2.6 LiveCycle IPv6 サポート

LiveCycle には IPv6 のサポートが含まれます。LiveCycle のインストールドキュメントに定義されているデフォルトの設定では、IPv4 をデフォルトの IP プロトコルとして設定しています。このプロトコルは、IPv4 がサードパーティのインフラストラクチャと最も互換性があるからです。

デプロイメントに必要な場合を除き、IPv6 は有効にしないでください。LiveCycle で IPv6 サポートを有効にすると、サポート対象のプラットフォーム設定が少なくなります。IPv6 を有効にする場合は、その前に、使用するすべてのサードパーティソフトウェア、ハードウェアおよびネットワークが IPv6 をサポートしていることを確認する必要があります。

注意: IPv6 環境で CIFS を有効にする場合は、Configuration Manager を使用して LiveCycle インストールを設定した後に、IPv6 設定を明示的に有効にする必要があります。使用しているアプリケーションサーバー版ガイドの「IPv6 モードでの CIFS の有効化」を参照してください。

2.6.1 サポートされている IPv6 の設定

IPv6 はすべてのインフラストラクチャコンポーネントでサポートされているわけではありません。例えば、Oracle データベースは IPv6 をサポートしていません。アプリケーションサーバーとデータベースの間の接続を IPv4 で、残りの通信を IPv6 経由で設定することにより、これらのデータベースを使用できます。

  • IPv6 をサポートしているデータベース:Microsoft SQL Server 2005 および 2008、DB2 9.x(9.1 以降)

  • IPv6 をサポートしているアプリケーションサーバー:JBoss 5.1.0、WebLogic 11g、WebSphere 7.0.0.15

2.6.2 IPv6 実装のガイドライン

IPv6 実装を部分的または全体的に使用する場合は、次の点に注意してください。

  • LiveCycle のインストール後は、LiveCycle インストーラーから直接 Configuration Manager を起動するオプションを使用しないでください。代わりに、[LiveCycle root]¥configurationManager¥bin¥IPv6 ディレクトリに移動して、IPv6 固有のスクリプト(ConfigurationManager_IPv6.bat または ConfigurationManager_IPv6.sh)を実行して Configuration Manager を起動します。

  • Configuration Manager を使用してアプリケーションサーバーの設定を検証することを選択している場合は、アプリケーションサーバーに対して IPv6 を有効にした後に検証が失敗します。プロセス中はこのエラーメッセージは無視して構いません。IPv6 モードでアプリケーションサーバーを再起動した後で、アプリケーションサーバーをデータベースに接続できます。

  • (WebLogic のみ)管理対象サーバーに関してのみ IPv6 を有効にする必要があります。Admin Server は引き続き IPv4 上で実行でき、IPv4 アドレスを使用してアクセスできます。ただし、IPv6 環境で起動した管理対象サーバーには、IPv6 アドレスで、または DNS によって解決されたホスト名でのみアクセスできます。

  • (WebLogic のみ)アプリケーションサーバーのホストコンピューター上で Configuration Manager を実行している場合であっても、ブートストラップや LiveCycle モジュールのデプロイの際には管理対象サーバーのリスンアドレスを指定する必要があります。このリスンアドレスは、コンピューターの IPv6 アドレスに解決される DNS 名である必要があります。

  • データベースサーバーと Pure IPv6 通信を行うには、数値の IPv6 アドレスに解決されるデータベースのホスト名を使用するように、EDC_DS および IDP_DS の両方の接続設定を変更します。

  • データベースドライバーなど、多くのソフトウェアコンポーネントでは、数値の IPv6 アドレスが完全にはサポートされていません。そのため、数値の IPv6 アドレスの代わりに DNS 解決されたホスト名を使用することをお勧めします。

  • IPv6 のマッピングに使用される名前が CSRF(フィルターセクション)に追加されていることを確認します。名前が追加されていない場合は、管理ヘルプの「CSRF 攻撃の防止」を参照してください。
    注意: IPv6 のマッピングに使用される名前には、角括弧([])を含めないでください。
  • IPv6 環境では、Microsoft SQL Server を使用している場合は、データベースサーバーの IP アドレスを次の形式で指定する必要があります。この文字列で、;serverName はキーワードなので、実際のサーバー名には置き換えないでください。
    jdbc:sqlserver://;serverName=<IPv6 address>; portNumber=<port>;databaseName=<db_name>

    ここで、数値の IPv6 アドレスの代わりに、SQL Server データベースのホスト名を指定することもできます。

2.6.3 JBoss 用の IPv6 の設定

  1. JBoss は、http://www.jboss.org/jbossas/downloads/ からダウンロードしてインストールするか、インストールメディアのサードパーティディレクトリから jboss zip ファイルを取得して、バンドルされた JBoss を抽出できます。

  2. adobe-ds.xml ファイルおよびデータベースに固有のデータソース設定ファイルを、LiveCycle データベースに接続するように変更します。

  3. login-config.xml ファイルを、LiveCycle データベースに接続するように変更します。

  4. 次のファイルを変更して IPv6 を有効にします。

    • (Windows 上の JBoss 5.1)[appserver root]¥bin¥run.conf.bat

      (他のプラットフォーム上の JBoss 5.1)[appserver root]/bin/run.conf

      (Windows 上の JBoss 4.2.1)[appserver root]¥bin¥run.bat

      (他のプラットフォーム上の JBoss 4.2.1)[appserver root]/bin/run.sh

      このファイルでは次の手順を実行します。

      • -Djava.net.preferIPv4Stack=true-Djava.net.preferIPv6Stack=true に変更します。

      • -Djava.net.preferIPv6Addresses=true 引数を追加します。

    • [appserver root]\bin\service.bat:- b 0.0.0.0-b <hostname mapped to IPv6 address> に置き換えます。

  5. [LiveCycle root]¥configurationManager¥bin¥IPv6¥ ConfigurationManager_IPv6.bat または ConfigurationManager_IPv6.sh スクリプトを呼び出して、Configuration Manager を起動します。

  6. Configuration Manager で、EAR ファイルを設定するための手順を選択し、LiveCycle モジュールをブートストラップおよびデプロイします。

  7. Configuration Manager のプロセスが完了したら、これらの EAR ファイルを [appserver root]\server\<profile_name>\deploy ディレクトリにコピーします。

  8. コマンドラインから JBoss を起動します。

  9. IPv6 アドレスにマップされるコンピューターの Configuration Manager ホスト名を指定してから、アプリケーションサーバーをブートストラップして LiveCycle モジュールをデプロイします。

2.6.4 WebLogic 用の IPv6 の設定

  1. インストーラーを使用して LiveCycle をインストールします。

  2. インストーラーの終了時に Configuration Manager を起動しないでください。[LiveCycle root]¥configurationManager¥bin¥IPv6¥ ConfigurationManager_IPv6.bat または ConfigurationManager_IPv6.sh スクリプトを呼び出して、Configuration Manager を起動します。

  3. LiveCycle EAR、WebLogic アプリケーションサーバーを設定するオプションを選択し、Configuration Manager を使用してアプリケーションサーバーの設定を検証します。

注意: Configuration Manager によるデータソースの検証が失敗したというエラーメッセージが表示されます。これは、アプリケーションサーバーがまだ IPv6 モードで起動されていないのに、データソースが IPv6 モードで設定されていることが原因です。この段階では、この警告は無視して構いません。
  1. WebLogic Server Administration Console から、管理対象サーバーのアプリケーション「Server Start」引数を変更して IPv6 を有効にします。

    • -Djava.net.preferIPv4Stack=true-Djava.net.preferIPv6Stack=true に変更します。

    • -Djava.net.preferIPv6Addresses=true 引数を追加します。

  2. 管理対象サーバーのリスンアドレスを変更し、IPv6 アドレスを使用して有効にします。

    • WebLogic Server Administration Console で、EnvironmentServers/「[managed server name]Configuration」タブを選択します。

    • 「Listen Address」フィールドに、コンピューターのホスト名を入力します。このホスト名が、このコンピューターの IPv6 アドレスに解決されることを確認してください。

  3. 変更を保存して、管理対象サーバーを再起動します。

  4. [LiveCycle root]¥configurationManager¥bin¥IPv6¥ ConfigurationManager_IPv6.bat または ConfigurationManager_IPv6.sh スクリプトを呼び出して、Configuration Manager を起動します。

  5. Configuration Manager で、EAR ファイルをデプロイするための手順を選択し、LiveCycle モジュールをブートストラップおよびデプロイします。

  6. 管理対象サーバーのリスンアドレスフィールドで指定したものと同じホスト名を入力します。

注意: Configuration Manager を同じコンピューターで実行している場合であっても、ブートストラップや LiveCycle モジュールのデプロイの際には管理対象サーバーのリスンアドレスを指定する必要があります。

2.6.5 WebSphere 用の IPv6 の設定

  1. インストーラースクリプトを使用して LiveCycle をインストールします。インストール完了後、指示があっても Configuration Manager を起動しないでください。

  2. [LiveCycle root]¥configurationManager¥bin¥IPv6 ディレクトリに移動して、IPv6 固有のスクリプト(ConfigurationManager_IPv6.bat または ConfigurationManager_IPv6.sh)を実行して LCM を起動します。

  3. Configuration Manager のオプションを使用して、EAR およびアプリケーションサーバーを設定します。

  4. Configuration Manager の手順に従ってアプリケーションサーバーを設定します。データベースを設定中に、IPv6 アドレスにマップするデータベースのホスト名を指定します。

  5. Configuration Manager によって、アプリケーションサーバー設定を検証します。データソースの検証が失敗しても、警告を無視します。データソースの検証は、WebSphere Administrative Console から実行できます。

  6. WebSphere Administrative Console で、Servers/Server Types/WebSphere application servers/[server name]/Java and Process Management/Process definition/Java Virtual Machine を選択します。「Generic JVM arguments」で、引数 -Djava.net.preferIPv6Addresses=true を追加します。

  7. Servers/Server Types/WebSphere application servers/[server name]/Java and Process Management/Process definition/Java Virtual Machine を選択し、「Custom Properties」をクリックします。java.net.preferIPv4Stack=true java.net.preferIPv6Stack=true に変更します。

  8. WebSphere Administrative Console を使用して、WebSphere Application Server に EAR ファイルを手動でデプロイします。設定済みの EAR ファイルは、[LiveCycle root]/configurationManager/export フォルダーにあります。

  9. WebSphere Application Server を再起動します。

  10. [LiveCycle root]¥configurationManager¥bin¥IPv6 ディレクトリに移動し、ConfigurationManager_IPv6.bat または ConfigurationManager_IPv6.sh を実行して Configuration Manager を起動します。

  11. Configuration Manager で、オプションを選択して LiveCycle モジュールをブートストラップおよびデプロイします。IPv6 アドレスにマップされているホスト名をアプリケーションサーバーに指定します。

注意: IPv6 環境でアプリケーションサーバーを起動後(-Djava.net.preferIPv6Stack=true フラグを使用)は、IPv6 アドレスまたは IPv6 アドレスにマップされているホスト名でのみアクセスできます。