ドキュメントの整合性および信頼性の検証

Signature サービスでは、PDF フォームに追加されている署名を検証できます。署名を検証するには、証明書の失効確認、署名のタイムスタンプの確認およびドキュメントダイジェストの検証を行います。PDF ドキュメント内の署名を個別に検証したり、すべての署名をまとめて検証することができます。

Signature サービスを使用して電子署名を検証する場合、次の制限があります。

  • Signature サービスは、動的 Adobe PDF フォーム上の署名を正確に検証できません。

  • Signature サービスでは、Adobe PDF フォームおよび Adobe XML フォームに対する署名フィールドのフィールドロックルール(MDP+ ルール)の適用が保証されません。

署名の検証を行う場合、次の情報を指定できます。

署名フィールド:
検証する署名が格納されている署名フィールドの名前。

失効確認:
署名者の証明書が失効していないか確認するかどうか。OCSP および CRL の種類の確認を有効にするための情報を指定できます。

タイムスタンプの確認:
署名のタイムスタンプを検証する方法。

パス検証:
署名者の証明書に含まれる証明書チェーン内の証明書の検証を可能にする情報。

Signature サービスの「Process Documents With Acrobat 9 Compatibility」オプションが選択されているかどうかで、表示される検証ステータスメッセージが異なります(LiveCycle 管理コンソールヘルプで、「Signature サービスの設定」を参照してください)。

次の表では、このオプションを選択した場合に、署名の様々な有効性状態が発生する状況について説明します。

署名のステータス

DynamicFormSignatureUnknown

DocumentSignatureUnknown

ステータス不明

ドキュメントまたは動的 PDF フォームの整合性が検証されていません。

CertifiedDynamicFormSignatureTamper

SignedDynamicFormSignatureTamper

CertifiedDocumentSignatureTamper

SignedDocumentSignatureTamper

改ざん

ドキュメントまたは動的フォームは、署名が適用された後で変更されたか破損しました。

SignatureFormatError

Invalid

形式または内部情報にエラーがあるため、署名は無効です。

DynamicFormSigNoChanges

DocumentSigNoChanges

署名済み、変更なし

ドキュメントまたは動的フォームは、署名が適用された後に変更されていません。

DynamicFormCertificationSigNoChanges

DocumentCertificationSigNoChanges

認証済み、変更なし

ドキュメントまたは動的フォームは、認証された後に変更されていません。

DocSigWithChanges

署名済み、変更あり

署名が適用されたリビジョンのドキュメントは変更されていませんが、それ以降にドキュメントに変更が加えられました。

CertifiedDocSigWithChanges

署名済み、許可された変更あり

ドキュメントは、署名が適用された後に変更されました。ただし、この変更はドキュメントの認証機関によって許可されたものなので、署名は無効になっていません。

CertificationSignWithChanges

認証済み、変更あり

ドキュメントは、認証された後に変更されました。ただし、この変更はドキュメントの認証機関によって許可されたものなので、署名は無効になっていません。

次の表では、このオプションを選択しなかった場合に、署名の様々な有効性状態が発生する状況について説明します。

署名のステータス

Invalid

署名が無効

署名が適用されたリビジョンのドキュメントに変更が加えられました。

Unknown

ステータス不明

署名されたコンテンツに対する署名の検証が行われていません。

ValidAndModified

署名が有効、ただしドキュメントに変更あり

署名が適用されたリビジョンのドキュメントは変更されていませんが、それ以降にドキュメントに変更が加えられました。

ValidUnmodified

署名が有効、ドキュメントに変更なし

署名が適用されたリビジョンのドキュメントは変更されていません。それ以降、ドキュメントは変更されていません。

署名を検証する場合、PDF 署名と XML 署名のどちらを検証するかを把握している必要があります。