出力エラーのトラブルシューティング

出力ファイルが監視フォルダーから変換されない場合がある

LiveCycle サーバー(通常は UNIX で実行されるもの)によっては、関連付けられたすべてのファイルが監視フォルダーにコピーされる前に変換プロセスが呼び出される場合があります。これが原因で、一部のファイルが失われることがあります。この問題を回避するには、監視フォルダー階層の外部にフォルダーを作成して、このフォルダーに必要なすべてのファイルをコピーし、このフォルダー全体を監視フォルダールートにコピーします。

OutputIVS Printer not found

このエラーが表示される場合は、次の手順を実行します。

  1. URL(¥¥<servername>¥<printername>)で、プリンターのフルネームを指定します。

  2. プリンターを Windows アカウントに追加してから、JBoss を起動します。

  3. JBoss が有効なユーザーのコンテキストで実行されるようにします。そのためには、JBoss サービスのプロパティを変更します。「ログオン」タブをクリックし、「アカウント」を選択します。有効なユーザー名とパスワードを指定し、サービスを再起動して、この変更を有効にします。

  4. LiveCycle をホストするサーバーには、プリンターにアクセスするための権限が必要です。必要な権限がない場合は、接続に失敗します。

キャッシュの診断に関する問題

新しいバージョンまたは変更後のバージョンのフォームではなく、古いフォームがキャッシュおよび再利用されている場合は、生成後に予期しない結果になります。この問題を解決するには、次の更新を行ってください。

  • 使用するテンプレートが再検証されるようにキャッシュの検証が設定されていることを確認します。更新が行われて、フォームが数秒で再レンダリングされる場合は、再検証のチェックポイント時刻にまだ達しておらず、更新したフォームが取得されない可能性があります。この問題を回避するには、検証方法を「無条件」に設定するか、手動でキャッシュをリセットします。

  • 一意に生成され、値で渡されるテンプレートに、空の UUID 文字列が含まれていることを確認します。このようなテンプレートは、キャッシュ不可として扱われます。

キャッシュ可能なフォームがあるにもかかわらず、キャッシュによるパフォーマンス上の利点が見られない場合は、次の設定を確認してください。

  • LiveCycle Designer 10 の設定で、レンダリングされたフォームのキャッシュが許可されていることを確認します。

  • レンダリングのオプションでレンダリングキャッシュの使用が許可されていることを確認します。通常、統合済みの PDF ドキュメントのレンダリングをキャッシュすることはできません。それに対して、クライアントでのレンダリングのフォームは、レンダリングキャッシュによるメリットがあります。

  • キャッシュの物理的なディレクトリ構造内でドキュメントのキャッシュ済みテンプレートおよびレンダリングされた要素の検索を行い、フォームが物理的にキャッシュされていることを確認します。

  • フォームおよび手動で削除されたフォームの UUID のコピーを作成します。これにより、常にキャッシュを使用しないフォームのバージョンが作成されます。その後、キャッシュされていないバージョンのフォームとキャッシュされたバージョンのフォームのパフォーマンスを比較して、キャッシュによるメリットを確認します。

クラスター化された WebSphere Application Server をシャットダウンすると出力ファイルが失われる場合がある

クラスターに属する 1 つの WebSphere Application Server をシャットダウンすると、出力されるはずのファイルが失われる場合があります。考えられる原因の 1 つは、シャットダウンに関連する様々な理由で、監視フォルダーからの呼び出し要求がステージングフォルダー内のファイルにアクセスできないことです。

失われたファイルを回復するには、次の手順を実行します。

ステージングフォルダーからファイルを回復するには:

  1. ノードを再起動します。

  2. 管理コンソールにログインして、サービスアプリケーションおよびサービスエンドポイントの管理を選択します。

  3. 「プロバイダー」リストで「WatchedFolder」を選択し、「フィルター」をクリックすると、監視フォルダーのエンドポイントが表示されます。

  4. サービス名のエンドポイントに対応するチェックボックスをオンにして、「無効にする」をクリックします。これにより、監視フォルダーで新しいファイルの処理が無効になりました。

  5. LiveCycle がアクセス可能なすべてのファイルが回復され、処理されるのを待ちます。所要時間は、呼び出される操作の処理に必要な時間と、回復するファイルの数によって変わります。

  6. ステージングディレクトリに残っているファイルのタイムスタンプを確認して、シャットダウンが原因で失われたファイルに該当する古いファイルを探します。

  7. 該当するファイルを入力ディレクトリにコピーします。

  8. 監視フォルダーを再度有効にして、新しい入力ファイルを処理します。手順 2 ~ 4 を繰り返して「有効にする」を選択します。

パスワードの暗号化エラー

LiveCycle で連邦情報処理規格(FIPS)モードが有効になっている場合(LiveCycle の設定プロセス中に設定、または管理コンソール内部の「コアシステム設定」Web ページで手動で設定)、パスワードの暗号化がドキュメントに適用されません。FIPS が有効なドキュメントでパスワードを暗号化しようとすると、FIPS モードではパスワードを暗号化できないという内容のエラーが表示されます。

PDF 出力に望ましくないオレンジ色の透かしがある

Microsoft Word ドキュメントから生成される PDF ファイルに、望ましくないオレンジ色の(灰色ではない)透かし「LiveCycle Generator Evaluation」が含まれる場合があります(灰色の透かしはその他の LiveCycle 設定に基づく出力です)。このエラーは通常、同一サーバー上に複数の LiveCycle をインストールすることなどによって、example.ps ファイルが破損した場合に発生します。この問題を解決するには、LiveCycle を実行しているアプリケーションサーバーから、C:¥Documents and Settings¥[user]¥Application Data¥Adobe¥Adobe PDF¥Distiller¥Startup¥example.ps ファイルを削除して、サーバーを再起動します。クラスター環境では、問題が発生しているすべてのサーバーからこのファイルを削除して、ファイルを削除したサーバーをそれぞれ再起動します。

ブラウザーキャッシュが HTML レンダリングの障害となる場合

画像(リンク経由または埋め込み画像)への参照を含む XDP フォーム、またはリンクや画像データを持つデータを含む XDP フォームを HTML にレンダリングする場合、ブラウザーキャッシュを無効にして、キャッシュされたデータが画像表示の障害とならないようにする必要があります。

Windows で「Failure to create directory」エラーが発生する

Windows 環境では、監視フォルダーエンドポイントから PRN ファイルを PDF 形式に変換するとエラーが発生する場合があります。これは、管理コンソールで設定されている Output パラメーターによるものです。

監視フォルダーエンドポイントの Output パラメーターが %E/%F.pdf に設定されていると、元のファイル名拡張子を使用した名前の出力ディレクトリが作成され、変換後のファイルが格納されます(%E はファイル名拡張子、%F はファイル名)。例えば、ファイル example.prn を PDF に変換する場合、ディレクトリが存在しない場合は新しいディレクトリが作成され、そのディレクトリにファイルが格納されます。作成されるディレクトリは、//prn/example.pdf となります。

Windows オペレーティングシステムでは、prn はシステムディレクトリ専用に予約されており、これを作成しようとすると「Failure to create directory」エラーが発生します。

このエラーを回避するには、PDF エンドポイントに対する PRN ファイルの Output パラメーター値を %E_/%F or %E_Files.%F に設定します(LiveCycle 管理ヘルプを参照してください)。

Windows で「Error while converting image to PDF」が発生する

Windows 環境では、画像ファイルを PDF に変換すると、関連するいずれかのエラーが発生する場合があります。このエラーを解決するには、Adobe® Acrobat® Professional 画像変換を使用するように Generate PDF サービスを設定します。

Acrobat 画像変換を設定するには:

  1. 管理コンソールで、サービスアプリケーションおよびサービスサービスの管理に移動して、「GeneratePDFService: 1.1」をクリックします。

  2. 設定」タブで、「Use Acrobat Image Conversion (Windows Only)」ボックスに true と入力して、「保存」をクリックします。

Solaris で OpenOffice.org ファイルから PDF への変換が失敗する

Solaris で長い一時ディレクトリ名を指定すると、タイムアウトエラーが発生して OpenOffice.org ファイルから PDF への変換が失敗する場合があります。一時ディレクトリ名は、最長でも 20 文字にしてください。

この問題を解決するには、次の手順を実行します。

  1. 管理コンソールで、設定/コアシステム/コア設定に移動します。

  2. 一時ディレクトリの場所」フィールドに、短いディレクトリ名を入力します。例えば、/tmp または /usr/temp のように入力します。

  3. OK」をクリックします。

Contentspace でテンプレートを使用した場合の「Content URL 404 error」

Contentspace で doc_info.php テンプレートを使用すると、「Content URL 404 error」のエラーメッセージが表示される場合があります。このエラーを解決するには、doc_info.php テンプレート内のコンテンツを置き換えます。

コンテンツを置き換えるには:

  1. Contentspace に管理者としてログインし、会社のホームデータディクショナリ をクリックします。

  2. 右側のウィンドウで、「プレゼンテーションテンプレート」をクリックし、doc_info.php コンテンツアイテムをクリックします。

  3. doc_info.php ファイルのコンテンツを以下のテキストで置き換えます。

<?php 
 
$document = $_ALF_MODEL["document"]; 
 
if ($document != null) 
{     
?> 
      <h4>Current Document Info:</h4> 
      <b>Name:</b> <?php echo($document->cm_name); ?><br> 
      <b>Ref:</b> <?php echo($document->__toString()); ?><br>    
      <b>Type:</b> <?php echo($document->type); ?><br>     
      <b>DBID:</b> <?php echo($document->sys_node_dbid); ?><br>  
      <b>Content:</b> <a href="<?php $pos1 =  strpos ( $document->url  , 'ticket');echo ( substr( $document->url, 0, $pos1 -1  )) ?>"><?php $pos1 =  strpos ( $document->url  , 'ticket');echo ( substr( $document->url, 0, $pos1 -1  )) ?></a><br> 
     
<?php  
    if ($document->hasAspect("cm_countable") == true) 
    { 
?> 
        <b>Counter:</b> <?php echo($document->cm_counter); ?><br>     
<?php 
    } 
?>     
      <b>Aspects:</b> 
      <table> 
<?php 
    foreach ($document->aspects as $aspect) 
    { 
?> 
        <tr><td><?php echo($aspect); ?></td></tr> 
<?php 
    }    
?> 
      </table> 
     
      <b>Properties:</b> 
      <table> 
<?php 
    foreach ($document->properties as $name=>$value) 
    {     
        echo("<tr><td>".$name." = ".$value."</td></tr>"); 
    } 
?>     
      </table> 
 
<?php 
} 
else 
{ 
    echo "No document found!"; 
} 
?>

 ファイルを保存します。

Bell Gothic フォントが LiveCycle および Designer でサポートされない

LiveCycle サーバーと Adobe® LiveCycle® Designer 10 のインストールには、Bell Gothic フォントが含まれません。アップグレードを行う場合や、このフォントを使用するフォームがある場合は、システムで使用できるフォントに置き換えるか、アドビストアからこのフォントを購入してください。

Bell Gothic を使用するフォームが実行時に及ぼす影響:

LiveCycle サーバー:このフォントが LiveCycle サーバーに存在しない場合、生成される PDF 出力ファイルでは、フォントが PDF Generator によって自動的に置き換えられます。

Designer:Designer でフォームを開くと、見つからないフォントダイアログボックスが表示され、見つからないフォントの置き換えをユーザーに求めるメッセージが表示されます。

「Cannot retrieve the resource from Repository Path」エラー

LiveCycle 9.x または 8.2.1.x からのアップグレード後、LiveCycle リポジトリからの画像の取得中に、次の警告などの例外がサーバーログに出力されます。この例外が発生しても、PDF ファイルは意図したとおりに生成されます。

00000041 FormServerExc W com.adobe.livecycle.formsservice.logging.FormsLogger logMessage

ALC-OUT-002-058: Cannot retrieve the resource from Repository Path. Authority component retrieved is "<somestring>". Path component retrieved is "/somefolder/someimage.jpg".Underlying Exception is : ALC-REP-018-000: Resource [/somefolder/someimage.jpg] does not exist or you do not have sufficient rights to access it.

この例外は、リソースがキャッシュされる画像リポジトリの URL で使用している構文が正しくないために発生します。「repository:///」ではなく「repository://」を使用すると、リソースはキャッシュされません。LiveCycle 9.x または 8.2.1.x ではリソースがキャッシュされなかったので、このバージョンのシステムではこの例外が発生しませんでした。

この問題を解決するには、LiveCycle 9.x または 8.2.1.x から移行されたフォーム内に repository:// が指定されている箇所をすべて repository:/// に変更してください。