電子著作権管理の使用

Flash Player 10.1 以降、Adobe AIR 1.5 以降

Adobe® Flash® Access™ は、コンテンツ保護ソリューションです。コンテンツ所有者、販売店、広告主は、Flash Access によって有料コンテンツへのシームレスなアクセスを提供することにより、新たな収入源を実現することができます。発行者は、Flash Access を使用してコンテンツの暗号化、ポリシーの作成、ライセンスの維持を行います。Adobe Flash Player と Adobe AIR には、Flash Access モジュールである DRM ライブラリが組み込まれています。このモジュールにより、ランタイムは Flash Access ライセンスサーバーと通信し、保護されたコンテンツを再生できます。ランタイムは、このようにして、Flash Access によって保護され、Flash Media Server によって配布されるコンテンツのライフサイクルを完了します。

コンテンツプロバイダーは、Flash Access を使用して、無料コンテンツと有料コンテンツの両方を提供できます。例えば、ユーザーは広告のないテレビプログラムを視聴したいと考えているとします。この場合、ユーザーはコンテンツ発行者に登録して支払いを行います。その後、ユーザーは広告のないプログラムにアクセスして視聴するために、ユーザー資格情報を入力できるようになります。

別の例では、ユーザーは移動中でインターネットにアクセスできないときに、コンテンツをオフラインで表示したいと考えているとします。このオフラインワークフローは、AIR アプリケーションでサポートされています。ユーザーは、発行者に登録してコンテンツの料金を支払うと、コンテンツおよび関連する AIR アプリケーションにアクセスし、発行者の Web サイトからダウンロードすることができます。ユーザーは、AIR アプリケーションを使用して、許可された期間中はコンテンツをオフラインで表示できます。コンテンツを他のユーザーと共有することはできません。

Flash Access では匿名アクセスもサポートされています。匿名アクセスでは、ユーザー認証は必要ありません。例えば、発行者は匿名アクセスを使用して広告支援コンテンツを配布することができます。また、発行者は匿名アクセスを使用して、指定した日数に限り現在のコンテンツに自由にアクセスできる権利を許可することもできます。コンテンツプロバイダーは、コンテンツに対して必要なプレイヤーの種類とバージョンを指定し、制限することもできます。

保護されたコンテンツをユーザーが Flash Player または Adober AIR で再生しようとするときは、アプリケーションは DRM API を呼び出す必要があります。DRM API は、保護されたコンテンツを再生するワークフローを開始します。ランタイムは、Flash Access モジュールを通じて、ライセンスサーバーにアクセスします。ライセンスサーバーは必要に応じてユーザーを認証し、保護されたコンテンツの再生を許可する証明書(ライセンス)を発行します。ランタイムはライセンスを受け取り、再生するコンテンツの暗号解読を行います。

ここでは、アプリケーションで、Flash Access によって保護されたコンテンツの再生を有効にする方法を説明します。コンテンツを暗号化する方法や、Flash Access を使用してポリシーを維持する方法を理解する必要はありません。ただし、Flash Access ライセンスサーバーと通信してユーザーを認証し、ライセンスを取得することが前提です。また、Flash Access によって保護されたコンテンツを再生するようにアプリケーションを設計することも前提です。

ポリシーの作成を含む Flash Access の概要については、Flash Access に含まれるドキュメントを参照してください。