5.3.1 作成者インスタンスの設定作成者インスタンスは LiveCycle サーバー内に埋め込まれています。このことは、作成者インスタンスに対して設定アップデートをまったく行う必要がないことを意味しています。このインスタンスは、LiveCycle サーバーからすべての構成設定を継承します。
5.3.2 発行インスタンスの設定Correspondence Management Solution では、個別の作成者インスタンスと発行インスタンスを実行する必要があります。ただし、この 2 つのインスタンスは、同じマシンに設定することも、それぞれ別のマシンに設定することもできます。作成者インスタンスは、LiveCycle コアアプリケーション内に埋め込まれており、LiveCycle サーバー上で実行します。発行インスタンスの場合は、LCM が発行者 EAR (adobe-livecycle-cq-publish.ear) を設定します。別のサーバーインスタンスに発行 EAR をデプロイします。
注意: 発行インスタンスを設定する前に、作成者インスタンスが設定およびデプロイ済みであることを確認します。Correspondence Management Solution 用のソリューションテンプレートにログインできれば、これを確認できたことになります。詳細については、このドキュメントの「Correspondence Management Solution テンプレートへのアクセス」の項を参照してください。
新しいサーバーインスタンスを別の Weblogic ドメインに作成します。
作成者インスタンスで、[LiveCycle root]/configurationManager/export/ ディレクトリに移動します。
[LiveCycle ルート]/configurationManager/export/crx-repository ディレクトリを発行インスタンスマシンにコピーします。
発行インスタンスマシン上の crx-repository ディレクトリの場所に行きます。 crx-repository/install フォルダーを開きます。次のパッケージを残して、その他すべてのパッケージをインストールフォルダーから削除します。
-Dcom.adobe.livecycle.crx.home=<location for crx-repository> パラメーターを使用して、発行サーバーを起動します。ここで、<location for crx-repository> は発行インスタンス用の crx-repository ディレクトリのコピー元の場所です。
WebSphere および WebLogic のための汎用 JVM 引数を設定する方法については、WebSphere および WebLogic の、JVM 引数の設定の項を参照してください。
adobe-livecycle-cq-publish.ear をサーバーにデプロイします。
注意: 同じコンピューター上に作成者インスタンスと発行インスタンスが両方ある場合には、発行インスタンスを起動する際に必ず別のポートを使用するようにしてください。
発行インスタンスを起動して実行したら、2 つのインスタンスが互いに通信できるように設定する必要があります。
5.3.3 発行ノードの「LiveCycle に統合」への設定すべての発行インスタンスに対して次の手順を実行します。発行インスタンスと LiveCycle サーバーとの間の通信を有効にするには、次の操作を実行します。
http://[発行ホスト]:[発行ポート]/lc/system/console/configMgr に行き、OSGi Management Console ユーザー資格情報を使ってログインします。デフォルトの資格情報は admin/admin です。
「Adobe LiveCycle Client SDK Configuration」設定の横にある「編集」アイコンをクリックします。
サーバー URL フィールドで、http://[ lcホスト]:[ lcポート] が指定されていることを確認します。 重要: LiveCycle サーバーが、指定されたホストとポートの組み合わせでリスンしていることを確認してください。LiveCycle サーバークラスターの場合、次の 3 つのシナリオが可能です。
すべての LiveCycle サーバーインスタンスが localhost と同じポート上で実行している。この場合は、localhost:[ポート] を使用します。
すべての LiveCycle サーバーインスタンスが localhost の異なるポート上で実行している。この場合は、ロードバランサーホスト名とポートの組み合わせ、すなわち [ロードバランサーホスト]:[ロードバランサーポート] を使用します。
すべての LiveCycle サーバーインスタンスが特定のホスト名 (localhost ではない) と異なる / 同じポート上で実行している。この場合は、ロードバランサーホスト名とポート、すなわち [ロードバランサーホスト]:[ロードバランサーポート] を使用します。
LiveCycle サーバークラスターにアクセスするためにロードバランサー URL を使用する必要がある場合(上記参照)、作成者インスタンスとロードバランサー間の必要な通信ポートが開いていることを確認してください。
LiveCycle の管理者資格情報を、「Username」フィールドと「Password」フィールドにそれぞれ入力します。
「Save」をクリックします。
5.3.4 作成者インスタンスと発行インスタンス間の通信作成者インスタンスと発行インスタンス間で双方向通信を有効にするには、いくつかの設定変更を行う必要があります。
5.3.4.1 複製エージェントの設定 (発行インスタンス URL の定義)作成者インスタンスで、各発行インスタンスごとに複製エージェントを設定する必要があります。これらのエージェントは作成者インスタンスのコンテンツをすべての発行インスタンスに複製します。
http://<authorHost>:<authorPort>/lc/miscadmin で Tools UI にログインします。
「複製」を選択してから、左パネルで「作成者のエージェント」を選択します。
右パネルには、作成者インスタンスのために設定されたさまざまなエージェントがあります
右パネルで、「新規...」を選択し、「新規ページ」をクリックします。
ページの作成ダイアログが表示されます。
タイトル と 名前 を設定し、複製エージェントを選択します。
「作成」をクリックして、新しいエージェントを作成します。
新しいエージェントをダブルクリックして設定パネルを開きます。
「編集」をクリックすると、エージェント設定ダイアログが表示されます。
設定タブで次の操作をします。
トランスポートタブで次の操作をします。
「OK」をクリックして設定を保存します。
エージェント設定パネルで、「接続のテスト」をクリックします。
接続に成功すると、設定が正しく行われたことがわかります。
注意: 場合によっては、発行インスタンスを 1 つだけ持っている場合は、デフォルトの複製エージェントを publish という名前を付けて使用できます。手順 b(i) で説明したように、トランスポートタブでそれを編集して、発行 URI を指定してください。この場合は、新しい複製エージェントを作成する必要はありません。
注意: 場合によっては、発行ファーム (複数の非クラスター発行インスタンス) を持っている場合は、手順 1 から 9 で説明されているように、各発行インスタンスごとに複製エージェントを作成する必要があります。これらの各複製エージェントに対して、タイトルと名前は重要で一意でなければならず、対応する発行インスタンスの識別を簡単にできるようにする必要があります。これらの各複製エージェントは、特定の発行インスタンスを示す異なる URI をトランスポートタブに持っています。複数の発行インスタンスの場合は、デフォルトのエージェント publish をコピーし、作成したエージェントのトランスポートタブで名前と URI を編集することで、複製エージェントを作成することもできます。デフォルトの複製エージェントを使用しない場合は、それを無効にして、不必要な複製が行われないようにできます。
注意: 別のクラスターに対しては、1 つの作成者インスタンス (できればマスターインスタンス) でこれらの手順を実行する必要があります。
5.3.4.2 ActivationManagerImpl の 発行インスタンス URL の定義http://<authorHost>:<authorPort>/lc/system/console/configMgr に移動します。OSGi Management Console のユーザー資格情報を使ってログインします。デフォルトの資格情報は admin/admin です。
「com.adobe.livecycle.content.activate.impl.ActivationManagerImpl.name 」設定の横にある「編集」アイコンをクリックします。
「ActivationManager Publish URL」フィールドで、発行インスタンス ActivationManager にアクセスするための URL を指定します。次の URL を指定できます。
ロードバランサー URL (推奨): 発行ファーム (複数の非クラスター発行インスタンス) の前にロードバランサーとして機能する Web サーバーを持っている場合は、そのロードバランサーの URL を指定します。
発行インスタンス URL: 単一の発行インスタンスのみを持っている場合、あるいは発行ファーム前段の Web サーバーが何らかの理由で作成者完了からアクセスできない場合、任意の発行インスタンス URL を指定します。指定した発行インスタンスがダウンした場合は、フォールバックメカニズムが機能して作成者側で処理します。
URL 設定: http://<ホスト名>:<ポート>/lc/bin/remoting/lc.content.remote.activate.activationManager
「保存」をクリックします。
5.3.4.3 逆複製キューの設定作成者インスタンスで、各発行インスタンスごとに逆複製エージェントを設定する必要があります。これらのエージェントは発行インスタンスのコンテンツを作成者インスタンスに複製します。
http://<authorHost>:<authorPort>/lc/miscadmin で Tools UI にログインします。
「複製」を選択してから、左パネルで「作成者のエージェント」を選択します。
右パネルには、作成者インスタンスのために設定されたさまざまなエージェントがあります
右パネルで、「新規」を選択してから、「新規ページ」をクリックします。
ページの作成ダイアログが表示されます。
タイトル と 名前 を設定し、逆複製エージェントを選択します。
「作成」をクリックして、新しいエージェントを作成します。
新しいエージェントをダブルクリックして設定パネルを開きます。
「編集」をクリックすると、エージェント設定ダイアログが表示されます。
設定タブで次の操作をします。
説明を入力します。
「有効」にチェックを付けます。
「試行遅延」を「60000」に設定します。
「ログレベル」を「Info」として設定します。
トランスポートタブで次の操作をします。
拡張タブで: HTTP メソッドを GET として設定します
「OK」をクリックして設定を保存します。
エージェント設定パネルで、「接続のテスト」をクリックします。
接続に成功すると、設定が正しく行われたことがわかります。
注意: 場合によっては、発行インスタンスを 1 つだけ持っている場合は、デフォルトの逆複製エージェントを publish_reverse という名前を付けて使用できます。手順 b(i) で説明したように、トランスポートタブでそれを編集して、発行 URI を指定してください。この場合は、新しい逆複製エージェントを作成する必要はありません。
注意: 場合によっては、発行ファーム (複数の非クラスター発行インスタンス) を持っている場合は、手順 1 から 9 で説明されているように、各発行インスタンスごとに逆複製エージェントを作成する必要があります。これらの各複製エージェントに対して、タイトルと名前は重要で一意でなければならず、対応する発行インスタンスの識別を簡単にできるようにする必要があります。これらの各複製エージェントは、特定の発行インスタンスを示す異なる URI をトランスポートタブに持っています。複数の発行エージェントの場合は、デフォルトのエージェント publish_reverse をコピーし、作成したエージェントのトランスポートタブで名前と URI を編集することで、逆複製エージェントを作成することもできます。デフォルトの逆複製エージェントを使用しない場合は、それを無効にして、不必要な複製が行われないようにできます。
注意: 別のクラスターに対しては、1 つの作成者インスタンス (できればマスターインスタンス) でこれらの手順を実行する必要があります。
5.3.4.4 VersionRestoreManagerImpl の作成者インスタンス URL の定義http://<publishHost>:<publishPort>/lc/system/console/configMgr に移動します。OSGi Management Console のユーザー資格情報を使ってログインします。デフォルトの資格情報は admin/admin です。
「com.adobe.livecycle.content.activate.impl.VersionRestoreManagerImpl.name 」設定の横にある「編集」アイコンをクリックします。
「VersionRestoreManager Author URL」フィールドで、作成者インスタンス VersionRestoreManager の URL を指定します。
URL string: http://<ホスト名>:<ポート>/lc/bin/remoting/lc.content.remote.activate.versionRestoreManager
注意: ロードバランサーの前に複数の作成者インスタンス(クラスター化)がある場合は、「VersionRestoreManager Author URL」フィールドにその URL を指定します。
「Save」をクリックします。
5.3.5 サンプルのユーザーとアセットのインストールユーザー権限が事前に定義されたサンプルユーザーをインストールして、ソリューションテンプレートを検索し、独自のソリューションを構築するようカスタマイズすることができます。
http://<作成者ホスト>:<作成者ポート>/lc/crx/explorer/index.jsp に行きます。
LiveCycle 管理者資格情報を使ってログインし、Package Manager をクリックします。
Package Manager で、samples-correspondencemanagement-pkg-<バージョン>.zip パッケージを <LCホーム>/deploy/crx からアップロードします。
パッケージのアップロードに成功したら、「インストール」をクリックします。
確認ダイアログで「インストール」をクリックし、サンプルユーザーとアセットをインストールします。
Correspondence Management サンプルユーザー
Correspondence Management Solution Accelerator には、次のサンプルユーザーが含まれています。これらのユーザーは、対話型カスタマー通信の生成に導かれるアクティビティに参加することを期待されています。
パッケージのインストール時に、次の役割がユーザーに自動的に割り当てられます。
ユーザー名
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割り当てられた役割
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役割
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Todd Goldman
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Correspondence Management 管理者
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このユーザーは、システム全般の管理者です。このロールを持つユーザーは、すべてのアセットを変更できます。また、カテゴリを定義することもできます。
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Heather Douglas
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Correspondence Management SME
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この人物は、テキストと画像を CRUD できる役割を持っています。
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Caleb Lopez
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Correspondence Management アプリケーションスペシャリスト
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このユーザーは、テキスト、写真、条件、リストの各オブジェクトを慎重に選択してレターテンプレートを定義します。この役割では、ユーザーはレターテンプレート、レイアウト、リスト、条件、テキスト、および画像を CRUD できます。
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Gloria Rios
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Correspondence Management 要求処理担当者
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エージェントユーザーは、ビジネスユーザーによって定義されたレターテンプレートを使用して、カスタマーに配信するレター通信を生成します。
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Jocelyn Robinson
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Correspondence Management フォーム開発者
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このユーザーには、LiveCycle Designer を使用したフォームレイアウトのデザインスキルがあります。このユーザーは、コレスポンデンス管理で使用するためのフォームレイアウトをデザインする必要なノウハウを持っており、LiveCycle Designer を使用して、XDP テンプレートをデザインします。これはレターの雛形として機能します。
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Frank Kricfalusi
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Correspondence Management 開発者
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このユーザーには、XSD スキーマおよびデータモデリングの概念についての知識があり、データディクショナリの作成および管理を行う役割があります。
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5.3.6 IPv6 実装の設定注意: この手順は、IPv6 アドレスを使用するコンピューター上で Correspondence Management Solution が実行されている場合のみ実行します。
IPv6 アドレスをサーバーおよびクライアントコンピューターにマップするには:
C:¥Windows¥System32¥drivers¥etc ディレクトリを開きます。
hosts ファイルをテキストエディターで開きます。
IPv6 アドレスのマッピングをホスト名に追加します。次に例を示します。
2001:1890:110b:712b:d1d:9c99:37ef:7281 <ipv6_hostname>
ファイルを保存して閉じます。
Correspondence Management Solution へのアクセスに IPv6 アドレスではなくマップされたホスト名が使用されていることを確認します。
5.3.7 Adobe Reader 用日本語フォントのインストールCorrespondence Management のアセットで日本語フォントを使用する場合は、Adobe Reader 用日本語サポートパッケージをインストールする必要があります。インストールしないと、文字やフォームのレンダリングおよび機能が正常に実行されません。言語パックをインストールするには、Adobe Reader のダウンロードページにアクセスします。
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