Forms サービスを使用すると、通常は Designer で作成されるフォームを検証、処理、変換および配信する、インタラクティブなデータキャプチャクライアントアプリケーションを作成できます。フォーム作成者は、単一のフォームデザインを作成し、Forms サービスによって、このフォームデザインを PDF や HTML としてレンダリングしたり、Adobe Flash Player をサポートする様々なブラウザー環境用のガイド(非推奨)としてレンダリングしたりできます。
重要: 2012 年 3 月 10 日から、アドビでは Adobe® Livecycle® ES のガイド機能を非推奨とします。ガイド機能はアップグレードを目的とする場合にのみ使用でき、2 回のメジャーリリースの後に製品から削除される予定です。
Forms サービスは、インタラクティブな PDF フォームをレンダリングします。インタラクティブフォームには、ユーザーからインタラクティブに情報を収集するためのフィールドが少なくとも 1 つ存在します。インタラクティブフォームのデザインによって、オンラインまたは(PDF フォームの場合は)オフラインで入力可能なフォームを作成できます。ユーザーは、フォームを Acrobat、Adobe Reader または HTML ブラウザーで開き、フォームのフィールドに情報を入力することができます。インタラクティブフォームには、一般的なタスク(ファイルへのデータの保存またはデータの印刷など)を実行するためのボタンやコマンドを含めることができます。また、ドロップダウンリスト、計算、検証などの機能を含めることもできます。
エンドユーザーがフォームを要求すると、Java サーブレットなどのクライアントアプリケーションは、Forms サービスに要求を送信します。Forms サービスは、適切な形式でエンドユーザーにフォームを返します。Forms サービスは、フォームの要求を受け取ると、一連の変換を使用してデータをフォームデザインにマージします。次に、対象のブラウザーの表示機能とフォーム入力機能に最適な形式でフォームを返します。例えば、エンドユーザーから PDF フォームを要求された場合、Forms サービスは、インタラクティブな PDF フォームをレンダリングします。
Forms サービスは、次の機能を実行します。
フォームデザイン内のインテリジェンスをサーバー側で実現します。Forms サービスは、フォームデザインに含まれている検証と計算を実行し、結果のデータをブラウザーに返します。
フォームデザインスクリプトをクライアントとサーバーのどちらで実行するかを検出します。Internet Explorer 5.0 以降などのクライアント側スクリプトをサポートしているクライアントの場合、適切なスクリプトモデルがデバイスに読み込まれ、クライアントコンピューターで直接そのスクリプトを実行することができます。個々の変換でサポートされているプロパティおよびメソッドについて詳しくは、『Transformation Reference』を参照してください。
データの有無に関わらず、特定のフォームデザインに対するユーザーの環境設定に基づいて、動的に PDF、SWF または HTML のコンテンツを生成します。HTML フォームでは、マルチページのフォームをページごとに配信できます。一方、PDF フォームでは、すべてのページを一度に配信します。Designer では、フォーム作成者はそのフォームデザインで現在のページ番号をスクリプト記述することができます。Forms サービスは、送信されたデータを一度に 1 ページずつマージするか、1 つのページのみをフォームデザインにマージすることができます。
Designer で作成されたサブフォームをサポートします。Forms サービスでは、フォームデザインとデータのマージの結果またはスクリプトの結果として、フィールドと定型表現を追加します。HTML の場合、追加されたサブフォームは、ページ長の制限なく大きくすることができます。PDF の場合、追加されたサブフォームは、フォームデザインで指定されたページ長に割り付けられます。
フラグメントに基づいてフォームをレンダリングします。フラグメントにより、フォームデザインの外部にあるフォームおよびスクリプトオブジェクトを共有することができます。一度フォームの一部をデザインすると、関連するフォームのコレクションをデザインする際にこれらを再利用することができます。コレクション用に新しいフォームを作成する際は、フラグメントへの参照を挿入するだけで済みます。フォーム作成者がフラグメントを更新すると、そのフラグメントへの参照を含むすべてのフォームに変更が反映されます(フォームの再レンダリング時に反映されます)。
計算の実行、データベースへのアクセス、またはフィールドレベルデータでのビジネスルールの適用により、データエントリを検証します。
添付ファイルのあるフォームをレンダリングします。また、Forms サービスは添付ファイルを含むフォーム送信も処理できます。
検証エラーを様々な方法(スプリットフレーム(左、上、右、下)、フレーム(左、上、右、下)なし、または UI なし)で表示します。これはすべて、サーバー上での状態の管理を必要とせずに行われます。検証エラーは、XML ベースの検証エラードキュメントでも利用できます。
アプリケーションより渡されたパススルーデータの状態を管理します。パススルーデータは、処理されているフォームデザインに、該当するフィールドがないデータです。パススルーデータは、対象デバイスがそのデータを送信した後、呼び出し元アプリケーションに戻されます。
技術に詳しくないユーザーでも、現行のビジネス要件を満たすように Designer を使用することで、フォームデザインを修正することができます。これに対し、HTML ページを表示する Web アプリケーションでは、Web ページを変更するためには、ユーザーは HTML または XML のソースコードを修正することが必要になる場合があります。
このサービスの初期設定について詳しくは、LiveCycle 管理コンソールヘルプで、「LiveCycle Forms の設定」を参照してください。
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