5.1 設定オプション

JBoss Application Server の使用時、次のインストールオプションが用意されています。

ここでは、自動インストールオプションを使用しない場合に、アドビにより事前設定された JBoss Application Server を使用する方法について説明します。以下のいずれかのシナリオに当てはまる場合は、自動インストール以外の方法を使用する必要があります。

  • Linux または Solaris オペレーティングシステムを使用している。

  • Oracle または SQL Server を使用しているか、自動セットアップ (部分自動) によりデフォルトでインストールされる MySQL の使用を希望していない。

  • JBoss 設定を詳細に制御する必要がある。

LiveCycle は、Windows Server 2008 R1 および R2(Enterprise Edition または Standard Edition)、Red Hat Enterprise Linux 5.5 または 6、Red Hat Enterprise Linux Advanced Platform 5.5 または 6、Solaris 10、SUSE Enterprise Linux 11 のプラットフォームの JBoss 上で動作します

注意: JBoss 版での LiveCycle の自動インストールを使用する場合は、このドキュメントを読む必要はありません。自動インストールの環境を準備するために必要なすべての手順は、『自動インストールおよびデプロイ(JBoss 版)』に記載されています。

5.1.1 JBoss の設定に関する注意事項

JBoss アプリケーションサーバーは様々な XML 設定ファイルを使用して設定されます。これらの設定ファイルのいずれかを編集するためには、事前に JBoss を停止する必要があります。JBoss の実行中にこれらのファイルを変更すると、JBoss で障害が発生する可能性があります。Linux または Solaris でも、JBoss は .property 設定ファイルをいくつか使用しますが、これらは UNIX テキストファイルでなければなりません。どのような場合でも Windows 環境でこれらのファイルを編集するときには注意してください。

5.1.2 アドビにより事前設定された JBoss

アドビにより事前設定された JBoss ソフトウェアは、LiveCycle メディアの一部として提供されます。これは、JBoss をインストールする最も単純な方法です。JBoss の詳しい知識は必要ありません。

JBoss のサポート対象バージョンをインターネットからダウンロードする場合は、9 付録 - JBoss の手動設定の設定手順を実行する必要があります。

アドビが JBoss のアーカイブを Red Hat のウェブサイトからダウンロードし、スタンドアロン設定で LiveCycle を実行するために必要なオプションでそれを設定します。これらの設定については、次の節で確認できます。

注意: JBoss のデプロイメントによって、[appserver root]/server/ フォルダー以下に、各データベースタイプのデータソースのディレクトリが個別に作成されます。各データベースの先頭には「lc_」が付きます。これにより、MySQL、Oracle および MS SQL データベースのデータソースファイルは、それぞれ lc_mysql、lc_oracle および lc_sqlserver の各ディレクトリに保存されます。以降の節では、これらの個別ディレクトリを示す際に lc_<db-name> を使用します。

Electronic Software Distribution(ESD)をアドビの Web サイトからダウンロードした場合は、lces_server_11_0_0_jboss_all_win.zip(Windows)または lces_server_11_0_0_jboss_all_unix.tar.gz(Linux または Solaris)ファイルを、ファイルシステムに展開します。メインのアーカイブファイルを展開したら、ディレクトリ merge-modules、server および third_party を抽出します。

注意: 元の ESD ファイルのディレクトリ階層は変更しないでください。

事前設定された JBoss ソフトウェアは、インストールメディアまたは Electronic Software Distribution(ESD)の /third_party ディレクトリにあります。jboss.zip ファイルにはアドビ事前設定 JBoss が含まれています。

インストール要件に応じて、JBoss のディレクトリおよびその内容を、JBoss のインストール先にコピーします。JBoss をインストールするとすべての設定手順が完了しますが、5.4 アドビの事前設定 JBoss のデータベース接続の設定で説明している手順は除きます。MySQL を使用する場合は、この節の手順を完了する必要があります。MySQL データベースを使用しない場合は、データベースの適切な設定手順を完了する必要があります。設定手順の詳細は、この章で後述します。

注意: 事前設定された JBoss には多数の JSafe JAR ファイルが含まれています。これらのファイルによって、暗号化および公開鍵基盤(PKI)に関連した FIPS 認定の実装が LiveCycle 内に提供されます。製品ファイルをインストールすると、JSafe JAR ファイルは、[appserver root]/server/lc_<db-name>/lib ディレクトリにデプロイされます。お使いのアプリケーションに独自のバージョンの JSafe JAR ファイルが存在する場合でも、読み込むクラスに応じて、デプロイされた JSafe JAR ファイルが使用されます。