監視フォルダーに関するサービス固有の推奨事項

どのサービスについても、監視フォルダーが処理対象の新しいファイルおよびフォルダーを取得する数が LiveCycle サーバーで処理できるジョブの数を超えないように、監視フォルダーのバッチサイズおよび繰り返し間隔を調整する必要があります。実際に使用するパラメーターは、設定している監視フォルダーの数、監視フォルダーを使用しているサービスの種類、ジョブによるプロセッサーの使用率によって決まります。

Generate PDF サービスの推奨事項

  • Generate PDF サービスでは、次に挙げるファイルタイプのファイルを一度に 1 つだけ変換できます。Microsoft Word、Microsoft Excel、Microsoft PowerPoint、Microsoft Project、AutoCAD、Adobe Photoshop®、Adobe FrameMaker®、Adobe PageMaker® の各ファイルです。いずれも長時間続くジョブなので、バッチサイズを低く設定しておいてください。また、クラスターに含めるノードを増やした場合は、繰り返し間隔を長くしてください。

  • PostScript(PS)、Encapsulated PostScript(EPS)および画像ファイルタイプの場合、Generate PDF サービスでは複数のファイルを並行して処理できます。サーバーの容量およびクラスター内のノード数に応じて、セッション Bean プールサイズを慎重に調整してください(この値で並行して実行できる変換処理の数が決まります)。次に、変換しようとしているファイルタイプのセッション Bean プールサイズに等しくなるまでバッチサイズの値を増やします。ポーリング頻度は、クラスターのノード数によって決まります。ただし、Generate PDF サービスはこの種のジョブをきわめて迅速に処理するので、繰り返し間隔を 5 や 10 など低い値に設定してもかまいません。

  • Generate PDF サービスでは OpenOffice ファイルを一度に 1 つしか変換できないものの、変換はきわめて高速に行われます。PS、EPS およびイメージの変換で説明した上述のロジックは、OpenOffice の変換にも当てはまります。

  • クラスターで負荷を均等に分散するには、バッチサイズを低く抑えたまま、繰り返し間隔を増やします。

Barcoded Forms サービスの推奨事項

  • バーコードフォーム(小さいファイル)の処理で最良のパフォーマンスを得るには、バッチサイズに 10、繰り返し間隔に 2 を入力します。

  • 数多くのファイルが入力フォルダーに配置されていると、thumbs.db という隠しファイルに関するエラーが発生することがあります。このため、インクルードファイルの「ファイルパターンを含める」を、入力変数用に指定されているのと同じ値(例えば、*.tiff)に設定することをお勧めします。これで、監視フォルダーが DB ファイルを処理できないようになります。

  • Barcoded Forms サービスは通常 1 つのバーコードを処理するのに約 0.5 秒かかるので、通常はバッチサイズを 5、繰り返し間隔を2 とすれば十分です。

  • 監視フォルダーは、プロセスエンジンがジョブを終了するのを待たずに、新しいファイルまたはフォルダーを取得します。プロセスエンジンは、監視フォルダーのスキャンおよびターゲットサービスの呼び出しを続けます。この動作がプロセスエンジンの負荷を増大させ、リソースの問題およびタイムアウトが発生することがあります。繰り返し間隔およびバッチサイズを使用して、監視フォルダーの入力を制限するようにしてください。監視フォルダーを増やしたり、エンドポイントでジョブ数の制限を有効にしたりする場合は、繰り返し間隔を長くし、バッチサイズを小さくすることができます。ジョブ数の制限について詳しくは、ジョブ数の制限についてを参照してください。

  • 監視フォルダーは、ユーザー名およびドメイン名に指定されているユーザーとして動作します。直接呼び出す場合やプロセスが短期間のみ有効である場合、監視フォルダーはこのユーザーとしてサービスを呼び出します。長期間有効なプロセスは、システムコンテキストで呼び出されます。管理者は、監視フォルダーのオペレーティングシステムポリシーを設定して、アクセスを許可するユーザーおよび拒否するユーザーを決めることができます。

  • 結果フォルダー、失敗フォルダーおよび保存用フォルダーを編成するには、ファイルパターンを使用します(ファイルパターンについてを参照)。

  • 監視フォルダーでは、Quartz スケジューラーを利用して監視フォルダーをスキャンします。Quartz スケジューラーには、監視フォルダーをスキャンするためのスレッドプールがあります。監視フォルダーの繰り返し間隔をきわめて小さくし(5 秒未満)、バッチサイズを大きくしている(3 以上)場合、競合状態が発生することがあります。競合状態が発生すると、1 つのファイルが 2 つの Quartz スレッドによって取得されます。

    • そのうちの 1 つのスレッドは、正しくファイルを探し、そのファイルでターゲットのサービスを呼び出します。

    • もう 1 つのスレッドはファイルを確認しますが、ファイルが有効であるかどうかを調べようとすると(ファイルを読み書きしようとすると)失敗し、ファイルが読み取り専用なので処理できないことを示すエラーが発生します。このような状態になるのは、繰り返し間隔が短く、バッチサイズが大きい場合に限られます。