレーティングシステムの場合のデフォルトは [SQL_root]/sqljdbc_3.0/enu/auth/x86、64 ビットオペレーティングシステムの場合のデフォルトは [SQL_root]/sqljdbc_3.0/enu/auth/x64)にあります。

    注意: Microsoft SQL Server 2008 に対しては SQL Server JDBC Driver 3.0 を使用します。
  4. JBoss for Adobe LiveCycle ES4 サービスまたは設定した JBoss サービスのプロパティを開き、「ログオン」タブをクリックします。

  5. アカウント」を選択し5.4.3.4 Windows ログインの LiveCycle データベースユーザーへのマップでマップしたユーザーアカウントの値を入力します。コマンドラインから JBoss を実行する場合は、このユーザーとしてログインする必要があります。