主な機能

Forms には、次の主な機能が用意されています。

  • PDF、HTML またはガイド(非推奨)のレンダリング

  • フォームデータの統合機能(PDF フォームへのデータの読み込みおよび PDF フォームからのデータの抽出を行う機能)

  • ガイド(非推奨)のレンダリングのための Data Services のサポート

  • フラグメントに基づいたフォームのレンダリング

  • フォームアセンブリの実行

フォームのレンダリングおよびフォームデータの統合

Forms を使用すると、インタラクティブフォームやサイズの大きいデータセットのレンダリングと処理が可能になります。次のようなインタラクティブなフォームのレンダリング操作を実行するアプリケーションを作成できます。

  • インタラクティブな PDF ドキュメントをレンダリングします。Designer で作成された流動レイアウトのフォームに対して、Forms はフィールドや定型表現を追加します。これらのコンポーネントは、フォームデザインとデータのマージ、またはスクリプトの結果として追加されます。

  • インタラクティブな HTML フォームをレンダリングします。Forms は、ブラウザーの種類とプラットフォームを自動的に検出し、Designer で作成されたフォームデザインに基づく HTML ドキュメントを動的に生成します。

  • 生成された HTML フォームのカスケーディングスタイルシート(CSS)を入れ替えて、ポータルサーバーで制御できるようにします。この機能により、HTML フォームのアクセシビリティも強化され、アクセシビリティのガイドラインへの準拠度が高い特定のスタイルを強調できます。開発者はフォームとフィールドスタイルを制御できます。

  • フォームをレンダリングする際に、フォームデザインスクリプトをクライアントとサーバーのどちらで実行するかを判断します。

  • 計算の実行、データベースへのアクセス、またはフィールドレベルデータへのビジネスルールの適用によってデータエントリを検証し、結果のデータをブラウザーに返します。

  • XML データを XML データパッケージ(XDP)ファイルまたは XDP 情報を含む PDF ファイルに読み込みます。Forms では、フォームデータを中央リポジトリから取得し、フォームをレンダリングするときに、指定されたフォームにマージすることもできます。

  • XDP ファイルから XML データを抽出します。Forms は、ユーザーから送信されたフォームデータを処理できます。フォームデータは組織のコアシステムに送信できます。これにより、収集されたデータの質および顧客サービスが向上し、コアシステムへの投資が活用されます。

  • イベントベースのキャッシュ無効化により、フォームのキャッシングをより細かく制御できます。例えば、特定のフラグメントのみが更新されたときに、そのフラグメントを使用している、影響を受けるフォームのみをサーバーでワイプするように設定できます。

  • * 10 の新機能*)XFA フォームでブックマークを作成します。PDF ドキュメントと同様のブックマークを XFA フォームで作成できます。サブフォーム、フィールド、領域などの XFA フォームコンテナーでブックマークを作成できます。

ガイドの開発(非推奨)

ガイド(非推奨)によって、ユーザーによるフォームの入力方法が効率化および簡素化されます。フォーム開発者はデータモデルと Guide Builder の使用により、Workbench でガイド(非推奨)をすばやく開発できます。作成されたガイド(非推奨)は、Forms Service API または Workbench の Render Guide(非推奨)サービス(またはカスタムサービス)でレンダリングされます。開発者は、Flash Builder を使用して、Workbench に含まれているガイド(非推奨)コンポーネントに基づいたカスタムガイド(非推奨)コンポーネントを作成することもできます。

フラグメントに基づいたフォームのレンダリング

Forms では、Designer を使用して作成したフラグメントに基づくフォームをレンダリングできます。「フラグメント」は、フォームの再使用可能な部分であり、複数のフォームデザインに挿入できる独立した XDP ファイルとして保存されます。例えば、フラグメントには住所ブロックや法律文を含めることができます。

フラグメントの使用により、大量のフォームの作成とメンテナンスを簡単に、短時間で実行できます。新しいフォームを作成するときに必要なフラグメントへの参照を挿入すると、そのフラグメントがフォームに表示されます。フラグメント参照には、物理 XDP ファイルを指すサブフォームが含まれます。

フラグメントを使用すると、次のような利点があります。

コンテンツの再利用:
複数のフォームデザインでコンテンツを再使用できます。同じコンテンツの一部を複数のフォームで使用する必要がある場合は、コンテンツをコピーまたは再作成するよりも、フラグメントを使用する方が迅速で簡単です。フラグメントを使用し、それをフォームで参照することで、フォームデザインの中で頻繁に使用する部分を一貫性のあるコンテンツと外観ですべてのフォームに表示できます。

グローバルな更新:
1 つのファイルを 1 回変更するだけで、複数のフォームをグローバルに変更できます。フラグメントのコンテンツ、スクリプトオブジェクト、データバインド、レイアウトまたはスタイルを変更すると、そのフラグメントを参照するすべての XDP フォームで変更が反映されます。

共有フォームの作成:
フォームの作成を複数のリソース間で共同で行うことができます。スクリプトなどの Designer の高度な機能に精通しているフォーム開発者は、スクリプトや動的プロパティを活用するフラグメントを作成、共有することができます。フォーム開発者は、これらのフラグメントを使用してフォームデザインをレイアウトできます。この方法によって、複数の開発者によってデザインされた複数のフォームが、フォームのすべての部分にわたって一貫した外観と機能を持つようにすることができます。

PDF ドキュメントおよびフォームのアセンブリ

Forms は、複数の PDF ドキュメントからのコンテンツを組み合わせて、一貫した形式のシームレスな PDF ドキュメントを作成できます。

次の種類のワークフローで、ドキュメントのアセンブリに対して Forms を使用できます。

顧客との連絡:
顧客への請求書、明細書、レター、フォームパッケージ、保険証書明細書、マーケティング資料およびローンパッケージのバッチ作成およびアセンブリの自動化

法的な書類の処理:
法的なドキュメントの処理プロセスへのドキュメントアセンブリの統合

アーカイブの準備:
アーカイブ用のバッチドキュメントのカスタマイズの自動化(透かしの追加、メタデータの挿入または抽出など)

販売活動の自動化:
見積もりの要求(RFQ)の準備または複数のソースからの提案の生成

ドキュメントの変換

DocConverter サービスでは、ドキュメントを PDF/A に変換できます。

  • PDF フォーム、XML フォーム(Designer で作成)および Acrobat で作成した PDF フォームを、PDF/A-1b または PDF/A-2b に変換します。

  • 署名済みまたは未署名の PDF ドキュメントを変換します(Digital Signatures が必要)。

  • PDF/A ファイルのコンプライアンスを検証し、必要に応じて変換します。

  • DocConverter サービスは LiveCycle のすべての標準プラットフォームでサポートされており、変換やコンプライアンスレポート作成のために Acrobat を呼び出す必要はありません。