プリンタートレイの選択

Output サービスを使用してドキュメントをプリンターに送信する場合に、使用する給紙トレイを指定できます。Designer では、用紙（ページ）のサイズと、要求された用紙に合うプリンタ上の給紙トレイが区別されます。つまり、用紙の指定と、給紙トレイの選択が独立しています。この機能により、同じサイズで種類の異なる用紙が、それぞれ異なる給紙トレイにセットされていても、使用する給紙トレイをドキュメント側でページ単位で選択することが可能となります。

Designer では、用紙サイズと給紙トレイの選択とが、独立した 2 つのプロパティとして公開されているわけではありません。その代わり、Designer のマスターページを、Designer.xdc デバイスプロファイルに定義されたいずれかの（サポートされている）用紙の種類に関連付けることができます。デバイスプロファイルで、それぞれの用紙の種類について、特定の給紙トレイの用紙を使用するように設定できます（デバイスプロファイルのファイル（XDC ファイル）の使用を参照してください）。

用紙トレイの選択に対応するために、Designer には、Letter サイズと Legal サイズの一般的な用紙の種類が複数用意されています。物理的な給紙トレイを用紙の種類に対応付けるには、Workbench 上で XDC Editor を使用します。Designer には、給紙トレイの選択に関連するほとんどのニーズを満たす名前が用意されています。用紙の種類が Letter Color のときは第 2 給紙トレイにセットされた用紙が選択されるように、デプロイされたデバイスプロファイルを編集できます。

Output サービスでは、フォームで使用されている用紙の種類と、サーバーにデプロイされたデバイスプロファイルで定義されている用紙の種類が名前で対応付けられます。デプロイされたデバイスプロファイルを編集するだけで、適切な給紙トレイが選択されるようになります。

標準で用意されている用紙の種類で十分ですが、新しい用紙の種類を作成することもできます。XDC Editor で新しい用紙の種類を使用するには、用紙の種類名を作成します。ただし、使用するには、その用紙の種類名が Designer 上に存在している必要があります。用紙の種類を追加するには、Designer.xdc ファイルを直接編集する必要があります。正しい用紙サイズの既存のエントリをコピーし、必要な名前に変更します。

プリンタートレイの概念は、PDF には適用されません。つまり、PDF ドキュメントの印刷時に特定のプリンタートレイを指定することはできません。プリンター側での選択はページサイズに基づいて行われ、必要なページサイズに合った、保護されていない最初のトレイが使用されます。サイズに合ったトレイが見つからなければ、手差しでの給紙が要求されます。

PCL ドキュメントの場合、XDP ファイル（Designer で作成されたフォームデザイン）内の各マスターページが、用紙の種類に対応付けられます。さらに、この用紙の種類が、XDC ファイル内のエントリに対応付けられます。用紙の種類のリストに表示されるリテラルが、Designer によって若干異なるリテラルに変更される場合があるので注意が必要です。XDC ファイルで使用されている正確なリテラルを調べるには、XML ソースを確認してください。

XDC ファイルでは、用紙の種類が「ストック」カラムに表示されます。このエントリを編集することによって、使用する用紙の種類がセットされているトレイ番号を表示できます。ただし、プリンター自体に表記されているトレイ番号（トレイ 1、トレイ 2 など）は、必ずしもプリンターが認識する正しいデバイス番号であるとは限りません。プリンターのリファレンスマニュアルを参照し、トレイ番号が正しく指定されていることを確認してください。

指定されたトレイ番号が無効であったり、要求したページサイズと一致しないページサイズが使用される場合、プリンターがデフォルトの動作に戻り、正しい用紙サイズを表す、保護されていない最初のトレイが選択されるようになります。

PostScript ドキュメントの場合、プリンタートレイの選択プロセスは PCL ドキュメントと同じです。メディアの種類に基づいてトレイを選択するには、XDC ファイルの「トレイ番号を入力」カラムを空白にし、「トレイの種類を入力」カラムにメディアの種類を入力します。プリンターはメディアの種類を認識するように設定されていることが前提になります。

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