アセットの発行とバージョン管理

各アセットには、変更済み、発行準備完了または発行済みというステータスがあります。

  • 変更済み」アセットは、通常、最終処理が完了していないアセットです。アセット(レターテンプレートなど)を作成すると、ステータスは変更済みに設定されます。

  • 発行準備完了」アセットは、作成が完了したもので、発行して使用できます。このアセットは、依存アセットを発行するときに自動的に発行できます。アセットが発行準備完了とマークされるのは、明示的にマークした場合、または発行済みアセットがシステムによって更新された場合です。

  • 発行済み」アセットは、最終的な通信で使用されます。アセットを発行すると、このアセットを使用するすべてのアセット、またはこのアセットが使用するアセットはスキャンされ、発行済みか発行準備完了かが確認されます。発行準備完了状態のすべてのアセットは、自動的に発行されます。変更状態のアセットがある場合、発行操作は中止されます。発行済みアセットを編集すると、変更済み状態に移行します。

データディクショナリは依存アセットの発行と同時に自動的には発行されません。データディクショナリは、個別で明示的に発行する必要があります。アセットの発行や復帰を行うと、依存アセット(親および子)の状態によっては、予期しない結果になることがあります。以下にいくつかの例を示します。

アクション

結果

アセットを発行準備完了にマークし、発行する。

一度も発行されていないアセットを発行する場合、そのアセットの子のみが同時に発行されます。子アセットがない場合は、正常に発行されます。

依存関係があり一度も発行されていないアセットに復帰を実行する

一度も発行されておらず依存関係のあるアセットには復帰を実行できないことを示すメッセージが表示されます。一度も発行されていないアセットの場合、このアセットに依存関係があると復帰の操作を実行できません。

依存関係がなく一度も発行されていないアセットに復帰を実行する

このアセットは一度も発行されておらず、依存関係がないので、復帰の操作によってこのアセットが削除されることを示すメッセージが表示されます。「OK」をクリックすると、アセットが削除されます。

子の一部が変更済みの状態で、アセットを発行準備完了とマークし、発行する。

ダイアログが表示され、子の一部が変更済みの状態なのでアセットを発行できないことを示すエラーメッセージが表示されます。一度も発行されていないアセットを発行する場合、そのすべての子を同時に発行するには、すべての子が発行済みまたは発行準備完了の状態である必要があります。

アセットのすべての子を発行準備完了とマークし、アセットを発行する。

ダイアログが表示され、このレターを発行すると依存アセットも発行されることを示すメッセージが表示されます。「OK」をクリックすると、すべてのアセットが発行されます。

アセットを発行準備完了とマークし、その親が変更済みの状態で発行する。

ダイアログが表示され、このアセットは親が変更済みの状態なので発行できないことを示すメッセージが表示されます。以前に発行されたアセットを発行するとき、親および子アセットはすべて発行準備完了または発行済みの状態です。

再発行するアセットの子アセットに別の親アセットがあり、その親アセットに変更済み状態の別の子アセットがある。

ダイアログが表示され、変更済み状態のアセットがあるのでこのリストを発行できないことを示すメッセージが表示されます。以前に発行されたアセットを発行するとき、すべての親および子アセットとその依存関係は発行準備完了または発行済みの状態です。

すべてのアセットを発行する。変数を追加する(親アセットの状態をすべて発行準備完了に更新する。例えば親レターを編集するとき、データマッピングのタブに新しい変数が表示されるようにする)ために子アセットを変更する。アセットの復帰を実行する。

ダイアログが表示され、この操作によって親アセットが更新されることを示すメッセージが表示されます。「OK」をクリックすると、子アセットは最後に発行されたバージョンに復帰し、新しい変数のマッピングが親アセットから削除されます。

注意: レターを発行するとき、リモートで関連付けられたアセットも依存関係として表示されます。例えば、テキストアセットを使用して条件付きのレターを作成してから、同じ条件を使用して 2 つ目のレターを作成し、同じテキストアセットを使用して 3 つ目のレターを作成する場合、レターを発行するとすべてのレター、テキストアセットおよび条件が依存関係としてリストに表示されます。依存関係にマウスを置くと、その関連付けが表示されます。

テンプレート作成者と顧客対応担当者

発行タスクを実行するとき、別々のロールを持つ 2 人のユーザーが存在します。
  • テンプレート作成者:コンテンツ(テキスト段落、画像、リスト、条件など)および通信テンプレートを作成します。作成者は通常、アセットを管理ユーザーインターフェイスを使用してアセットの作成、編集および管理を行います。また、通信を作成ユーザーインターフェイスを使用して通信テンプレートをプレビューします。作成されたコンテンツ(またはアセット)は、発行されるまでこのインスタンス上にあります。発行されると、アセットは発行インスタンスでバージョン管理され、複製されます。

  • 顧客対応担当者:使用可能または作成済みのテンプレートやコンテンツを使用して、最終的な通信の作成または生成を行います。この従業員は通常、通信を作成ユーザーインターフェイスを使用し、定義されたテンプレートに基づいて最終的な通信をインタラクティブに生成します。通信の作成が完了したら、この通信を終了ワークフローに提出するか、ドラフトとして保存するか、アプリケーションに設定された他のカスタムアクションを実行して終了します。

アセットの復帰

アセットの復帰を行うには、リストからアセットを選択し、「元に戻す」ボタンをクリックします。警告メッセージボックスが表示され、選択したアセットが以前に発行されたバージョンに復帰することが示されます。「OK」を選択します。復帰を実行できるのは、変更済みまたは発行準備完了のアセットのみです。発行済みのアセットには復帰を実行できません。
注意: 一度も発行されていないアセットに復帰を実行すると、このアセットがシステムから削除されます。

アセットへの発行準備完了のマーク付け

アセットを発行準備完了にするには、リストからアセットを選択し、「発行準備完了」ボタンをクリックします。ステータスが変更済みのアセットのみを発行準備完了に変更できます。

アセットの発行

アセットを発行するには、リストからアセットを選択し、「発行」ボタンをクリックします。ステータスが発行準備完了のアセットのみを発行できます。

レターの非アクティブ化

発行インスタンスからレターを非アクティブ化することができます。

レターを非アクティブ化するには、作成者インスタンスで 1 回以上発行されたレターを選択し、「非アクティブ化」をクリックします。

レターが発行状態にある場合は発行準備完了状態に変わり、その他の場合は作成者インスタンスでの現在の状態が維持されます。発行インスタンスのレターは削除されます。

注意: 発行済みのレターにドラフト状態のレターインスタンスがある場合、レターを非アクティブ化することはできません。

データディクショナリ

依存アセットの発行時、データディクショナリは自動的に発行されません。データディクショナリを明示的に発行する必要があります。