シナリオ:後処理の作成

最終的な通信が生成された後は、LiveCycle プロセスにバインドできます。その後、プロジェクトの要件に応じて、このプロセスでレビューのアーカイブ、印刷、電子メール、送信などのアクションを実行できます。

実装の概要

最終的な通信が送信されると、レターテンプレートにバインドされた後処理が呼び出されます。レターをアーカイブし、印刷し、電子メールで送信するプロセスや、Workbench で使用できる他の任意のサービスを使用するプロセスを作成できます。Workbench でプロセスを作成する場合、次の入力変数を使用します。

  • inXMLDoc(xml 型):最終的な通信から送信されるデータ。

  • nPDFDoc(ドキュメント型):レンダリングされた最終的な通信(PDF)。送信時にソリューションによって生成されます。送信された PDF は、システム設定に基づいてインタラクティブまたは非インタラクティブにできます。

  • redirectURL(文字列型):(オプション)通信が適切に送信された後にユーザーがリダイレクトされる URL。

重要: 作成する後処理は、短時間のみ有効なプロセスである必要があります。 後処理のタイプを設定するには、次のようにします。
  1. 後処理を選択して右クリックします。

  2. 設定/詳細を選択します。

  3. 「種類」ドロップダウンリストで、「短時間のみ有効」を選択します。

注意: アセットを管理ユーザーインターフェイスのレターテンプレートエディターでプロセスを選択する場合は、前述の入力変数を少なくとも 1 つ使用するプロセスから選択できます。出力変数はオプションです。

プロセスの作成

最終的な通信が送信されると、レターテンプレートにバインドするプロセスが呼び出されます。レターをアーカイブし、印刷し、電子メールで送信するプロセスや、Workbench で使用できる他の任意のサービスを使用するプロセスを作成できます。

Workbench でプロセスを作成する場合、次の入力変数を使用します。

  • inXMLDoc(xml 型):最終的な通信から送信されるデータ。

  • inPDFDoc(ドキュメント型):選択したレターテンプレートと XML、またはポートフォリオテンプレートと XML のレンダリング。

また、次の出力変数を使用します。

  • redirectURL(文字列型)

注意: アセットを管理ユーザーインターフェイスのレターテンプレートエディターでプロセスを選択する場合は、これらの入力変数および出力変数を使用するプロセスから選択できます。

プロセスの準備が完了したら、Workbench または Adobe LiveCycle 管理コンソールを使用してデプロイします。

送信されたデータ XML について

前述したように、通信の送信時、後処理はレター PDF および対応するデータ XML と共に呼び出されます。後処理に送信されたデータ XML には、送信済みのレターに対応する追加のメタデータもあります。例えば、レター名、送信時間(modificationDate)などです。メタデータは <icc:meta> ノードの ICC Control Data セクションにあります。例えば、後処理に送信される XML データの構造を次に示します。

<DataRoot> 
    ... 
    ... 
    <!-- the usual XML data here --> 
    ... 
    <!-- ICC Control Data --> 
    <icc:icc> 
        ... 
        ... <!-- this section would contain data corresponding to the selected modules --> 
        ... 
        <!-- Metadata section --> 
        <icc:meta> 
            <!-- Any additional incoming metadata, that may have been sent from DC, and already present in the XML --> 
 
            <letter>[Letter name]</letter> 
            <modificationDate>[Letter submit date]</modificationDate> 
 
            <!-- Any other custom attributes/metada sent from DC via the "cm_" rule, will have entries in the XML here --> 
        </icc:meta> 
    </icc:icc> 
</DataRoot>

送信に関するリダイレクト

アプリケーションを拡張してカスタムの場所(URL)へのリダイレクトを可能にする場合、操作セットを実行し、応答としてリダイレクト URL を返すプロセスを設計できます。適切に送信が行われると、次の構造の XML が応答として返されます。

<iccSubmitResponse> 
    <redirect>{url}</redirect> 
</iccSubmitResponse>

後処理が URL を返す場合、その URL は、前述のように応答で返されます。それ以外の場合、<redirect> 要素は指定されていないか空です。セキュリティ上の理由から、呼び出し元は URL を検証する必要があります。リダイレクト URL が返された場合、ユーザーはユーザー定義の場所、例えば、完成したレターにユーザーが署名できる署名アプリケーションにリダイレクトされます。「requireSignature」などのタグを追加できます。これは、カスタマイズバージョンのレターサービスから入力します。リダイレクトが必要かどうかを確認するために、入力済みレターの送信直後に署名を取得できるようにします。

追加メタデータの送信

必要に応じて、通信を作成ユーザーインターフェイスをカスタマイズし、レターの送信後に呼び出される後処理に追加のメタデータを送信します。「cm_」から始まる名前の(要求)パラメーターで Submit サーブレットを呼び出すと、その属性は、cm_ の後の文字列に続く名前を持ち、パラメーターの値としてノードの値を持つノードの下にある、<icc:meta> セクションに追加されます。

例えば、要求パラメーター cm_agent=Mark Robinson がサーブレットに送信される場合、<icc:meta> ノードには次の例のように子ノード <agent>Mark Robinson</agent> があります。

例:

<DataRoot> 
    ... 
    ... 
    <!-- the usual XML data here --> 
    ... 
    <!-- ICC Control Data --> 
    <icc:icc> 
        ... 
        ... <!-- this section would contain data corresponding to the selected modules --> 
        ... 
        <!-- Metadata section --> 
        <icc:meta> 
            <!-- Any additional incoming metadata, that may have been sent from DC, and already present in the XML --> 
 
            <letter>SampleLetter</letter> 
            <modificationDate>2010-08-28T08:55:59</modificationDate> 
                <agent>Mark Robinson</agent> 
            <!-- Any other custom attributes/metada sent from DC via the "cm_" rule, will have entries in the XML here --> 
        </icc:meta> 
    </icc:icc> 
</DataRoot>

使用ツール

このシナリオでは、Workbench を使用してプロセスを作成し、アセットを管理ユーザーインターフェイス を使用してプロセスをレターテンプレートにバインドします。

ベストプラクティス、ヒントおよびテクニック

後処理を作成するときの「ベストプラクティス」を次に示します。
  • 送信中の通信を後で再読み込みで使用する場合は、後処理に渡された XML データを、関連する場所にアーカイブします。アーカイブは、CRX リポジトリまたは他のコンテンツストアとして使用できます。後で通信を再読み込みする際に、通信を作成アプリケーションから参照できます。

  • 送信された XML データを変更しないでください。変更した場合は、スキーマは変更せずにそのままにしておきます。