6.1 WebSphere のインストール

LiveCycle 製品を実行するには、WebSphere Application Server をインストールする必要があります。LiveCycle で使用する WebSphere は、WebSphere Base として、またはベースプロファイルを 1 つ持つ WebSphere ND としてインストールできます。どちらの方法が適しているか判断するには、WebSphere のドキュメントを参照してください。

6.1.1 WebSphere への Fix Pack のインストール

WebSphere 7.0 のインストール後、LiveCycle をデプロイする前に WebSphere 7.0.0.15 および SR 9 に更新する必要があります。

Fix Pack のインストール手順および WebSphere の更新については、WebSphere のサポート Web サイトを参照してください。

6.1.2 WebSphere Feature Pack for JPA 2.0 のインストール

WebSphere 7.0 のインストール後、WebSphere Feature Pack for JPA 2.0 をインストールする必要があります。Feature Pack のダウンロードおよびインストールについては、WebSphere のサポート Web サイトを参照し、「Installing and uninstalling the feature pack」を検索してください。

6.1.3 JAVA_HOME および PATH 環境変数

WebSphere のインストール時に、Java SDK(JDK)がインストールされています。JAVA_HOME および PATH 環境変数には、LiveCycle がデプロイされる JDK を指定できます。

6.1.3.1 JAVA_HOME 環境変数の設定(Windows)

  1. スタートコントロールパネルシステムを選択します。

  2. 詳細設定」タブをクリックして、「環境変数」をクリックします。

  3. 「システム環境変数」領域で、「新規」をクリックします。

  4. JAVA_HOME を変数名として入力し、WebSphere にバンドルされた JDK のインストール先ディレクトリを値として指定します。例えば、次のパスを入力します。

    C:¥Program Files¥IBM¥WebSphere¥AppServer¥java

6.1.3.2 PATH 環境変数の設定(Windows)

  1. スタートコントロールパネルシステムを選択します。

  2. 詳細設定」タブをクリックして、「環境変数」をクリックします。

  3. 「システム環境変数」領域で、「Path」を選択して「編集」をクリックし、変数値の先頭に次のテキストを追加します。

        %JAVA_HOME%\bin;

6.1.3.3 DISPLAY 設定の指定(AIX)

  • Windows マシンを使用して AIX コンソールにアクセスしている場合、コマンドプロンプトで次のテキストを入力します。

            export DISPLAY= <IP Address of the Windows machine telnet, or cygwin to         Linux or Solaris machine>:0.0
    注意: DISPLAY 設定が正しくない場合、 Configuration Manager の起動時に「No JRE is found...」というエラーが発生します。

6.1.3.4 JAVA_HOME 環境変数の設定(AIX、Linux および Solaris)

  • 次の例に示すように、Borne シェルおよび Bash シェルの JAVA_HOME 変数を設定します。

            JAVA_HOME=/opt/IBM/WebSphere/AppServer/java 
            export JAVA_HOME
    注意: 指定するパスは、指定したインストールディレクトリと、インストール先のオペレーティングシステムによって変わります。

6.1.3.5 PATH 環境変数の設定(AIX、Linux および Solaris)

  • 次の例に示すように、Borne シェルおよび Bash シェルの PATH 変数を設定します。

            PATH=$JAVA_HOME/bin:$PATH 
            export PATH

6.1.3.6 (Windows、AIX、Linux または Solaris)JAVA_HOME 環境変数の検証

(オプション)コマンドプロンプトを開いて、次のコマンドを実行します。

                java -version

インストールされている Java のバージョンを示す応答が返されます。

6.1.4 WebSphere Base の起動と WebSphere Administrative Console へのアクセス

6.1.4.1 WebSphere Base の起動

 サーバーがまだ実行されていない場合、WebSphere Administrative Console を起動し、[appserver root]/profiles/<profile_name>/bin で、次の該当するコマンドを入力します。server1 は、使用しているサーバーインスタンスの名前に置き換えます。
  • (Windows)startServer.bat server1

  • (AIX、Linux または Solaris)./startServer.sh server1

6.1.4.2 WebSphere Administrative Console へのアクセス

  1. WebSphere Application Server を起動します。

  2. Web ブラウザーのアドレスバーに適切な URL を入力します。

http://[host name]:[port]/ibm/console

現在使用しているサーバーにログインしている場合は、[hostname] を localhost に置き換えることができます。ポート番号はアプリケーションサーバーによって異なり、管理セキュリティが有効かどうかによっても異なります。WebSphere のデフォルトのポート番号は 9060 です。管理セキュリティが有効な場合、デフォルトの SSL ポート番号は 9043 です。

  1. WebSphere 管理セキュリティが有効になっている場合は、表示されるボックスに WebSphere のユーザー ID とパスワードを入力します。

  2. Log In」をクリックします。

6.1.5 WebSphere ND の起動と WebSphere Administrative Console へのアクセス

  1. コマンドプロンプトを開き、[WebSphere ND root]/profiles/Dmgr01/bin に移動します。

  2. (Windows)startManager.bat を実行します。

    (AIX、Linux および Solaris)startManager.sh を実行します。

  3. [WebSphere ND root]/profiles/[profile name]/bin に移動し、startNode.bat を実行します。

  4. サービスが起動したら、Web ブラウザーのアドレスバーに http://[host name]:[port]/ibm/console という URL を入力してサーバーに接続します。

    現在使用しているサーバーにログインしている場合は、[hostname] を localhost に置き換えることができます。ポート番号はアプリケーションサーバーによって異なり、管理セキュリティが有効かどうかによっても異なります。WebSphere のデフォルトのポート番号は 9060 です。管理セキュリティが有効な場合、デフォルトの SSL ポート番号は 9043 です。

  5. WebSphere 管理セキュリティが有効になっている場合は、表示されるボックスに WebSphere のユーザー ID とパスワードを入力して、「Log In」をクリックします。

  6. WebSphere Administrative Console のナビゲーションツリーで、Servers/Server Types/WebSphere application servers をクリックします。

  7. リストからサーバーを選択し、「Start」をクリックします。サーバーの起動時にサーバーの状態が変化することに注意してください。

6.1.6 ディレクトリ権限

LiveCycle アプリケーションは、[appserver root]/installedApps ディレクトリにファイルを抽出します。これにより、そのディレクトリには書き込み権限を付与することが重要です。次の節では、書き込み権限を付与できない場合にファイルの抽出先を変更する方法について説明します。

注意: ファイルの抽出先となる場所は、[appserver root]/profiles/<profile_name>/installedApps に変更することをお勧めします。

6.1.6.1 ファイルの抽出先の変更

  1. WebSphere Administrative Console にログインします。

  2. ServersServer TypesWebSphere Application servers をクリックし、サーバー名(「server1」など)をクリックします。

  3. 「Server Infrastructure」で、Java and Process ManagementProcess Definition をクリックします。

  4. 「Additional Properties」で「Java Virtual Machine」をクリックし、次に「Custom Properties」をクリックします。

  5. New」をクリックし、adobeidp.RootDirectory という名前のカスタムプロパティを作成します。

  6. adobeidp.RootDirectory の値を、アドビのネイティブファイルの抽出先となるパス([appserver root]/profiles/<profile_name>/installedApps など)に設定します。

  7. OK」または「Apply」をクリックします。

  8. 「Messages」ボックスで「Save directly to master configuration」をクリックし、アプリケーションサーバーを再起動します。