AIR アプリケーションは、ユーザー(またはオペレーティングシステム)が次の動作を行った場合に呼び出されます。
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アプリケーションをデスクトップシェルから起動する。
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アプリケーションをコマンドラインシェルのコマンドとして使用する。
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アプリケーションがデフォルトで関連付けられている種類のファイルを開く。
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(Mac OS X)ドックタスクバーでアプリケーションアイコンをクリックする(アプリケーションが現在実行中であるかどうかは問いません)。
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インストーラーでアプリケーションの起動を選択する(新規インストール作業の最後、またはインストール済みアプリケーションの AIR ファイルをダブルクリックした後)。
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インストールされたバージョンがアプリケーションのアップデートを自動処理していることを表示したときに、AIR アプリケーションのアップデートを開始する(アプリケーション記述ファイルに
<customUpdateUI>true</customUpdateUI>
宣言を含めている場合)。
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AIR アプリケーション向けの識別情報を指定した
com.adobe.air.AIR launchApplication()
メソッドを呼び出す Flash バッジまたはアプリケーションをホストしている Web ページを表示する(ブラウザーによる呼び出しを可能にするには、アプリケーション記述子に
<allowBrowserInvocation>true</allowBrowserInvocation>
宣言も含まれている必要があります)。
AIR アプリケーションが呼び出されるたびに、AIR はシングルトンの NativeApplication オブジェクトを通じて、型
invoke
の InvokeEvent オブジェクトを送出します。アプリケーション時間が自分自身を初期化し、イベントリスナーを登録できるようにするには、
invoke
イベントを破棄せず、キューに入れる必要があります。リスナーが登録されると、キューに入れられているすべてのイベントが直ちに送出されます。
注意:
ブラウザー呼び出し機能を使用してアプリケーションが呼び出されると、NativeApplication オブジェクトは、そのアプリケーションが既に実行中でなければ、
invoke
イベントのみを送出します。
invoke
イベントを受け取るには、NativeApplication オブジェクト(
NativeApplication.nativeApplication
)の
addEventListener()
メソッドを呼び出します。イベントリスナーは、
invoke
イベントについて登録されると、登録前に発生したすべての
invoke
イベントも受け取ります。キューに入れられた
invoke
イベントは、
addEventListener()
に対する呼び出しが返された後、短い間隔で一度に 1 つずつ送出されます。このプロセス中に新しい
invoke
イベントが発生した場合、このイベントを、キューに入れられた 1 つ以上のイベントが送出される前に送出することができます。このイベントキューイングにより、初期化コードが実行される前に発生した任意の
invoke
イベントを処理できます。イベントリスナーは、実行の比較的遅い時点(アプリケーション初期化の後)で追加された場合でも、アプリケーション起動後に発生したすべての
invoke
イベントを受け取ります。
1 つの AIR アプリケーションについて、起動されるインスタンスは 1 つだけです。既に実行されているアプリケーションが再び呼び出されると、AIR は実行中のインスタンスに対して新しい
invoke
イベントを送出します。
invoke
イベントに応答し、適切なアクションを実行する(例えば新しいドキュメントウィンドウを開く)ことは、AIR アプリケーションの役割です。
InvokeEvent
オブジェクトには、アプリケーションと、そのアプリケーションが呼び出されたディレクトリに渡された任意の引数が格納されます。アプリケーションがファイルの種類による関連付けによって呼び出された場合には、コマンドライン引数にそのファイルへのフルパスが含まれます。同様に、アプリケーションがアプリケーションアップデートのために呼び出された場合には、アップデート AIR ファイルへのフルパスが設定されます。
1 回の操作で複数のファイルが開かれる場合、Mac OS X では InvokeEvent オブジェクトが 1 回送出されます。各ファイルは
arguments
配列に格納されます。Windows および Linux では、各ファイルごとに InvokeEvent オブジェクトが送出されます。
アプリケーションが
invoke
イベントを処理できるようにするには、その NativeApplication オブジェクトにリスナーを次のように登録します。
air.NativeApplication.nativeApplication.addEventListener(air.InvokeEvent.INVOKE, onInvokeEvent);
さらに、イベントリスナーを次のように定義します。
var arguments;
var currentDir;
function onInvokeEvent(invocation) {
arguments = invocation.arguments;
currentDir = invocation.currentDirectory;
}