エスケープシーケンスの組み合わせ

PCL エミュレーションコマンドは、先頭の 3 バイトが同じであれば複数のコマンドをリンクして組み合わせることができます。組み合わせの短縮形式を使用すると、文字列の先頭 3 バイトが 1 回だけ送信されます。コマンドを組み合わせるには、次のようにします。

  • コマンドの先頭 3 バイト(文字)を 1 回だけコマンド文字列の最初に指定します。

  • 文字列に含める各コマンドの末尾 1 文字を小文字で表記します。

  • 文字列全体の末尾にある文字を大文字にします。

    一部の PCL プリンターでは、複数のコマンドをエンコーディング設定付きで組み合わせることができます。次のコマンドは、2 つのコマンドを組み合わせたものです。

    <ESC/>(s<var name = "fontPitch"/>H4099T

    これを長い形式で表すと次のようになります。上の例のほうが 3 バイト短くなっています。

    <ESC/>(s<var name = "fontPitch"/>H<ESC/>(s4099T

Courier フォントを指定する組み合わせシーケンス

次のシーケンスは、Lexmark 644 PCL プリンターでの Courier プリンター常駐フォントを指定するものです。

<ESC/>&amp;t0P<ESC/>(19U<ESC/>(s0p<var name="fontPitch"/>h0s0b4099T

上記の例で示した各シーケンス式の意味を、次の表で説明します。

シーケンス式

意味

(<ESC/>&amp;t0P) 

文字コードは 1 バイト文字として解釈されます(テキスト解析方法)。

(<ESC/>(19U) 

Windows 3.0 文字エンコーディング。

(<ESC/>(s0p<var name= 
"fontPitch"/>h0s0b4099T)

次の内容で構成される組み合わせエスケープシーケンス(以下は組み合わせない場合の形式)。

  • <ESC/>(s0P 基本的なフォント間隔を一定(等幅)にします。

  • <ESC/>(s<var name="fontPitch"/>H インチあたりの文字数を指定します( Use of variables in sequences を参照してください)。

  • <ESC/>(s0S フォントスタイルをアップライト(デフォルト)にします。

  • <ESC/>(s0B 線幅を中(デフォルト)にします。

  • <ESC/>(s4099T 書体を Courier フォントにします。

Coronet フォントを指定する組み合わせシーケンス

次のシーケンスは、Lexmark 644 PCL プリンターでの Coronet プリンター常駐フォントを指定するものです。

<ESC/>&amp;t0P<ESC/>(19U<ESC/>(s1p<var name="fontSize" />v1s0b4116T

上記の例で示した各シーケンス式の意味を、次の表で説明します。

シーケンス

意味

(<ESC/>&amp;t0P) 

文字コードは 1 バイト文字として解釈されます(テキスト解析方法)。

(<ESC/>(19U) 

Windows 3.0 文字エンコーディング。

<ESC/>(s1p<var name="fontSize" />v1s0b4116T

次の内容で構成される組み合わせエスケープシーケンス(以下は組み合わせない場合の形式)。

  • <ESC/>(s1P 基本的なフォント間隔をプロポーショナルにします。

  • <ESC/>(s<var name="fontSize"/>V フォントの高さをポイント数で指定します( Use of variables in sequences を参照してください)。変数の値は Output サーバーによって提供されます。

  • <ESC/>(s1S フォントスタイルを斜体にします。

  • <ESC/>(s0B 線幅を中(デフォルト)にします。

  • <ESC/>(s4116T 書体を Coronet フォントにします。