3.4 アップグレードプロセスの概要

LiveCycle ES Update 1 または LiveCycle ES2 から LiveCycle ES3 にアップグレードした場合、既存の LiveCycle サーバーの設定を使用して設定された LiveCycle ES3 ソフトウェアがインストールされます。環境設定、ユーザーデータおよびジョブの情報は、LiveCycle ES3 システムに移行されます。

アップグレードプロセスの多くのタスクは Configuration Manager によって自動化されているので、若干のユーザー入力を行うだけで実行できます。Configuration Manager は、LiveCycle ES3 コンポーネントのアプリケーションサーバーへのデプロイメントに伴う、設定、デプロイ、検証の各作業に使用するツールです。Configuration Manager をアップグレードモードで実行すると、設定やデータの更新などのアップグレード固有のタスクも実行されます。

アップグレードプロセス時に Configuration Manager から GDS ディレクトリ、コンテンツ保存場所のルートディレクトリ(該当する場合)およびデータベースにアクセスできる必要があります。

既存のデータベースが LiveCycle ES3 と互換性のあるバージョンの場合、そのデータベースを継続して使用できます。使用しているデータベースバージョンがサポート対象ではない場合、データをバックアップし、互換性のあるバージョンに復元してください。

アプリケーションサーバーのメジャーバージョンを変更せず、インプレースアップグレードを実行する場合、新しい EAR ファイルをデプロイするために既存のアプリケーションサーバーが実行されている必要があります。その他のアップグレードの場合、アップグレードプロセス中に古いアプリケーションサーバーを実行する必要はありません。インプレースアップグレードまたはアウトオブプレースアップグレードについて詳しくは、5.2 インプレースアップグレードまたはアウトオブプレースアップグレードを参照してください。

3.4.1 Configuration Manager を使用した LiveCycle ES3 へのアップグレード

LiveCycle ES Update 1 または LiveCycle ES2 から LiveCycle ES3 モジュールへアップグレードするには、次のタスクを実行します。

  1. LiveCycle ES3 製品ファイルをインストールします。

  2. Configuration Manager を実行して、設定、アップグレードおよびデプロイメントのプロセスを開始します。このプロセスにはその他に以下の手順が含まれます。

  3. LiveCycle ES3 の EAR ファイルを更新してアプリケーションサーバーにデプロイします。

    注意: インプレースアップグレードの場合、アプリケーションサーバーから既存の LiveCycle の EAR ファイルを手動でデプロイ解除する必要があります。
  4. アプリケーションサーバーで LiveCycle ES3 を起動し、ユーザーの要求を受け入れられるようにします。この処理は EAR ファイルのデプロイ後に自動実行されます。ただし、サーバーが自動的に起動しない場合は、手動でサーバーを起動する必要があります。

  5. 既存のデータに影響を与えることなく、LiveCycle ES3 固有のスキーマ変更がデータベースに組み込まれるように、LiveCycle ES3 データベースを初期化します。

    注意: この手順は必須です。アップグレード時に省略することはできません。この手順によって、既存のデータに影響が生じることは一切ありません。
  6. 既存の LiveCycle ES3 コンポーネントに新しいバージョンのパッチがある場合は適用し、新しい LiveCycle ES3 コンポーネントをデプロイします。

  7. データベース、必須データ、およびその他すべてのデータを移行します。こうしたデータには、送信された監査レコードや、LiveCycle Process Management に関連付けられている履歴データなどがあります。