スクリプト言語の選択

Designer では、FormCalc と JavaScript の両方によるスクリプティングをサポートします。フォームでスクリプトを作成する前に、それぞれのスクリプト言語の利点を把握しておく必要があります。

FormCalc は、最も一般的なフォームの機能を簡略化する様々な組み込み関数を含む計算言語です。例えば、FormCalc の財務関数を使用すると、元本、金利および返済期間に基づいてローン返済額を評価できます。

JavaScript は、さらに強力かつ多様なスクリプト言語です。これは、ユーザーに優れた柔軟性を提供し、既存のスクリプティングの知識を活用するための言語です。例えば、Designer で既存の JavaScript 関数を再利用して、作成する必要のある新しいスクリプティングの量を減らすことができます。

注意: Designer では、JavaScript バージョン 1.6 以降をサポートします。

オプションダイアログボックスのワークスペースパネルでは、新しいフォームに使用するスクリプト言語を選択し、フォームのプロパティダイアログボックスの「デフォルト」タブでは、現在のフォームに使用するスクリプト言語を選択できます。

スクリプトエディターの「言語」リストに表示されるスクリプト言語は、新しいフォームのデフォルトとして選択するスクリプト言語オプションに一致します。ただし、現在のフォームのスクリプト言語の設定を変更すると、新しいイベントの新しいスクリプトの場合と同様に、「言語」リストに表示されるスクリプト言語が変更されます。フォームのプロパティダイアログボックスでスクリプト言語オプションを変更しても、既存のスクリプトで使用されたスクリプト言語は変更されません。イベントに既に含まれるスクリプトが削除された場合、Designer の現行セッション中はスクリプトエディターで引き続き同じスクリプト言語が使用されます。

注意: 2012 年 3 月 10 日から、アドビでは Adobe® LiveCycle® ES のガイド機能を非推奨とします。ガイド機能は、アップグレード目的でのみ利用可能で、2 つのメジャーリリース後の製品から削除されます。

次の表は、FormCalc と JavaScript の主な違いを示しています。

FormCalc

JavaScript

Designer および Forms で有効な Adobe のネイティブな計算言語

 

多くの一般的なソフトウェアアプリケーションで使用される標準のスクリプト言語

短いスクリプト(通常は 1 行のみ)

スクリプトのループをサポート

必要に応じて長いスクリプトに対応し、ループも使用可能

フォームガイドによるサポートなし(非推奨)

フォームガイドによるサポートあり(非推奨)

一般的なフォームデザインのタスクの実行に必要なスクリプティングの量を減らすために役立つ様々な組み込み関数を含む

Acrobat オブジェクトモデルおよび Acrobat の JavaScript 機能へのアクセスを提供

各国の日付、時刻、通貨および数値の形式をサポート

Acrobat の JavaScript デバッガーを使用したデバッグが可能

PostPut および Get に対応する組み込みの URL 関数を使用した Web ベースのインタラクション

個々のニーズに応じたカスタム関数を作成

Designer および Forms がサポートするすべてのプラットフォームに対応

Designer および Forms がサポートするすべてのプラットフォームに対応