Output を使用すれば、次の機能を持つアプリケーションを作成することができます。
Designer ファイルに XML データを格納して最終形式のドキュメントを生成することができます。
非インタラクティブな PDF、PDF/A、PostScript、PCL およびラベルプリンターのプリントストリームなど、様々な形式でフォームを出力できます。
レーザープリンター機能の管理、用紙トレイの選択、ドキュメントの両面印刷およびステープル印刷を行うことができます。
フラグメントを使用する単一または複数の Designer ES3 テンプレートから、単一のドキュメント、ドキュメントパッケージおよびドキュメントのバッチを処理することができます。
複数の PDF ドキュメントのアセンブリや、ネイティブドキュメントから PDF ドキュメントへの変換を行うことができます。
ドキュメントのアセンブリタスクの要求に対して、XDP ファイルを動的にアセンブルし、XDP ファイル内の挿入ポイントにフラグメントを配置できます。
PDF のフォームとドキュメントを任意に組み合わせた PDF パッケージを PostScript に変換することができます。
デバイスプロファイルエディターを使用して、XDC ファイルをリポジトリおよびファイルシステムで編集し作成することができます。
DocConverter サービスを使用して、PDF ドキュメントを PDF/A-1b および PDF/A-2b に変換できます。
(* 10 の新機能*)インタラクティブフォームを平坦化できます。このとき、フォームの状態は失われません(ユーザーによるイベントでインタラクティブフォームに発生した変更が維持されます)。
Central Migration Bridge(非推奨)サービスを利用すると、Adobe Central Output サーバーからのフォームテンプレート、データおよびデータ変換を、LiveCycle のコンテキストで使用できるようになります。Central 5.7 を LiveCycle と同じサーバーにインストールしておく必要があります。移行プロセスを段階を追って実施し完了することが簡単にできるように、既存のユーザーは Central Migration Bridge(非推奨)を使用できます。
注意: Central Migration Bridge サービスは LiveCycle ES2 で導入された機能で、Adobe Central Pro Output Server ユーザーが段階的に Output サービスに移行できるようにするためのサービスです。本リリースでもこのサービスは引き続き使用できますが、次のメジャーリリースでは廃止される予定です。
Output 用のドキュメントのデザイン
Designer のフォームデザイン機能には、Output のための固定および流動ドキュメントレイアウトをデザインするためのツールが用意されています。フォームおよびドキュメントをデザインするときに選択したレイアウトおよび出力は、Output によって実装および実行されます。
Designer を使用することで、フォーム作成者は次のような様々なレイアウト仕様やレイアウト機能を、フォームデザインおよびフォームテンプレートで使用できます。
XML データとマージしたときにレイアウトが調整されるフォームを作成することができます。これにより、レンダリング(または出力)されたフォームは自動的にデザイン要素を含めたり除外したり、データのスペースを作成するために拡張したり、ページ分割を行ったりするので、マージされたデータのコンテンツやボリュームを確実に格納することができます。
フォームテンプレートの両面印刷の設定およびメディア(用紙トレイ)の指定を定義して、ドキュメントレイアウトをプリンタ機能に論理的にリンクすることができます。
リポジトリのフラグメントにアクセスし、それらのフラグメントをフォームテンプレートに組み込むことで、ドキュメントデザインをよりきめ細かく制御および管理できるようになります。
フォームをデザインする際に、ドキュメントのスペルチェックおよびサンプルテストデータの生成を行うことができます。サンプルテストデータを使用して、PDF プレビューを生成したり、目的のプリンタに直接印刷したりすることができます。
これらの機能は、Output で使用するように設計されました。これらのレイアウト機能を使用して作成したフォームおよびドキュメントを、デザインの意図を損なわずに、様々な形式でレンダリングしたり印刷したりできます。
サポートされるドキュメント形式
Output を使用すれば、Designer で作成したフォームやドキュメントに XML データをマージして、次に示す様々な形式でドキュメントを生成できます。
最終形式の PDF ドキュメント(Adobe Reader または Acrobat で表示および印刷するための形式)
PDF アーカイブドキュメント(PDF/A-1b および PDF/A-2b に準拠)
PostScript および PCL のドキュメント(単色プリンターおよびカラーレーザープリンターにダイレクト印刷するための形式)
ZPL(ドキュメントを Zebra ラベルプリンターにダイレクト印刷するための形式)
IPL(ドキュメントを Intermec ラベルプリンターにダイレクト印刷するための形式)
DPL(ドキュメントを Datamax ラベルプリンターにダイレクト印刷するための形式)
TPCL(ドキュメントを Tec Toshiba ラベルプリンターにダイレクト印刷するための形式)
また、Output では、西ヨーロッパ言語、東ヨーロッパ言語、アジア言語および中東言語の文字セットを使用するものなど、様々な言語のドキュメントを生成できます。
印刷機能の管理
Output を使用すると、ドキュメントの印刷に使用するプリンター固有の機能を活用および管理することができます。XDC エディターを使用すれば、既存の XML Forms Architecture デバイス構成(XDC ファイル)を編集し、新規のデバイス構成を作成して、特定の用紙トレイにメディアをマッピングできます。
次のようなレーザープリンタ特有の機能を利用するドキュメントを生成できます。
両面印刷
入力および出力に使用する用紙トレイの指定
常駐フォント
ステープルおよびコピー
Adobe Reader または Acrobat の印刷ダイアログボックスを自動的に開く PDF ドキュメントを生成できます。また、デフォルトまたは指定のプリンタでの両面印刷や印刷部数を指定するように事前設定された PDF ドキュメントを生成できます。
柔軟なドキュメント生成
Output では、ドキュメントを柔軟に生成できます。生成できるドキュメントの種類は次のとおりです。
この柔軟な生成機能を使用すると、ドキュメントの出力にフラグメントを使用することもできます。複数の Designer テンプレートを使用するドキュメントパッケージを生成することができます。例えば、住宅ローンアプリケーションには数多くのセクションが含まれることがあります。セクションによっては、インタラクティブフォームおよびフラグメント専用のテンプレートを使用して、クライアント用にカスタマイズするものがあります。動的 PDF ドキュメントを使用して標準化するものもあります。最終的に出力されるときには、1 つに統一されたドキュメントになります。
また、Output を使用すると、ドキュメントの統合および統計のための付属のメタデータファイルを生成することも可能です。例えば、送信された FAX 番号や銀行口座番号など、読み込まれる XML のメタデータは出力用のフォームに統合できます。また Output では、ページの番号付けやバッチに含まれている特定のドキュメントなど、ドキュメントを生成するために使用するメタデータもサポートします。
ドキュメントの変換およびアセンブリ
Output がサポートするドキュメント生成は、単なる印刷制御や PDF レンダリングだけではありません。Output は、PDF ドキュメントのアセンブリおよび変換もサポートします。例えば、PDF ドキュメントを TIFF ファイルに変換してアーカイブしたり、PostScript ファイルに変換してサーバーベースでダイレクト印刷したりすることができます。インタラクティブ PDF フォーム(入力可能なフォーム)は、最終版の PDF フォームに変換することができます(変換後、入力された情報は固定され、ドキュメントはインタラクティブに操作できなくなります)。
DocConverter サービスでは、ドキュメントを PDF/A に変換できます。
PDF フォーム、XML フォーム(Designer で作成)および Acrobat で作成した PDF フォームを、PDF/A-1b および PDF/A-2b に変換します。
署名済みまたは未署名の PDF ドキュメントを変換します(Digital Signatures が必要)。
PDF/A ファイルのコンプライアンスを検証し、必要に応じて変換します。
LiveCycle では DocConverter サービスを完全にサポートしており、変換やコンプライアンスレポート作成のために Acrobat を呼び出す必要はありません。
Output を使用すると、複数のソース PDF を操作して、1 つのシームレスなドキュメントにアセンブルすることができます。
ドキュメントおよびプロセスの自動化
変数データを格納したバーコードを含むドキュメントや、ラベルプリンターにダイレクト印刷するドキュメントを自動的に生成するプロセスを開発することができます。バーコードデータには、PDF417、DataMatrix、QR などの二次元コードを含む、様々な標準コードがあります。Zebra ラベルプリンターに出力する場合、標準または RFID のラベルを使用することができます。どのようなラベル形式に出力する場合でも、正しい常駐バーコードと効果的な常駐フォントを利用してください。