インタラクティブフォームにボタンを追加すると、発注書フォームの項目行などのセクションを定義するサブフォームで、インスタンスの追加や削除などの操作をエンドユーザーが実行できるようになります。
また、削除ボタンにツールヒントを追加して、ユーザーがボタンの上にポインターを置くと「アイテムを削除」という文字列を表示させることもできます。行ごとに個別の削除ボタンを用意すると、ユーザーがフォームから特定の行を削除できて便利です。
例えば、サンプルのインタラクティブ発注書フォームには、それぞれの detail サブフォームについて、「アイテムを追加」ボタンと、削除ボタン(「X」というマークの付いたボタン)が含まれています。「アイテムを追加」ボタンをクリックすると、スクリプトによって項目行が 1 行追加されます。また、ユーザーがいずれかの削除ボタンをクリックすると、スクリプトによって関連付けられた項目行が削除されます。
ツールメニューのアクションビルダーダイアログボックスを使用すると、スクリプトを記述しないで、編集可能なレイアウトを含むフォームに一般的なインタラクティブ機能を作成できます。
フォームのアクションの作成
を参照してください。
「アイテムを追加」ボタン
「アイテムを追加」ボタンの
click
イベントに含まれる次のスクリプト(JavaScript)は、ユーザーがサンプルのインタラクティブ発注書フォームに項目行を追加できるよう定義されています。また、このスクリプトでは新しい行が Total フィールドの計算に含まれるようフォームを再計算します。
ユーザーは「アイテムを追加」ボタンを使用して項目行の追加のみ行うので、このスクリプトは最小(オカレンス)値を検証する必要がありません。
// Invoke the Instance Manager to add one instance of the detail subform.
_detail.addInstance(1);
//Invoke the recalculate method to include the field values from the added subform in calculations.
xfa.form.recalculate(1);
削除ボタン
削除ボタンの
click
イベントに含まれる次のスクリプト(JavaScript)は、ユーザーがサンプルのインタラクティブ発注書フォームから detail サブフォームのインスタンスを削除できるよう定義されています。また、このスクリプトでは削除した行が Total フィールドでの計算に含まれないようフォームを再計算します。
// Invoke the Instance Manager to remove the current instance of the detail subform.
_detail.removeInstance(this.parent.index);
// Invoke the recalculate method to update the form calculations.
xfa.form.recalculate(1);
detail サブフォームの最小オカレンス値の初期値は 2 なので、スクリプトで最小オカレンス値を減らし、フォームのレンダリング時に自動的に表示される 2 つの項目行をフォーム入力者が削除できるようにする必要があります。このスクリプトは detail サブフォームの
initialize
イベントに追加されます。
// Reset the minimum occurrence value of the detail subform.
this.occur.min = "0";
このフォームではユーザーが detail サブフォームのすべてのインスタンスを削除できるので、Total フィールド(
numTotal
)の
calculate
イベントのスクリプトで、detail サブフォームに
numAmount
フィールドのインスタンスが少なくとも 1 つ存在することを検証する必要があります。検証しないと、計算時に
numAmount
フィールドのオカレンスを見つけられないので、エラーが表示されます。このスクリプトは、
numTotal
フィールドの
Calculate
イベントに追加されます。
// Verify at least one instance of the numAmount field exists.
if (exists(detail[0].numAmount) == 1) then
Sum(detail[*].numAmount)
endif