注意:
スマートシーク機能には、Adobe® Flash® Media Server 3.5.3 が必要です。
Flash Player 10.1 および AIR 2.5 には、スマートシークと呼ばれる新機能が導入されています。この機能により、ストリーミング配信のビデオを再生する際のユーザーエクスペリエンスが向上します。ユーザーがバッファー境界内をシークする場合、ランタイムはバッファーを再利用して高速なシーク機能を提供します。以前のバージョンのランタイムでは、バッファーは再利用されませんでした。例えば、バッファー時間(
NetStream.bufferTime
)が 20 秒に設定されている状態でストリーミングサーバーからビデオを再生中に、ユーザーが 10 秒先をシークすると、ランタイムはロード済みの 10 秒間を再利用せずに、すべてのバッファーデータを破棄していました。この動作では、ランタイムがサーバーに新しいデータを要求する頻度が増加し、低速接続環境では再生パフォーマンスが低下します。
次の図は、前のリリースのランタイムでのバッファーの動作を示しています。
bufferTime
プロパティでは、バッファーにプリロードする秒数を指定します。接続が切断された場合、この期間はビデオを停止せずにバッファーを使用できます。
スマートシーク機能導入前のバッファーの動作
スマートシーク機能の導入により、ユーザーがビデオをスクラブしたときに、バッファーを使った瞬時の後方シークまたは前方シークが可能になりました。次の図は、この新しい動作を示しています。
スマートシーク機能を使用した前方シーク
スマートシーク機能を使用した後方シーク
スマートシーク機能では、ユーザーが前方または後方シークを実行したときにバッファーを再利用するので、より高速でスムーズな再生エクスペリエンスを実現できます。この新機能のメリットは、ビデオ配信者側の帯域幅を節約できることです。ただし、バッファー境界外でシークを実行すると、通常の動作が行われ、ランタイムはサーバーに新しいデータを要求します。
注意:
この動作は、プログレッシブビデオのダウンロードには適用されません。
スマートシークを使用するには、
NetStream.inBufferSeek
を
true
に設定します。