デフォルトでは、Designer ワークスペースは、レイアウトエディターとスクリプトエディターで構成されます。レイアウトエディターではフォームデザインの作成とレイアウトを行い、スクリプトエディターではスクリプトを作成しフォームデザインの機能を拡張できます。
フォームデザインの操作に慣れてきたら、必要に応じてワークスペースをカスタマイズできます。
レイアウトエディターレイアウトエディターは、フォームデザインの作成と管理を行うメイン領域です。以下の 4 つのタブで構成されています。
- 「デザインビュー」タブ
- フォームデザインを構成するページを表示します。「デザインビュー」のページには、フォームデザインのコンテンツが表示されます。初めて Designer を起動したり新しいフォームデザインを作成したときは、オブジェクトを追加できるページが「デザインビュー」タブに表示されます。マスターページ内のオブジェクトはページに表示されますが、選択することはできません。
- 「マスターページ」タブ
- デザインビューでページに適用できるマスターページを表示します。マスターページでは、フォームデザインのレイアウトと背景を指定します。マスターページには、フォームデザイン全体を通して同じ位置に置かれるオブジェクトを追加します。「マスターページ」タブは、デフォルトでは非表示です。デザインビューページ内のオブジェクトはマスターページには表示されません。
- 「XML ソース」タブ
- フォームデザインの構造とそのオブジェクトを記述する XML ソースコードを表示します。XML ソースコードを直接、編集するのはお勧めできません。
- 「PDF プレビュー」タブ
- 現在のフォームデザインに基づいて PDF フォームを表示します。Acrobat または Adobe Reader がインストールされている場合、作業中に「PDF プレビュー」タブでフォームをプレビューすることができます。「PDF プレビュー」タブを使用して、フォームやテンプレートを PDF ファイルと同様に表示して動作をテストします。フォームのプロパティダイアログボックスの「プレビュー」タブを使用して、インタラクティブなフォームまたは印刷可能なフォームを PDF でプレビューするためのオプションを設定できます。
注意: フォームを「PDF プレビュー」タブでプレビューするには、Acrobat で、編集/環境設定/インターネット/「PDF をブラウザーに表示」をオンにしておく必要があります。
デフォルトでは、すべてのタブが表示されるわけではありません。「デザインビュー」タブは表示されますが、「マスターページ」タブと「XML ソース」タブは表示されません。「PDF プレビュー」タブは、Acrobat または Adobe Reader がインストールされている場合にだけ表示されます。
タブ形式のパレットがレイアウトエディター周辺に並べられ、ワークスペースを散乱させずにツールに簡単にアクセスできます。
詳しくは、レイアウトエディターをカスタマイズするにはを参照してください。
スクリプトエディターフォームの演算やスクリプトを作成、修正および表示するには、スクリプトエディターを使用します。例えば、2 つの数値フィールドを合計する単純な計算のスクリプトや、エンドユーザーの操作に応じてフォームの外観を変更する複雑なスクリプトを作成できます。Designer は、FormCalc と呼ばれる Designer 独自のスクリプト言語でのスクリプティングと JavaScript でのスクリプティングをサポートしています。
デフォルトでは、スクリプトエディターは Designer ワークスペースの上端に表示されます。スクリプトエディターには 1 行表示と複数行表示という 2 つの表示モードがあり、必要に合わせてどちらかを選択できます。1 行表示では、レイアウトエディターと他のパレット用のスペースが最大限に表示されます。複数行表示では、スクリプトを書くためのスペースが最大限に表示されます。
- 表示
- ユーザー定義のスクリプティングのためのフォームデザインのイベントをすべて表示します。目的のオブジェクトに適用できないイベントは灰色で表示されます。演算やスクリプトを含むイベントは、名前の横にアスタリスク(*)が表示されます。
- 子オブジェクトのイベントを表示ボタン
- 現在のオブジェクトおよびすべての子オブジェクトについて、イベントリストで現在選択しているイベントを表示します。階層パレットで最上位のオブジェクトを選択している場合、このオプションでは、フォーム上のすべてのオブジェクトに対してイベントリストで現在選択しているイベントが表示されます。
- 関数
- 言語リストで現在選択しているスクリプティング言語に応じて、使用可能な FormCalc または JavaScript 組み込み関数のリストを表示します。
スクリプト編集フィールドに関数を配置し、一覧から関数を選択して Enter キーを押します。
- スクリプトの構文をチェック
- フォームに含まれるすべてのスクリプトの構文が正しいかどうかチェックし、エラーがあればレポートパレットの「警告」タブに表示します。
- 言語
- 現在の演算やスクリプトに使用するスクリプト言語を指定します。2 つのオプションを指定できます。
FormCalc FormCalc はAdobe 独自の計算言語で、主として単純な演算など短いスクリプトに使用されます。
JavaScript JavaScript は新規フォームのデフォルトのスクリプト言語です。
言語リストに表示されるスクリプト言語は、オプションダイアログボックスのワークスペースパネルで新規フォームのデフォルトとして選択したスクリプト言語オプションと一致します。ただし、フォームのプロパティダイアログボックスの「デフォルト」タブで現在のフォームのスクリプト言語設定を変更した場合は、言語リストに表示されるスクリプト言語も新しいイベントの新規スクリプトに対して同様に変更されます。フォームのプロパティダイアログボックスでスクリプト言語オプションを変更しても既存のスクリプトのスクリプト言語は変更されません。イベントに既に含まれるスクリプトが削除された場合、Designer の現行セッション中はスクリプトエディターで引き続き同じスクリプト言語が使用されます。
- 実行場所
- 演算やスクリプトを実行する場所を指定します。3 つのオプションを指定できます。
クライアント 演算とスクリプトは、クライアントアプリケーション(Acrobat、Adobe Reader、Web ブラウザーなど)がフォームを処理するときに実行します。
サーバー 演算とスクリプトは、サーバーアプリケーション(例えば Forms)がフォームを処理するときに実行します。
クライアント / サーバー HTML クライアントアプリケーションでクライアントサイドのスクリプティングをサポートする場合を除き、演算やスクリプトは、サーバーアプリケーション(例えば Forms)がフォームを処理するときに実行します。例えば、データベースにアクセスして入力前のフォーム内容を設定するスクリプトなどがあります。
詳しくは、「Designer を使用したスクリプティング」を参照してください。
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