LiveCycle デプロイメントの監視

LiveCycle のデプロイメントは、システムレベルおよび内部レベルの両方で監視できます。スペシャリスト管理ツール(HP OpenView、IBM Tivoli、CA UniCenter およびサードパーティ JMX モニターである JConsole など)を使用することで、Java アクティビティを詳細に監視できます。監視方法の導入により、LiveCycle デプロイメントの可用性、信頼性およびパフォーマンスが向上します。

LiveCycle デプロイメントの監視について詳しくは、『A technical guide for monitoring Adobe LiveCycle ES deployments』を参照してください。

MBean を使用した監視

LiveCycle には、ナビゲーションおよび統計情報を提供する 2 つの MBean が登録されています。統合とインスペクションのためにサポートされている MBean はこれらのみです。

  • ServiceStatistic:この MBean はサービス名とそのバージョンに関する情報を提供します。

  • OperationStatistic:この MBean は LiveCycle サーバーのすべてのサービスに関する統計情報を提供します。この MBean で管理者は呼び出し時間、エラー数など、特定のサービスに関する情報を取得できます。

ServiceStatisticMbean 公開インターフェイス

次の ServiceStatistic MBean の公開インターフェイスには、テスト用途でアクセスできます。

public String getServiceId();  
public int getMajorVersion();  
public int getMinorVersion(); 

OperationStatisticMbean 公開インターフェイス

次の OperationStatistic MBean の公開インターフェイスには、テスト用途でアクセスできます。

// InvocationCount: The number of times the method is invoked.  
public long getInvocationCount();  
// InvocationStartTime: The time at which the method started to execute.  
public long getInvocationStartTime();  
// InvocationEndTime: The time at which the method finished execution.  
public long getInvocationEndTime();  
// InvocationTime: The time taken for the execution of the method.  
public long getInvocationTime();  
// LastSamplingDateTime: Convert InvocationStartTime to a formatted string  
public String getLastSamplingDateTime();  
// MaxInvocationTime: The maximum time taken for the execution of the method.  
public long getMaxInvocationTime();  
// MinInvocationTime: The minimum time taken for the execution of the method.  
public long getMinInvocationTime();  
// AverageInvocationTime: the averege execution time taken for the execution of the method.  
public double getAverageInvocationTime();  
// ExceptionCount: The number of times the method has thrown an Exception.  
public long getExceptionCount();  
// ExceptionMessage: The message of the last exception occurred.  
public String getExeptionMessage();  
public void setExceptionMessage(String errorMessage); 

MBean ツリーおよび運用の統計情報

JMX コンソール(JConsole)を使用すると、OperationStatistic MBean の統計情報を使用できます。この統計情報は MBean の属性です。次の階層ツリーで移動できます。

MBean ツリー

Adobe Domain Name:
アプリケーションサーバーによって変わります。アプリケーションサーバーがドメインを定義していない場合、デフォルトは adobe.com です。

ServiceType:
AdobeService は全サービスを表示するために使用される名前です。

AdobeServiceName:
サービス名またはサービス ID。

Version:
サービスのバージョン。

運用の統計情報

Invocation Time:
メソッドの実行にかかる時間。要求のシリアライズ、クライアントからサーバーへの転送、およびデシリアライズにかかる時間は含まれません。

Invocation count:
サービスを呼び出した回数。

Average invocation time:
サーバーを起動した後に実行したすべての呼び出しの平均時間。

Max invocation time:
サーバーを起動した後に実行した呼び出しのうち、最も長い呼び出し時間。

Min invocation time:
サーバーを起動した後に実行した呼び出しのうち、最も短い呼び出し時間。

Exception Count:
エラーが発生した呼び出しの数。

Exception Message:
発生した最後の例外のエラーメッセージ。

Last Sampling Date Time:
最後の呼び出し日。

Time Unit:
デフォルトはミリ秒です。

JMX 監視を有効にするには、一般的にアプリケーションサーバーに何らかの設定が必要です。詳しくは、アプリケーションサーバーのドキュメントを参照してください。

オープン JMX アクセスをセットアップする方法の例

JBoss 4.0.3/4.2.0 - JVM スタートアップの設定

JConsole から MBean を表示するには、JBoss アプリケーションサーバーの JVM スタートアップパラメーターを設定する必要があります。JBoss は必ず run.bat/sh ファイルから起動します。

  1. InstallJBoss/bin にある run.bat ファイルを編集します。

  2. JAVA_OPTS 行を見つけ、次の内容を追加します。

    -Dcom.sun.management.jmxremote -Dcom.sun.management.jmxremote.port=9088 -Dcom.sun.management.jmxremote.authenticate=false -Dcom.sun.management.jmxremote.ssl=false 

WebLogic 9.2 /10 - JVM スタートアップの設定

  1. [WebLogic home]/user_projects/domains/Adobe_Live_Cycle/bin にある startWebLogic.bat ファイルを編集します。

  2. JAVA_OPTS 行を見つけ、次の内容を追加します。

    -Dcom.sun.management.jmxremote -Dcom.sun.management.jmxremote.port=9088 -Dcom.sun.management.jmxremote.authenticate=false -Dcom.sun.management.jmxremote.ssl=false 
  3. WebLogic を再起動します。

注意: WebLogic の場合、リモートまたは IIOP を使用して MBean にアクセスできます。

MBean へのリモートからのアクセス

  1. 新しい接続のために JConsole を起動し、リモートタブをクリックします。

  2. ホストとポート(JVM のスタートアップオプションで指定した番号である 9088)を入力します。

Websphere 6.1 - JVM スタートアップの設定

  1. 管理コンソール(Application server/server1/Process Definition/JVM)で、Generic JVM Argument のフィールドに次の行を追加します。

    -Djavax.management.builder.initial= -Dcom.sun.management.jmxremote 
  2. /opt/IBM/WebSphere/AppServer/java/jre/lib/management/management.properties ファイル(または <Your Websphere JRE>/ lib/management/management.properties)に次の 3 行を追加するか、コメントを解除します。

    com.sun.management.jmxremote.port=9999 //any port you like, but make sure you use this port when you connect  
    com.sun.management.jmxremote.authenticate=false  
    com.sun.management.jmxremote.ssl=false 
  3. WebSphere を再起動します。