5.1 Correspondence Management の作成者インスタンスクラスター化Correspondence Management ソリューションが配置されているときは、作成者インスタンスが同じサーバー上で LiveCycle ES3 として実行されます。ただし、LiveCycle クラスターを設定しても自動的に Correspondence Management 作成者インスタンスクラスターが設定されるわけではありません。このクラスターを手動で設定する必要があります。
作成者インスタンスクラスター化は LiveCycle クラスター化に依存しません。LiveCycle クラスターは、LiveCycle が Correspondence Management ソリューションと統合されているときは、作成者インスタンスクラスター化のためのバックエンドシステムとして機能します ( 5.3 LiveCycle とCorrespondence Management Solution との統合を参照)。Correspondence Management では、クラスター化の「 何も共有しない」モードがサポートされています。 注意: 「何も共有しない」モードの詳細については、 この技術記事を参照してください。
次の手順に従って、Correspondence Management のクラスター化を設定します。 どのインスタンスがマスターインスタンスになるかを決定します。このインスタンスのホスト名とポート番号を書き取ります。例えば、マシン node1/port 8080 でマスターインスタンスを実行している場合、そのアドレスは node1:8080 です。
マスターインスタンス以外のすべてのインスタンスは、スレーブインスタンスです。すべてのインスタンスの CRX コンソールは http://<スレーブアドレス>/crx/index.jsp にあります。
例えば、マシン node2:port 8080 でスレーブインスタンスを実行している場合、その CRX コンソールに http://node2:8080/crx/index.jsp でログインできます。
スレーブインスタンスのコンソールにログインしたら、「リポジトリ設定」をクリックします。
リポジトリ設定ページのツールリストで、「クラスター」をクリックします。
クラスター設定ページで、「 マスター URL」フィールドにマスターインスタンスの Web アドレスを入力します。この情報を次の書式で入力します。 http://<master-address>/crx/config/cluster.jsp
例えば、マスターインスタンスとスレーブインスタンスがそれぞれ node1 と node2 で実行している場合は、次のように入力します。 http://node1:8080/crx/config/cluster.jsp
CRX ユーザー名とパスワードを入力し、「参加」をクリックします。クラスターの設定には、管理者アクセスが必須です。
クラスターへの参加は数分かかることがあります。参加リクエストが成功したら、他の各スレーブインスタンスに対しても参加手順を繰り返し実行します。 注意: 古いセッションを避けるために、スレーブインスタンスを再起動する必要があるかもしれません。
重要: クラスター内のすべての作成者インスタンスは、時間を同期させる必要があります。NTP (Network Time Protocol) サーバーを使用して時間を同期させることができます。
重要: Correspondence Management Solution でクラスター化を設定する場合は、CRX リポジトリパスにスペースが使用されていないことを確認します。
5.1.1 WebSphere 固有の要件WebSphere アプリケーションアプリケーションで Dispatcher を使用するには、追加設定が必要です。Web コンテナに対して次のプロパティを「 true」に設定する必要があります。 com.ibm.ws.webcontainer.extractHostHeaderPort
trusthostheaderport
これらのプロパティを次のように設定します。 LiveCycle Administration Console で、Servers/Server Types/WebSphere application servers/[サーバー名]/Web Container Settings/Web container をクリックします。
「Additional Properties」で、「Custom Properties」をクリックします。
カスタムプロパティページで、「新規」をクリックします。
設定ページで、設定するカスタムプロパティの名前を 「名前」フィールドに、設定値を「値」フィールドに入力します。
「Apply」または「OK」をクリックします。
コンソールタスクで「保存」をクリックして、設定の変更を保存します。
クラスター内のサーバーごとに、手順 1 ~ 6 を繰り返します。
クラスターを再起動します。
注意: default_host エイリアスリストに、WebSphere クラスターの上位で実行している Web サーバーと同じポート番号があることを確認してください。
5.2 発行インスタンスの設定Correspondence Management Solution では、個別の作成者インスタンスと発行インスタンスを実行する必要があります。ただし、この 2 つのインスタンスは、同じマシンに設定することも、それぞれ別のマシンに設定することもできます。
注意: 発行インスタンスを設定する前に、作成者インスタンスが設定およびデプロイ済みであることを確認します。Correspondence Management Solution 用のソリューションテンプレートにログインできれば、これを確認できたことになります。詳しくは、 4.3 ソリューションテンプレートへのアクセスを参照してください。
発行インスタンス用のアプリケーションサーバーのプロファイルを、同じマシンまたは別のマシンに作成します。
作成者インスタンスで、[LiveCycle root]/configurationManager/export/ ディレクトリに移動します。
adobe-livecycle-publish-[appServer].ear ファイルをコピーし、手順 1 で作成したアプリケーションサーバーのプロファイルにデプロイします。
[LiveCycle root]/configurationManager/export/crx-quickstart ディレクトリを、発行インスタンス用のファイルサーバーにコピーします。
-Dcom.adobe.livecycle.crx.home=<location for crx qui kstart> パラメーターを使用して、発行サーバーを起動します。ここで、<location for crx-quickstart> は発行インスタンス用の crx-quickstart ディレクトリのコピー元の場所です。
注意: 同じコンピューター上に作成者インスタンスと発行インスタンスが両方ある場合には、発行インスタンスを起動する際に必ず別のポートを使用するようにしてください。
発行インスタンスを起動して実行したら、2 つのインスタンスが互いに通信できるように設定する必要があります。
重要: Correspondence Management Solution でクラスター化を設定する場合は、CRX リポジトリパスにスペースが使用されていないことを確認します。
5.2.1 作成者インスタンスの設定5.2.1.1 発行インスタンス URL の定義http://<authorHost>:<authorPort>/lc/etc/replication/agents.author/publish.html に移動します。
「Edit」をクリックします。「Agent Settings」ダイアログが表示されます。
「Transport」タブをクリックして、パブリッシュサーバーの URL を「URI」フィールドに入力します。
http://<publishHost>:<publishPort>/lc/bin/receive?sling:authRequestLogin=1
「OK」をクリックします。
注意: 別のクラスターに対しては、1 つの作成者インスタンス (できればマスターインスタンス) でこれらの手順を実行する必要があります。
5.2.1.2 ActivationManagerImpl の 発行インスタンス URL の定義http://<authorHost>:<authorPort>/lc/system/console/configMgr に移動します。
「com.adobe.livecycle.content.activate.impl.ActivationManagerImpl 」設定の横にある「編集」アイコンをクリックします。
「ActivationManager Publish URL」フィールドで、対応する発行インスタンスの URL を指定します。
「保存」をクリックします。
5.2.1.3 逆複製キューの設定http://<authorHost>:<authorPort>/lc/etc/replication/agents.author/publish_reverse.html に移動します。
「Edit」をクリックします。「Agent Settings」ダイアログが表示されます。
「Transport」タブをクリックして、対応するパブリッシュサーバーの URL を「URI」フィールドに入力します。
「OK」をクリックします。
5.2.2 発行インスタンスの設定5.2.2.1 作成者インスタンス URL の定義http://<publishHost>:<publishPort>/lc/system/console/configMgr に移動します。
「com.adobe.livecycle.content.activate.impl.VersionRestoreManagerImpl」設定の横にある「Edit」アイコンをクリックします。
「VersionRestoreManager Author URL」フィールドで、対応する作成者インスタンスの URL を指定します。
「Save」をクリックします。
5.3 LiveCycle とCorrespondence Management Solution との統合重要: この手順は、自動インストール以外の方法でデプロイメントを行った場合のみ実行します。さらに、作成者クラスターに対して、1 つの作成者インスタンス (できればマスターインスタンス) でこれらの手順を実行します。パブリッシュクラスターに対して、これらの手順をすべてのパブリッシュインスタンスで実行します。
http://[host]:[port]/lc/system/console/dsc にアクセスし、ユーザー名に「admin」、パスワードに「admin」と指定してログインします。
Document Server の URL フィールドに http://[ host]:[ port] と指定されていることを確認します。 重要: ドキュメントサーバーが、指定されたホストとポートの組み合わせでリスンしていることを確認してください。LiveCycle サーバークラスターの場合、次の 3 つのシナリオが可能です。
すべての LiveCycle サーバーインスタンスが localhost と同じポート上で実行している。この場合は、localhost:[ポート] を使用します。
すべての LiveCycle サーバーインスタンスが localhost の異なるポート上で実行している。この場合は、ロードバランサーホスト名とポートの組み合わせ、すなわち [ロードバランサーホスト]:[ロードバランサーポート] を使用します。
すべての LiveCycle サーバーインスタンスが特定のホスト名 (localhost ではない) と異なる / 同じポート上で実行している。この場合は、ロードバランサーホスト名とポート、すなわち [ロードバランサーホスト]:[ロードバランサーポート] を使用します。
LiveCycle サーバークラスターにアクセスするためにロードバランサー URL を使用する必要がある場合 (上記参照)、作成者インスタンスとロードバランサー間の必要な通信ポートが開いていることを確認してください。
LiveCycle の管理者資格情報を、「Username」フィールドと「Password」フィールドにそれぞれ入力します。
Experience Server の URL フィールドに http://[ host]:[ port]/lc と指定します。 Experience Server が、指定されたホストとポートの組み合わせでリスンしていることを確認してください。手順 2 のメモで説明したホスト / ポートの考え方が Experience Server にも適用されます。
「System user for accessing Experience Server」フィールドに、「crxuserfordsc」と指定されていることを確認します。
「System user for accessing Document Server」フィールドに、「dscuserforcrx」と指定します。
注意: 手順 5 および 6 で説明したユーザーは、各パブリッシュインスタンスごとに異なる必要があります。
すべてのチェックボックスが選択されていることを確認します。
「Configure」をクリックします。設定が完了すると、画面にメッセージが表示されます。
5.4 サンプルユーザーのインストールユーザー権限が事前に定義されたサンプルユーザーをインストールして、ソリューションテンプレートを検索し、独自のソリューションを構築するようカスタマイズすることができます。
http://<authorHost>:<authorPort>/crx に移動します。コンテンツリポジトリのコンソールが開きます。
「Package Share」をクリックして、アドビ ID およびパスワードを使用してログインします。
検索フィールドに「samples-correspondencemanagement-pkg」と入力し、Return キーを押します。
samples-correspondencemanagement-pkg-<version> パッケージの横にある「Download」をクリックします。ここで、<version> は検索結果に表示された最新のバージョンです。
使用許諾契約書に同意し、パッケージのダウンロードを確認するプロンプトが表示されたら「OK」をクリックします。
ダウンロードが完了したら、パッケージの横にある「Downloaded」をクリックして Package Manager を起動します。
Package Manager で、ダウンロードしたパッケージの横にある「Install」をクリックします。
確認ダイアログで「Install」をクリックし、サンプルユーザーをインストールします。
(オプション)発行インスタンスにサンプルユーザーが必要な場合は、発行インスタンスに対して手順 1 から手順 8 までの操作を繰り返します。
5.5 IPv6 実装の設定注意: この手順は、IPv6 アドレスを使用するコンピューター上で Correspondence Management Solution が実行されている場合のみ実行します。
IPv6 アドレスをサーバーおよびクライアントコンピューターにマップするには:
C:¥Windows¥System32¥drivers¥etc ディレクトリを開きます。
hosts ファイルをテキストエディターで開きます。
IPv6 アドレスのマッピングをホスト名に追加します。次に例を示します。
2001:1890:110b:712b:d1d:9c99:37ef:7281 <ipv6_hostname>
ファイルを保存して閉じます。
Correspondence Management Solution へのアクセスに IPv6 アドレスではなくマップされたホスト名が使用されていることを確認します。
5.6 Adobe Reader 用日本語フォントのインストールCorrespondence Management のアセットで日本語フォントを使用する場合は、Adobe Reader 用日本語サポートパッケージをインストールする必要があります。インストールしないと、文字やフォームのレンダリングおよび機能が正常に実行されません。言語パックをインストールするには、Adobe Reader のダウンロードページにアクセスします。
5.7 Correspondence Management Solution のアンインストール[LiveCycle root]\Uninstall_Correspondence Management Solution ディレクトリに移動します。
設定に応じて、Uninstall Correspondence Management Solution Installation アプリケーションまたはスクリプトを実行します。
指示に従ってアンインストール手順を完了します。
注意: Correspondence Management Solution のアンインストールを完了したら、Configuration Manager を再度実行するまでは、LiveCycle を実行できません。ただし、自動インストールデプロイメントの場合は、Configuration Manager を実行する前に、adobe-jboss-core.ear.orig ファイルの名前を adobe-jboss-core.ear に変更し復元する必要があります。
注意: アンインストーラーは、コンテンツリポジトリデータの削除は行いません。コンテンツリポジトリデータが不要になった場合は、[LiveCycle root]/configurationManager/export/crx-quickstart/ ディレクトリから手動で削除してください。
5.8 Dispatcher を使用した作成者クラスター / パブリッシュファームのロードバランシングDispatcher、Adobe の CRX 用キャッシングおよびロードバランシングツールを使用して、作成者インスタンス / パブリッシュインスタンスへのすべての受信リクエストをロードバランスできます。Dispatcher は、すべての Web サーバー (例えば Apache、IIS、iPlanet など) で使用できるプラグインとして提供されています。詳細は、この技術記事を参照してください。
次の Dispatcher 提供機能は、Correspondence Management の視点から見て重要です。 ロードバランシング
スティッキーセッション
セッション管理
Apache インスタンスが LiveCycle クラスターのためにすでに使用されている場合は、別の設定ファイル (httpd.conf) を使用して別のポート上で別々のインスタンスを実行することで、同じ Apache インストールを使用できます。作成者インスタンスとパブリッシュインスタンスの両方を、同じ Dispatcher 設定を使用して処理できます。このシナリオでは作成者ファームウェアとパブリッシュファームの両方を設定する必要があります。
あるいは、作成者インスタンスとパブリッシュインスタンスに対して別々の Dispatcher インスタンスを設定することもできます。このシナリオを設定するには、次の変更を Dispatcher 設定ファイル dispatcher.any に加えます。 - クライアントヘッダー
- Correspondence Management のカスタムヘッダー AEP-APP-ROOT を次のように追加します。
/clientheaders
{
"referer"
"user-agent"
.............
............
..........
"AEP-APP-ROOT"
}
- レンダー
- ファームウェア内の作成者インスタンスとパブリッシュインスタンスは、レンダーによって表現されます。これらのレンダー間でロードがバランスされます。
/renders
{
/node01
{
#hostname or IP of the render
/hostname "node1.com"
#Port of the render
/port "8080"
/timeout "0"
}
/node02
{
#hostname or IP of the render
/hostname "node2.com"
#Port of the render
/port "8080"
/timeout "0"
}
}
- フィルター
- フィルターを使用すると、どのリクエストが Dispatcher モジュールで承認されるかを指定できます。他のすべてのリクエストはサーバーに戻され、Web サーバー上で実行されている他のモジュールに提供されます。
/filter
{
#deny everything and allow specific entries
/001 {/type deny /glob "*"}
/002 {/type allow /glob "* /admin/*"} # allow servlet engine admin
/003 {/type allow /glob "* /crx/*"} # allow content repository
/004 {/type allow /glob "* /system/*"} # allow OSGi console
/0023 { /type "allow" /glob "* /content*" } # disable this rule to allow mapped content only
}
- スティッキー接続
- スティッキー接続を「/」上で設定します。これは、Correspondence Management ソリューションコンテンツがさまざまなディレクトリ構造内に配置されており、「/」とは異なるパスにつながっているからです。
/stickyConnectionsFor "/"
- セッション管理
- Correspondence Management セッション管理には、Tlogin-token クッキーが使用されます。セッション管理セクションで次の設定を行います。
/header "Cookie: login-token"
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